もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

文字の大きさ
上 下
632 / 853
連載

カルーラで合流⑥

しおりを挟む
『ユイ、あの童達が来るのです』
 搬送物の提出している晃太を待っていると、ビアンカが告げる。ルージュは晃太に付いてる。
 童って、ことはアルスさんやな。なら、金の虎の皆さんも来るね。
「他の皆さんは、ケルンさんとかフェリクスさんとか」
『皆こちらに向かって来ているのです』
「なら、待とうかね。晃太もまだやし」
 とりあえず、一旦パーティーハウスで近況報告をせんとね。きっと私達がマーファを出る日を知っていたから、カルーラにいつか予測してわざわざ町にいてくれたはずやし。お茶くらい出さんと。
 その旨をホークさんと、エドワルドさん、ロッシュさんに相談。了承を得る。ギルドの外、ノワールの馬車の中にいた両親もオッケーと。
 アリスにベタベタしていたアレスが、クイーンパンチを食らっているが、スルー。いつもの事やし、当のアレスはにまにましながらひっくり返ってるし。
 ノワールの馬車は少し遠巻きにされているから、巻き込まれるような人はいない。まさに王者の風格な迫力満点のイシスがドカンといるし、アレスとアリスもでっかいしね。しかも13体の若手達までいるしね。
 シルフィ達は馬車内でお昼寝していた。
『ねえね、ヒスイお腹減った』
 ごろにゃん、とヒスイが来るのでもふもふ。
「晃太が帰って来て、パーティーハウスに付いてからね」
『はーい』
 晃太を待ちながら、私はふと、思い付いた事を相談。
「ロッシュさん、今日、うちに泊まりません? 今、宿ってとりにくいでしょう?」
 そう。今カルーラは大討伐の時期が再開となり、冒険者が多く滞在している。なので、ソロと言うより複数で組んでいるパーティー向けの宿は人気が高く混んでいる。
「えっ? いいんですか?」
「いいですよ。最低限の宿代は頂きますよ」
 私は笑って、人差し指と親指で丸を作る。
 ロッシュは強面やけど、笑ってくれる。
「なら、お世話になります」
 マアデン君とハジェル君が万歳している。
 エドワルドさんとツヴァイクさんにも確認。もしかしたらケルンさんが手配しているかもしれないからね、ケルンさんに確認してからとなる。だけど、ツヴァイクさんは桶の作成作業がまだあるので、どんな理由でうちに滞在するかだけど。うーん、うーん。
 パーティーハウスまで案内してくれる御用聞きの冒険者の方が来たけど、まだ晃太が帰って来ない。
 先に来たのはアルスさん、金の虎の皆さんだ。
「ユイちゃんっ」
 走って来ようとするアルスさんを、ひーひー言いながら追い付いたファングさんとリィマさんが、がっちり押さえる。
「むーっ」
「「むーっ、じゃないと」」
 おかわりなさそうや。
「お久しぶりです」
 ご挨拶。
 追い付いてきたガリストさんとフリンダさんともご挨拶。元気がぷりぷりとご挨拶に向かう。まずはガリストさんね、以前は膝を付いて撫でてくれていたけど、少し屈んで、立ったまま撫でてる。それだけ元気が大きくなったんやね。
 程なくしてケルンさんとヒェリさんがやって来た。
「ご無沙汰しておりますミズサワ殿、ツヴァイクとエドワルドがお世話になりました」
「私の方がお世話になっております」
 無事にご挨拶。
 後はフェリクスさん達やな。晃太遅かね。
 お腹減った、と従魔ズの視線が。
 晃太とフェリクスさん蒼の麓はほぼ同時に来た。
『にいにっ、ヒスイね、お腹減った~』
『にぃに~、ルリもお腹減った~』
『クリスも~、お饅頭~』
「ごめんごめん」
 三人娘がもふもふと晃太に群がる。
 よしよし、している間に私はフェリクスさん達ともご挨拶する。
 私も三人娘じゃないけど、私もお腹減った。
「ご無沙汰しております」
 と、ご丁寧に挨拶してくれた。
 早速、ぞろぞろとパーティーハウスへ。以前借りたのて、同じパーティーハウスね。御用聞きの冒険者の方達は、イシスやアレスを見て、俺達必要か? って顔してたけど、ちゃんと案内してくれた。
 御用聞きの冒険者の方達を見送り、バタバタとルームを開けて、ぞろぞろと誘導する。
「皆さん、お昼まだですよね? 近況報告がてらお昼にしましょう」
 はーい、と返事あり。
『油淋鶏~』
『エビ~』
『ピザヲ所望スル』
『我は肉がいいのだ』
「はいはい」
 負けじと仔達もリクエストが飛ぶ。にぎやか~。
 私は景気良く異世界のメニューをタップ。まずは紫竜をのメニューをタップ。リクエストにあった油淋鶏、エビチリ、エビマヨ、五目春巻き、海鮮春巻き。町の洋食みつよしからランチメニューのチキンステーキ、アジフライとクリームコロッケをタップ。後はボリューム満点ココロのハンバーガー、佐世保バーガー、照り焼きバーガー、チーズバーガーをタップ。
『ピザヲ所望スルッ』
 イシスの圧がっ。
 松ぼっくりから照り焼きチキンピザ、明太子とポテトのピザ、シーフードピザをタップ。
 皆さん、手分けして皿に移してくれた。
 母はマデリーンさんとノワールとシルフィ達のご飯の準備をしてくれる。
 人手があるので、若手達にもスムーズに配膳がすんだ。
 もう既に13時を回っている。
「皆さん、遅くなりました。ご飯にしましょう」
「「「「「はーい」」」」」
しおりを挟む
感想 681

あなたにおすすめの小説

【完結】 メイドをお手つきにした夫に、「お前妻として、クビな」で実の子供と追い出され、婚約破棄です。

BBやっこ
恋愛
侯爵家で、当時の当主様から見出され婚約。結婚したメイヤー・クルール。子爵令嬢次女にしては、玉の輿だろう。まあ、肝心のお相手とは心が通ったことはなかったけど。 父親に決められた婚約者が気に入らない。その奔放な性格と評された男は、私と子供を追い出した! メイドに手を出す当主なんて、要らないですよ!

君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】 ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る―― ※他サイトでも投稿中

公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。 お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。 ただ、愛されたいと願った。 そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。 ◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。

簡単に聖女に魅了されるような男は、捨てて差し上げます。~植物魔法でスローライフを満喫する~

Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』
ファンタジー
ifルート投稿中!作品一覧から覗きに来てね♪ 第15回ファンタジー小説大賞 奨励賞&投票4位 ありがとうございます♪ ◇ ◇ ◇  婚約者、護衛騎士・・・周りにいる男性達が聖女に惹かれて行く・・・私よりも聖女が大切ならもう要らない。 【一章】婚約者編 【二章】幼馴染の護衛騎士編 【閑話】お兄様視点 【三章】第二王子殿下編 【閑話】聖女視点(ざまぁ展開) 【四章】森でスローライフ 【閑話】彼らの今 【五章】ヒーロー考え中←決定(ご協力ありがとうございます!)  主人公が新しい生活を始めるのは四章からです。  スローライフな内容がすぐ読みたい人は四章から読むのをおすすめします。  スローライフの相棒は、もふもふ。  各男性陣の視点は、適宜飛ばしてくださいね。  ◇ ◇ ◇ 【あらすじ】  平民の娘が、聖属性魔法に目覚めた。聖女として教会に預けられることになった。  聖女は平民にしては珍しい淡い桃色の瞳と髪をしていた。  主人公のメルティアナは、聖女と友人になる。  そして、聖女の面倒を見ている第二王子殿下と聖女とメルティアナの婚約者であるルシアンと共に、昼食を取る様になる。  良好だった関係は、徐々に崩れていく。  婚約者を蔑ろにする男も、護衛対象より聖女を優先する護衛騎士も要らない。  自分の身は自分で守れるわ。  主人公の伯爵令嬢が、男達に別れを告げて、好きに生きるお話。  ※ちょっと男性陣が可哀想かも  ※設定ふんわり  ※ご都合主義  ※独自設定あり

召喚されたら聖女が二人!? 私はお呼びじゃないようなので好きに生きます

かずきりり
ファンタジー
旧題:召喚された二人の聖女~私はお呼びじゃないようなので好きに生きます~ 【第14回ファンタジー小説大賞エントリー】 奨励賞受賞 ●聖女編● いきなり召喚された上に、ババァ発言。 挙句、偽聖女だと。 確かに女子高生の方が聖女らしいでしょう、そうでしょう。 だったら好きに生きさせてもらいます。 脱社畜! ハッピースローライフ! ご都合主義万歳! ノリで生きて何が悪い! ●勇者編● え?勇者? うん?勇者? そもそも召喚って何か知ってますか? またやらかしたのかバカ王子ー! ●魔界編● いきおくれって分かってるわー! それよりも、クロを探しに魔界へ! 魔界という場所は……とてつもなかった そしてクロはクロだった。 魔界でも見事になしてみせようスローライフ! 邪魔するなら排除します! -------------- 恋愛はスローペース 物事を組み立てる、という訓練のため三部作長編を予定しております。

『伯爵令嬢 爆死する』

三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。 その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。 カクヨムでも公開しています。

妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます

冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。 そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。 しかも相手は妹のレナ。 最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。 夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。 最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。 それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。 「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」 確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。 言われるがままに、隣国へ向かった私。 その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。 ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。 ※ざまぁパートは第16話〜です

お姉さまに挑むなんて、あなた正気でいらっしゃるの?

中崎実
ファンタジー
若き伯爵家当主リオネーラには、異母妹が二人いる。 殊にかわいがっている末妹で気鋭の若手画家・リファと、市中で生きるしっかり者のサーラだ。 入り婿だったのに母を裏切って庶子を作った父や、母の死後に父の正妻に収まった継母とは仲良くする気もないが、妹たちとはうまくやっている。 そんな日々の中、暗愚な父が連れてきた自称「婚約者」が突然、『婚約破棄』を申し出てきたが…… ※第2章の投稿開始後にタイトル変更の予定です ※カクヨムにも同タイトル作品を掲載しています(アルファポリスでの公開は数時間~半日ほど早めです)

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。