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カルーラで合流⑤
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「あら? 開かん」
朝早くから『ダンジョンダンジョン』言われて起こされた。欠伸をしている晃太と支度していると、案の定ホークさんが起きてきて、鷹の目のスペースに取っ手返した。毎朝すみません。
で、ダイニングキッチンでは、マデリーンさんとミゲル君、お手伝いでエドワルドさん、ラーヴさん、マアデン君が来てくれている。
バトルジャンキー達にツンツンされながら、ルーティのダンジョンに繋がるサブ・ドアを開けようとしたら、ドアノブが動かない。梃子でも動かない。
『どうしたのだ? 壊すのだ?』
「やめて」
駄目でもともと、晃太もやってみるが開かない。
「開かんよ」
「そうね。お父さんに見てもらおうかね」
サブ・ドアの前でわいわいやっていたので、父も近くまで来ていた。
「お父さん、サブ・ドアが開かんのよ、見てん」
「ん」
父がじーっとサブ・ドアを鑑定。私は心配なので、魔境に繋がるサブ・ドアを開けると、こちらはすんなり開いた、良かった。サブ・ドアの向こうには、補佐ウルフ達が何を勘違いしたのか、尻尾ぷりぷりで来たけど、ごめんね。おやつを上げる。よしよし。
「優衣分かったよ。ルーティのダンジョン、改修に入ったみたいや。それで開かんみたいや」
ダンジョン改修か、久しぶりやな。ダンジョンの改修には、いろんな条件があるそうだけど。
一つ、ダンジョン内の栄養状態が良い場合。
これはどれだけダンジョン内で、ちゅどん、ドカンしたかだ。心当たりがある、有りすぎる。
一つ、前回の改修から、ある程度時間が経過した場合。これはダンジョンによって差が激しい。何十年、何百年経っても変わらないダンジョンもあれば、軍隊ダンジョンみたいに定期的にちょっとずつ変わるダンジョンもある。
こればいい感じに合わさって改修になる場合が多い。ルーティのダンジョンの最終改修は、半世紀前だって。でもって最近うちらのバトルジャンキー達が非常にお世話になってるし。
『お父さん、改修はいつ終わるのです?』
『いつ? 明日かしら? 若手達の訓練も継続したいわ』
アレスは開かないと分かってから、中庭に走っていった。君はマグロか何かね?
「4日みたいやね」
「なら、改修終わったら、サブ・ドア開く?」
キラキラと期待の眼差しが父に集まる。
「開くかどうかは改修が終わらんと分からんみたいやな。それに改修後に開いたとしても場所が変わる可能性と、改修による歪みでサブ・ドア自体が開かなくなる可能性が半々やな」
「そうな。ありがとうお父さん。とにかく改修がおわるのを待とうかね」
そんなー、と呟いていたが、仕方ないと、ビアンカとルージュも諦めてくれた。
神様への毎日のお祈りをしてから、準備して出発。
ノワールの馬車はまったく問題なく進み、ホークさんの言う通り昼前にはカルーラが見えてきた。わあ、久しぶりや。
ずらずらと若手を引き連れていたので、案の定すごい目で見られたけどね。申し訳ないけど、先行通過させてもらおう。現状最高ランクがあるのは、エドワルドさんの冒険者ランクS。先行通過が出きるのはAランクからね。私も一応Aランク。ホークさんが走って行ってくれた。
「わんわんっ」
『ねえね、ヒスイお腹減った~』
『わいなー、あんぱん食べたいねーん』
『ルリね、パンケーキー』
『クリス、お饅頭ー』
『油淋鶏~』
『エビ~』
『ピザヲ所望スル』
『なんだ? 飯なのだ?』
賑やかやなー。
前方の商隊の皆さんからちらほら見られる。
「こんにちは」
と、にこやかにご挨拶。すると向こうもぎこちなくご挨拶してくれる。人見知りしない元気がぷりぷり。明らかにいぬ好きそうな男性に向かってぷりぷり。見ただけて分かるんだよねー。私がどうぞ、と言うと笑顔で元気をよしよししてくれた。
「うわあ、かわいいっ。ふわふわしてますねっ」
誉められて私は鼻が伸びる。
元気が男性をペロペロしていると、ホークさんが戻ってきた。
「ユイさん、先行通過の許可が出ました」
「ありがとうございます」
私は商隊にご挨拶してから、元気を回収する。
ホークさんが手綱を牽いて馬車が進み、城門に。その時点で全員馬車から降りる。身分証を提示して、オフィーリア達の紹介。連絡が来ていたのか、すんなり。ただ、これだけのウルフがいるので、混乱を避ける為、警備の方が数人ギルドまで付いてくれた。
受け付けにラソノさんが対応してくれた。
到着報告、晃太の搬送物提出、パーティーハウスの手続き、と。よし、いいかな。後は、工房を紹介して貰えないかお願いする。特にカラーシープの毛を糸にして、織ってもらわないとどうしようもないからね。後は晃太のフライパンの作成の為の工房ね。ラソノさんは考えて、2つの工房を提示してくれた。
カラーシープの加工してくれる工房はギルド直営工房。フライパンの工房はオリクトと言う名の鍛治工房だ。明日の午前中にギルド直営の工房にうかがう手筈を整え、その後にオリクト工房に伺うことになる。カラーシープはどれくらいの量になるかな? 出来れば、他の皆さんの分も出来たらいいんやけど。あ、ケルンさん達に伝言板残さんと。それから、ペッリル工房にご挨拶と、ネーブルサイズのスライスのコアも渡して、シスター・アモルとの面会予約と、レディ・ロストークの様子も気になるし。あ、あの白狼の少年はどうしとるかなあ。
結構、忙しか。
朝早くから『ダンジョンダンジョン』言われて起こされた。欠伸をしている晃太と支度していると、案の定ホークさんが起きてきて、鷹の目のスペースに取っ手返した。毎朝すみません。
で、ダイニングキッチンでは、マデリーンさんとミゲル君、お手伝いでエドワルドさん、ラーヴさん、マアデン君が来てくれている。
バトルジャンキー達にツンツンされながら、ルーティのダンジョンに繋がるサブ・ドアを開けようとしたら、ドアノブが動かない。梃子でも動かない。
『どうしたのだ? 壊すのだ?』
「やめて」
駄目でもともと、晃太もやってみるが開かない。
「開かんよ」
「そうね。お父さんに見てもらおうかね」
サブ・ドアの前でわいわいやっていたので、父も近くまで来ていた。
「お父さん、サブ・ドアが開かんのよ、見てん」
「ん」
父がじーっとサブ・ドアを鑑定。私は心配なので、魔境に繋がるサブ・ドアを開けると、こちらはすんなり開いた、良かった。サブ・ドアの向こうには、補佐ウルフ達が何を勘違いしたのか、尻尾ぷりぷりで来たけど、ごめんね。おやつを上げる。よしよし。
「優衣分かったよ。ルーティのダンジョン、改修に入ったみたいや。それで開かんみたいや」
ダンジョン改修か、久しぶりやな。ダンジョンの改修には、いろんな条件があるそうだけど。
一つ、ダンジョン内の栄養状態が良い場合。
これはどれだけダンジョン内で、ちゅどん、ドカンしたかだ。心当たりがある、有りすぎる。
一つ、前回の改修から、ある程度時間が経過した場合。これはダンジョンによって差が激しい。何十年、何百年経っても変わらないダンジョンもあれば、軍隊ダンジョンみたいに定期的にちょっとずつ変わるダンジョンもある。
こればいい感じに合わさって改修になる場合が多い。ルーティのダンジョンの最終改修は、半世紀前だって。でもって最近うちらのバトルジャンキー達が非常にお世話になってるし。
『お父さん、改修はいつ終わるのです?』
『いつ? 明日かしら? 若手達の訓練も継続したいわ』
アレスは開かないと分かってから、中庭に走っていった。君はマグロか何かね?
「4日みたいやね」
「なら、改修終わったら、サブ・ドア開く?」
キラキラと期待の眼差しが父に集まる。
「開くかどうかは改修が終わらんと分からんみたいやな。それに改修後に開いたとしても場所が変わる可能性と、改修による歪みでサブ・ドア自体が開かなくなる可能性が半々やな」
「そうな。ありがとうお父さん。とにかく改修がおわるのを待とうかね」
そんなー、と呟いていたが、仕方ないと、ビアンカとルージュも諦めてくれた。
神様への毎日のお祈りをしてから、準備して出発。
ノワールの馬車はまったく問題なく進み、ホークさんの言う通り昼前にはカルーラが見えてきた。わあ、久しぶりや。
ずらずらと若手を引き連れていたので、案の定すごい目で見られたけどね。申し訳ないけど、先行通過させてもらおう。現状最高ランクがあるのは、エドワルドさんの冒険者ランクS。先行通過が出きるのはAランクからね。私も一応Aランク。ホークさんが走って行ってくれた。
「わんわんっ」
『ねえね、ヒスイお腹減った~』
『わいなー、あんぱん食べたいねーん』
『ルリね、パンケーキー』
『クリス、お饅頭ー』
『油淋鶏~』
『エビ~』
『ピザヲ所望スル』
『なんだ? 飯なのだ?』
賑やかやなー。
前方の商隊の皆さんからちらほら見られる。
「こんにちは」
と、にこやかにご挨拶。すると向こうもぎこちなくご挨拶してくれる。人見知りしない元気がぷりぷり。明らかにいぬ好きそうな男性に向かってぷりぷり。見ただけて分かるんだよねー。私がどうぞ、と言うと笑顔で元気をよしよししてくれた。
「うわあ、かわいいっ。ふわふわしてますねっ」
誉められて私は鼻が伸びる。
元気が男性をペロペロしていると、ホークさんが戻ってきた。
「ユイさん、先行通過の許可が出ました」
「ありがとうございます」
私は商隊にご挨拶してから、元気を回収する。
ホークさんが手綱を牽いて馬車が進み、城門に。その時点で全員馬車から降りる。身分証を提示して、オフィーリア達の紹介。連絡が来ていたのか、すんなり。ただ、これだけのウルフがいるので、混乱を避ける為、警備の方が数人ギルドまで付いてくれた。
受け付けにラソノさんが対応してくれた。
到着報告、晃太の搬送物提出、パーティーハウスの手続き、と。よし、いいかな。後は、工房を紹介して貰えないかお願いする。特にカラーシープの毛を糸にして、織ってもらわないとどうしようもないからね。後は晃太のフライパンの作成の為の工房ね。ラソノさんは考えて、2つの工房を提示してくれた。
カラーシープの加工してくれる工房はギルド直営工房。フライパンの工房はオリクトと言う名の鍛治工房だ。明日の午前中にギルド直営の工房にうかがう手筈を整え、その後にオリクト工房に伺うことになる。カラーシープはどれくらいの量になるかな? 出来れば、他の皆さんの分も出来たらいいんやけど。あ、ケルンさん達に伝言板残さんと。それから、ペッリル工房にご挨拶と、ネーブルサイズのスライスのコアも渡して、シスター・アモルとの面会予約と、レディ・ロストークの様子も気になるし。あ、あの白狼の少年はどうしとるかなあ。
結構、忙しか。
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