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バタバタ④
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ご指摘ありがとうございます
「ただいま」
ふぅ、と息を付いた父がエドワルドさんと帰って来た。晃太は少し遅れて帰って来た、ギルドに色々ドロップ品を卸してからの帰宅だ。
「クゥーン」
花が晃太の足元でローリング。
「花ちゃん、ただいま~」
溺愛している晃太は当然ウェルカム。シルフィ達もぷりぷりお出迎えするので、でれでれ撫で回す晃太。
「お帰り、寒かけん入り」
「ん」
晃太が花を抱っこしてパーティーハウスへ。
ルームのダイニングキッチンに移動する。母が温かいお茶を出す。父ものんびり破れまんじゅうと一緒にお茶を飲んでる。まんじゅうを狙って、花が晃太の腕から降りて、父の足にすがりつく。
エドワルドさんもお茶を飲んでる。
ツヴァイクさんは桶の作業に入り、アレスがじーっと見ている。他のメンバーはルーティのウサギ部屋ね。
「で、色々分かった」
父が話を切り出す。
私は椅子に座る。
例のピンクの女性達ね。
アレスがあの『跪け』と言った後、恐慌状態で事情聴取ですべて吐いたそうで。すんなりギーリアッシュの名前が出た。なんでも、そのギーリアッシュ伯爵にピンクの父親が、唆されたと。
「姉ちゃん、覚えとらん? ほら、スカイランで斬りかかって来た若い冒険者」
「ああ、おったね、ギーリアッシュの三男って」
どっかで聞いたことがあると思ったよ。飛び出した元気と制したビアンカに向かっていきなり剣を振り上げたあの子ね。
「どうやら、その親のギーリアッシュ伯爵が、その事を逆恨みしたみたいや」
お茶を啜る晃太。
あの剣を振り上げた少年が、そのギーリアッシュ伯爵の三男なんだけど、言葉は悪いが、かなりできの悪い子だったらしい。原因の一つとして両親による甘やかし。長男、次男は相応に躾や教育を受けて、貴族男性として恥ずかしくない振る舞いができるが、この三男があんぽんたん。三男は少し歳が行った時に産まれたのもあるが、出来の悪い子程かわいいってやつね。首都にある王立学園の貴族枠でギリギリ入ったのはいいが、まったく勉強することないし、授業はさぼるし、自分より低い爵位にある生徒とトラブルを起こす。学園も注意をしていたが、溺愛していた両親は聞く耳を持たない。だけど、とうとう、学園から高等部に上がる前に退学か留年を迫られた。どんだけやねん。
「たまにいるみたいですね。王立学園に入れたから後は大丈夫だと、胡座をかくのが」
エドワルドさんがセレクトショップダリアの、栗入りクリームどら焼きをぱくり。
「で、あの時の件であの三男な、冒険者資格剥奪されて、かなりの罰金刑やったやん」
「うん」
あれは、あの子が自分で考えてやったわけではない。当時のスカイラン領主のラーバフ伯爵に唆されたからだ。もし、あれがあの子の判断で、飛び出した元気が危険で、一般の人を守ろうとして剣を振り上げたのなら、処罰が変わったそうだ。きっついお説教+ペナルティ+軽い罰金ですんだんだろうけど。人に言われて、街中で刃物を振り回し、私にも剣を向けたからね。しかも、私には手を出さないように冒険者ギルドから、冒険者達には適宜通達があった。あの時、私達がスカイランに軍隊ダンジョンに挑むために滞在していたから、ギルドから通達がすべての冒険者に行ってた。あの子にも到着報告に来た時に通達されていた。
「しかも、その後、サエキ様が後見人になって、更にギーリアッシュ伯爵は評判がた落ち」
体裁が大事な貴族にしたら、致命的。
「問題を起こした三男を除籍するしかなくなったギーリアッシュ伯爵が、彼らを利用してミズサワ殿に仕返ししようとしたのが、あの騒ぎですよ。あ、ありがとうございます」
母がエドワルドさんに新しくお茶を出す。
「その三男を溺愛しているギーリアッシュ伯爵、特に夫人の方がとちくるったみたいで」
エドワルドさんの口からトゲが。
「ひいお祖父様が国にいないタイミングで、何かすればいいって、浅い考えで動き、当主も浅慮にも乗ってしまった。実際に後見人をしているのはユイ殿ですから、手を出すのをどうするか迷い、結果弟の方を狙って社会的なダメージを与えたかった。同時に後見人代行している兄を面目丸潰れにしたかった」
ふう、と息を付くエドワルドさん。
「え? アルベルトさんまで巻き込まれていたんですか?」
なぜ? サエキ様から代行をお願いされるくらい優秀だから、どっかでやっかみを買ってたのかな?
「うちの兄が宰相の補佐官なのはご存知ですよね」
「はい」
「ギーリアッシュ伯爵は、兄の前の補佐官だったんです。まあ、こんなバカな事をするなら、仕事にも多少は出ていたんだと思います。そこを遣り手の宰相が気がつかない訳がない。降格した後、随分兄に嫌がらせしたようで、ぽつりと溢していたのを俺が覚えていたんですよ。溺愛している三男を除籍させたユイ・ミズサワ殿、自分の役職を奪ったアルベルト・ウルガーに、同時にダメージを与えたかった」
「それにあの女性達をいいように使ったって訳ですね」
「そうです」
あのピンクの女性のおうちは、士爵。一代限りだけど、どうにかして男爵まで上がりたい。そこを使われたみたいね。上手く行ったら、男爵に上がるように口添えをしてあげるし、しばらく遊んで暮らせるお金もあげるってね。
「そんなに簡単に爵位なんて貰えるんですか?」
「まさか。男爵以上の爵位は、査定が厳しいんですよ。例えばですが、冒険者ならSランクになるか、引退後も熱心に指導やギルド業務をして功績を上げないと。それも最低Aランクまで登り詰めてないと得られません。あの女性達もギーリアッシュ伯爵の口車に乗せれた訳ですが、ちょっと考えたら、何をやろうとしているか分かるはずですよ、いい大人なんですから」
うちの父、名誉伯爵ですけど。
やっぱり向こうの家電や技術を再現したのが、こちらにしては目から鱗が落ちる程の大発見みたいな感じなんやろうね。特に足踏みミシンが画期的だった。それから家庭用冷蔵庫の開発ね。それから自動補填矢筒。この自動補填矢筒の目安が付いた事で、爵位が子爵から伯爵になったって。
で、今後はどうするかは、弁護士さんに丸任せだ。ハルスフォン侯爵からも訴えられる。私達が関わっていなかったら、これくらいは流すそうだ。街にはいろんな人がいる。特にマーファは大きな街だ。何かしら、警備に対して、不平不満は大なり小なりある。それ全てに目くじらを立てる程、ハルスフォン侯爵様は暇ではない。もちろん、不平不満があるなら改善策を現場の人達と話し合う機会を、定期的にもち、模索している。
ハルスフォン侯爵様からは警備にいちゃもん付けたことで、不敬って事で訴えられる。ハルスフォン侯爵家専属の弁護士がつく。おそらくマーファではトップの弁護士。
父は、息子である晃太に冤罪を被せて、社会的に傷つけようとした、名誉毀損で訴える。弁護士は所属している職人ギルド推薦の敏腕弁護士。
エドワルドさんは、公衆の面前で、罵倒された事に対しての名誉毀損ね。弁護士は冒険者ギルドで現在頭角を現している、まだ若いけど遣り手の弁護士。
この三弁護士がタッグを組んで、徹底的にやるみたい。
「首都の兄の返事はまだですが、兄の性格なら容赦はしないはず。ギーリアッシュ伯爵は、消えます」
エドワルドさんの言葉に、ぎょっ。
「社会的にね」
と、どら焼きの最後のひとかけを、口に入れていた。
「ただいま」
ふぅ、と息を付いた父がエドワルドさんと帰って来た。晃太は少し遅れて帰って来た、ギルドに色々ドロップ品を卸してからの帰宅だ。
「クゥーン」
花が晃太の足元でローリング。
「花ちゃん、ただいま~」
溺愛している晃太は当然ウェルカム。シルフィ達もぷりぷりお出迎えするので、でれでれ撫で回す晃太。
「お帰り、寒かけん入り」
「ん」
晃太が花を抱っこしてパーティーハウスへ。
ルームのダイニングキッチンに移動する。母が温かいお茶を出す。父ものんびり破れまんじゅうと一緒にお茶を飲んでる。まんじゅうを狙って、花が晃太の腕から降りて、父の足にすがりつく。
エドワルドさんもお茶を飲んでる。
ツヴァイクさんは桶の作業に入り、アレスがじーっと見ている。他のメンバーはルーティのウサギ部屋ね。
「で、色々分かった」
父が話を切り出す。
私は椅子に座る。
例のピンクの女性達ね。
アレスがあの『跪け』と言った後、恐慌状態で事情聴取ですべて吐いたそうで。すんなりギーリアッシュの名前が出た。なんでも、そのギーリアッシュ伯爵にピンクの父親が、唆されたと。
「姉ちゃん、覚えとらん? ほら、スカイランで斬りかかって来た若い冒険者」
「ああ、おったね、ギーリアッシュの三男って」
どっかで聞いたことがあると思ったよ。飛び出した元気と制したビアンカに向かっていきなり剣を振り上げたあの子ね。
「どうやら、その親のギーリアッシュ伯爵が、その事を逆恨みしたみたいや」
お茶を啜る晃太。
あの剣を振り上げた少年が、そのギーリアッシュ伯爵の三男なんだけど、言葉は悪いが、かなりできの悪い子だったらしい。原因の一つとして両親による甘やかし。長男、次男は相応に躾や教育を受けて、貴族男性として恥ずかしくない振る舞いができるが、この三男があんぽんたん。三男は少し歳が行った時に産まれたのもあるが、出来の悪い子程かわいいってやつね。首都にある王立学園の貴族枠でギリギリ入ったのはいいが、まったく勉強することないし、授業はさぼるし、自分より低い爵位にある生徒とトラブルを起こす。学園も注意をしていたが、溺愛していた両親は聞く耳を持たない。だけど、とうとう、学園から高等部に上がる前に退学か留年を迫られた。どんだけやねん。
「たまにいるみたいですね。王立学園に入れたから後は大丈夫だと、胡座をかくのが」
エドワルドさんがセレクトショップダリアの、栗入りクリームどら焼きをぱくり。
「で、あの時の件であの三男な、冒険者資格剥奪されて、かなりの罰金刑やったやん」
「うん」
あれは、あの子が自分で考えてやったわけではない。当時のスカイラン領主のラーバフ伯爵に唆されたからだ。もし、あれがあの子の判断で、飛び出した元気が危険で、一般の人を守ろうとして剣を振り上げたのなら、処罰が変わったそうだ。きっついお説教+ペナルティ+軽い罰金ですんだんだろうけど。人に言われて、街中で刃物を振り回し、私にも剣を向けたからね。しかも、私には手を出さないように冒険者ギルドから、冒険者達には適宜通達があった。あの時、私達がスカイランに軍隊ダンジョンに挑むために滞在していたから、ギルドから通達がすべての冒険者に行ってた。あの子にも到着報告に来た時に通達されていた。
「しかも、その後、サエキ様が後見人になって、更にギーリアッシュ伯爵は評判がた落ち」
体裁が大事な貴族にしたら、致命的。
「問題を起こした三男を除籍するしかなくなったギーリアッシュ伯爵が、彼らを利用してミズサワ殿に仕返ししようとしたのが、あの騒ぎですよ。あ、ありがとうございます」
母がエドワルドさんに新しくお茶を出す。
「その三男を溺愛しているギーリアッシュ伯爵、特に夫人の方がとちくるったみたいで」
エドワルドさんの口からトゲが。
「ひいお祖父様が国にいないタイミングで、何かすればいいって、浅い考えで動き、当主も浅慮にも乗ってしまった。実際に後見人をしているのはユイ殿ですから、手を出すのをどうするか迷い、結果弟の方を狙って社会的なダメージを与えたかった。同時に後見人代行している兄を面目丸潰れにしたかった」
ふう、と息を付くエドワルドさん。
「え? アルベルトさんまで巻き込まれていたんですか?」
なぜ? サエキ様から代行をお願いされるくらい優秀だから、どっかでやっかみを買ってたのかな?
「うちの兄が宰相の補佐官なのはご存知ですよね」
「はい」
「ギーリアッシュ伯爵は、兄の前の補佐官だったんです。まあ、こんなバカな事をするなら、仕事にも多少は出ていたんだと思います。そこを遣り手の宰相が気がつかない訳がない。降格した後、随分兄に嫌がらせしたようで、ぽつりと溢していたのを俺が覚えていたんですよ。溺愛している三男を除籍させたユイ・ミズサワ殿、自分の役職を奪ったアルベルト・ウルガーに、同時にダメージを与えたかった」
「それにあの女性達をいいように使ったって訳ですね」
「そうです」
あのピンクの女性のおうちは、士爵。一代限りだけど、どうにかして男爵まで上がりたい。そこを使われたみたいね。上手く行ったら、男爵に上がるように口添えをしてあげるし、しばらく遊んで暮らせるお金もあげるってね。
「そんなに簡単に爵位なんて貰えるんですか?」
「まさか。男爵以上の爵位は、査定が厳しいんですよ。例えばですが、冒険者ならSランクになるか、引退後も熱心に指導やギルド業務をして功績を上げないと。それも最低Aランクまで登り詰めてないと得られません。あの女性達もギーリアッシュ伯爵の口車に乗せれた訳ですが、ちょっと考えたら、何をやろうとしているか分かるはずですよ、いい大人なんですから」
うちの父、名誉伯爵ですけど。
やっぱり向こうの家電や技術を再現したのが、こちらにしては目から鱗が落ちる程の大発見みたいな感じなんやろうね。特に足踏みミシンが画期的だった。それから家庭用冷蔵庫の開発ね。それから自動補填矢筒。この自動補填矢筒の目安が付いた事で、爵位が子爵から伯爵になったって。
で、今後はどうするかは、弁護士さんに丸任せだ。ハルスフォン侯爵からも訴えられる。私達が関わっていなかったら、これくらいは流すそうだ。街にはいろんな人がいる。特にマーファは大きな街だ。何かしら、警備に対して、不平不満は大なり小なりある。それ全てに目くじらを立てる程、ハルスフォン侯爵様は暇ではない。もちろん、不平不満があるなら改善策を現場の人達と話し合う機会を、定期的にもち、模索している。
ハルスフォン侯爵様からは警備にいちゃもん付けたことで、不敬って事で訴えられる。ハルスフォン侯爵家専属の弁護士がつく。おそらくマーファではトップの弁護士。
父は、息子である晃太に冤罪を被せて、社会的に傷つけようとした、名誉毀損で訴える。弁護士は所属している職人ギルド推薦の敏腕弁護士。
エドワルドさんは、公衆の面前で、罵倒された事に対しての名誉毀損ね。弁護士は冒険者ギルドで現在頭角を現している、まだ若いけど遣り手の弁護士。
この三弁護士がタッグを組んで、徹底的にやるみたい。
「首都の兄の返事はまだですが、兄の性格なら容赦はしないはず。ギーリアッシュ伯爵は、消えます」
エドワルドさんの言葉に、ぎょっ。
「社会的にね」
と、どら焼きの最後のひとかけを、口に入れていた。
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