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別行動⑦
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コメントありがとうございます。
現在当作品は、アルファポリスさんにのみ掲載しています。まぎわらしい書き込みをして申し訳ありません。
本日晴天なり。寒いけど。
「さ、シルフィ、今日はお出かけよ~」
「わふんっ」
私はシルフィに大型犬用のピンクのボーダー柄の服を着せる。ふふふ、かわいか、もふもふ。ウインディもお揃いね。イフリィとノームは青のボーダーね。よし、パシャ。
本日はシルフィ達のスライム部屋デビューだ。
元気達は生後2ヶ月でデビューしたから、ちょっと遅いように感じるが、普通は生後半年くらいで狩りの練習するんだって。あの時、ビアンカとルージュも早いかなって思っていたそうだけど、スライムだし、元気がやんちゃだし、という理由で行ったら元気とコハクが弾けちゃったもんね。
『妻よっ、妻よっ、我も一緒にっ、げふっ』
アレスがアリスに迫ってカウンターを食らう。
今日はスライム部屋だけだからね、大丈夫だよ。
「わふんっわふんっ」
アリスも似たような感じに言ってるようで、
『スライムごときに妻が遅れは取らないのは分かっているのだ…………』
と、アレスがしゅんとしている。
「アレス、今日はツヴァイクさんと桶造りよ」
『分かったのだが、心配なのだ~』
「大丈夫よ。オシリスもおるしね」
ごねるアレスをもふもふ。
それにシルフィ達のスライム部屋デビューに、わざわざ山風の皆さんが付き合ってくれる。エドワルドさんも付いてきてくれるしね。ミゲル君だけ留守番。理由は母のお手伝いだ。春祭りのバザーに出す服作りとパーカーさんのお店に並べる服や小物作りだ。現在、母が乗りに乗ってミシンを踏んでる。ミゲル君も小物や子供服を中心に作成している。
支度して、ミゲル君と母に見送られてパーティーハウスを出る。
リードを着けたシルフィ達はチョロチョロしながら歩く。途中でご近所さんとご挨拶。元気達がちっちゃい頃からよく声をかけてくれる人達は、シルフィ達にも優しく声をかけてくれる。シルフィ達もぷりぷりとご挨拶している。私も挨拶して冷蔵庫ダンジョンに。オシリスもずいぶん馴染んだようで、ちら、と見られるくらいだ。
待ち合わせ場所には山風の皆さんが待っていた。
「お待たせしました」
「いえ、俺たちもさっき集まったんです」
わざわざ転移の魔法陣がある小屋のドアを開けてくれたけど、すみません。
いそいそと冷蔵庫ダンジョンの1階に。
久しぶりな原っぱ。シルフィ達は興奮したけど、アリスが宥めすかせながら進む。
ハーブを摘んでいた一般の方が、びっくりして見ている。すみません、驚かせて。
特に大きなトラブルなくボス部屋に到着。何組か冒険者パーティーが並んでいる。
「「あっ」」
その中に並んでいるパーティーの人達とバッチリ目が合う。
なんと、スカイランでお会いした黒柊の皆さんだった。
一瞬分からなかったけど、特徴的な髭のリーダーさんと、この手の噂は好きなんですといった綺麗なハーフエルフ女性で思い出した。
列からリーダーのダルダールさんだけ出てきて、私の元に。さ、とエドワルドさんとチュアンさんとが前に立つ。
「あ、知り合いの方です」
そう言って引いてもらう。
「お久し振りです、テイマーさん」
ダルダールさんがエドワルドさんやチュアンさん達を、一瞬訝しげに見たけど、ご挨拶してくれる。
「お久し振りです」
私と晃太もペコリ。
それからちょっと立ち話。まずは、ビアンカとルージュ達がいないのを不思議がられた。
「今、魔の森で仔達の修行中なんです」
「そうでしたか」
そう言いながら、ぷりぷりと尻尾を振るシルフィを撫で撫で。
「あの小さなウルフやジャガーの子供が修行ですか」
「そうですね。もうすぐ3歳になって成体になりますし。ダルダールさん達はまだ小さい頃しかご存知なかったですね」
まだ、おっぱい必要な時期だったしね。
「さぞかし大きくなっているんでしょうなぁ」
ダルダールさんが微笑ましく想像している。
「あはは、元気とコハクなんて、びっくりするくらい大きくなってますよ」
なんせ100キロオーバーですからね。
…………………………皆、元気にやってるかな。
いかん、きっと頑張ってる。
「それで、この仔達はダルダールさんが会った元気達のいとこになります」
「いとこ?」
「はい」
ダルダールさんが問題ない方だと分かったのか、イフリィ達もぷりぷりご挨拶。ごつい笑顔で撫でてくれる。
「この仔は大きいですな」
シルフィを撫でながら、イフリィ達とサイズが違うのに気がついたみたい。
「種族の差だと思います。このシルフィだけフォレストガーディアンウルフで、この仔達はアーマーナイトウルフなんです」
どっちも上位種と呟くダルダールさん。
「で、お母さんのアリスです。父親のアレスがダルダールさんと会ったことがあるビアンカの兄になるんです。で、こっちのグリフォンはオシリスです」
「噂はお聞きしてましたが、壮観ですなぁ」
皆勢揃いしたらもっとだよ。
特にイシスなんて元エリアボスの貫禄あるからね。
「皆さんはいつマーファに?」
「ああ。年末にこちらに来まして」
私達と遭遇したダルダールさん達黒柊は、その後スカイランに留まり、軍隊ダンジョンや、ソルトで依頼をこなして過ごしていた。もともと拠点はスカイランなんだって。
「改修された冷蔵庫ダンジョンにどうしても挑みたくなりましてな。それで」
やっぱり新しいダンジョンにワクワク感を覚えるのは、冒険者の性ね。
「所で、そちらの方々は?」
あ、エドワルドさんやチュアンさんやね。
「こちらの方達はですね」
「リーダーッ、順番でーす」
ワルド君が声をあげる。
「いかんっ。テイマーさん、これで失礼します」
「お気をつけて」
走っていくダルダールさんを見送る。そして、それについて行こうとするシルフィ達は大騒ぎ。
「こらこらダメよ」
わんわんきゅんきゅん大騒ぎ。
すみません、騒がしくて。私と晃太は並んでいる皆さんにペコペコした。
現在当作品は、アルファポリスさんにのみ掲載しています。まぎわらしい書き込みをして申し訳ありません。
本日晴天なり。寒いけど。
「さ、シルフィ、今日はお出かけよ~」
「わふんっ」
私はシルフィに大型犬用のピンクのボーダー柄の服を着せる。ふふふ、かわいか、もふもふ。ウインディもお揃いね。イフリィとノームは青のボーダーね。よし、パシャ。
本日はシルフィ達のスライム部屋デビューだ。
元気達は生後2ヶ月でデビューしたから、ちょっと遅いように感じるが、普通は生後半年くらいで狩りの練習するんだって。あの時、ビアンカとルージュも早いかなって思っていたそうだけど、スライムだし、元気がやんちゃだし、という理由で行ったら元気とコハクが弾けちゃったもんね。
『妻よっ、妻よっ、我も一緒にっ、げふっ』
アレスがアリスに迫ってカウンターを食らう。
今日はスライム部屋だけだからね、大丈夫だよ。
「わふんっわふんっ」
アリスも似たような感じに言ってるようで、
『スライムごときに妻が遅れは取らないのは分かっているのだ…………』
と、アレスがしゅんとしている。
「アレス、今日はツヴァイクさんと桶造りよ」
『分かったのだが、心配なのだ~』
「大丈夫よ。オシリスもおるしね」
ごねるアレスをもふもふ。
それにシルフィ達のスライム部屋デビューに、わざわざ山風の皆さんが付き合ってくれる。エドワルドさんも付いてきてくれるしね。ミゲル君だけ留守番。理由は母のお手伝いだ。春祭りのバザーに出す服作りとパーカーさんのお店に並べる服や小物作りだ。現在、母が乗りに乗ってミシンを踏んでる。ミゲル君も小物や子供服を中心に作成している。
支度して、ミゲル君と母に見送られてパーティーハウスを出る。
リードを着けたシルフィ達はチョロチョロしながら歩く。途中でご近所さんとご挨拶。元気達がちっちゃい頃からよく声をかけてくれる人達は、シルフィ達にも優しく声をかけてくれる。シルフィ達もぷりぷりとご挨拶している。私も挨拶して冷蔵庫ダンジョンに。オシリスもずいぶん馴染んだようで、ちら、と見られるくらいだ。
待ち合わせ場所には山風の皆さんが待っていた。
「お待たせしました」
「いえ、俺たちもさっき集まったんです」
わざわざ転移の魔法陣がある小屋のドアを開けてくれたけど、すみません。
いそいそと冷蔵庫ダンジョンの1階に。
久しぶりな原っぱ。シルフィ達は興奮したけど、アリスが宥めすかせながら進む。
ハーブを摘んでいた一般の方が、びっくりして見ている。すみません、驚かせて。
特に大きなトラブルなくボス部屋に到着。何組か冒険者パーティーが並んでいる。
「「あっ」」
その中に並んでいるパーティーの人達とバッチリ目が合う。
なんと、スカイランでお会いした黒柊の皆さんだった。
一瞬分からなかったけど、特徴的な髭のリーダーさんと、この手の噂は好きなんですといった綺麗なハーフエルフ女性で思い出した。
列からリーダーのダルダールさんだけ出てきて、私の元に。さ、とエドワルドさんとチュアンさんとが前に立つ。
「あ、知り合いの方です」
そう言って引いてもらう。
「お久し振りです、テイマーさん」
ダルダールさんがエドワルドさんやチュアンさん達を、一瞬訝しげに見たけど、ご挨拶してくれる。
「お久し振りです」
私と晃太もペコリ。
それからちょっと立ち話。まずは、ビアンカとルージュ達がいないのを不思議がられた。
「今、魔の森で仔達の修行中なんです」
「そうでしたか」
そう言いながら、ぷりぷりと尻尾を振るシルフィを撫で撫で。
「あの小さなウルフやジャガーの子供が修行ですか」
「そうですね。もうすぐ3歳になって成体になりますし。ダルダールさん達はまだ小さい頃しかご存知なかったですね」
まだ、おっぱい必要な時期だったしね。
「さぞかし大きくなっているんでしょうなぁ」
ダルダールさんが微笑ましく想像している。
「あはは、元気とコハクなんて、びっくりするくらい大きくなってますよ」
なんせ100キロオーバーですからね。
…………………………皆、元気にやってるかな。
いかん、きっと頑張ってる。
「それで、この仔達はダルダールさんが会った元気達のいとこになります」
「いとこ?」
「はい」
ダルダールさんが問題ない方だと分かったのか、イフリィ達もぷりぷりご挨拶。ごつい笑顔で撫でてくれる。
「この仔は大きいですな」
シルフィを撫でながら、イフリィ達とサイズが違うのに気がついたみたい。
「種族の差だと思います。このシルフィだけフォレストガーディアンウルフで、この仔達はアーマーナイトウルフなんです」
どっちも上位種と呟くダルダールさん。
「で、お母さんのアリスです。父親のアレスがダルダールさんと会ったことがあるビアンカの兄になるんです。で、こっちのグリフォンはオシリスです」
「噂はお聞きしてましたが、壮観ですなぁ」
皆勢揃いしたらもっとだよ。
特にイシスなんて元エリアボスの貫禄あるからね。
「皆さんはいつマーファに?」
「ああ。年末にこちらに来まして」
私達と遭遇したダルダールさん達黒柊は、その後スカイランに留まり、軍隊ダンジョンや、ソルトで依頼をこなして過ごしていた。もともと拠点はスカイランなんだって。
「改修された冷蔵庫ダンジョンにどうしても挑みたくなりましてな。それで」
やっぱり新しいダンジョンにワクワク感を覚えるのは、冒険者の性ね。
「所で、そちらの方々は?」
あ、エドワルドさんやチュアンさんやね。
「こちらの方達はですね」
「リーダーッ、順番でーす」
ワルド君が声をあげる。
「いかんっ。テイマーさん、これで失礼します」
「お気をつけて」
走っていくダルダールさんを見送る。そして、それについて行こうとするシルフィ達は大騒ぎ。
「こらこらダメよ」
わんわんきゅんきゅん大騒ぎ。
すみません、騒がしくて。私と晃太は並んでいる皆さんにペコペコした。
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