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布確保④
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「出たな」
「出たね」
私と晃太がうん、と頷いた。
でも、ラッキーだね、確率低いのに。
『妻よ、妻よ、見たか? 我の雷』
アリスにすりすりとすり寄るアレス。
あー、はいはい、と言わんばかりのアリス。
「ミズサワ殿、あれは、ご褒美部屋ですか?」
エドワルドさんが確認するように聞いてくる。
「そうです」
きっかけは元気やけどね。
少し離れた場所から穴を確認。小部屋で、大きな葛の様な宝箱が中央に1つ、左右に買い物籠サイズの宝箱がある。
「問題は罠やな」
ルージュなら闇魔法で、ちょちょいだけど。
「アリス、この部屋の罠の確認して、あったら解除できる?」
「わふんっ」
アレスがぴったり張り付いたアリスが、ご褒美部屋を確認。
その間にエドワルドさんにご褒美部屋の出現率と、その経緯を説明。エドワルドさん、へー、みたいだ。
「わふんっ」
アリスが私にわふんっ。何やら、申し訳なさそうな顔だけど。
「終わった?」
「わふんっ、わふんわふんっ、わふーんっ」
分からん。
なんとなく罠があるけど、手に追えないのかな。
『罠が壁や地面にあるが、深くて手が出せないそうなのだっ』
アレスが通訳してくれる。
「わんわん、わふーん」
『あの宝箱も妙な気配に覆われてよく分からない、近付かないと分からないそうなのだっ』
「そうね」
罠があるのに、ご褒美部屋に入らせる訳にはいかんし。どうしよう。ちら、と奥にある宝箱達を見る。
「姉ちゃん。どうする? あんまり待つと閉まるかもよ」
「そうやね。壁と床の罠がどうにか出来れば」
うーん。
本職の冒険者さんに聞くと、首を左右に振った。
「こんな上層階のご褒美部屋の罠なんて、俺たちでは手に負えません」
「今まで、ルージュさんが全て請け負ってくれていましたから。私の闇魔法でどうにかなればいいのですが、アリスさんの足元にも及びません。申し訳ありません」
「私も簡単な罠ならどうにか解除出来ますが、ご褒美部屋の罠はとてもとても」
と、鷹の目の皆さん。
「俺は無理です。無理ですが、話を聞いたことはあります」
エドワルドさん自身、ご褒美部屋は初めて。ただ、他のパーティーメンバーから話を聞いたそうだ。
「部屋に罠がある場合はわざと発動させて、玉切れになるまで待つ」
え? そんなことしたら。
「宝箱も損壊する可能性が非常に高いので、実用性ではないですね」
「やっぱり」
「次に特殊網を使用します。網を投げて、宝箱を引き寄せます」
「漁みたいやな」
晃太がポツリ。
「それでも、罠が発動しない訳ではないので、損壊率は非常に高いです」
「打つ手ないって事ですね」
諦めるかあ。安全策を取るかね。でも、あれ、サイズ的にあれよね。
うーん。うーん。うーん。
悩んでいると、ふいに、アリスにべたべたしているアレスが視界に入る。
「アレス君や」
『ん? なんなのだ?』
「氷魔法使える?」
『当然なのだっ』
私とアレスの会話を聞いて、皆さん首を傾げてる。
「この部屋の壁や床、天井一面、氷で覆える? あ、宝箱は凍らせんでよ」
『分かったのだっ』
「姉ちゃん、どうするん?」
「罠があるなら、発動せんように氷で塞いでしまえばいいかなってね」
「あ、なるほど」
アレスがご褒美部屋の前に。大きく息を吸って。
『ふんっ』
鼻息一発。
ピキキキキキキキキィィィィィッ
うっ、冷気が一気に流れて来た。
『ふうっ、細かいのは疲れるのだっ』
そうなの? 口から真っ白な息を出しながら振り返るけど、疲れた感じってより、めんどくさい作業をやりきった、どやって顔。
「ありがとうアレス」
『いいのだっ。あんパン食べたいのだっ』
「はいはい」
『クリームパンとジャムパンも食べたいのだっ』
「はいはい、分かった」
麦美ちゃんで購入するかね。
視界の隅で、アリスが細やかに左前足を出す。
くっ、細やかなアリスのおねだり。
「アリスも帰ったら食べるね?」
「わふんっ」
嬉しそうやね。
帰ったら麦美ちゃん直行や。
さ、気を改めて、ご褒美部屋を覗く。
…………………………? 気のせいかな? 宝箱から細いが白い煙を上げている。3つとも。
「ホークさん、あれは」
「擬態魔物ですね」
「やっぱりー」
あれ、寒いときに出る、白い息や。
「アレスー、撃破ー」
『分かったのだっ。ふんっふんっふんっ』
鼻息三連発。
宝箱、木っ端微塵。
擬態魔物が吹き飛ばされて、改めて出てきた宝箱。
アリスがアレスにがっちり守られて中に入り、宝箱チェック。振り返り大丈夫だと頷く。
晃太がアレスに掴まりながらご褒美部屋に入り、宝箱を一旦アイテムボックスへ。転ばないように注意しながら出てきた。床や壁、天井を覆う氷がパキパキ言ってる。多分罠が発動しているけど、氷が邪魔しているんやな。
無事に出てきたのを確認。
「アレス、罠がはみ出したらいかんけん。入り口を氷で覆って」
『分かったのだっ、ふんっ』
ご褒美部屋の入り口が氷で覆われる。
エドワルドさんが、無言でそれを見ている。
晃太が宝箱をアイテムボックスから取り出す。
罠はないし、さ、ワクワク宝箱オープン。
まずは、買い物籠サイズを開ける。晃太はもう一方を開ける。
ワクワク。
ぱかり、と開けると、ポーションが3本並んでいる。ホークさんと確認する。
「色的に、エリクサーですよね?」
「そうですね。でも下級より色が濃いですね」
「なら、上のランク?」
「そうでしょうね。リュウタさんに鑑定をしてもらった方がいいかと」
「そうします」
これは引き取ろう。
「晃太ー、なんが出た?」
「あー、多分ー」
歯切れ悪く、晃太が顔をあげる。
「多分、転移門」
「えっ?」
あの、数十億もするやつっ?
慌てて宝箱を覗くと、以前見た事がある転移門より細身の折り畳み傘が4つ。
あの時の転移門は3つやったけど。
これ、いくらになるんやろ? うわあ、怖かっ。
「どうする姉ちゃん」
「個人がもつもんやない。国に献上しよう」
私は即決。
それを聞いてぎょっとしたのは、冒険者の皆さん。
「ユ、ユイさん、これ、献上するんですか?」
ホークさんが驚きを通り越した顔で聞いてくる。
「はい。前のも献上しましたし」
「「「「前のも?」」」」
「はい」
以前スカイランの軍隊ダンジョンから出たのは、いろいろな思惑があり国に献上した。
「あの時、色々あって、考えて転移門を国に献上したんです」
貴族のように権力者が私達にちょっかいかけて欲しくなくて、国から注意して欲しくて。それが流れ流れてガーガリア元妃が、お母さんの元で静養できることになったし、フェリアレーナ様もセザール様の元に嫁げたし。ユリアレーナとアルティーナのバランスも保てたし。いい方に転がってくれたと思っている。
でも、今はサエキ様が後見人になってくれたし、献上しなくてもいいのかな?
「献上は考えた方がいいですかね?」
うーん、と悩む皆さん。
「国に恩を売るならいいかと思いますが」
答えてくれたのは、貴族のエドワルドさん。それでもお悩み顔。
「ちょっと物が物ですからね……………もし、あれでしたらハルスフォン侯爵に相談案件かと。ファクル侯爵令嬢への布の件と一緒に」
ファクル侯爵令嬢は、ジークフリード王太子殿下の婚約者、レティシア嬢のお家の名前ね。
「じゃあ。そうします」
「それがいいでしょうね。いずれ、ミズサワ殿のランクの事でも、侯爵に恩が売れますし」
「え?」
ランク?
「え?」
エドワルドさんも、え?
「いや、ミズサワ殿、ランク、Sランクに上がる時、どうするんです?」
あ、忘れとった。
Sランクになるには、色々条件がある。その1つに、Sランクになる時に、爵位のある人が保証人に必要。もし、何かやらかしたら、その保証人も一蓮托生になるので、結構な覚悟が必要。
「俺の場合はウルガー子爵当主である兄が保証人になってくれました。ミズサワ殿はそう遠くない未来、Sランクに押し上げられますよ。そうなった時の保証人選びが重要になります」
「そうなんです?」
こくり、と頷くエドワルドさん。
「付かず離れずの関係になりますからね。俺は運良く兄が受けてくれて、自由にさせてくれてます。もし、色々要求してくるような保証人だったら、行動範囲を制限されたり、そのミズサワ殿の場合、失礼ですが、伴侶と後継者を求められるかと思いますし、貴女が望む相手に難癖着けてくるかも」
「えーっ?」
めっちゃ嫌っ。あ、サエキ様に、後見人のサエキ様にシャットアウトしてもらおう。だけど、エドワルドさんは首を横に振る。後見人と保証人はほぼ同じ立場になるそうだ。
「まあ、そうならないように、保証人選びが重要って事です。もし、ハルスフォン侯爵がミズサワ殿に友好的なら考えた方がいいですよ。すぐって話ではないですし、ハルスフォン侯爵が辞退する可能性がありますし。それこそ、ひいお祖父様が帰国した時の相談案件ですね」
「そうですか。いずれは首都に行くし」
そう。このヤマタノオロチの事が済んだら、私はユリアレーナを離れる。
マデリーンさん、ミゲル君の故郷であるシーラに向かうからだ。その時に首都を通過する。もちろん帰りもね。そのどちらかでサエキ様に面会出来たら、面会しよう。
「出たね」
私と晃太がうん、と頷いた。
でも、ラッキーだね、確率低いのに。
『妻よ、妻よ、見たか? 我の雷』
アリスにすりすりとすり寄るアレス。
あー、はいはい、と言わんばかりのアリス。
「ミズサワ殿、あれは、ご褒美部屋ですか?」
エドワルドさんが確認するように聞いてくる。
「そうです」
きっかけは元気やけどね。
少し離れた場所から穴を確認。小部屋で、大きな葛の様な宝箱が中央に1つ、左右に買い物籠サイズの宝箱がある。
「問題は罠やな」
ルージュなら闇魔法で、ちょちょいだけど。
「アリス、この部屋の罠の確認して、あったら解除できる?」
「わふんっ」
アレスがぴったり張り付いたアリスが、ご褒美部屋を確認。
その間にエドワルドさんにご褒美部屋の出現率と、その経緯を説明。エドワルドさん、へー、みたいだ。
「わふんっ」
アリスが私にわふんっ。何やら、申し訳なさそうな顔だけど。
「終わった?」
「わふんっ、わふんわふんっ、わふーんっ」
分からん。
なんとなく罠があるけど、手に追えないのかな。
『罠が壁や地面にあるが、深くて手が出せないそうなのだっ』
アレスが通訳してくれる。
「わんわん、わふーん」
『あの宝箱も妙な気配に覆われてよく分からない、近付かないと分からないそうなのだっ』
「そうね」
罠があるのに、ご褒美部屋に入らせる訳にはいかんし。どうしよう。ちら、と奥にある宝箱達を見る。
「姉ちゃん。どうする? あんまり待つと閉まるかもよ」
「そうやね。壁と床の罠がどうにか出来れば」
うーん。
本職の冒険者さんに聞くと、首を左右に振った。
「こんな上層階のご褒美部屋の罠なんて、俺たちでは手に負えません」
「今まで、ルージュさんが全て請け負ってくれていましたから。私の闇魔法でどうにかなればいいのですが、アリスさんの足元にも及びません。申し訳ありません」
「私も簡単な罠ならどうにか解除出来ますが、ご褒美部屋の罠はとてもとても」
と、鷹の目の皆さん。
「俺は無理です。無理ですが、話を聞いたことはあります」
エドワルドさん自身、ご褒美部屋は初めて。ただ、他のパーティーメンバーから話を聞いたそうだ。
「部屋に罠がある場合はわざと発動させて、玉切れになるまで待つ」
え? そんなことしたら。
「宝箱も損壊する可能性が非常に高いので、実用性ではないですね」
「やっぱり」
「次に特殊網を使用します。網を投げて、宝箱を引き寄せます」
「漁みたいやな」
晃太がポツリ。
「それでも、罠が発動しない訳ではないので、損壊率は非常に高いです」
「打つ手ないって事ですね」
諦めるかあ。安全策を取るかね。でも、あれ、サイズ的にあれよね。
うーん。うーん。うーん。
悩んでいると、ふいに、アリスにべたべたしているアレスが視界に入る。
「アレス君や」
『ん? なんなのだ?』
「氷魔法使える?」
『当然なのだっ』
私とアレスの会話を聞いて、皆さん首を傾げてる。
「この部屋の壁や床、天井一面、氷で覆える? あ、宝箱は凍らせんでよ」
『分かったのだっ』
「姉ちゃん、どうするん?」
「罠があるなら、発動せんように氷で塞いでしまえばいいかなってね」
「あ、なるほど」
アレスがご褒美部屋の前に。大きく息を吸って。
『ふんっ』
鼻息一発。
ピキキキキキキキキィィィィィッ
うっ、冷気が一気に流れて来た。
『ふうっ、細かいのは疲れるのだっ』
そうなの? 口から真っ白な息を出しながら振り返るけど、疲れた感じってより、めんどくさい作業をやりきった、どやって顔。
「ありがとうアレス」
『いいのだっ。あんパン食べたいのだっ』
「はいはい」
『クリームパンとジャムパンも食べたいのだっ』
「はいはい、分かった」
麦美ちゃんで購入するかね。
視界の隅で、アリスが細やかに左前足を出す。
くっ、細やかなアリスのおねだり。
「アリスも帰ったら食べるね?」
「わふんっ」
嬉しそうやね。
帰ったら麦美ちゃん直行や。
さ、気を改めて、ご褒美部屋を覗く。
…………………………? 気のせいかな? 宝箱から細いが白い煙を上げている。3つとも。
「ホークさん、あれは」
「擬態魔物ですね」
「やっぱりー」
あれ、寒いときに出る、白い息や。
「アレスー、撃破ー」
『分かったのだっ。ふんっふんっふんっ』
鼻息三連発。
宝箱、木っ端微塵。
擬態魔物が吹き飛ばされて、改めて出てきた宝箱。
アリスがアレスにがっちり守られて中に入り、宝箱チェック。振り返り大丈夫だと頷く。
晃太がアレスに掴まりながらご褒美部屋に入り、宝箱を一旦アイテムボックスへ。転ばないように注意しながら出てきた。床や壁、天井を覆う氷がパキパキ言ってる。多分罠が発動しているけど、氷が邪魔しているんやな。
無事に出てきたのを確認。
「アレス、罠がはみ出したらいかんけん。入り口を氷で覆って」
『分かったのだっ、ふんっ』
ご褒美部屋の入り口が氷で覆われる。
エドワルドさんが、無言でそれを見ている。
晃太が宝箱をアイテムボックスから取り出す。
罠はないし、さ、ワクワク宝箱オープン。
まずは、買い物籠サイズを開ける。晃太はもう一方を開ける。
ワクワク。
ぱかり、と開けると、ポーションが3本並んでいる。ホークさんと確認する。
「色的に、エリクサーですよね?」
「そうですね。でも下級より色が濃いですね」
「なら、上のランク?」
「そうでしょうね。リュウタさんに鑑定をしてもらった方がいいかと」
「そうします」
これは引き取ろう。
「晃太ー、なんが出た?」
「あー、多分ー」
歯切れ悪く、晃太が顔をあげる。
「多分、転移門」
「えっ?」
あの、数十億もするやつっ?
慌てて宝箱を覗くと、以前見た事がある転移門より細身の折り畳み傘が4つ。
あの時の転移門は3つやったけど。
これ、いくらになるんやろ? うわあ、怖かっ。
「どうする姉ちゃん」
「個人がもつもんやない。国に献上しよう」
私は即決。
それを聞いてぎょっとしたのは、冒険者の皆さん。
「ユ、ユイさん、これ、献上するんですか?」
ホークさんが驚きを通り越した顔で聞いてくる。
「はい。前のも献上しましたし」
「「「「前のも?」」」」
「はい」
以前スカイランの軍隊ダンジョンから出たのは、いろいろな思惑があり国に献上した。
「あの時、色々あって、考えて転移門を国に献上したんです」
貴族のように権力者が私達にちょっかいかけて欲しくなくて、国から注意して欲しくて。それが流れ流れてガーガリア元妃が、お母さんの元で静養できることになったし、フェリアレーナ様もセザール様の元に嫁げたし。ユリアレーナとアルティーナのバランスも保てたし。いい方に転がってくれたと思っている。
でも、今はサエキ様が後見人になってくれたし、献上しなくてもいいのかな?
「献上は考えた方がいいですかね?」
うーん、と悩む皆さん。
「国に恩を売るならいいかと思いますが」
答えてくれたのは、貴族のエドワルドさん。それでもお悩み顔。
「ちょっと物が物ですからね……………もし、あれでしたらハルスフォン侯爵に相談案件かと。ファクル侯爵令嬢への布の件と一緒に」
ファクル侯爵令嬢は、ジークフリード王太子殿下の婚約者、レティシア嬢のお家の名前ね。
「じゃあ。そうします」
「それがいいでしょうね。いずれ、ミズサワ殿のランクの事でも、侯爵に恩が売れますし」
「え?」
ランク?
「え?」
エドワルドさんも、え?
「いや、ミズサワ殿、ランク、Sランクに上がる時、どうするんです?」
あ、忘れとった。
Sランクになるには、色々条件がある。その1つに、Sランクになる時に、爵位のある人が保証人に必要。もし、何かやらかしたら、その保証人も一蓮托生になるので、結構な覚悟が必要。
「俺の場合はウルガー子爵当主である兄が保証人になってくれました。ミズサワ殿はそう遠くない未来、Sランクに押し上げられますよ。そうなった時の保証人選びが重要になります」
「そうなんです?」
こくり、と頷くエドワルドさん。
「付かず離れずの関係になりますからね。俺は運良く兄が受けてくれて、自由にさせてくれてます。もし、色々要求してくるような保証人だったら、行動範囲を制限されたり、そのミズサワ殿の場合、失礼ですが、伴侶と後継者を求められるかと思いますし、貴女が望む相手に難癖着けてくるかも」
「えーっ?」
めっちゃ嫌っ。あ、サエキ様に、後見人のサエキ様にシャットアウトしてもらおう。だけど、エドワルドさんは首を横に振る。後見人と保証人はほぼ同じ立場になるそうだ。
「まあ、そうならないように、保証人選びが重要って事です。もし、ハルスフォン侯爵がミズサワ殿に友好的なら考えた方がいいですよ。すぐって話ではないですし、ハルスフォン侯爵が辞退する可能性がありますし。それこそ、ひいお祖父様が帰国した時の相談案件ですね」
「そうですか。いずれは首都に行くし」
そう。このヤマタノオロチの事が済んだら、私はユリアレーナを離れる。
マデリーンさん、ミゲル君の故郷であるシーラに向かうからだ。その時に首都を通過する。もちろん帰りもね。そのどちらかでサエキ様に面会出来たら、面会しよう。
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