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同郷?⑧
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ご指摘ありがとうございます
途中で味変のために柚子胡椒も出してみた。
「こちらはほんの少し入れてみてください、味が変わりますよ。好みがありますけど」
そのまま鍋にインしようとしているので、あわてて説明。
「取り分けの器に入れてください。少しでも味が変わりますから、ほんの少し入れてみてください。あ、ダメな方は無理しないでくださいね」
私は自分の器に、綿棒の先くらいの量を入れてみせる。うちの父は柚子胡椒が好きで、鍋の必須アイテムだ。
初めての食材、調味料の為、匂いを嗅いでる皆さん。思い思いにちょっぴり入れてる。
「あ、本当に味が変わった」
「おっ、旨いなこりゃ」
エドワルドさんとツヴァイクさんが柚子胡椒を入れたスープを一口飲んで、感嘆の声を上げる。
「香りがいいですね」
「ええ、さっぱりした感じだし、私は好きだわ」
「そうだな。俺はもう少し入れてみよう」
フェリクスさんとドーラさんも好評だし、アンドレアスさんは追加で柚子胡椒を入れている。
「これならいくらでも入りそうだ」
「ほんの少しなのに、こんなに味が変わるのね」
しみじみと柚子胡椒入りスープを飲むのはガリストさん。フリンダさんもゆっくり味わいながら食べてる。
「うん、旨い」
「少し入れるだけで十分だな」
「俺はもうちょっと入れる」
「これでちょうどいいかな」
「俺もっす」
山風の皆さんには全員好評だね。
『私は少し入れてなのですー』
『私はなしでー』
「分かっとるがな」
従魔の部屋から、おねだりコール。はいはい、と受け流す。アレスと仔達は既に寝てる。
それからわいわいと夕御飯は〆まで穏やか、と言わなかったけど無事に終了。
母と〆の雑炊作成。母が足りないかもと、フレアタートルの肉、小さく切ったのを追加する。洗った冷やご飯も入れて、味を整え、卵を入れる。よし、いいかな? はいはい、そんな恨みがましくみらんと、ちょっとよ。ビアンカとルージュ、それからアリスとアレスに持っていくと、仔達も起き出して、大騒ぎ。大量の雑炊があっという間になくなる。かわいか三姉妹がねえね、足りないと来るので、大至急作成。
その間に母が皆さんの鍋を仕上げて、やっと皆さんに行き渡る。
「はい、熱いですからねー」
「「「「「はーい」」」」」
皆さん、熱い熱いと言いながら米粒一つ残さない。やっぱりフレアタートルや野菜の出汁がしっかり出ている。うん、美味しい。滋養はあるし、美容にいい。さ、スープを飲みましょ。残さず飲みましょ。
「やっぱり、ユイさんとこのご飯、スッゴク美味しいですっ」
「本当っす。いくらでも入るっす」
大好評で、私も嬉しい。母はもっと嬉しそう。そう言えば、フレアタートルのお肉の残数は? お母さんウルフ達にも食べさせたからだいぶ減ってるんじゃ。
「晃太、フレアタートルの残は?」
「後、大が16、中は21、小は89やな」
「なら、まだあるね」
大は約60キロある。中はその半分で、小は約5キロ~500グラムだ。冷蔵庫ダンジョンでたくさん手に入れておいてよかった。
アルスさんがおとなしいと思ったら、ばくばく食べてる。あれだけ食べてあの細さ。く、若さなのかっ。
〆の雑炊完売。ふう、お腹一杯。明日はつやつや。
「さて、未成年の方、デザート、入りますかー?」
「はいはいはいはいはいっ、私はっ、あだだだだだだっ」
ケルンさんがヒェリさんに関節技をかけられている。
「最年長が何をほざいているんでしょうね」
それをフェリクスさんが呆れた顔で見ている。
「あ、気にしないでください」
ヒェリさんはメキメキ言ってるケルンさんを引きずって、コテージに引き上げる。
「すみません、うちのリーダー、甘味が絡むとああなんです」
「お恥ずかしい」
と、エドワルドさんとツヴァイクさん。ツヴァイクさんに対しては、エドワルドさんがそれをお前が言うか? みたいな顔だけど。
気を取り直して、と。
何にしようかな? さくら庵のロールケーキ、フルーツ添えが無難かな? それかJOY-Pのアイスクリームなミニパフェかな? 画面を操作すると、気になるメニューが。さくら庵の期間限定、数量限定、搾りモンブランと言うのがある。お値段びっくり1600。これは、まあ、今度ね。
キラキラとした青い目のアルスさん、期待の眼差しのマアデン君とハジェル君。
「ヘルト君とドロテアちゃんは? どれにする?」
言われて、2人は戸惑いの表情。
ちら、とリーダーのフェリクスさんにお伺い。
「ご好意ですよ。頂きなさい」
「「はいっ」」
嬉しそうにヘルト君とドロテアちゃんも加わり、液晶画面を覗く。
散々悩んで結局皆ロールケーキをチョイス。
「テオ君は?」
片付けようとしていたテオ君に、声をかける。
「え、でも、エマが…………」
いないのに、と小さな声。うん、いい子や。熱だして寝てるエマちゃん食べれないのにって思っているんやね。
「なら、エマちゃんのも選んで、よくなってから食べさせたらよかたい。それまでテオ君のアイテムボックスに入れとき」
そう言うと、テオ君はホークさんにお伺い。ホークさんからオッケー出ました。テオ君もロールケーキをチョイス。
いそいそとロールケーキのお皿を持っていく面々。
「はい、リーダーッ」
と、マアデン君がお皿をロッシュさんに差し出す。
「どうした?」
「俺、ハジェルと半分するから、リーダー達で食べてください」
「どうぞっす」
「お前達…………」
じーん、としている山風のビール組。見ていた私もじーん。
蒼の麓のヘルト君とドロテアちゃんも、仲良く皆さん分けて食べてる。テオ君も鷹の目の皆さんとつついている。アルスさんはほぼ食べてから気が付いたようで、キョロキョロして、食べかけのロールケーキをリィマさんに差し出す。
「私はもうお腹一杯だから、お食べ」
リィマさんが微笑ましい顔。それでもアルスさんはファングさんやフリンダさん、ガリストさんに差し出すが、皆さんお腹一杯だと。
「アルス食べていいぞ」
「ありがとうアルスちゃん」
「俺達はもういいから」
「うん」
頷いて、アルスさんはパクパク食べてる。金の虎の皆さん、ほのぼのとした雰囲気やね。
ほのぼの。
私は後頭部に、視線が突き刺さる。
ビアンカとルージュだ。ロールケーキだろうけど。
無視、無視。
後片付けもすんで、それぞれのパーティーがコテージに引き上げる時間。各リーダーさんがやってきた。ケルンさんは連行されたので、エドワルドさんだ。
明日からの事だ。
カルーラに帰るからね。ホークさんも加わる。
ルームを使うから実際移動するのは、私達だけど。
「皆さん、ゆっくりされてください」
色々お疲れでしょうからね。昨日はフローリングに寝たしね。
カルーラに帰るまでの食事に関しては、朝はコテージでそれぞれ済ませると。夕御飯はこちらがお出しすることになる。お金貰ったからね。お昼は異世界のメニューにしてもいいし、明日から異世界への扉に、各パーティー代表者とお買い物となったので、自炊出来ればしますと。それから必要なものがあるはずだしね。飲み物とか補食とか、日用品とかね。
「至急必要なものはありますか?」
確認するけど、特にないそうだ。
「では、明日までにリストアップしてください」
異世界への扉には、私の魔力を消費するからね。あらかじめリストアップして貰わないと、時間かかるからね。
よし、いいかな。
「分かりましたミズサワ殿」
「ではミズサワ殿、これからお世話になります」
「じゃあ、テイマーさん、また明日」
「ユイさん。お世話になります」
ぺこりして、引き上げて行った。
見送ってお風呂や明日の朝御飯の準備やディレックスでのお買い物を済ませる。お母さんウルフ達の様子も見に行ったし。赤ちゃん達も変わりなく、ぽてぽてと来た。かわいか。
エマちゃんの様子も見に行くと、よく寝てた。
ふう、色々済ませて、私もぼちぼち寝ようかな。
母は明日の下拵えをして、花と共にカルーラに戻る準備。私は液晶画面を手にして、父に確認する。
「ねえ、お父さん」
「ん?」
「特別オプションさ、まだ付けられるのある?」
「んー」
父が画面を覗く。出来ればスーパー銭湯だけど、コテージ4棟も選んだしね。無理かな?
「全部選べるよ」
「ほわっちゃーッ」
私は液晶画面をタップ。あ、いけない、思わず口に出ちゃった。
だって、スーパー銭湯よ。銭湯、銭湯。うふふん、銭湯。銭湯ー。ゆっくり浸かって、湯上がりにコーヒー牛乳飲んでー。あははははーん。
晃太が、ぐっと親指たててる。母が声を出した私にしかめっ面だ。
中庭を覗くと、ありました。大樹の向こう側に。
ひゃっほー。晃太もひゃっほー。
中庭に出て、晃太とダッシュ。あたたたたっ、筋肉痛がっ。先に到着した晃太が入り口付近で止まる。
あら、なんだか、建物暗いけど。
「晃太?」
「姉ちゃん」
晃太が示した先にはcloseの看板が。
……………………営業時間。10:00~22:00。現在の時間22:16。
そんなー。がっくし。晃太とがっくし。
がっくし。
あわてて追いかけてきたホークさんとチュアンさん。
「ユイさんこの建物は?」
ホークさんが聞いて来る。
「あー、向こうの公衆浴場ですね。お風呂以外にも食事をしたり、ゆっくり休める所があったりするんですよ」
と、説明。へー、みたいな顔で建物を見るホークさんとチュアンさん。
「今は閉まってますから、明日確認しましょう」
「「はい」」
それから建物周囲を見て回る。
日本家屋の様な外観で、入り口以外は竹の壁で覆われている。結構大きい。建物は平屋みたいだね。中が気になるなあ。入り口に大きな提灯がぶら下がっていたけど、なんと『異世界の湯』って書いてあった。
ルームに帰りながら、ふふふふん。明日が楽しみやなあ。ふふーん。
途中で味変のために柚子胡椒も出してみた。
「こちらはほんの少し入れてみてください、味が変わりますよ。好みがありますけど」
そのまま鍋にインしようとしているので、あわてて説明。
「取り分けの器に入れてください。少しでも味が変わりますから、ほんの少し入れてみてください。あ、ダメな方は無理しないでくださいね」
私は自分の器に、綿棒の先くらいの量を入れてみせる。うちの父は柚子胡椒が好きで、鍋の必須アイテムだ。
初めての食材、調味料の為、匂いを嗅いでる皆さん。思い思いにちょっぴり入れてる。
「あ、本当に味が変わった」
「おっ、旨いなこりゃ」
エドワルドさんとツヴァイクさんが柚子胡椒を入れたスープを一口飲んで、感嘆の声を上げる。
「香りがいいですね」
「ええ、さっぱりした感じだし、私は好きだわ」
「そうだな。俺はもう少し入れてみよう」
フェリクスさんとドーラさんも好評だし、アンドレアスさんは追加で柚子胡椒を入れている。
「これならいくらでも入りそうだ」
「ほんの少しなのに、こんなに味が変わるのね」
しみじみと柚子胡椒入りスープを飲むのはガリストさん。フリンダさんもゆっくり味わいながら食べてる。
「うん、旨い」
「少し入れるだけで十分だな」
「俺はもうちょっと入れる」
「これでちょうどいいかな」
「俺もっす」
山風の皆さんには全員好評だね。
『私は少し入れてなのですー』
『私はなしでー』
「分かっとるがな」
従魔の部屋から、おねだりコール。はいはい、と受け流す。アレスと仔達は既に寝てる。
それからわいわいと夕御飯は〆まで穏やか、と言わなかったけど無事に終了。
母と〆の雑炊作成。母が足りないかもと、フレアタートルの肉、小さく切ったのを追加する。洗った冷やご飯も入れて、味を整え、卵を入れる。よし、いいかな? はいはい、そんな恨みがましくみらんと、ちょっとよ。ビアンカとルージュ、それからアリスとアレスに持っていくと、仔達も起き出して、大騒ぎ。大量の雑炊があっという間になくなる。かわいか三姉妹がねえね、足りないと来るので、大至急作成。
その間に母が皆さんの鍋を仕上げて、やっと皆さんに行き渡る。
「はい、熱いですからねー」
「「「「「はーい」」」」」
皆さん、熱い熱いと言いながら米粒一つ残さない。やっぱりフレアタートルや野菜の出汁がしっかり出ている。うん、美味しい。滋養はあるし、美容にいい。さ、スープを飲みましょ。残さず飲みましょ。
「やっぱり、ユイさんとこのご飯、スッゴク美味しいですっ」
「本当っす。いくらでも入るっす」
大好評で、私も嬉しい。母はもっと嬉しそう。そう言えば、フレアタートルのお肉の残数は? お母さんウルフ達にも食べさせたからだいぶ減ってるんじゃ。
「晃太、フレアタートルの残は?」
「後、大が16、中は21、小は89やな」
「なら、まだあるね」
大は約60キロある。中はその半分で、小は約5キロ~500グラムだ。冷蔵庫ダンジョンでたくさん手に入れておいてよかった。
アルスさんがおとなしいと思ったら、ばくばく食べてる。あれだけ食べてあの細さ。く、若さなのかっ。
〆の雑炊完売。ふう、お腹一杯。明日はつやつや。
「さて、未成年の方、デザート、入りますかー?」
「はいはいはいはいはいっ、私はっ、あだだだだだだっ」
ケルンさんがヒェリさんに関節技をかけられている。
「最年長が何をほざいているんでしょうね」
それをフェリクスさんが呆れた顔で見ている。
「あ、気にしないでください」
ヒェリさんはメキメキ言ってるケルンさんを引きずって、コテージに引き上げる。
「すみません、うちのリーダー、甘味が絡むとああなんです」
「お恥ずかしい」
と、エドワルドさんとツヴァイクさん。ツヴァイクさんに対しては、エドワルドさんがそれをお前が言うか? みたいな顔だけど。
気を取り直して、と。
何にしようかな? さくら庵のロールケーキ、フルーツ添えが無難かな? それかJOY-Pのアイスクリームなミニパフェかな? 画面を操作すると、気になるメニューが。さくら庵の期間限定、数量限定、搾りモンブランと言うのがある。お値段びっくり1600。これは、まあ、今度ね。
キラキラとした青い目のアルスさん、期待の眼差しのマアデン君とハジェル君。
「ヘルト君とドロテアちゃんは? どれにする?」
言われて、2人は戸惑いの表情。
ちら、とリーダーのフェリクスさんにお伺い。
「ご好意ですよ。頂きなさい」
「「はいっ」」
嬉しそうにヘルト君とドロテアちゃんも加わり、液晶画面を覗く。
散々悩んで結局皆ロールケーキをチョイス。
「テオ君は?」
片付けようとしていたテオ君に、声をかける。
「え、でも、エマが…………」
いないのに、と小さな声。うん、いい子や。熱だして寝てるエマちゃん食べれないのにって思っているんやね。
「なら、エマちゃんのも選んで、よくなってから食べさせたらよかたい。それまでテオ君のアイテムボックスに入れとき」
そう言うと、テオ君はホークさんにお伺い。ホークさんからオッケー出ました。テオ君もロールケーキをチョイス。
いそいそとロールケーキのお皿を持っていく面々。
「はい、リーダーッ」
と、マアデン君がお皿をロッシュさんに差し出す。
「どうした?」
「俺、ハジェルと半分するから、リーダー達で食べてください」
「どうぞっす」
「お前達…………」
じーん、としている山風のビール組。見ていた私もじーん。
蒼の麓のヘルト君とドロテアちゃんも、仲良く皆さん分けて食べてる。テオ君も鷹の目の皆さんとつついている。アルスさんはほぼ食べてから気が付いたようで、キョロキョロして、食べかけのロールケーキをリィマさんに差し出す。
「私はもうお腹一杯だから、お食べ」
リィマさんが微笑ましい顔。それでもアルスさんはファングさんやフリンダさん、ガリストさんに差し出すが、皆さんお腹一杯だと。
「アルス食べていいぞ」
「ありがとうアルスちゃん」
「俺達はもういいから」
「うん」
頷いて、アルスさんはパクパク食べてる。金の虎の皆さん、ほのぼのとした雰囲気やね。
ほのぼの。
私は後頭部に、視線が突き刺さる。
ビアンカとルージュだ。ロールケーキだろうけど。
無視、無視。
後片付けもすんで、それぞれのパーティーがコテージに引き上げる時間。各リーダーさんがやってきた。ケルンさんは連行されたので、エドワルドさんだ。
明日からの事だ。
カルーラに帰るからね。ホークさんも加わる。
ルームを使うから実際移動するのは、私達だけど。
「皆さん、ゆっくりされてください」
色々お疲れでしょうからね。昨日はフローリングに寝たしね。
カルーラに帰るまでの食事に関しては、朝はコテージでそれぞれ済ませると。夕御飯はこちらがお出しすることになる。お金貰ったからね。お昼は異世界のメニューにしてもいいし、明日から異世界への扉に、各パーティー代表者とお買い物となったので、自炊出来ればしますと。それから必要なものがあるはずだしね。飲み物とか補食とか、日用品とかね。
「至急必要なものはありますか?」
確認するけど、特にないそうだ。
「では、明日までにリストアップしてください」
異世界への扉には、私の魔力を消費するからね。あらかじめリストアップして貰わないと、時間かかるからね。
よし、いいかな。
「分かりましたミズサワ殿」
「ではミズサワ殿、これからお世話になります」
「じゃあ、テイマーさん、また明日」
「ユイさん。お世話になります」
ぺこりして、引き上げて行った。
見送ってお風呂や明日の朝御飯の準備やディレックスでのお買い物を済ませる。お母さんウルフ達の様子も見に行ったし。赤ちゃん達も変わりなく、ぽてぽてと来た。かわいか。
エマちゃんの様子も見に行くと、よく寝てた。
ふう、色々済ませて、私もぼちぼち寝ようかな。
母は明日の下拵えをして、花と共にカルーラに戻る準備。私は液晶画面を手にして、父に確認する。
「ねえ、お父さん」
「ん?」
「特別オプションさ、まだ付けられるのある?」
「んー」
父が画面を覗く。出来ればスーパー銭湯だけど、コテージ4棟も選んだしね。無理かな?
「全部選べるよ」
「ほわっちゃーッ」
私は液晶画面をタップ。あ、いけない、思わず口に出ちゃった。
だって、スーパー銭湯よ。銭湯、銭湯。うふふん、銭湯。銭湯ー。ゆっくり浸かって、湯上がりにコーヒー牛乳飲んでー。あははははーん。
晃太が、ぐっと親指たててる。母が声を出した私にしかめっ面だ。
中庭を覗くと、ありました。大樹の向こう側に。
ひゃっほー。晃太もひゃっほー。
中庭に出て、晃太とダッシュ。あたたたたっ、筋肉痛がっ。先に到着した晃太が入り口付近で止まる。
あら、なんだか、建物暗いけど。
「晃太?」
「姉ちゃん」
晃太が示した先にはcloseの看板が。
……………………営業時間。10:00~22:00。現在の時間22:16。
そんなー。がっくし。晃太とがっくし。
がっくし。
あわてて追いかけてきたホークさんとチュアンさん。
「ユイさんこの建物は?」
ホークさんが聞いて来る。
「あー、向こうの公衆浴場ですね。お風呂以外にも食事をしたり、ゆっくり休める所があったりするんですよ」
と、説明。へー、みたいな顔で建物を見るホークさんとチュアンさん。
「今は閉まってますから、明日確認しましょう」
「「はい」」
それから建物周囲を見て回る。
日本家屋の様な外観で、入り口以外は竹の壁で覆われている。結構大きい。建物は平屋みたいだね。中が気になるなあ。入り口に大きな提灯がぶら下がっていたけど、なんと『異世界の湯』って書いてあった。
ルームに帰りながら、ふふふふん。明日が楽しみやなあ。ふふーん。
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