もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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結婚式まで⑦

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 3日間の準備期間で、作りおきや、下拵えをする。スライム部屋にも行って、魔石と、必要以上のコアも手に入れたしね。出来るだけの準備をして、母と花に見送られ、いざ、冷蔵庫ダンジョンに。
 いつものように、警備の人が、魔法陣のある小屋のドアを開けてくれる。
『いいわね?』
 ルージュが魔法陣に魔力を流す。
 今回は20階スタート。
 レッツちゅどん、どかんだ。
「ブルブルッ」
 はいはい、忘れとらんよ。ちゅどん、どかん、バキバキね。
「では、皆さん、今回もお願いします」
「「「「「「はい」」」」」」
  ちゅどどどどどぉーんっ
  どかぁぁぁぁぁぁんっ
  どかぁぁぁぁぁぁんっ
  どかっーんっ
 開始の挨拶すんだばっかりなのにっ。
『終わったのです』
『こんなものね』
「ブヒヒヒーン」
「もう、まだ入って時間経ってないのに。晃太お茶ば、皆さん、ドロップ品の回収を」
「「「「「「はい」」」」」」
 もう、鷹の目の皆さん慣れたものだ。籠を持ってボス部屋に。
 目玉なんて見ません。
 すべて回収して、と。
「ユイさん、宝箱出ました」
 テオ君が教えてくれる。
「分かった。ルージュ呼んでくれる?」
「はい」
 ルージュがチェック。罠なし。
「宝箱の中身確認したら、お願いできる?」
『大丈夫よ、任せて』
 20階のご褒美部屋の出現条件。火魔法を宝箱の確認後3分以内に、ボス部屋の壁に当てる。それでも出現率は1割。
 まずは、宝箱をぱかり。
 お馴染みビロードの箱。平べったい、私の手のひらサイズだ。
 私が開けると、ズラリと緑色の宝石が並ぶ。サイズはバラバラ。確認後、さっと晃太がアイテムボックスに入れる。
「エメラルドと、ペリドットが3、翡翠が3、プレナイトが2、グリーントルマリン、パライバトルマリンが2やって」
「分かった。ルージュ、お願い」
『任せて。ユイ、少し下がって』
「分かった、皆さん、下がりましょう」
 下がり、ルージュが確認して、火魔法を炸裂。1mを越す火の玉が出て、壁に直撃。ひーッ、熱かッ。
 更に下がり、熱さが収まるまで待つ。
『大丈夫よ』
「ありがとうルージュ」
 壁をチェック、変化なし。仕方ないか、出現率低いしね。
 その日、3回ボス部屋に挑戦したが、やはり出なかった。

 21階、22階、23階をちゅどん、どかん、バキバキ。
 依頼のあった乳製品や貝柱をゲットしていく。他にも化粧品の材料となる、不揃いの真珠や貝の粉、26階の紅花や薔薇やアルガンの依頼がある。これがあると、低階層の人達を日雇いだが、継続して雇えるそうだ。日々、生活できるお金が手に入れば、パンを買える。安定した生活が出来れば、犯罪の発生率も減る。食うに困って安易に窃盗や強盗に走らなくてもいいから。良いことやね。
 冷蔵庫ダンジョンに入って1週間、おめでたいことに、ミゲル君が、無属性魔法を覚醒できた。
「頑張ったなミゲル」
「そうだな。無属性が覚醒したんだ、他の属性魔法も問題なく発動できるはずだ」
「そうね。明日から、早速訓練に加えましょう」
 ホークさん、チュアンさん、マデリーンさんが誉めながら次のステップに進む為に計画立案。元々ミゲル君は、属性魔法を持っておらず、無属性魔法覚醒を図っていた。神様から水と土を得たが、魔法職のマデリーンさんは、せっかく数年かけて訓練してきた無属性魔法を諦めるのは勿体ないと、訓練を継続していた。
「いいなあ、ミゲル」
「私も、使いたい」
 テオ君とエマちゃんが羨ましい顔。マデリーンさん曰くまだ2人は魔力を操作する力が弱いと。訓練ならだいたいできるが、戦闘となると、やはり発動と集中力が力不足だと。私と晃太もやねん。
「テオ、エマ、今は我慢よ。今の訓練をしっかりしないと後々痛い思いをするわ」
「「はーい」」
 魔力の訓練指導員のマデリーンさんに言われて、ぷう、となりながらも頷く。
 せっかくのおめでたいことだ、ぷち、お祝い。ドラゴンのステーキを出したかったがもうないしね。ミゲル君のリクエストを聞いた。
 みつよしの和牛のサーロインステーキをメインに、色々異世界のメニューを頼む。みつよしのフライドポテトに、八陣の串の盛り合わせに、他にもビールに合いそうなものばっかり。
「ユイさん、そのアルコールは…………」
 ホークさんがおずおず言ってくる。
「ダンジョン内ですが、今日は特別ですからね。ルームの中は安全ですから。もう、ダンジョン入って1週間ですし、休みがてら明日は少しゆっくりして出ましょう」
「はい、ユイさん」
 便乗してビアンカとルージュのリクエストが飛ぶ。今日の主役はミゲル君だって。仔達とノワールのご飯もオッケー。準備オッケー。
「では、ミゲル君、無属性魔法覚醒おめでとうっ、かんぱーいっ」
「「「「「「かんぱーいっ」」」」」」
「うう、ありがとうございます。ぐびぐびぐびぐびっ、ぷはーっ」
 ジョッキビール一気だよ。で、もうたまらん、見たいなミゲル君。
 はい、追加。
 ワイワイ言いながら食事が進む。私も缶チューハイぐびり。
 お祝いだからね、アルコール解禁にした。
『ユイッ、私もたべたいのですっ』
『エビッ、エビがいいわっ』
「食べたやん。ダイエットはどうした?」
『『ぶーっぶーっ』』
「ダンジョン出て、体重増えとったら、お母さん容赦せんばい」
『『くうぅぅっ』』
 可哀想に落ち込む魔の森の守護者、フォレストガーディアンウルフ、通った後は血の道ができるクリムゾンジャガー。
「姉ちゃん、ちょっとくらいならよくないね?」
 晃太の言葉に、復活。私に向かってキラキラビームを放ち始める。もう、かわいかね。
「はあ、ちょっとよ」
 私は液晶をタップ。紫竜の油淋鶏とエビチリを選んだ。
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