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再び、首都へ④
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ギルドの船に乗る日。
クレイ港に朝早く向かう。今回もオスヴァルトさんとブエルさんが付いてきてくれた。前日、母が気合い入れてお弁当を作ってくれた。私もお手伝いした。卵焼きとポテトサラダ作りましたよ、エマちゃんとテオ君もお手伝いしてくれた。
私達が来ると、まあ、VIP待遇。さーっと道が開く。前回と同じ船長さんだ。ノワールはお留守番だ。
「お待ちしておりましたテイマーさん、さ、どうぞ」
「お世話になります」
乗船すると、数人の船員さんから感謝された。
「娘の花嫁衣装が無事に準備できました」
「母ちゃんが優しくなりました」
「借金奴隷から解放されました」
「「「ありがとうございます」」」
「いえいえ。今日もお世話になります」
今回は魔の海域なんて言われない。
「今の時期はレッドツナですね。勿論ブラックツナもいますね。比率的にはレッドツナです」
「ふむふむ」
「雪が降る寸前くらいに寒くなれば、最高級のゴールドツナなんか捕れちゃうんですー」
きゅるん。いや、むさい船長のは、ちょっとねえ。
『ゴールドなのです?』
『美味しいの?』
本物のきゅるんが来た。
「そんな寒い時期には来んよ。やめて」
『食べたいのです』
『食べたいわ』
きゅるん。きゅるん。きゅるーん。
「………………冬には軍隊ダンジョンやなかったと?」
そう。フェリアレーナ様の件が無事に済んだら、軍隊ダンジョンに行こうって話になった。ワイバーンの革が欲しいからね。ノワールにも色々装備品作りたいし、そのノワールに乗る私とホークさんのマントも欲しい。後はブーツなんかにもいいらしいからね。それからマジックアイテムにマジックバッグに、魔法の水筒も欲しいしね。
「ワイバーンのお肉、食べたいって言いよったやん」
そう、ワイバーンのお肉は既にない。
『う、そうだったのです』
『忘れていたわ』
しぶしぶ、みたいな2人に、船長さんが「ゴールドツナはですね~」なんて説明。やめて、本当に。うるさいと、ルージュの尻尾が薙ぎはらっていた。ぽーん、と飛んでた船長さん。しゅたっ、と直ぐに立ち直り「ゴールドツナのここらへんがあ~」と言って、ビアンカがうるさいと、尻尾でぽーん。再びしゅたっと立ち上がる船長さん。しらんがな。
そんなこんなでと出航準備が終わり、ビアンカの風魔法が炸裂。
前回の様に飛びはしないが、かなりのスピードで進んだ。陸が遠か。
休みを挟み、まず第一弾。
『拘束モード 闇の束縛者(ウブラ・カウティーラ)』
はい、ルージュの触手が海面に突き刺さる。
『上げるわよっ』
『任せるのですっ』
船員さん臨戦態勢。鷹の目の皆さんもだ。レッドツナもブラックツナと同じようにエラに一撃加えるそうだ。
ざっぱーんっ
はい、来ましたでかか魚さん達。
ブラックツナも、ちょっと小ぶりな赤みがかった鮪、あれがレッドツナね。他にもクレイバンオやレーヌサーモンも上がる。
『ふんっ、ふんっ、ふんっ、ふんっ』
ビアンカの鼻息炸裂。ブラックツナとレッドツナ一撃。あはははん。すごか。船上は大わらわだ。私はコハクのリードを持ち、テオ君とエマちゃんは元気のリード。三人娘は私にぴったり張り付く。晃太はせっせとアイテムボックスに入れていく。
今回は魚だけやね。良かった。
私はほっとする。シーサーペントなんていややもん。
だけど、船員さん達、なんか納得してない。いや、これが普通よね?
上げた魚の処理、ビアンカとルージュの休憩、はい、次の漁場。
お昼に蒼空のサンドイッチを船員さんに差し入れして、私達もお昼ごはんだ。
ビアンカとルージュ、仔達にもたっぷり食べさせて、オスヴァルトさんとブエルさんにもワッパ弁当を渡す。
「ミズサワ殿、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ、どうぞどうぞ」
お茶の準備もオッケー。
うん、魔の海域だけど、ピクニック感溢れてきた。
ハンカチ外して、ぱかり。
うん。母の気合いが見える。
おにぎりは胡麻と青菜と混ぜ込みおにぎり、白むすびの中身はなんだろう? 21階のリブロースのステーキがメイン、彩りにトマトとブロッコリー。鯵フライ。ブルーオイスターのフライ。キノコとハムの炒め物。キュウリのハム巻き。私が作った卵焼きにポテトサラダ。今回は多めにつくった具だくさん豚汁だ。白むすびの中は、焼いてほぐされたレーヌサーモンだった。
「ミズサワ殿の食事は本当に美味しいですね」
オスヴァルトさんが褒めてくれる。
「母のレシピです」
「そうですか。それを再現できる貴女も素晴らしい」
「ありがとうございます。さ、豚汁、スープたくさん作ってますからどうぞどうぞ」
褒めてくれると嬉しいものだね。私は豚汁のおかわりをよそった。
ブエルさんはばくばく食べる。
差し入れのサンドイッチも完売して、お皿が綺麗になって帰って来た。
「ミズサワ様、ごちそう様でした。うちの食堂より美味しかったです」
ブエルさんは米粒1つ残さなかった。気持ちいい食べっぷり。
食休みして、再びビアンカとルージュの漁が行われる。
『ふんっ、ふんっ、ふんっ、ふんっ』
次々に上がる魚達。ツナ達のエラに一撃していく鷹の目の皆さん。そしてオスヴァルトさんまで一撃してる。様々な魚が上がっていく。
晃太がせっせとアイテムボックスに入れていく。
「姉ちゃんっ、ブラックツナが20、レッドツナが50越えたよっ」
「分かった、ビアンカ、ルージュストップッ」
さすがに多かね。
『分かったのです』
『そうね。あ、ちょっと待ってね、最後の一匹……………』
ルージュが気合いを入れ始める。
嫌な予感っ。
「ルージュ、そんなにせんでもよかよ……………」
『はあぁぁぁぁぁぁッ』
気合い一発。
ギャーッ、グラリと船が揺らぐ。
「皆さん、落ちないでーっ」
もう止められんッ。私は叫ぶ。
必死に近くの手すりに掴まり、リードを握りしめる。
『ビアンカッ、上げるわよっ』
『任せるのですっ』
なんや、なんや、あれ、なんや?
白い、三角形の頭、触手うねうね。あれ、あれ、あれ?
「クラーケンだーッ」
有名な名前来たーっ。
ひーっ、船の倍あるよーっ。
だけど、ビアンカとルージュの前になす術がない。闇の触手でぐるぐる巻きになり、身動き取れない所に、ビアンカが雷女帝(エル・カテリィーナ)発動。
ドガガガガガンッ
はい、一撃っ。
くたあ、となるクラーケン。出てきたばっかりだけど、一撃だよ。
『ふう、疲れたのです。あれは食べれるのです?』
『フライがいいわ』
きゅるん。いや、後ろのそれがね。きゅるん。きゅるん。
「聞いてみようね………」
私は脱力。
船上、大騒ぎなんですけど。
帰港して、ギルドが大騒ぎになったのは言うまでもない。
私はギルドの職員さんに、前回の手揉み職員さんに応接室に連れていかれる。晃太は倉庫だ。
私にはオスヴァルトさんとホークさん。晃太にはルージュとチュアンさん、マデリーンさんがつき。ブエルさんは残り、ビアンカと仔達と待ってもらう。
「ミズサワ様、そのクラーケンなんですが…………」
「はい」
クラーケンなんて久しぶりだそうで。サイズによってランクは違うが、あれはSランクの為に討伐料が出ると。見た目烏賊だけど、食べられるのは、胴体の半分のみ。他の部分や内臓は堆肥になるそうだ。肝は上級付与を付ける時の補助薬になると。
「食べられる部分のみください」
「少しギルドに回していただけませんかっ」
必死だよ。
烏賊って、美味しいんだよね。焼きそばとかお好み焼きなんかに入れるとね。あ、食べたくなった。でも、すごく必死だよ。
「では、半分」
「ありがとうございますっ」
解体は2日後から開始になると。私は自分とチュアンさんのマジックバッグを渡す。私達の取り分であるクレイバンオやレーヌサーモンを先に捌いてもらって、受け取る。大急ぎでやってもらったけど、丁寧な感じにしてもらってありがたい。ブラックツナやレッドツナは引き取り分を解体してもらい渡したマジックバッグに入れてもらうようにしてもらう。
「余れば、ギルドと赤騎士団の皆さんで召し上がってください」
今回少ないかもしれないけど、気持ちだ。
私は挨拶して、ギルドを出て、晃太達と合流、ゲストハウスに戻った。
クレイ港に朝早く向かう。今回もオスヴァルトさんとブエルさんが付いてきてくれた。前日、母が気合い入れてお弁当を作ってくれた。私もお手伝いした。卵焼きとポテトサラダ作りましたよ、エマちゃんとテオ君もお手伝いしてくれた。
私達が来ると、まあ、VIP待遇。さーっと道が開く。前回と同じ船長さんだ。ノワールはお留守番だ。
「お待ちしておりましたテイマーさん、さ、どうぞ」
「お世話になります」
乗船すると、数人の船員さんから感謝された。
「娘の花嫁衣装が無事に準備できました」
「母ちゃんが優しくなりました」
「借金奴隷から解放されました」
「「「ありがとうございます」」」
「いえいえ。今日もお世話になります」
今回は魔の海域なんて言われない。
「今の時期はレッドツナですね。勿論ブラックツナもいますね。比率的にはレッドツナです」
「ふむふむ」
「雪が降る寸前くらいに寒くなれば、最高級のゴールドツナなんか捕れちゃうんですー」
きゅるん。いや、むさい船長のは、ちょっとねえ。
『ゴールドなのです?』
『美味しいの?』
本物のきゅるんが来た。
「そんな寒い時期には来んよ。やめて」
『食べたいのです』
『食べたいわ』
きゅるん。きゅるん。きゅるーん。
「………………冬には軍隊ダンジョンやなかったと?」
そう。フェリアレーナ様の件が無事に済んだら、軍隊ダンジョンに行こうって話になった。ワイバーンの革が欲しいからね。ノワールにも色々装備品作りたいし、そのノワールに乗る私とホークさんのマントも欲しい。後はブーツなんかにもいいらしいからね。それからマジックアイテムにマジックバッグに、魔法の水筒も欲しいしね。
「ワイバーンのお肉、食べたいって言いよったやん」
そう、ワイバーンのお肉は既にない。
『う、そうだったのです』
『忘れていたわ』
しぶしぶ、みたいな2人に、船長さんが「ゴールドツナはですね~」なんて説明。やめて、本当に。うるさいと、ルージュの尻尾が薙ぎはらっていた。ぽーん、と飛んでた船長さん。しゅたっ、と直ぐに立ち直り「ゴールドツナのここらへんがあ~」と言って、ビアンカがうるさいと、尻尾でぽーん。再びしゅたっと立ち上がる船長さん。しらんがな。
そんなこんなでと出航準備が終わり、ビアンカの風魔法が炸裂。
前回の様に飛びはしないが、かなりのスピードで進んだ。陸が遠か。
休みを挟み、まず第一弾。
『拘束モード 闇の束縛者(ウブラ・カウティーラ)』
はい、ルージュの触手が海面に突き刺さる。
『上げるわよっ』
『任せるのですっ』
船員さん臨戦態勢。鷹の目の皆さんもだ。レッドツナもブラックツナと同じようにエラに一撃加えるそうだ。
ざっぱーんっ
はい、来ましたでかか魚さん達。
ブラックツナも、ちょっと小ぶりな赤みがかった鮪、あれがレッドツナね。他にもクレイバンオやレーヌサーモンも上がる。
『ふんっ、ふんっ、ふんっ、ふんっ』
ビアンカの鼻息炸裂。ブラックツナとレッドツナ一撃。あはははん。すごか。船上は大わらわだ。私はコハクのリードを持ち、テオ君とエマちゃんは元気のリード。三人娘は私にぴったり張り付く。晃太はせっせとアイテムボックスに入れていく。
今回は魚だけやね。良かった。
私はほっとする。シーサーペントなんていややもん。
だけど、船員さん達、なんか納得してない。いや、これが普通よね?
上げた魚の処理、ビアンカとルージュの休憩、はい、次の漁場。
お昼に蒼空のサンドイッチを船員さんに差し入れして、私達もお昼ごはんだ。
ビアンカとルージュ、仔達にもたっぷり食べさせて、オスヴァルトさんとブエルさんにもワッパ弁当を渡す。
「ミズサワ殿、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ、どうぞどうぞ」
お茶の準備もオッケー。
うん、魔の海域だけど、ピクニック感溢れてきた。
ハンカチ外して、ぱかり。
うん。母の気合いが見える。
おにぎりは胡麻と青菜と混ぜ込みおにぎり、白むすびの中身はなんだろう? 21階のリブロースのステーキがメイン、彩りにトマトとブロッコリー。鯵フライ。ブルーオイスターのフライ。キノコとハムの炒め物。キュウリのハム巻き。私が作った卵焼きにポテトサラダ。今回は多めにつくった具だくさん豚汁だ。白むすびの中は、焼いてほぐされたレーヌサーモンだった。
「ミズサワ殿の食事は本当に美味しいですね」
オスヴァルトさんが褒めてくれる。
「母のレシピです」
「そうですか。それを再現できる貴女も素晴らしい」
「ありがとうございます。さ、豚汁、スープたくさん作ってますからどうぞどうぞ」
褒めてくれると嬉しいものだね。私は豚汁のおかわりをよそった。
ブエルさんはばくばく食べる。
差し入れのサンドイッチも完売して、お皿が綺麗になって帰って来た。
「ミズサワ様、ごちそう様でした。うちの食堂より美味しかったです」
ブエルさんは米粒1つ残さなかった。気持ちいい食べっぷり。
食休みして、再びビアンカとルージュの漁が行われる。
『ふんっ、ふんっ、ふんっ、ふんっ』
次々に上がる魚達。ツナ達のエラに一撃していく鷹の目の皆さん。そしてオスヴァルトさんまで一撃してる。様々な魚が上がっていく。
晃太がせっせとアイテムボックスに入れていく。
「姉ちゃんっ、ブラックツナが20、レッドツナが50越えたよっ」
「分かった、ビアンカ、ルージュストップッ」
さすがに多かね。
『分かったのです』
『そうね。あ、ちょっと待ってね、最後の一匹……………』
ルージュが気合いを入れ始める。
嫌な予感っ。
「ルージュ、そんなにせんでもよかよ……………」
『はあぁぁぁぁぁぁッ』
気合い一発。
ギャーッ、グラリと船が揺らぐ。
「皆さん、落ちないでーっ」
もう止められんッ。私は叫ぶ。
必死に近くの手すりに掴まり、リードを握りしめる。
『ビアンカッ、上げるわよっ』
『任せるのですっ』
なんや、なんや、あれ、なんや?
白い、三角形の頭、触手うねうね。あれ、あれ、あれ?
「クラーケンだーッ」
有名な名前来たーっ。
ひーっ、船の倍あるよーっ。
だけど、ビアンカとルージュの前になす術がない。闇の触手でぐるぐる巻きになり、身動き取れない所に、ビアンカが雷女帝(エル・カテリィーナ)発動。
ドガガガガガンッ
はい、一撃っ。
くたあ、となるクラーケン。出てきたばっかりだけど、一撃だよ。
『ふう、疲れたのです。あれは食べれるのです?』
『フライがいいわ』
きゅるん。いや、後ろのそれがね。きゅるん。きゅるん。
「聞いてみようね………」
私は脱力。
船上、大騒ぎなんですけど。
帰港して、ギルドが大騒ぎになったのは言うまでもない。
私はギルドの職員さんに、前回の手揉み職員さんに応接室に連れていかれる。晃太は倉庫だ。
私にはオスヴァルトさんとホークさん。晃太にはルージュとチュアンさん、マデリーンさんがつき。ブエルさんは残り、ビアンカと仔達と待ってもらう。
「ミズサワ様、そのクラーケンなんですが…………」
「はい」
クラーケンなんて久しぶりだそうで。サイズによってランクは違うが、あれはSランクの為に討伐料が出ると。見た目烏賊だけど、食べられるのは、胴体の半分のみ。他の部分や内臓は堆肥になるそうだ。肝は上級付与を付ける時の補助薬になると。
「食べられる部分のみください」
「少しギルドに回していただけませんかっ」
必死だよ。
烏賊って、美味しいんだよね。焼きそばとかお好み焼きなんかに入れるとね。あ、食べたくなった。でも、すごく必死だよ。
「では、半分」
「ありがとうございますっ」
解体は2日後から開始になると。私は自分とチュアンさんのマジックバッグを渡す。私達の取り分であるクレイバンオやレーヌサーモンを先に捌いてもらって、受け取る。大急ぎでやってもらったけど、丁寧な感じにしてもらってありがたい。ブラックツナやレッドツナは引き取り分を解体してもらい渡したマジックバッグに入れてもらうようにしてもらう。
「余れば、ギルドと赤騎士団の皆さんで召し上がってください」
今回少ないかもしれないけど、気持ちだ。
私は挨拶して、ギルドを出て、晃太達と合流、ゲストハウスに戻った。
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