191 / 824
連載
偽善者③
しおりを挟む
パーティーハウスに戻り、両親に事情説明。
母は詐欺ではないかと疑い、父も待ったをかけた。
「まともな借金やなかろう? こっちの担保事情は知らんけど、正式な契約内容か調べんと。必要なら、ハルスフォン様に頼らんといかんよ」
「どうやって正式かどうか調べるん?」
「おそらく書面があるはずや、それが正式なものか調べんと」
「なら………明日、お父さん、一緒に来てくれる?」
「明日は無理や。ファベルさんの工房に、鍛冶師ギルドの人と会議や」
父は最近知識を買われ、日本でいう電化製品の再現を試みている。スライサーはすでに出来ているし、次は小型のミシン、足踏みミシンを挑戦している。これは母のリクエストだ。今、母は燃えている。春にマーファ中央で大がかりなお祭りがあり、なんと出店が決まった。やはり、セーラー服の型紙を作った事。定期的に色々作っては、パーカーさんのお店に置かせてもらっている。なかなか好評で、並べたら即完売している事があり、パーカーさんからどうですか、と話があり試しに1日することに。母の作るのは、もちろん子供服だけではない、男性用のシャツや女性用ブラウス等々、リボンを飾ったヘアゴム等の小物も人気だ。ミシンの縫い目に着目したフィナさんが、母にコツを聞いてきた。母は言葉を濁した、電気でミシンで、びゃーっと縫いました、何て言えず。咄嗟に若い頃使っていた足踏みミシンの事を説明。フィナさん、パーカーさんが食いついてきたので、父に再現できないか挑戦している。昔、私の祖母、つまり父の母の足踏みミシンを、ばらした事がある父にしかできないことだ。
当時、相当祖母に絞られたそうだけどね。
現在、再現の為に、鑑定SSSを使って試行錯誤している。万能、超万能。
で、お祭りだ。
母は自作の服を出品することになった。そのお祭りには飲食の露店も出るが、こういった服装品が大半だ。工房や販売店を持てない人達が折半して出店したり、勤めに出れない針子さんが、コツコツ作った服を売ったりするし、わざわざ別の街から行商の方も来る、とても賑やかな祭りだ。そして、このお祭りの最大の魅力は、身分関係なく入れることだ。もちろんスリとかひったくり防止に、警備は万全を期している。今は日帰りでダンジョンに行っているし、冒険者の皆さんがいるため、ダンジョン内でルームを開けない。なので毎朝、パーティーハウスの奥の寝室で、ルームを開けっ放しにして出掛けている、そのドアが空いている時間、母が使用している。電気ミシンは、コンセントのあるルームの中でしか使えないからだ。開けっ放し時間は6時間。長期にダンジョンに潜ると、サブ・ドアも使えないし、すごく不便だと母は愚痴っている。なので、いつでも使える足踏みミシンの出来上がりを楽しみにしている。
現在、話を聞き付けた鍛冶師ギルド、職人ギルドで制作をしていて、父はその主要メンバーだ。
「そうね、無理ね」
父の鑑定SSSなら、書面みたら、一発で違法かどうかわかるのに。
「とにかく安易に払わない事。書面を見せられてもお父さんが確認するまでなんもせんとよ?」
「分かった」
父にしっかり釘を刺された。
次の日。
ジョアンさんとアリソンさんに、スラム街に行くことを告げると反対された。
「ミズサワさん、スラム街は危険です。貴女のような人がいったら、格好の餌食ですよ」
ジョアンさんが首を横に振る。
「あの、ビアンカとルージュがいますから、大丈夫かと…………」
「逆に目立ちます、どんな難癖つけてくるか。ありもしない怪我をでっち上げて、金を要求したり、スラム街を歩き回ったと悪評のように流すと、脅してきます」
「そ、それは困りましたね」
どうしよう、でも、あの子達に約束したし。
しかし、そんなところに孤児院あるの?
「じゃあ、ビアンカとルージュはお留守番?」
困る、とても困る。
「姉ちゃん、わいはそれには反対」
晃太と同意見だ。
「よね」
『どうしたのです?』
『ユイだけ行かせないわよ?』
「あのね………」
私が説明すると、ルージュが事も無げに言う。
『なら、私が姿を消して付いていくわ、それで良いでしょう?』
「姿を消す? どうやって?」
『簡単よ』
そう言ってルージュが、集中を始める。
すると、ルージュの白い体が消える。え?
『光の魔法で誤魔化しているだけよ。気配や足音まで消せないし、動けば微妙に分かるの。でも、これなら付いていけるでしょう?』
「凄かね、あのジョアンさん。これならどうですか?」
姿を消したルージュに驚いていたが、結局了承してくれた。そしてジョアンさんが同行してくれると。ビアンカはお留守番だ、何かあれば直ぐに駆けつけてくれると。
確かに誤魔化しているだけなのか、時折、空間が歪んでルージュのシルエットが出たりしている。
待ち合わせ場所には、昨日の男の子が1人で待っていた。私に話しかけてきた子だ。
「本当に来てくれた」
「約束したやろ?」
男の子はコルソン君。半年前に成人して、手っ取り早く稼ごうと冒険者になった。昨日話していた女の子を性奴隷にって話だけど、コルソン君の妹が対象になっていて、なんとかしたかったそうだ。いいお兄ちゃんや。
同行したジョアンさんに驚いていたが、ルージュが魔法を解除して、姿を出したのにさらに驚いていた。
コルソン君に案内されて、スラム街に向かう。
「ミズサワさん、スラム街に入るならフードを被ってください。念のためです」
「あ、はい」
ここは従おう。晃太もジョアンさんもフードを被る。
「ルージュ、おる?」
『いるわよ』
うん、安心。
しばらく歩いて、多分スラム街に入る。明確な境界線は分からないが、建物や道、何より漂う空気がなんだか鬱蒼としてきた。そして、臭いだ。何か腐ったような臭いが漂って来た。
『臭いわ』
「我慢して」
少し構えていたら、誰かが争う声が。
見えてしまった、誰かが地面に転がされて、複数人に足蹴にされている。
思わず声が、悲鳴が出そうになるが、ジョアンさんが腕をつかんで止めてきた。首を横に振るジョアンさん。
余計なトラブルに首を突っ込むな、だろうけど、このままにしてはおけんけど。
「あ、ルージュ、唸って」
『唸るだけでいいの? 魔法ぶちこむわよ?』
「唸るだけでお願いします」
私達は物陰に隠れて、ルージュに託す。
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
足蹴にしていた複数人、人相悪そうな男達は、ピタリと止まり、辺りを見渡す。その顔には不安と戸惑い。
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
ルージュの唸り声は止まない。
見えないから、余計に怖い。私がされたら一目散に逃げるわな。
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
姿のない低音の猛獣の唸り声、とうとう男達は逃げ出した。
私が倒れた人、男性だ、駆け寄る。わあ、顔が腫れてる。
治療の為にポーションを出そうとしたら、ジョアンさんが止めた。
「ここは善意を踏みにじる場所ですよ」
「そ、そうかもしれませんが………」
ちらりと男性を見る、まだ若い男性は、なんとか起き上がろうともがいている。手も傷だらけだ。
ほおっておけんけど。
私は目深にフードを被り顔を更に隠し、アイテムボックスから、中級ポーションを出して、男性に押し付ける。
「飲むなり、捨てるなり、好きにしい。自己責任やからね」
それだけ言って、私達はその場を後にした。
ジョアンさんはあんまりいい顔しなかったけどね。仕方ないって顔でそれ以上は言わなかった。
それから更にスラム街を進む。
「ねえ、コラソン君、いつもあんな事あるの?」
「たまにあるよ。変な縄張り争いしてて、関係ない人が通りかかっただけで、お金要求したり、暴力振るったりしてる」
こわかあ。
「縄張りって、ここ誰の土地なん?」
「知らない。勝手に自分の縄張りって言ってるだけだよ」
「始末がわるかな」
晃太も愚痴る。
自分の所有している土地ならいざ知らず、知らない人の土地で縄張り争いってなんやねん。
話していると、孤児院に到着。
「え? これ?」
「うん」
それは、廃屋のような建物だった。
母は詐欺ではないかと疑い、父も待ったをかけた。
「まともな借金やなかろう? こっちの担保事情は知らんけど、正式な契約内容か調べんと。必要なら、ハルスフォン様に頼らんといかんよ」
「どうやって正式かどうか調べるん?」
「おそらく書面があるはずや、それが正式なものか調べんと」
「なら………明日、お父さん、一緒に来てくれる?」
「明日は無理や。ファベルさんの工房に、鍛冶師ギルドの人と会議や」
父は最近知識を買われ、日本でいう電化製品の再現を試みている。スライサーはすでに出来ているし、次は小型のミシン、足踏みミシンを挑戦している。これは母のリクエストだ。今、母は燃えている。春にマーファ中央で大がかりなお祭りがあり、なんと出店が決まった。やはり、セーラー服の型紙を作った事。定期的に色々作っては、パーカーさんのお店に置かせてもらっている。なかなか好評で、並べたら即完売している事があり、パーカーさんからどうですか、と話があり試しに1日することに。母の作るのは、もちろん子供服だけではない、男性用のシャツや女性用ブラウス等々、リボンを飾ったヘアゴム等の小物も人気だ。ミシンの縫い目に着目したフィナさんが、母にコツを聞いてきた。母は言葉を濁した、電気でミシンで、びゃーっと縫いました、何て言えず。咄嗟に若い頃使っていた足踏みミシンの事を説明。フィナさん、パーカーさんが食いついてきたので、父に再現できないか挑戦している。昔、私の祖母、つまり父の母の足踏みミシンを、ばらした事がある父にしかできないことだ。
当時、相当祖母に絞られたそうだけどね。
現在、再現の為に、鑑定SSSを使って試行錯誤している。万能、超万能。
で、お祭りだ。
母は自作の服を出品することになった。そのお祭りには飲食の露店も出るが、こういった服装品が大半だ。工房や販売店を持てない人達が折半して出店したり、勤めに出れない針子さんが、コツコツ作った服を売ったりするし、わざわざ別の街から行商の方も来る、とても賑やかな祭りだ。そして、このお祭りの最大の魅力は、身分関係なく入れることだ。もちろんスリとかひったくり防止に、警備は万全を期している。今は日帰りでダンジョンに行っているし、冒険者の皆さんがいるため、ダンジョン内でルームを開けない。なので毎朝、パーティーハウスの奥の寝室で、ルームを開けっ放しにして出掛けている、そのドアが空いている時間、母が使用している。電気ミシンは、コンセントのあるルームの中でしか使えないからだ。開けっ放し時間は6時間。長期にダンジョンに潜ると、サブ・ドアも使えないし、すごく不便だと母は愚痴っている。なので、いつでも使える足踏みミシンの出来上がりを楽しみにしている。
現在、話を聞き付けた鍛冶師ギルド、職人ギルドで制作をしていて、父はその主要メンバーだ。
「そうね、無理ね」
父の鑑定SSSなら、書面みたら、一発で違法かどうかわかるのに。
「とにかく安易に払わない事。書面を見せられてもお父さんが確認するまでなんもせんとよ?」
「分かった」
父にしっかり釘を刺された。
次の日。
ジョアンさんとアリソンさんに、スラム街に行くことを告げると反対された。
「ミズサワさん、スラム街は危険です。貴女のような人がいったら、格好の餌食ですよ」
ジョアンさんが首を横に振る。
「あの、ビアンカとルージュがいますから、大丈夫かと…………」
「逆に目立ちます、どんな難癖つけてくるか。ありもしない怪我をでっち上げて、金を要求したり、スラム街を歩き回ったと悪評のように流すと、脅してきます」
「そ、それは困りましたね」
どうしよう、でも、あの子達に約束したし。
しかし、そんなところに孤児院あるの?
「じゃあ、ビアンカとルージュはお留守番?」
困る、とても困る。
「姉ちゃん、わいはそれには反対」
晃太と同意見だ。
「よね」
『どうしたのです?』
『ユイだけ行かせないわよ?』
「あのね………」
私が説明すると、ルージュが事も無げに言う。
『なら、私が姿を消して付いていくわ、それで良いでしょう?』
「姿を消す? どうやって?」
『簡単よ』
そう言ってルージュが、集中を始める。
すると、ルージュの白い体が消える。え?
『光の魔法で誤魔化しているだけよ。気配や足音まで消せないし、動けば微妙に分かるの。でも、これなら付いていけるでしょう?』
「凄かね、あのジョアンさん。これならどうですか?」
姿を消したルージュに驚いていたが、結局了承してくれた。そしてジョアンさんが同行してくれると。ビアンカはお留守番だ、何かあれば直ぐに駆けつけてくれると。
確かに誤魔化しているだけなのか、時折、空間が歪んでルージュのシルエットが出たりしている。
待ち合わせ場所には、昨日の男の子が1人で待っていた。私に話しかけてきた子だ。
「本当に来てくれた」
「約束したやろ?」
男の子はコルソン君。半年前に成人して、手っ取り早く稼ごうと冒険者になった。昨日話していた女の子を性奴隷にって話だけど、コルソン君の妹が対象になっていて、なんとかしたかったそうだ。いいお兄ちゃんや。
同行したジョアンさんに驚いていたが、ルージュが魔法を解除して、姿を出したのにさらに驚いていた。
コルソン君に案内されて、スラム街に向かう。
「ミズサワさん、スラム街に入るならフードを被ってください。念のためです」
「あ、はい」
ここは従おう。晃太もジョアンさんもフードを被る。
「ルージュ、おる?」
『いるわよ』
うん、安心。
しばらく歩いて、多分スラム街に入る。明確な境界線は分からないが、建物や道、何より漂う空気がなんだか鬱蒼としてきた。そして、臭いだ。何か腐ったような臭いが漂って来た。
『臭いわ』
「我慢して」
少し構えていたら、誰かが争う声が。
見えてしまった、誰かが地面に転がされて、複数人に足蹴にされている。
思わず声が、悲鳴が出そうになるが、ジョアンさんが腕をつかんで止めてきた。首を横に振るジョアンさん。
余計なトラブルに首を突っ込むな、だろうけど、このままにしてはおけんけど。
「あ、ルージュ、唸って」
『唸るだけでいいの? 魔法ぶちこむわよ?』
「唸るだけでお願いします」
私達は物陰に隠れて、ルージュに託す。
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
足蹴にしていた複数人、人相悪そうな男達は、ピタリと止まり、辺りを見渡す。その顔には不安と戸惑い。
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
ルージュの唸り声は止まない。
見えないから、余計に怖い。私がされたら一目散に逃げるわな。
グルルルルルルゥ
グルルルルルルゥ
姿のない低音の猛獣の唸り声、とうとう男達は逃げ出した。
私が倒れた人、男性だ、駆け寄る。わあ、顔が腫れてる。
治療の為にポーションを出そうとしたら、ジョアンさんが止めた。
「ここは善意を踏みにじる場所ですよ」
「そ、そうかもしれませんが………」
ちらりと男性を見る、まだ若い男性は、なんとか起き上がろうともがいている。手も傷だらけだ。
ほおっておけんけど。
私は目深にフードを被り顔を更に隠し、アイテムボックスから、中級ポーションを出して、男性に押し付ける。
「飲むなり、捨てるなり、好きにしい。自己責任やからね」
それだけ言って、私達はその場を後にした。
ジョアンさんはあんまりいい顔しなかったけどね。仕方ないって顔でそれ以上は言わなかった。
それから更にスラム街を進む。
「ねえ、コラソン君、いつもあんな事あるの?」
「たまにあるよ。変な縄張り争いしてて、関係ない人が通りかかっただけで、お金要求したり、暴力振るったりしてる」
こわかあ。
「縄張りって、ここ誰の土地なん?」
「知らない。勝手に自分の縄張りって言ってるだけだよ」
「始末がわるかな」
晃太も愚痴る。
自分の所有している土地ならいざ知らず、知らない人の土地で縄張り争いってなんやねん。
話していると、孤児院に到着。
「え? これ?」
「うん」
それは、廃屋のような建物だった。
2,037
お気に入りに追加
7,756
あなたにおすすめの小説
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
幸子ばあさんの異世界ご飯
雨夜りょう
ファンタジー
「幸子さん、異世界に行ってはくれませんか」
伏見幸子、享年88歳。家族に見守られ天寿を全うしたはずだったのに、目の前の男は突然異世界に行けというではないか。
食文化を発展させてほしいと懇願され、幸子は異世界に行くことを決意する。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。