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25 あぁ、耐え難い(あな食べ難い)-あなたへがた-
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さて、脳筋の大伴御行なのだが…コイツは結局部下が帰ってこない理由に未だ気付いていない。
気付いてはいないのだが、ついに待ち切れなくなったようで自ら海へと繰り出す事にしたらしい…。
-「おい、ここら辺で大伴の大納言の船が龍の頸の玉を持ってきたという話は聞いてないか?」-
船着場にて大伴御行は船頭達に聞いてまわっている。
当然の事ながらそんな船は出ていないので何処からも目撃情報など出るはずが無い…。
-「…はっはっは!おもしろいことを言うな」-
だいたいの船頭は呆れた様子で笑いながら答えている。
-「おい、この辺で龍頸の玉を取りに行った船の話は知らないか!」-
-「…そんな物を探しに海に出る船なんていないだろ…」-
しばらく聞いてまわっていたが、船頭達の返事に大伴御行は不服そうな顔をして、一緒に居る家臣の元へと戻る。
-「…ふん!ここの者達は意気地のない者達ばかりだな」-
-「…」-
家臣は引き攣った笑顔で沈黙を貫いている。
-「…まぁ、しょうがない。…きっと世間を知らぬ無知な者達であるのだな!」-
-「…そ、そうですね」-
家臣は愛想笑いで相槌を打っているが、きっと無知はお前だ…と言いたいに違いない…。
-「それにしても、…我が家臣達はまだ船場にも到着してないのか…」-
少し考え込み始めた大伴御行を見て事情を知る家臣は少し焦り始める。
-「き、きっと大納言様の馬が速すぎたのですよ!追い越してしまったに違いありませんッ」-
いやいや、言い訳にしても苦しいだろ…。
いくらなんでも既に相当な月日が流れてるぞ…。
言った家臣も苦しい言い訳だとわかっているのか顔色が悪い…。
-「…」-
-「…」-
重い沈黙が続くかと思いきや…
-「…なるほど」-
-「…ッ!」-
奴はすんなりと納得した。
…むしろ家臣の方がそれで納得した事に驚いている。
-「そうか、私の鍛えられた身体によって他の者どもを追い抜いてしまったのだな…」-
-「は、はい。…きっと、ソウ…デス」-
大伴御行は何故か満足そうに何度も頷いた後に胸を張って続ける。
-「私のこの鍛えられた力があれば龍とて弓で簡単に射殺できるものを…」-
-「…ソウデスネ」-
家臣の者はもう諦めたように適当な返事を返している…。
-「龍の頸の玉なんぞ私にかかれば軽い物だ!」-
-「…ハイ、ソウデスネ」-
-「よし、これはもう私自らが行くしかないな!」-
-「…ハイ…ソウデ…?…は?」-
-「よし!ゆくぞ!」-
-「え、あ、いやいや…、お、お待ち下さい!」-
『愚かな…』
「…」
奴は家臣の必死な声も聞く事なく、さっき話しかけた船頭の内のひとりにサクッと交渉して船に乗せて貰う事にしたようだ。
お供の家臣の必死の説得に折れる事もなく、無事に確保した船頭へ嬉しそうに話しかけながら船へと乗り込んだ。
車持皇子の船よりも若干小さく古い船。
「…見に行くか?」
『行きたくはありませんが、見届けるべきだとは思います』
「…そうか」
正直俺もそんなに行きたくはないがしょうがないな…俺が龍の頸の玉って言ったんだしな…。
車持皇子の時のような大袈裟な別れ等もなく、すぐに沖へと船を出す。
コイツの行動力と思い切りの良さだけは尊敬するな…。
-「よおし、待ってろよ。龍め…」-
大伴御行は大張り切りで船で仁王立ちしている。
…しかし、船に乗ってしばらくすると急激に天気が悪くなってきた…。
生暖かい風が吹いてきたと思ったら一気に風が強くなり、天候が悪くなる。
-「お、おい。大丈夫なのだろうな!」-
-「…いや、そう言われてもこんな風の吹き方、滅多にないからなぁ…」-
あれだけ自信満々だった大伴御行は天気の崩れと共に船頭に詰め寄り始めた。
-「お前は船のベテランなんだろう!どうにかしろ!」-
-「…そう言われても…こんな天気、こっちだって初めてで…」-
そうこうしているうちに天候は荒れていく。
空は暗くなり雷まで聞こえ始めた。
船頭は必死に船を戻そうとしているが波が高く風も強い為思う通りにいかないようだ。
あれ…?これって普通に結構ヤバくないか?
-「…こ、これ、は、大丈夫…なのか…?いや、大丈夫だと言ってくれ!」-
船頭に向かって叫び続けていた大伴御行の声にさっきまでの自信が無くなってきている。
必死に船に掴まりながら船頭へと声を掛ける。
-「…こんな事、長い事船に、乗ってるが…初めてだ!助かるかなんて、わかるはずが、ないだろう!」-
-「そんなっ。お前船のベテランじゃないのか⁉︎」-
雷はますます酷くなり船も酷い揺れだ。
俺たちは影の中なので揺れる事はないがすごい嵐だな。
ふいに船頭が大伴御行へと詰問する。
-「…これは、海の神様が、怒ってるんじゃないのか?…お前、…心当たりは?」-
-「…」-
-「…おい!」-
-「ま、まさか、龍が怒って…いる…のか?」-
-「…一体、…何を…したんだ…!」-
-「い、いや、龍のくび射ろうと…」-
-「…何だって?龍は、海の守り神さまだ!龍神様が、お怒りなんだ!」-
船頭と大伴御行は波と雨でびしょ濡れになりながら必死で言い合いをしている。
-「しかし、姫が、龍の頸の玉が欲しいと…」-
ガラガラピシャーン
-「「うわぁぁぁぁ」」-
ちょうど船の真横へと雷が落ちる。
-「なんでも良いから龍神様にお詫びしろ!」-
-「…い。いや、でも、悪いのは姫…」-
ピシャーン
-「「うわぁぁぁぉ」」-
「…」
『…』
あれ?
「お姫様、なんかしてる…?」
『…いいえ…』
タイミング良すぎないか…?
大伴御行も船頭も既に周りなど見渡す余裕もなくただただ船に必死に掴まり祈っている。
-「…わたしが悪かったぁぁぁ!!」-
大伴御行は大きな声で叫んでいる。
-「…龍神…様を殺そうだなんて、私が浅はかだったのだぁぁぁ!!」-
少し雷が収まってきた気がするがまだまだ嵐は続いている。
-「…こ、今後そのような事は…二度と考えたりしないので…どうか、どうかお許しくださいぃぃ!!」-
ゴロゴロゴロゴロピシャーン
-「「うひゃぁぁ…」」-
今までで特大の雷が光と共に船への近くへと落ちた…。
船頭も大伴御行も限界だったのか気を失っている。
嵐はまだ続いているし、このままだと船から落ちて海の藻屑となってしまうだろう。
「お姫様、ちょっとの間だけ影に避難させても良いか…?」
『…まぁ、しょうがないですね』
船から影へと避難させると大伴御行がうっすらと意識を取り戻したようだ。
「…う…ぉ…こ、ここは…」
「あ、気が付いたのか?」
「…ッ!!!」
俺が声を掛けると大伴御行は俺を見て目を限界まで開き、声もなく再び意識を失った…え、なんで?
その後、嵐が落ち着く頃に船へと2人を戻し様子を見てみたが、天候も落ち着いたので一旦家へと帰る事にした。
思ったよりも帰りが遅くなったが、爺さん達に気づかれる事は無くてホッとした。
翌日、様子を見に行くと大伴御行はすっかりと人が変わったように床に頭をつけてぶつぶつと何か喋っている。
よく聞くと龍神様にお詫びの言葉を言い続けているようだ。
少しでも波で船が揺れると必死に唱えている。
波は穏やかで船頭も落ち着きを取り戻しているのでこのまま無事に帰る事ができるだろう。
ひとまず、死人が出なかった事に安心した。
後日、大伴御行からは結婚申込を取り消したいとの申し入れがあった。
潔いと思っていたら、どうも俺のことを神にも楯突く恐ろしい女だと周りに言いふらしているらしい。
爺さんはその話を聞いてご立腹だ。
そして海からの帰還後に目がスモモのようにぱんぱんに腫れていた為、龍の玉ではなくスモモを持って帰ってきたと笑われ…
…更に別れた妻達に復縁を求めたところ、「あんな食べることも出来ないスモモを付けた者などお断りだ」と笑い物にされたらしい。
俺は奴の事をそこまで嫌いじゃないのだが奴は俺のことを家臣達にまで近寄らないように通達を出す程に恐れているようだ。
『まったく…命の恩人に対して失礼な…』
お姫様はぷりぷりと怒っていたが、そもそも龍の頸の玉を要求したのが俺だからな…。
気付いてはいないのだが、ついに待ち切れなくなったようで自ら海へと繰り出す事にしたらしい…。
-「おい、ここら辺で大伴の大納言の船が龍の頸の玉を持ってきたという話は聞いてないか?」-
船着場にて大伴御行は船頭達に聞いてまわっている。
当然の事ながらそんな船は出ていないので何処からも目撃情報など出るはずが無い…。
-「…はっはっは!おもしろいことを言うな」-
だいたいの船頭は呆れた様子で笑いながら答えている。
-「おい、この辺で龍頸の玉を取りに行った船の話は知らないか!」-
-「…そんな物を探しに海に出る船なんていないだろ…」-
しばらく聞いてまわっていたが、船頭達の返事に大伴御行は不服そうな顔をして、一緒に居る家臣の元へと戻る。
-「…ふん!ここの者達は意気地のない者達ばかりだな」-
-「…」-
家臣は引き攣った笑顔で沈黙を貫いている。
-「…まぁ、しょうがない。…きっと世間を知らぬ無知な者達であるのだな!」-
-「…そ、そうですね」-
家臣は愛想笑いで相槌を打っているが、きっと無知はお前だ…と言いたいに違いない…。
-「それにしても、…我が家臣達はまだ船場にも到着してないのか…」-
少し考え込み始めた大伴御行を見て事情を知る家臣は少し焦り始める。
-「き、きっと大納言様の馬が速すぎたのですよ!追い越してしまったに違いありませんッ」-
いやいや、言い訳にしても苦しいだろ…。
いくらなんでも既に相当な月日が流れてるぞ…。
言った家臣も苦しい言い訳だとわかっているのか顔色が悪い…。
-「…」-
-「…」-
重い沈黙が続くかと思いきや…
-「…なるほど」-
-「…ッ!」-
奴はすんなりと納得した。
…むしろ家臣の方がそれで納得した事に驚いている。
-「そうか、私の鍛えられた身体によって他の者どもを追い抜いてしまったのだな…」-
-「は、はい。…きっと、ソウ…デス」-
大伴御行は何故か満足そうに何度も頷いた後に胸を張って続ける。
-「私のこの鍛えられた力があれば龍とて弓で簡単に射殺できるものを…」-
-「…ソウデスネ」-
家臣の者はもう諦めたように適当な返事を返している…。
-「龍の頸の玉なんぞ私にかかれば軽い物だ!」-
-「…ハイ、ソウデスネ」-
-「よし、これはもう私自らが行くしかないな!」-
-「…ハイ…ソウデ…?…は?」-
-「よし!ゆくぞ!」-
-「え、あ、いやいや…、お、お待ち下さい!」-
『愚かな…』
「…」
奴は家臣の必死な声も聞く事なく、さっき話しかけた船頭の内のひとりにサクッと交渉して船に乗せて貰う事にしたようだ。
お供の家臣の必死の説得に折れる事もなく、無事に確保した船頭へ嬉しそうに話しかけながら船へと乗り込んだ。
車持皇子の船よりも若干小さく古い船。
「…見に行くか?」
『行きたくはありませんが、見届けるべきだとは思います』
「…そうか」
正直俺もそんなに行きたくはないがしょうがないな…俺が龍の頸の玉って言ったんだしな…。
車持皇子の時のような大袈裟な別れ等もなく、すぐに沖へと船を出す。
コイツの行動力と思い切りの良さだけは尊敬するな…。
-「よおし、待ってろよ。龍め…」-
大伴御行は大張り切りで船で仁王立ちしている。
…しかし、船に乗ってしばらくすると急激に天気が悪くなってきた…。
生暖かい風が吹いてきたと思ったら一気に風が強くなり、天候が悪くなる。
-「お、おい。大丈夫なのだろうな!」-
-「…いや、そう言われてもこんな風の吹き方、滅多にないからなぁ…」-
あれだけ自信満々だった大伴御行は天気の崩れと共に船頭に詰め寄り始めた。
-「お前は船のベテランなんだろう!どうにかしろ!」-
-「…そう言われても…こんな天気、こっちだって初めてで…」-
そうこうしているうちに天候は荒れていく。
空は暗くなり雷まで聞こえ始めた。
船頭は必死に船を戻そうとしているが波が高く風も強い為思う通りにいかないようだ。
あれ…?これって普通に結構ヤバくないか?
-「…こ、これ、は、大丈夫…なのか…?いや、大丈夫だと言ってくれ!」-
船頭に向かって叫び続けていた大伴御行の声にさっきまでの自信が無くなってきている。
必死に船に掴まりながら船頭へと声を掛ける。
-「…こんな事、長い事船に、乗ってるが…初めてだ!助かるかなんて、わかるはずが、ないだろう!」-
-「そんなっ。お前船のベテランじゃないのか⁉︎」-
雷はますます酷くなり船も酷い揺れだ。
俺たちは影の中なので揺れる事はないがすごい嵐だな。
ふいに船頭が大伴御行へと詰問する。
-「…これは、海の神様が、怒ってるんじゃないのか?…お前、…心当たりは?」-
-「…」-
-「…おい!」-
-「ま、まさか、龍が怒って…いる…のか?」-
-「…一体、…何を…したんだ…!」-
-「い、いや、龍のくび射ろうと…」-
-「…何だって?龍は、海の守り神さまだ!龍神様が、お怒りなんだ!」-
船頭と大伴御行は波と雨でびしょ濡れになりながら必死で言い合いをしている。
-「しかし、姫が、龍の頸の玉が欲しいと…」-
ガラガラピシャーン
-「「うわぁぁぁぁ」」-
ちょうど船の真横へと雷が落ちる。
-「なんでも良いから龍神様にお詫びしろ!」-
-「…い。いや、でも、悪いのは姫…」-
ピシャーン
-「「うわぁぁぁぉ」」-
「…」
『…』
あれ?
「お姫様、なんかしてる…?」
『…いいえ…』
タイミング良すぎないか…?
大伴御行も船頭も既に周りなど見渡す余裕もなくただただ船に必死に掴まり祈っている。
-「…わたしが悪かったぁぁぁ!!」-
大伴御行は大きな声で叫んでいる。
-「…龍神…様を殺そうだなんて、私が浅はかだったのだぁぁぁ!!」-
少し雷が収まってきた気がするがまだまだ嵐は続いている。
-「…こ、今後そのような事は…二度と考えたりしないので…どうか、どうかお許しくださいぃぃ!!」-
ゴロゴロゴロゴロピシャーン
-「「うひゃぁぁ…」」-
今までで特大の雷が光と共に船への近くへと落ちた…。
船頭も大伴御行も限界だったのか気を失っている。
嵐はまだ続いているし、このままだと船から落ちて海の藻屑となってしまうだろう。
「お姫様、ちょっとの間だけ影に避難させても良いか…?」
『…まぁ、しょうがないですね』
船から影へと避難させると大伴御行がうっすらと意識を取り戻したようだ。
「…う…ぉ…こ、ここは…」
「あ、気が付いたのか?」
「…ッ!!!」
俺が声を掛けると大伴御行は俺を見て目を限界まで開き、声もなく再び意識を失った…え、なんで?
その後、嵐が落ち着く頃に船へと2人を戻し様子を見てみたが、天候も落ち着いたので一旦家へと帰る事にした。
思ったよりも帰りが遅くなったが、爺さん達に気づかれる事は無くてホッとした。
翌日、様子を見に行くと大伴御行はすっかりと人が変わったように床に頭をつけてぶつぶつと何か喋っている。
よく聞くと龍神様にお詫びの言葉を言い続けているようだ。
少しでも波で船が揺れると必死に唱えている。
波は穏やかで船頭も落ち着きを取り戻しているのでこのまま無事に帰る事ができるだろう。
ひとまず、死人が出なかった事に安心した。
後日、大伴御行からは結婚申込を取り消したいとの申し入れがあった。
潔いと思っていたら、どうも俺のことを神にも楯突く恐ろしい女だと周りに言いふらしているらしい。
爺さんはその話を聞いてご立腹だ。
そして海からの帰還後に目がスモモのようにぱんぱんに腫れていた為、龍の玉ではなくスモモを持って帰ってきたと笑われ…
…更に別れた妻達に復縁を求めたところ、「あんな食べることも出来ないスモモを付けた者などお断りだ」と笑い物にされたらしい。
俺は奴の事をそこまで嫌いじゃないのだが奴は俺のことを家臣達にまで近寄らないように通達を出す程に恐れているようだ。
『まったく…命の恩人に対して失礼な…』
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