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花屋の娘
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どういう事?
一体何がどうなっているの?
私は冷たい牢獄の中でひたすら震えていた。
あの楽しい旅行の帰り道、わけがわからないまま馬に乗せられた。
口を塞がれ荷物の様に横向きで乗せられ、ひたすら走り続けた。
体が落ちないよう、布のような物につつまれ、自分がどうなっているのかもわからなかった。
身体中痛くて叫んでも口がふさがっていて声がでない。
こんなの夢だと思っても痛みは感じる。
途中、やっと止まったと思うと、別の馬へとまた荷物のように乗せられ、馬から降りることが出来たのは王都へ着いてからだった。
痛い上に、汗や涙や涎だけではなく、身体中から色々な水分が流れ、私は身体を動かす事さえできなかった。
嫌そうに騎士に土に降ろされた時、私は見る影もない状態だった。
動けない私はまた荷物のように担がれて冷たい牢獄に荷物のように投げ入れられた。
既に拘束は解けていたが、痛みと恐怖で動く事も出来ない。
ガタガタガタ…
身体か震える。
寒いのか怖いのか痛いのかもわからないままただただ震えていた。
何処からかうめき声や泣き声が聞こえる。
一体、私は今どういう状況なのだろう。
何故、彼は助けに来てくれないのだろう。
ガサっ
いつの間にか気を失っていたのか、人の気配で目を覚ます。
気付けば私は粗末なベットに横たわっていた。
ふと見ると、見窄らしい女が私の身体を拭いている。
「…。」
私が起きた事に気付いても、作業の手を止める様子はない。
「…ァ、…ツ。…ゲホッ…ゲホゲホッ…」
声をかけようとしたが、口が乾き出て来たのは空咳だった。
女は表情を変える事もなく、近くの机に行き置いてあるコップを手に戻ってきた。
「…飲みな…。」
ゲホッ
「…。」
グッ、ゴクッ…ゴクッ
自分の手で取ろうとしたが、痛みで動くことが出来ず、女の手から直接飲ませて貰う事となった。
「…ッ…ハァ」
少し声が出るようになり見窄らしい女に声をかける。
「…こ…ココハ…ドコ?」
女は私をチラッと見て、また身体を拭く作業を始める。
「ここは、囚人どもを収監する牢屋だよ。」
ろうや…。
「…ナ、ナンデ…。」
何で牢屋になんて入れられてるの?
女はひと通り拭き終わると次は粗末な服へと着替えさせる。
「…ナンデ…コンナトコニ…」
「…」
女はチラッと私を見たが、もう何も答える事はなかった。
私が何をしたというのだろう。
楽しい旅行の帰りだったのに。
彼は何処にいるのだろう。
わたしがこんな目に遭っているのに。
何故助けに来てくれないの?
貴方は私の運命の相手なのに。
着替えが終わると女はすぐに去っていく。
なんて貧相な服だろう。
こんなの花屋のときでも着たことが無い。
一体、私はなんでこんな目に合っているのだろう?
女が去って暫くすると、今度は兵士がやって来た。
兵士はズカズカ入ってくるとまだ力の入らないワタシを抱えて隣りの部屋のような場所へと移動する。
痛くて悲鳴を上げても降ろしてはくれない。
女の子にこんな扱いをするなんて男として最低だ。
牢の外に出るともっと奥の方にもチラリと鉄格子が見えた。
沢山の人がいる。
うっすら聞こえていた、泣き声やうめき声はあそこから聞こえてきたのだ。
汚くて気持ち悪い。早くこんな所から帰してほしい。
到着した部屋には、テーブルがあり両側に向かい合う形で椅子がある。
片方には騎士らしき人が座り、その両脇に兵士が立っていた。
私はテーブルの反対側の椅子に座らされ、侯爵家について話す様に言われる。
侯爵家に何かあったのだろうか?
何があったのか聞きたくても、騎士も兵士も怖い顔をして睨むので、しょうがなく聞かれた事に答える。
騎士にはお屋敷での生活を聞かれ、痛む喉を我慢して答えた。
私は何も悪い事はしていないし、何も知らない。
私はただ彼と運命の恋をしただけだ。
妻?
存在だけは知っている。
使えない、我儘で散財好きの困った令嬢だった。
彼だってウンザリしていたと思う。
皆が私の方が相応しいと言っていた。
どうせもうすぐ別れる予定だった。
彼と私は運命の相手。
私たちは愛し合っていた。
もう少ししたら結婚出来ると思っていた。
そう、侯爵夫人になる予定だったのだ。
私たちは犯罪なんてしていない。
正直に話せばわかってくれるはずだ。
なのに、何故騎士の顔はずっと怖いままなのだろう。
事情聴取の後は、またあの貧相な部屋へと戻された。
部屋に戻らされる際、騎士様に言われた。
「平民は侯爵家の嫁にはなれない事を知っているか?」
平民は侯爵夫人になれない。
私は侯爵夫人にナレナイノ?
知っている事は全て話したし、これで帰れるのだろうか。
容疑は晴れただろうか。
早く帰りたい。
もし、侯爵夫人になれないのなら私は愛人になるのだろうか。
貴族の愛人…。
それって、運命の恋って言えるのかしら?
次の日もまた兵士がやって来て隣の部屋へと連れて行く。
全て話したのにまだ話すの?
そこで、彼の妻だった人の事情を初めて知った。
王族の血筋?
だから我儘だったのね。
違う?虐げてきた?
誰が?私たちが?
ずっと虐げてきた?
彼女に何をしたか?
これが犯罪になるの?
重犯罪?私達はショケイサレルノ?
ショケイ…
わたし、死ぬの?
…
数日後、あの妻だった女の温情でいのちが助かった事を通達された。
死ぬと言われ、生きろと言われ現実味のない悪夢はまだ続くのだろうか。
刑の決定に伴い、私は罪人の焼印を身体の目立つ部分に入れられた。
一目でわかるように。
そしてあの、うめき声や泣き声の聞こえた牢へと移された。
そこは、お屋敷にいた人達の牢だった。
我儘で傲慢で金遣いの荒いと言われていたあの女の温情で私達は命を救われたのだ。
死ぬはずだったのに、あの女の領地へと受け入れられるらしい…。
…そんな都合のいい事あるわけない。
復讐の為ではないのか。
死よりつらい罰を望んでいるという事なのか…。
…私は一体、あの女からどんな目に合わされるのだろうか…。
一体何がどうなっているの?
私は冷たい牢獄の中でひたすら震えていた。
あの楽しい旅行の帰り道、わけがわからないまま馬に乗せられた。
口を塞がれ荷物の様に横向きで乗せられ、ひたすら走り続けた。
体が落ちないよう、布のような物につつまれ、自分がどうなっているのかもわからなかった。
身体中痛くて叫んでも口がふさがっていて声がでない。
こんなの夢だと思っても痛みは感じる。
途中、やっと止まったと思うと、別の馬へとまた荷物のように乗せられ、馬から降りることが出来たのは王都へ着いてからだった。
痛い上に、汗や涙や涎だけではなく、身体中から色々な水分が流れ、私は身体を動かす事さえできなかった。
嫌そうに騎士に土に降ろされた時、私は見る影もない状態だった。
動けない私はまた荷物のように担がれて冷たい牢獄に荷物のように投げ入れられた。
既に拘束は解けていたが、痛みと恐怖で動く事も出来ない。
ガタガタガタ…
身体か震える。
寒いのか怖いのか痛いのかもわからないままただただ震えていた。
何処からかうめき声や泣き声が聞こえる。
一体、私は今どういう状況なのだろう。
何故、彼は助けに来てくれないのだろう。
ガサっ
いつの間にか気を失っていたのか、人の気配で目を覚ます。
気付けば私は粗末なベットに横たわっていた。
ふと見ると、見窄らしい女が私の身体を拭いている。
「…。」
私が起きた事に気付いても、作業の手を止める様子はない。
「…ァ、…ツ。…ゲホッ…ゲホゲホッ…」
声をかけようとしたが、口が乾き出て来たのは空咳だった。
女は表情を変える事もなく、近くの机に行き置いてあるコップを手に戻ってきた。
「…飲みな…。」
ゲホッ
「…。」
グッ、ゴクッ…ゴクッ
自分の手で取ろうとしたが、痛みで動くことが出来ず、女の手から直接飲ませて貰う事となった。
「…ッ…ハァ」
少し声が出るようになり見窄らしい女に声をかける。
「…こ…ココハ…ドコ?」
女は私をチラッと見て、また身体を拭く作業を始める。
「ここは、囚人どもを収監する牢屋だよ。」
ろうや…。
「…ナ、ナンデ…。」
何で牢屋になんて入れられてるの?
女はひと通り拭き終わると次は粗末な服へと着替えさせる。
「…ナンデ…コンナトコニ…」
「…」
女はチラッと私を見たが、もう何も答える事はなかった。
私が何をしたというのだろう。
楽しい旅行の帰りだったのに。
彼は何処にいるのだろう。
わたしがこんな目に遭っているのに。
何故助けに来てくれないの?
貴方は私の運命の相手なのに。
着替えが終わると女はすぐに去っていく。
なんて貧相な服だろう。
こんなの花屋のときでも着たことが無い。
一体、私はなんでこんな目に合っているのだろう?
女が去って暫くすると、今度は兵士がやって来た。
兵士はズカズカ入ってくるとまだ力の入らないワタシを抱えて隣りの部屋のような場所へと移動する。
痛くて悲鳴を上げても降ろしてはくれない。
女の子にこんな扱いをするなんて男として最低だ。
牢の外に出るともっと奥の方にもチラリと鉄格子が見えた。
沢山の人がいる。
うっすら聞こえていた、泣き声やうめき声はあそこから聞こえてきたのだ。
汚くて気持ち悪い。早くこんな所から帰してほしい。
到着した部屋には、テーブルがあり両側に向かい合う形で椅子がある。
片方には騎士らしき人が座り、その両脇に兵士が立っていた。
私はテーブルの反対側の椅子に座らされ、侯爵家について話す様に言われる。
侯爵家に何かあったのだろうか?
何があったのか聞きたくても、騎士も兵士も怖い顔をして睨むので、しょうがなく聞かれた事に答える。
騎士にはお屋敷での生活を聞かれ、痛む喉を我慢して答えた。
私は何も悪い事はしていないし、何も知らない。
私はただ彼と運命の恋をしただけだ。
妻?
存在だけは知っている。
使えない、我儘で散財好きの困った令嬢だった。
彼だってウンザリしていたと思う。
皆が私の方が相応しいと言っていた。
どうせもうすぐ別れる予定だった。
彼と私は運命の相手。
私たちは愛し合っていた。
もう少ししたら結婚出来ると思っていた。
そう、侯爵夫人になる予定だったのだ。
私たちは犯罪なんてしていない。
正直に話せばわかってくれるはずだ。
なのに、何故騎士の顔はずっと怖いままなのだろう。
事情聴取の後は、またあの貧相な部屋へと戻された。
部屋に戻らされる際、騎士様に言われた。
「平民は侯爵家の嫁にはなれない事を知っているか?」
平民は侯爵夫人になれない。
私は侯爵夫人にナレナイノ?
知っている事は全て話したし、これで帰れるのだろうか。
容疑は晴れただろうか。
早く帰りたい。
もし、侯爵夫人になれないのなら私は愛人になるのだろうか。
貴族の愛人…。
それって、運命の恋って言えるのかしら?
次の日もまた兵士がやって来て隣の部屋へと連れて行く。
全て話したのにまだ話すの?
そこで、彼の妻だった人の事情を初めて知った。
王族の血筋?
だから我儘だったのね。
違う?虐げてきた?
誰が?私たちが?
ずっと虐げてきた?
彼女に何をしたか?
これが犯罪になるの?
重犯罪?私達はショケイサレルノ?
ショケイ…
わたし、死ぬの?
…
数日後、あの妻だった女の温情でいのちが助かった事を通達された。
死ぬと言われ、生きろと言われ現実味のない悪夢はまだ続くのだろうか。
刑の決定に伴い、私は罪人の焼印を身体の目立つ部分に入れられた。
一目でわかるように。
そしてあの、うめき声や泣き声の聞こえた牢へと移された。
そこは、お屋敷にいた人達の牢だった。
我儘で傲慢で金遣いの荒いと言われていたあの女の温情で私達は命を救われたのだ。
死ぬはずだったのに、あの女の領地へと受け入れられるらしい…。
…そんな都合のいい事あるわけない。
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