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ワールド料理カップへ向けて、帝国へ
帝国の成り立ち
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山脈の山々の中の目立たない位置にある山頂の一つに
親竜は着陸した。辺りは岩場で
草木一つ生えていない。
「ここが、別荘だよ」
と言いながら、親竜は俺たちを背から降ろすと
近くの巨岩の表面に右手の爪を伸ばして
押した。
すると俺たちの全員の居る
三十メートル四方くらいの辺り一体が
いきなり四角く切り開かれて
そのまま下降していく。
「にゃにゃにゃ!にゃんだにゃこれ!」
まるでエレベーターの様に
降りていくそれに戸惑っていると
子竜が珍しく楽し気に
「古代都市の跡だよー」
口をパクパクして俺たちに教えてくれる。
「マクネルファーさんが居たら狂喜乱舞
していたでしょうね……」
ファイナは惜しそうな顔で言う。
「いや、死んだわけじゃないし……」
ピグナは辺りを物珍し気に見回している。
数百メートル降り続けると
地中を巨大なドーム状に掘られて造られた
石造り廃墟群が並ぶ場所へと出た。
数十キロ四方はありそうである。
かなり広い。空気も澄んでいる。
「古代文明の跡地か……」
竜の親子はエレベーターが降りると
近くの廃墟が除けられた空地へと
四本足で歩いて行って、そしてそこに伏せた。
「ふう。疲れたね。ああ、そうだ
専属シェフとしての試験を始めないとね」
親竜はそう言うと、大きな両目で
近くの神殿跡のような廃墟を見つめて
「あそこに大きな氷室があって
その中に肉や野菜が保存してある。
調味料は持参しているだろう?
坊やの気に入る料理を作ってくれたまえ」
親竜は大きな欠伸をして目を閉じた。
子竜も親竜の真似をして欠伸をして目を閉じる。
とりあえず俺たちは親竜に言われた通りに
神殿跡へと向かう。
「マクネルファー探さなくていいのかな……」
「今はいう事聞いといた方が良いよ」
心配する俺にピグナは首を横に振る。
神殿の廃墟へと入ってすぐに
石造りその場所に似合わないような
真黒で巨大な金属製の箱が現れる。
五メートルくらいは高さがありそうだ。
もはや大きさ的には倉庫である。
「これが氷室ですの?」
ピグナは腕を組んで、その箱を見て
「冷蔵庫だわ。機械式の。
ゴルダブルは知ってるよね?」
「う、うん。これ冷蔵庫なのか……」
ペップとファイナに冷蔵庫について
俺が説明している間にピグナは
その巨大な箱を一周してきて
「よしわかった。ファイナ、トレーナーパイセン呼んでよ」
「こっ、こんな所で筋肉を鍛えるんですの?」
「いや違うよ。ファイナの魔力なら
二十体くらいは呼べるでしょ?
トレーナーパイセンたちに、この箱を開けて貰おうかと思って」
「竜さんに頼めばいいことでは?」
首を傾げるファイナに、ピグナは笑って
「今後のために試験運用も兼ねてね」
「よくわからにゃいが、ピグナに邪気は感じにゃい。
呼ぶといいにゃ!」
ペップはビシッとファイナを指さした。
五分後。
ファイナの魔法陣から次々に出てくる
泥人形のようなトレーナーパイセンたちに
俺は関わらない様にしよう遠巻きに見守る。
呼び出されたトレーナーパイセンたちのうち一体が
「なんね。私らこんなに呼び出して
誰がムキムキになりたいんね?あんたね?」
ピグナに尋ねる。
「いや、そこの扉を開けて欲しいんだよ。
ちょっと力が足りなくて」
ピグナの提案にトレーナーパイセンたちは
一度輪になって話し込みだした。数えると二十体居る。
そしてまた代表の一体が
「力を貸してもいいたい。だけども
あんたら、代わりにトレーニングをせんね」
「うん。いいよ。全員でやるよ」
ピグナが勝手に決めてしまうと
トレーナーパイセンたちは
巨大な冷蔵庫によじ登ったり眺めたりして
そして前方の一角を二十体全員の力で
強引に開いた。
その中には大量の冷凍された肉や
野菜で溢れていた。
トレーナーパイセンたちと
ピグナが指示してきた量を運び出すと
「よし、ありがとう。閉めてくれる?」
トレーナーパイセンたちが
閉めると、ピグナは
「トレーニングは夜で良いかな?」
トレーナーパイセンの一体に尋ねて
「よかたい。じゃあ、夜に全員でまた来るばい」
そう言うと、トレーナーパイセンたちは
一挙に消えた。
「お、おい、あんな約束して……」
「ゴルダブル大丈夫だって。筋肉は裏切らない。
そうでしょ?」
「いや、そういうことじゃなくて」
二十体で、俺たち四人のトレーニングとか
ヤバい気がする。
ピグナは気にするそぶりも見せずに
荷物から調理器具などを取り出して
俺やペップやファイナに
火を起こすように言う。
調理器具を引っ張り出して
周辺の廃墟から枯れた木片など
燃えそうなものを集めてきて
火を点ける。いけそうだ。
とりあえず、冷凍された肉や野菜の塊を
解凍すべく、ピグナの指示に従って
ジワジワと火で炙って溶かしていく。
一時間以上かけて大量の肉と野菜を溶かして
そして大きめのフライパンに油を敷いて
野菜炒めを作ることにする。
勿論味付けは塩と胡椒頼りで、普通の味である。
体長三メートルはある竜の子供用のモノなので
作っては鍋に放り込んで
作っては別の鍋に放り込んでを繰り返して
大量に野菜炒めを作った。
味見もしたが、十分に美味しい。
ファイナは匂いに顔を顰めていたが。
全ての食材を使い切ると
ピグナが汗をぬぐいながら
「よし、これで持って行ってみよう」
俺とペップが手分けして
幾つもの鍋に満載になった野菜炒めを
親竜と伏せて寝ている虹色の子竜の前へと
持って行く。
子竜はすぐに目を覚ますと
両手を使って器用に鍋の一つを
口の前に持ってきて、中の野菜ためを
口に放り込んで
「おいしい!」
と叫んで、次々に他の鍋も空にした。
俺ですら作ったことがある
単純な料理だが、これでいけるなら
この子の食べ物を作るのは
そんなに難しくは無いなと安心しながら
「残り持ってくるからね」
次々に残りの鍋をペップと共に
子竜の前へと持って行く。
親竜も伏せたまま、チラッと目を開けて
その様子を見守っている。
全ての鍋の中身を子竜が平らげると
親竜が首を伸ばして
「坊や、満足したかい?」
と尋ねて、子竜は大きく頷いた。
「よろしい。専属コックの試験は合格だ」
全員で胸を撫でおろしていると
「あの、氷室は、何故かここに置いてあって
時おり、私たちの食料貯蔵のために使うのだよ。
扉は重くなかったかね?」
「ファイナの召喚魔法で開けたよ」
ピグナがそう言うと、親竜は
「君は悪魔だろう?何故、彼らに付き従っているのかね?」
ピグナは照れた顔で
「惚れた弱みかなぁ……」
と俺を見てくる。俺は見ないふりをする。
子竜が食事後の昼寝をしている間に
親竜からボースウェル帝国の成り立ちを
俺たちは聞かされることになる。
その内容はこうだ。
数百年ほど前に、勇者ボースウェルが建てた帝国は
この廃墟群のような、古代文明の利用をして
栄えた。審査で見たロボットもその一つで
帝国の使っている古代のテクノロジーの一つである。
そんな帝国が、さらに栄えることになったのは
四十年前に、マリアンヌと呼ばれる女帝が
皇位を継いだことに始まった。
マリアンヌ帝は、文化的発展に熱心で
武術からスポーツ、芸術に至るまで
様々な大会を開いていて、大会での優秀者には
国籍から、賞金まで多種多様な特典を与え
自国の発展に利用した。
竜の優遇政策もその一環である。
竜にも国籍を与える代わりに法律を守らせて
帝国内に居る時は
人も竜も安全に過ごせるようにしたのだ。
「あにゃーすげー女が居たもんだにゃー」
ペップが舌を巻く。親竜は
「連れ去られた彼の当てを探したいのならば
ここから北西に五十キロ行った場所に
バーグマンという大きな街がある。
そこの近くまで連れて行っても良いが
その後は、君たちの足で探索して欲しい。
私と坊やが帝国内を好きに跳び回ると、色々と噂になるからね」
そこで言葉を切って
「もちろん、坊やがお腹を空かしたら
こちらから訪ねていく。その時はここに戻ってもらうがね」
ピグナが即座に了承して
「それでいいよ。とにかくバーグマンまで
連れていってよ」
親竜は頷いて、寝ている子竜を起こし
しばらく待っているように伝えると
俺たちを背中に乗せて
先ほどエレベーター状になって降下してきた場所まで
飛んでいく。同じ位置に親竜が乗ると
地面が四角く切り開かれて、先ほどとは逆に
上昇し始めた。
親竜は着陸した。辺りは岩場で
草木一つ生えていない。
「ここが、別荘だよ」
と言いながら、親竜は俺たちを背から降ろすと
近くの巨岩の表面に右手の爪を伸ばして
押した。
すると俺たちの全員の居る
三十メートル四方くらいの辺り一体が
いきなり四角く切り開かれて
そのまま下降していく。
「にゃにゃにゃ!にゃんだにゃこれ!」
まるでエレベーターの様に
降りていくそれに戸惑っていると
子竜が珍しく楽し気に
「古代都市の跡だよー」
口をパクパクして俺たちに教えてくれる。
「マクネルファーさんが居たら狂喜乱舞
していたでしょうね……」
ファイナは惜しそうな顔で言う。
「いや、死んだわけじゃないし……」
ピグナは辺りを物珍し気に見回している。
数百メートル降り続けると
地中を巨大なドーム状に掘られて造られた
石造り廃墟群が並ぶ場所へと出た。
数十キロ四方はありそうである。
かなり広い。空気も澄んでいる。
「古代文明の跡地か……」
竜の親子はエレベーターが降りると
近くの廃墟が除けられた空地へと
四本足で歩いて行って、そしてそこに伏せた。
「ふう。疲れたね。ああ、そうだ
専属シェフとしての試験を始めないとね」
親竜はそう言うと、大きな両目で
近くの神殿跡のような廃墟を見つめて
「あそこに大きな氷室があって
その中に肉や野菜が保存してある。
調味料は持参しているだろう?
坊やの気に入る料理を作ってくれたまえ」
親竜は大きな欠伸をして目を閉じた。
子竜も親竜の真似をして欠伸をして目を閉じる。
とりあえず俺たちは親竜に言われた通りに
神殿跡へと向かう。
「マクネルファー探さなくていいのかな……」
「今はいう事聞いといた方が良いよ」
心配する俺にピグナは首を横に振る。
神殿の廃墟へと入ってすぐに
石造りその場所に似合わないような
真黒で巨大な金属製の箱が現れる。
五メートルくらいは高さがありそうだ。
もはや大きさ的には倉庫である。
「これが氷室ですの?」
ピグナは腕を組んで、その箱を見て
「冷蔵庫だわ。機械式の。
ゴルダブルは知ってるよね?」
「う、うん。これ冷蔵庫なのか……」
ペップとファイナに冷蔵庫について
俺が説明している間にピグナは
その巨大な箱を一周してきて
「よしわかった。ファイナ、トレーナーパイセン呼んでよ」
「こっ、こんな所で筋肉を鍛えるんですの?」
「いや違うよ。ファイナの魔力なら
二十体くらいは呼べるでしょ?
トレーナーパイセンたちに、この箱を開けて貰おうかと思って」
「竜さんに頼めばいいことでは?」
首を傾げるファイナに、ピグナは笑って
「今後のために試験運用も兼ねてね」
「よくわからにゃいが、ピグナに邪気は感じにゃい。
呼ぶといいにゃ!」
ペップはビシッとファイナを指さした。
五分後。
ファイナの魔法陣から次々に出てくる
泥人形のようなトレーナーパイセンたちに
俺は関わらない様にしよう遠巻きに見守る。
呼び出されたトレーナーパイセンたちのうち一体が
「なんね。私らこんなに呼び出して
誰がムキムキになりたいんね?あんたね?」
ピグナに尋ねる。
「いや、そこの扉を開けて欲しいんだよ。
ちょっと力が足りなくて」
ピグナの提案にトレーナーパイセンたちは
一度輪になって話し込みだした。数えると二十体居る。
そしてまた代表の一体が
「力を貸してもいいたい。だけども
あんたら、代わりにトレーニングをせんね」
「うん。いいよ。全員でやるよ」
ピグナが勝手に決めてしまうと
トレーナーパイセンたちは
巨大な冷蔵庫によじ登ったり眺めたりして
そして前方の一角を二十体全員の力で
強引に開いた。
その中には大量の冷凍された肉や
野菜で溢れていた。
トレーナーパイセンたちと
ピグナが指示してきた量を運び出すと
「よし、ありがとう。閉めてくれる?」
トレーナーパイセンたちが
閉めると、ピグナは
「トレーニングは夜で良いかな?」
トレーナーパイセンの一体に尋ねて
「よかたい。じゃあ、夜に全員でまた来るばい」
そう言うと、トレーナーパイセンたちは
一挙に消えた。
「お、おい、あんな約束して……」
「ゴルダブル大丈夫だって。筋肉は裏切らない。
そうでしょ?」
「いや、そういうことじゃなくて」
二十体で、俺たち四人のトレーニングとか
ヤバい気がする。
ピグナは気にするそぶりも見せずに
荷物から調理器具などを取り出して
俺やペップやファイナに
火を起こすように言う。
調理器具を引っ張り出して
周辺の廃墟から枯れた木片など
燃えそうなものを集めてきて
火を点ける。いけそうだ。
とりあえず、冷凍された肉や野菜の塊を
解凍すべく、ピグナの指示に従って
ジワジワと火で炙って溶かしていく。
一時間以上かけて大量の肉と野菜を溶かして
そして大きめのフライパンに油を敷いて
野菜炒めを作ることにする。
勿論味付けは塩と胡椒頼りで、普通の味である。
体長三メートルはある竜の子供用のモノなので
作っては鍋に放り込んで
作っては別の鍋に放り込んでを繰り返して
大量に野菜炒めを作った。
味見もしたが、十分に美味しい。
ファイナは匂いに顔を顰めていたが。
全ての食材を使い切ると
ピグナが汗をぬぐいながら
「よし、これで持って行ってみよう」
俺とペップが手分けして
幾つもの鍋に満載になった野菜炒めを
親竜と伏せて寝ている虹色の子竜の前へと
持って行く。
子竜はすぐに目を覚ますと
両手を使って器用に鍋の一つを
口の前に持ってきて、中の野菜ためを
口に放り込んで
「おいしい!」
と叫んで、次々に他の鍋も空にした。
俺ですら作ったことがある
単純な料理だが、これでいけるなら
この子の食べ物を作るのは
そんなに難しくは無いなと安心しながら
「残り持ってくるからね」
次々に残りの鍋をペップと共に
子竜の前へと持って行く。
親竜も伏せたまま、チラッと目を開けて
その様子を見守っている。
全ての鍋の中身を子竜が平らげると
親竜が首を伸ばして
「坊や、満足したかい?」
と尋ねて、子竜は大きく頷いた。
「よろしい。専属コックの試験は合格だ」
全員で胸を撫でおろしていると
「あの、氷室は、何故かここに置いてあって
時おり、私たちの食料貯蔵のために使うのだよ。
扉は重くなかったかね?」
「ファイナの召喚魔法で開けたよ」
ピグナがそう言うと、親竜は
「君は悪魔だろう?何故、彼らに付き従っているのかね?」
ピグナは照れた顔で
「惚れた弱みかなぁ……」
と俺を見てくる。俺は見ないふりをする。
子竜が食事後の昼寝をしている間に
親竜からボースウェル帝国の成り立ちを
俺たちは聞かされることになる。
その内容はこうだ。
数百年ほど前に、勇者ボースウェルが建てた帝国は
この廃墟群のような、古代文明の利用をして
栄えた。審査で見たロボットもその一つで
帝国の使っている古代のテクノロジーの一つである。
そんな帝国が、さらに栄えることになったのは
四十年前に、マリアンヌと呼ばれる女帝が
皇位を継いだことに始まった。
マリアンヌ帝は、文化的発展に熱心で
武術からスポーツ、芸術に至るまで
様々な大会を開いていて、大会での優秀者には
国籍から、賞金まで多種多様な特典を与え
自国の発展に利用した。
竜の優遇政策もその一環である。
竜にも国籍を与える代わりに法律を守らせて
帝国内に居る時は
人も竜も安全に過ごせるようにしたのだ。
「あにゃーすげー女が居たもんだにゃー」
ペップが舌を巻く。親竜は
「連れ去られた彼の当てを探したいのならば
ここから北西に五十キロ行った場所に
バーグマンという大きな街がある。
そこの近くまで連れて行っても良いが
その後は、君たちの足で探索して欲しい。
私と坊やが帝国内を好きに跳び回ると、色々と噂になるからね」
そこで言葉を切って
「もちろん、坊やがお腹を空かしたら
こちらから訪ねていく。その時はここに戻ってもらうがね」
ピグナが即座に了承して
「それでいいよ。とにかくバーグマンまで
連れていってよ」
親竜は頷いて、寝ている子竜を起こし
しばらく待っているように伝えると
俺たちを背中に乗せて
先ほどエレベーター状になって降下してきた場所まで
飛んでいく。同じ位置に親竜が乗ると
地面が四角く切り開かれて、先ほどとは逆に
上昇し始めた。
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