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転移→エルディーン王国編
旅の始まり
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次の日の朝早く、
俺は沢山のものを詰められた皮のリュックを背負い
相変わらず皮のビキニ姿のバムと共に
沢山の村人やあの老人から見送られ
村を出ていた。
バムは茶色い髪をポニーテールにして
「ど、どうですか?かわいい……かな?」
朝、起きると俺の寝床の横にこの髪型で正座していて
それからずっとこんな調子である。
とはいえ、わりとかわいいのは確かなので
一度褒めたら、一時間度に聞いてくるようになった。
「うん、かわいいよ。
ところでどこ行くの?」
流れで村を追い出されたので、行き先は聞いていない。
「は、はい。えっとこのまま森を南に抜けて
エルディーン王国の首都に向かいます」
「エルディーン王国?」
「はい。私たちを"セメカ"と呼んで
迫害している国です」
「そこにわざわざ、何しに行くわけ?」
「そ、それはゴルダブル様を食王とすべく……」
急に真面目な顔になったバムに
「いや、そう言うの良いから。
とりあえず、観光ってことね」
「は、はい。私は従います」
俺たちは、ダラダラと森の切り開かれた道を進んで行く。
しかし、スマホの無い生活とか
耐えられんと思っていたけど
意外となければ無いで、いけるもんだな。
しかし、ここどこなんだろな。
何かのテーマパークなのか。いや、天国?
俺の夢の中かな。
まあいいか。あのパワハラ上司が
存在しない世界っぽいのは確かである。
そんなことを考えながら進み続けると
森を抜けて、今度は広い平原へと出る。
地平線のずっと向こうまで、道が続いている。
あーいいなぁ。こういうとこにずっと休暇で
来たかったんだよな。
のんびり歩いているとバムがいきなり
「あ、あの……夫婦について、どうお考えですか?」
「ああ、いつかは結婚したいなと考えてるよ」
バムは真っ赤な顔をして黙った。
これはあれか?遠回しな告白というやつか?
まあいいか、それ以上何も言わずに
数時間テクテクと二人で道を歩いていると
大きな道と合流して、商人らしき男女や
旅人、鎧を纏って武具を背負った男女など
他の通行人たちとすれ違い始める。
中世っぽいなぁ。ゲームの世界の
リアル版っぽいなと、見回しながら歩いていると
露店や屋台がある場所へとたどり着いた。
バムに気軽に焼き鳥のようなものを売っている屋台を指さし
「あそこで、何か食べていこうよ」
と言うと、露骨に嫌そうな顔をされる。
「どうしたの?」
「……お勧めはしませんが、経験のために
良いかもしれません」
首を傾げながら、村を出るときに
近くの屋台で、受け取った通貨を支払って
串に刺さった大きな肉を買う。
アツアツの焼きたてで旨そうだ。
さっそく大口を開けて、齧りつくと
「クソマズッ!!」
俺は慌てて、口の中に入った
胃からせり上がってきたゲロのような
味のする肉片を道端に吐き捨て
肉の刺さった串を遠くへとぶん投げる。
俺は沢山のものを詰められた皮のリュックを背負い
相変わらず皮のビキニ姿のバムと共に
沢山の村人やあの老人から見送られ
村を出ていた。
バムは茶色い髪をポニーテールにして
「ど、どうですか?かわいい……かな?」
朝、起きると俺の寝床の横にこの髪型で正座していて
それからずっとこんな調子である。
とはいえ、わりとかわいいのは確かなので
一度褒めたら、一時間度に聞いてくるようになった。
「うん、かわいいよ。
ところでどこ行くの?」
流れで村を追い出されたので、行き先は聞いていない。
「は、はい。えっとこのまま森を南に抜けて
エルディーン王国の首都に向かいます」
「エルディーン王国?」
「はい。私たちを"セメカ"と呼んで
迫害している国です」
「そこにわざわざ、何しに行くわけ?」
「そ、それはゴルダブル様を食王とすべく……」
急に真面目な顔になったバムに
「いや、そう言うの良いから。
とりあえず、観光ってことね」
「は、はい。私は従います」
俺たちは、ダラダラと森の切り開かれた道を進んで行く。
しかし、スマホの無い生活とか
耐えられんと思っていたけど
意外となければ無いで、いけるもんだな。
しかし、ここどこなんだろな。
何かのテーマパークなのか。いや、天国?
俺の夢の中かな。
まあいいか。あのパワハラ上司が
存在しない世界っぽいのは確かである。
そんなことを考えながら進み続けると
森を抜けて、今度は広い平原へと出る。
地平線のずっと向こうまで、道が続いている。
あーいいなぁ。こういうとこにずっと休暇で
来たかったんだよな。
のんびり歩いているとバムがいきなり
「あ、あの……夫婦について、どうお考えですか?」
「ああ、いつかは結婚したいなと考えてるよ」
バムは真っ赤な顔をして黙った。
これはあれか?遠回しな告白というやつか?
まあいいか、それ以上何も言わずに
数時間テクテクと二人で道を歩いていると
大きな道と合流して、商人らしき男女や
旅人、鎧を纏って武具を背負った男女など
他の通行人たちとすれ違い始める。
中世っぽいなぁ。ゲームの世界の
リアル版っぽいなと、見回しながら歩いていると
露店や屋台がある場所へとたどり着いた。
バムに気軽に焼き鳥のようなものを売っている屋台を指さし
「あそこで、何か食べていこうよ」
と言うと、露骨に嫌そうな顔をされる。
「どうしたの?」
「……お勧めはしませんが、経験のために
良いかもしれません」
首を傾げながら、村を出るときに
近くの屋台で、受け取った通貨を支払って
串に刺さった大きな肉を買う。
アツアツの焼きたてで旨そうだ。
さっそく大口を開けて、齧りつくと
「クソマズッ!!」
俺は慌てて、口の中に入った
胃からせり上がってきたゲロのような
味のする肉片を道端に吐き捨て
肉の刺さった串を遠くへとぶん投げる。
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