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野菜の劇団
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ここは野菜達が通う役者を育てる学校です。
おや、ニンジンくんとジャガイモくんが揉めてるみたいですよ。
「ジャガイモ。いつ見ても不細工だな」
ニンジンくんはいつもジャガイモくんの悪口を言います。ついに見かねたダイコンくん。
「ジャガイモくんだって素敵な役者だよ」
「ふん、ジャガイモが舞台に立つような事があったら稽古場の掃除を一人でしてやるよ」
「じゃあ来月お芝居の配役を決める試験があるからそれで決着をつけよう」
ダイコンくんはジャガイモくんを特訓するようですよ。
朝は早起きして体操して体力作り、そしてダンスの練習、夕方から発声練習とセリフの練習です。
でもジャガイモくんは不安なようですよ。
「やっぱり僕はダメだ」
「ジャガイモくんのゴツゴツした体は不細工じゃなく個性だと思うんだ。その個性を活かせた時立派な役者になれるはずさ」
特訓は続きました。とうとう試験の日が来ました。どうなるのでしょう。
最初の試験は体力があるか、ちゃんと自己紹介出来るかの試験のようです。でも毎朝体操で鍛えて発声練習していたのでダイコンくんもジャガイモくんもその試験は合格しましたよ。良かったですね。ニンジンくんも合格したようです。
後はちゃんと演技が出来るかの試験のようです。最初にニンジンくんが試験を受けます。スラスラと台本通りに完璧にできました。
次はダイコンくんです。ダイコンくんも大きな声でのびのびと演技できましたよ。
いよいよジャガイモくんの番です。でもカチコチに緊張しています。大丈夫でしょうか。
あらあらあら。舞台の途中でつまずいて前にコロンと転んでしまいました。
ジャガイモくんはとっさに特訓でやった前転倒立で切り抜けましたよ。
それを見た監督は難しい顔をしています。
「君は毎朝体操をしてるんだってね? 得意なのかな?」
「体操はダイコンくんとやってて楽しいし好きです。体もゴツゴツしてるので、今のように回ったりぶつかったりする体操もへっちゃらです」
「よし! 主人公を手助けする助手の役は君で決まりだ! 助手の役者には色んなアクションをしてもらわねばならないからね」
なんとジャガイモくんはその場で役が決まりました。凄いですね。
その日の夕方、ダイコンくんとジャガイモくんは掃除道具を準備してニンジンくんを呼び出したようです。
「約束通り役はもらったんだから稽古場の掃除やってもらうよ」
「分かったよ、やればいいんだろ、やれば。その掃除道具を貸してくれよ」
ダイコンくんとジャガイモくんは目配せして、雑巾を一枚ニンジンくんに渡しました。
「雑巾だけじゃ掃除ができないだろ?」
「あーあ。しょうがないなぁ。掃き掃除と窓拭きは僕らが手伝ってあげるよ。ニンジンくんは床掃除をしてくれよ」
「え? それじゃ約束と違うだろ」
「困った時に助け合うのが仲間なのさ」
3人は仲良くお掃除を始めました。それ以降ニンジンくんがジャガイモくんに悪口を言うことは無くなったみたいです。
ダイコンくんとニンジンくんは試験に受かったのかですって?
悪いボスをニンジンくん。それを懲らしめるのがダイコンくんだったみたいですよ。
おや、ニンジンくんとジャガイモくんが揉めてるみたいですよ。
「ジャガイモ。いつ見ても不細工だな」
ニンジンくんはいつもジャガイモくんの悪口を言います。ついに見かねたダイコンくん。
「ジャガイモくんだって素敵な役者だよ」
「ふん、ジャガイモが舞台に立つような事があったら稽古場の掃除を一人でしてやるよ」
「じゃあ来月お芝居の配役を決める試験があるからそれで決着をつけよう」
ダイコンくんはジャガイモくんを特訓するようですよ。
朝は早起きして体操して体力作り、そしてダンスの練習、夕方から発声練習とセリフの練習です。
でもジャガイモくんは不安なようですよ。
「やっぱり僕はダメだ」
「ジャガイモくんのゴツゴツした体は不細工じゃなく個性だと思うんだ。その個性を活かせた時立派な役者になれるはずさ」
特訓は続きました。とうとう試験の日が来ました。どうなるのでしょう。
最初の試験は体力があるか、ちゃんと自己紹介出来るかの試験のようです。でも毎朝体操で鍛えて発声練習していたのでダイコンくんもジャガイモくんもその試験は合格しましたよ。良かったですね。ニンジンくんも合格したようです。
後はちゃんと演技が出来るかの試験のようです。最初にニンジンくんが試験を受けます。スラスラと台本通りに完璧にできました。
次はダイコンくんです。ダイコンくんも大きな声でのびのびと演技できましたよ。
いよいよジャガイモくんの番です。でもカチコチに緊張しています。大丈夫でしょうか。
あらあらあら。舞台の途中でつまずいて前にコロンと転んでしまいました。
ジャガイモくんはとっさに特訓でやった前転倒立で切り抜けましたよ。
それを見た監督は難しい顔をしています。
「君は毎朝体操をしてるんだってね? 得意なのかな?」
「体操はダイコンくんとやってて楽しいし好きです。体もゴツゴツしてるので、今のように回ったりぶつかったりする体操もへっちゃらです」
「よし! 主人公を手助けする助手の役は君で決まりだ! 助手の役者には色んなアクションをしてもらわねばならないからね」
なんとジャガイモくんはその場で役が決まりました。凄いですね。
その日の夕方、ダイコンくんとジャガイモくんは掃除道具を準備してニンジンくんを呼び出したようです。
「約束通り役はもらったんだから稽古場の掃除やってもらうよ」
「分かったよ、やればいいんだろ、やれば。その掃除道具を貸してくれよ」
ダイコンくんとジャガイモくんは目配せして、雑巾を一枚ニンジンくんに渡しました。
「雑巾だけじゃ掃除ができないだろ?」
「あーあ。しょうがないなぁ。掃き掃除と窓拭きは僕らが手伝ってあげるよ。ニンジンくんは床掃除をしてくれよ」
「え? それじゃ約束と違うだろ」
「困った時に助け合うのが仲間なのさ」
3人は仲良くお掃除を始めました。それ以降ニンジンくんがジャガイモくんに悪口を言うことは無くなったみたいです。
ダイコンくんとニンジンくんは試験に受かったのかですって?
悪いボスをニンジンくん。それを懲らしめるのがダイコンくんだったみたいですよ。
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