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オバケの子供と子供達
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ある時子供達がオバケの子供から夕ご飯に招待されました。
オバケ屋敷に招待された子供達は恐る恐る中に入りました。豪華な内装で綺麗に飾られているお屋敷です。
テーブルについてお話ししていると程なくして料理が出てきました。
前菜、スープ、魚料理と続いてあとはメインディッシュです。
しかし待てど暮らせどメインディッシュが出て来ません。
給仕の人に聞いて見ました。すると給仕はシェフに聞きに部屋を出てしまいました。部屋には子供達だけが残されました。
すると部屋の明かりが唐突に消えました。
「メインディッシュはまだかって?」
どこからともなく声がしました。
「バカな子供達だ。メインディッシュはお前達だよ」
すると部屋の装飾品がフワフワと宙に浮かんだかと思うと、子供達めがけて飛んで来ました。
子供達は泣き叫んで部屋中を四方八方に逃げ回ります。
そして一斉にテーブルの下に逃げ込みました。装飾品は宙をフワフワ浮かび、子供達がテーブルの下から出てくるのを待っています。
「このままじゃ、本当に僕らがオバケのメインディッシュになっちゃうよ」
「どうしたらいいんだろう」
しばらくして一人の子供がテーブルの下から飛び出してドアの方に走りました。
それを見つけたディナープレートは、クルクルクルーっとその子に向かって飛んでいきました。そして子供に命中すると子供は床に倒れました。
しばらくすると、テーブルの反対側から次の子供が飛び出しました。
それを見つけたティーポットは、クルクルクルーっとその子に向かって飛んでいきました。そして子供に命中すると子供は床に倒れました。
次の子供が飛び出しました。サラダボウルが飛んでいきます。そして子供に当たると子供は床に倒れました。次の子供が飛び出しました。燭台が飛んでいきます。そして子供に当たり、子供は床に倒れました。
最後の一人がテーブルから飛び出しました。ドアの所にたどり着く寸前に、ワインボトルが体に当たり、その子供はそのまま床に倒れました。
とうとう全員の子供が食器たちにやられてしまいました。
すると何もない空中からすーっとオバケの子供が現れました。部屋の様子を見て大喜びです。
「さーて、どの子から鍋の中に入れてやろうかな」
オバケの子供は一人一人を見回していきます。
そしてワインボトルにやられて倒れた子を覗き込んだ時です。その子の目がパッと見開きました。
「みんな! 今だ!」
その合図と共に、床に倒れていた子供達が一斉に起き上がり、一斉にオバケの子供にとびかかりました。オバケの子供はあっという間に捕まってしまいました。
「被っているシーツを剥ぎ取って化けの皮を剥いでやれ」
オバケの子供が被っているシーツを剥がすと中身は黒い毛むくじゃらのマリのような、ちっちゃな生き物でした。
「わー、やめてくれー! この醜い姿を見ないでくれ!」
あまりに嫌がるので少しかわいそうになりました。
「何で僕らを騙して食べようとしたんだ」
「人間の子供を食べたら人間に生まれ変われると言う話さ」
「そんな話聞いたことがない。人間になりたければ人間の心を身につけることさ」
「どうやって?」
「じゃあ、今度は君が人間の世界においでよ。僕らが人間の心を教えてあげるから」
「本当? じゃあ僕人間の世界へ行くよ」
こうしてオバケの子供は人間の子供たちと遊ぶようになりました。そして少しずつ人間の友達が出来て行きました。
オバケ屋敷に招待された子供達は恐る恐る中に入りました。豪華な内装で綺麗に飾られているお屋敷です。
テーブルについてお話ししていると程なくして料理が出てきました。
前菜、スープ、魚料理と続いてあとはメインディッシュです。
しかし待てど暮らせどメインディッシュが出て来ません。
給仕の人に聞いて見ました。すると給仕はシェフに聞きに部屋を出てしまいました。部屋には子供達だけが残されました。
すると部屋の明かりが唐突に消えました。
「メインディッシュはまだかって?」
どこからともなく声がしました。
「バカな子供達だ。メインディッシュはお前達だよ」
すると部屋の装飾品がフワフワと宙に浮かんだかと思うと、子供達めがけて飛んで来ました。
子供達は泣き叫んで部屋中を四方八方に逃げ回ります。
そして一斉にテーブルの下に逃げ込みました。装飾品は宙をフワフワ浮かび、子供達がテーブルの下から出てくるのを待っています。
「このままじゃ、本当に僕らがオバケのメインディッシュになっちゃうよ」
「どうしたらいいんだろう」
しばらくして一人の子供がテーブルの下から飛び出してドアの方に走りました。
それを見つけたディナープレートは、クルクルクルーっとその子に向かって飛んでいきました。そして子供に命中すると子供は床に倒れました。
しばらくすると、テーブルの反対側から次の子供が飛び出しました。
それを見つけたティーポットは、クルクルクルーっとその子に向かって飛んでいきました。そして子供に命中すると子供は床に倒れました。
次の子供が飛び出しました。サラダボウルが飛んでいきます。そして子供に当たると子供は床に倒れました。次の子供が飛び出しました。燭台が飛んでいきます。そして子供に当たり、子供は床に倒れました。
最後の一人がテーブルから飛び出しました。ドアの所にたどり着く寸前に、ワインボトルが体に当たり、その子供はそのまま床に倒れました。
とうとう全員の子供が食器たちにやられてしまいました。
すると何もない空中からすーっとオバケの子供が現れました。部屋の様子を見て大喜びです。
「さーて、どの子から鍋の中に入れてやろうかな」
オバケの子供は一人一人を見回していきます。
そしてワインボトルにやられて倒れた子を覗き込んだ時です。その子の目がパッと見開きました。
「みんな! 今だ!」
その合図と共に、床に倒れていた子供達が一斉に起き上がり、一斉にオバケの子供にとびかかりました。オバケの子供はあっという間に捕まってしまいました。
「被っているシーツを剥ぎ取って化けの皮を剥いでやれ」
オバケの子供が被っているシーツを剥がすと中身は黒い毛むくじゃらのマリのような、ちっちゃな生き物でした。
「わー、やめてくれー! この醜い姿を見ないでくれ!」
あまりに嫌がるので少しかわいそうになりました。
「何で僕らを騙して食べようとしたんだ」
「人間の子供を食べたら人間に生まれ変われると言う話さ」
「そんな話聞いたことがない。人間になりたければ人間の心を身につけることさ」
「どうやって?」
「じゃあ、今度は君が人間の世界においでよ。僕らが人間の心を教えてあげるから」
「本当? じゃあ僕人間の世界へ行くよ」
こうしてオバケの子供は人間の子供たちと遊ぶようになりました。そして少しずつ人間の友達が出来て行きました。
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