お届け物

よしだひろ

文字の大きさ
上 下
1 / 1

お届け物

しおりを挟む
 これは小さな小さな村のお話。
 ある日ススム君が歩いてるとユメコちゃんに呼び止められました。
「丁度良かった。コウメちゃんにこの小麦粉を届けて欲しいの。急ぎでお願い」
 ススム君は言われるまま小麦粉を受け取りコウメちゃんの家に急ぎました。
 コウメちゃんの家に来ると丁度家からコウメちゃんが出てきました。
「ススム君、丁度良かった。このリボンをサクラちゃんに届けて」
 ススム君は小麦粉を渡すとリボンを受け取りサクラちゃんの家に向かいました。
 サクラちゃんの家でリボンを渡すと少し待っててと言われました。暫くしてサクラちゃんが出てきて手荷物をススム君に渡しました。
「今行けば午後の配達に間に合うはずだから、急いでこの荷物を届けて。サダオ君に直ぐに届けないといけないの!」
 ススム君は急いで郵便局に行きましたが、午後の配達はもう行ってしまったようです。
 すると受付のサチお婆ちゃんが言いました。
「そんなに急ぐなら自分で届けたらいいべ」
 ススム君は仕方なくサダオ君の家に行きました。
 サダオ君の家の扉を叩いても何の返事もありません。ススム君は扉を開けてみました。
「サダオ君、お届け物ですよ~」
 すると一斉にクラッカーが鳴りました。
 中には、ユメコちゃんやコウメちゃん、サダオ君など友達がみんないました。
「今日はススム君の誕生日でしょ!」
「みんなで誕生会の準備してたんだよ」
「ススム君が今持ってる荷物はススム君へのプレゼントだよ」
 さっき届けたリボンが結ばれています。包みを開けてみると素敵な帽子が入っていました。
「ありがとう。素敵な帽子だね」
「さっき届けてもらった小麦粉でケーキも焼けたよ」
 ススム君は優しい友達に囲まれて素敵な誕生日を送ることが出来ました。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

お母さんからの贈り物

よしだひろ
児童書・童話
浩介君は野球が大好き。 いつもお父さんとキャッチボールをしています。 もうすぐ浩介君の誕生日。お父さんは新しいグローブをプレゼントしてくれると言いました。

届け紙飛行機

よしだひろ
児童書・童話
天国のお母さんに宛てた紙飛行機型の手紙を拾ったコウジ君。 その手紙を持ち主に返すにはどうしたらいいのでしょうか?

灰かぶりの子ども・サンドリヨン

山口かずなり
児童書・童話
サンドリヨンは、美人な子ども。 毎日お掃除ばかりで灰まみれ。 三つの呼び鈴が鳴ったら、3人の女のお世話ばかり。 そんな可哀想なサンドリヨンにも、叶えたい夢がありました。 その夢とは…。 (不幸でしあわせな子どもたちシリーズでは、他の子どもたちのストーリーが楽しめます。 短編集なので気軽にお読みください)

小さな王子さまのお話

佐宗
児童書・童話
『これだけは覚えていて。あなたの命にはわたしたちの祈りがこめられているの』…… **あらすじ** 昔むかし、あるところに小さな王子さまがいました。 珠のようにかわいらしい黒髪の王子さまです。 王子さまの住む国は、生きた人間には決してたどりつけません。 なぜなら、その国は……、人間たちが恐れている、三途の河の向こう側にあるからです。 「あの世の国」の小さな王子さまにはお母さまはいませんが、お父さまや家臣たちとたのしく暮らしていました。 ある日、狩りの最中に、一行からはぐれてやんちゃな友達と冒険することに…? 『そなたはこの世で唯一の、何物にも代えがたい宝』―― 亡き母の想い、父神の愛。くらがりの世界に生きる小さな王子さまの家族愛と成長。 全年齢の童話風ファンタジーになります。

瑠璃の姫君と鉄黒の騎士

石河 翠
児童書・童話
可愛いフェリシアはひとりぼっち。部屋の中に閉じ込められ、放置されています。彼女の楽しみは、窓の隙間から空を眺めながら歌うことだけ。 そんなある日フェリシアは、貧しい身なりの男の子にさらわれてしまいました。彼は本来自分が受け取るべきだった幸せを、フェリシアが台無しにしたのだと責め立てます。 突然のことに困惑しつつも、男の子のためにできることはないかと悩んだあげく、彼女は一本の羽を渡すことに決めました。 大好きな友達に似た男の子に笑ってほしい、ただその一心で。けれどそれは、彼女の命を削る行為で……。 記憶を失くしたヒロインと、幸せになりたいヒーローの物語。ハッピーエンドです。 この作品は、他サイトにも投稿しております。 表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:249286)をお借りしています。

シャルル・ド・ラングとピエールのおはなし

ねこうさぎしゃ
児童書・童話
ノルウェジアン・フォレスト・キャットのシャルル・ド・ラングはちょっと変わった猫です。人間のように二本足で歩き、タキシードを着てシルクハットを被り、猫目石のついたステッキまで持っています。 以前シャルル・ド・ラングが住んでいた世界では、動物たちはみな、二本足で立ち歩くのが普通なのでしたが……。 不思議な力で出会った者を助ける謎の猫、シャルル・ド・ラングのお話です。

ハロウィーンは嫌い?

青空一夏
児童書・童話
陽葵はハロウィーンの衣装をママに作ってもらったけれど、芽依ちゃんのようなお姫様じゃないじゃないことにがっかりしていた。一緒にお姫様の衣装にしようと約束していた芽依ちゃんにも変な服と笑われて‥‥でも大好きな海翔君の言葉で一変した。

月と星の物語

詩樹
児童書・童話
少年が星々と会話をする児童向けの短編集をファンタジックに描いた作品になります。

処理中です...