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とうとう、本物の魔女が出現?2
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「マネージャーや事務所には言っておくこと。
あと、本当の自分を見せる機会になると思ってたらいいと思うよ?」
白鳥の的確な助言により、白木は方向を間違わずにこの先の、自分の行動を確認することができた。
問題は、白鳥だ。
「…たぶん、今日の夜か明日ぐらいに何かしら、情報が回ってくると思う。
その時、君の判断もゆだねられるだろう」
白木は頷き、事情を説明するため、自分のマネージャーの元に向かった。
白鳥は、そんな様子を静かに見て、要を想った。
―不安に思うかな?
でも、一度、この情報を出した方が、白木の弁明も受け入れやすい…
今朝も、マンションを出る前に、要と2人で向き合って朝食をとった。
何気ない生活だけれども、とても穏やかで、白鳥にとって、かけがえのない存在になっている要。
指輪は贈っているけれど、仕事上、自分は外していることの方が多い。
彼には、指輪をするようにと言っているのに、その曖昧な状態が白鳥を不安にさせていた。
白鳥は、胸元のポケットからスマホを取り出した。
そして、どこかにメッセージを入れていた。
その日の夜、マンションに帰宅した白鳥は、要と合流しとある場所に向かっていた。
「ミハルさん?
…何かあったの?」
帰宅前にミハルさんからメールが届き、要は詳細を知らされぬまま、今に至る。
「…今から、家族を紹介する」
?!
突然のミハルの言葉に、要は驚く。
この人と出会って、色々あったけれどもう、両手で数えることができるのも、あと数年。
一度もあったことがなかったけれど、いきなりどうしたんだろう。
「近々、新人声優との写真が出る。
泣いているところを宥めただけだけれど、要には不安になってほしくないからね。
あと、僕がそろそろ、限界かな。」
―!!!
出会って初めてのスキャンダル?
浮気とかは心配をしていないんだけど、ミハルさんは、心配症だ。
俺は、ミハルさんの望んだことに対して、特に何も不安はない。
…親の事を問い詰められると、気付くつくけれど、それも、俺の一部。
そして、ミハルさんがそんな俺でも、気に入って傍に置いてくれる。
それで、俺は十分だ。
「何が、限界なんですか?」
俺は、落ち着かないミハルさんを落ち着かせようと、手を握る。
―!
あ、指輪。
彼の左の指には、仕事中に外している指輪があった。
気付いた俺をミハルさんが見ている。
「君を、僕の物にしたくなったってこと」
!?
もう、なっているのに?
まだこれ以上、どうするつもりだろう。
ミハルさんが手配したタクシーは、運転席と後部座席の間が仕切られている。
あまり見たことのない仕様なので、俺は珍しくて、周りを見ている。
?
「…ミハルさん。
この車、タクシーじゃないんですね」
だって、行き先を告げずに、車は目的の場所に向かってる。
「あぁ…
これね、実家の車」
―!!!!
俺、なんだか、察した。
そう言えば、いつか聞いたことがある。
白鳥三春は、実家も金持ちだ。
本当かどうだかは、わからない。
でも、実家の車って運転している人を雇ってるってことだよなっ?
俺の中では、その時点で金持ち認定だわ。
普通に一般の家には、運転手なんていない。
―あっ、やべっ!緊張してきた。
俺の様子の変化に気付いたミハルさんは顔を覗きこんでくる。
「何?
緊張しているの?
さっきまで、普通だったのに?」
どんな顔をして、その言葉に対応すればいいのか、俺の経験値にはなにも履歴が残っていなかった。
「だって、普通の家は運転手なんて雇わないもん。
緊張するっ!」
そんな様子を見て、ミハルさんは、クスクスと笑い始めた。
?!
―あれ?
さっきまで俺がミハルさんを落ち着かせていたのに…今は、逆だ。
「要君、家族に会う方には緊張をしないの?
それなのに、運転手がついているだけで緊張するの?
ふふふ。
面白いね。」
繋いだままの手を引き寄せられ、俺はミハルさんの胸元に頭を置く形になった。
グイ
っと、顎を持たれ、俺は、いつもとは反対向きの恰好で彼のキスを受けていた。
―うぅ…ん。この体勢、苦しい…
でも、ミハルさんは顎を掴んだまま、いつもとは違う向きを楽しむように味わうように口の中を暴れている。
俺も、違う感覚に、身体が反応してしまっていた。
結果、ミハルさんが満足するまで俺は貪られる形となり、足腰が立たなくなった。
でも、俺のオレはたっている。
これ、本当にやめてもらいたい。
これから家族に会うっているのに、立たせないで欲しい…
しばらくして、身体の熱がおさまったころ、車が大きな屋敷の前で止まった。
門は、車のセンサーを感知したのか、自動で開き、車も静かに中に入っていく。
「…ミハルさん、やっぱり金持ちじゃんっ!」
俺のツッコミに、
「違うよ、僕は金持ちじゃないよ、兄がね…」
カチャリ
と、話をしながら、ミハルさんは玄関の扉を開ける。
―!!!!
あと、本当の自分を見せる機会になると思ってたらいいと思うよ?」
白鳥の的確な助言により、白木は方向を間違わずにこの先の、自分の行動を確認することができた。
問題は、白鳥だ。
「…たぶん、今日の夜か明日ぐらいに何かしら、情報が回ってくると思う。
その時、君の判断もゆだねられるだろう」
白木は頷き、事情を説明するため、自分のマネージャーの元に向かった。
白鳥は、そんな様子を静かに見て、要を想った。
―不安に思うかな?
でも、一度、この情報を出した方が、白木の弁明も受け入れやすい…
今朝も、マンションを出る前に、要と2人で向き合って朝食をとった。
何気ない生活だけれども、とても穏やかで、白鳥にとって、かけがえのない存在になっている要。
指輪は贈っているけれど、仕事上、自分は外していることの方が多い。
彼には、指輪をするようにと言っているのに、その曖昧な状態が白鳥を不安にさせていた。
白鳥は、胸元のポケットからスマホを取り出した。
そして、どこかにメッセージを入れていた。
その日の夜、マンションに帰宅した白鳥は、要と合流しとある場所に向かっていた。
「ミハルさん?
…何かあったの?」
帰宅前にミハルさんからメールが届き、要は詳細を知らされぬまま、今に至る。
「…今から、家族を紹介する」
?!
突然のミハルの言葉に、要は驚く。
この人と出会って、色々あったけれどもう、両手で数えることができるのも、あと数年。
一度もあったことがなかったけれど、いきなりどうしたんだろう。
「近々、新人声優との写真が出る。
泣いているところを宥めただけだけれど、要には不安になってほしくないからね。
あと、僕がそろそろ、限界かな。」
―!!!
出会って初めてのスキャンダル?
浮気とかは心配をしていないんだけど、ミハルさんは、心配症だ。
俺は、ミハルさんの望んだことに対して、特に何も不安はない。
…親の事を問い詰められると、気付くつくけれど、それも、俺の一部。
そして、ミハルさんがそんな俺でも、気に入って傍に置いてくれる。
それで、俺は十分だ。
「何が、限界なんですか?」
俺は、落ち着かないミハルさんを落ち着かせようと、手を握る。
―!
あ、指輪。
彼の左の指には、仕事中に外している指輪があった。
気付いた俺をミハルさんが見ている。
「君を、僕の物にしたくなったってこと」
!?
もう、なっているのに?
まだこれ以上、どうするつもりだろう。
ミハルさんが手配したタクシーは、運転席と後部座席の間が仕切られている。
あまり見たことのない仕様なので、俺は珍しくて、周りを見ている。
?
「…ミハルさん。
この車、タクシーじゃないんですね」
だって、行き先を告げずに、車は目的の場所に向かってる。
「あぁ…
これね、実家の車」
―!!!!
俺、なんだか、察した。
そう言えば、いつか聞いたことがある。
白鳥三春は、実家も金持ちだ。
本当かどうだかは、わからない。
でも、実家の車って運転している人を雇ってるってことだよなっ?
俺の中では、その時点で金持ち認定だわ。
普通に一般の家には、運転手なんていない。
―あっ、やべっ!緊張してきた。
俺の様子の変化に気付いたミハルさんは顔を覗きこんでくる。
「何?
緊張しているの?
さっきまで、普通だったのに?」
どんな顔をして、その言葉に対応すればいいのか、俺の経験値にはなにも履歴が残っていなかった。
「だって、普通の家は運転手なんて雇わないもん。
緊張するっ!」
そんな様子を見て、ミハルさんは、クスクスと笑い始めた。
?!
―あれ?
さっきまで俺がミハルさんを落ち着かせていたのに…今は、逆だ。
「要君、家族に会う方には緊張をしないの?
それなのに、運転手がついているだけで緊張するの?
ふふふ。
面白いね。」
繋いだままの手を引き寄せられ、俺はミハルさんの胸元に頭を置く形になった。
グイ
っと、顎を持たれ、俺は、いつもとは反対向きの恰好で彼のキスを受けていた。
―うぅ…ん。この体勢、苦しい…
でも、ミハルさんは顎を掴んだまま、いつもとは違う向きを楽しむように味わうように口の中を暴れている。
俺も、違う感覚に、身体が反応してしまっていた。
結果、ミハルさんが満足するまで俺は貪られる形となり、足腰が立たなくなった。
でも、俺のオレはたっている。
これ、本当にやめてもらいたい。
これから家族に会うっているのに、立たせないで欲しい…
しばらくして、身体の熱がおさまったころ、車が大きな屋敷の前で止まった。
門は、車のセンサーを感知したのか、自動で開き、車も静かに中に入っていく。
「…ミハルさん、やっぱり金持ちじゃんっ!」
俺のツッコミに、
「違うよ、僕は金持ちじゃないよ、兄がね…」
カチャリ
と、話をしながら、ミハルさんは玄関の扉を開ける。
―!!!!
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