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番外3練習相手も大変です2
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俺は怒った。
「練習するなら、いいけど、こんなエッチは嫌だ…」
だって、俺を見ているミハルさんは、仕事のミハルさんが入っているのか、目が冷たいんだ。
「ごめん、本当にごめん…
だって要がかわいいから…」
一生懸命慌てながら謝ってくるミハルさん。
おでこをキスしたり、目元を指で拭ってくれたり。
俺は、彼の手を取った。
しっかりとつないだ手。
その手の指には、お揃いのリング。
これだけでも、安心する。
俺は、目の前で慌てている彼を見て、笑ってしまった。
「はは、困ってる。
ねぇ、手を繋いで、ちゃんと俺を見て?
そしたら、続けていいよ」
しっかりと手を握る。
「怖かった?」
ミハルさんの問いに、頷く。
彼が、抱きしめてくれる。
ギュっ
―嬉しい。
…・
でも、俺の中には、ミハルさんのミハルさんが入っている。
抱きしめてくれるけれど、腰も押し付けてくる。
「ひやぁぁ…、ミ、ミハルさん…っうご…かさないっで‥」
攻め寄せてくる快感に、俺はすぐに翻弄される。
だって、快感が強ければ強いほど、俺はミハルさんに求められているって思う。
だから、時に俺もミハルさんを求めたくなる。
ちょっと、素直じゃ言えないから、煽るように挑戦的な目で彼を見る。
「ミハルさんって、欲張りなの?それとも、我慢強いの?」
―ほら、乗ってきた。
余裕の無い顔、口からは快感を味わっている息遣い、そんな彼を見れば俺も嬉しくなる。
…けど、煽りすぎは良くない。
「まだ、イけないでしょ?」
「イクからっ!手を、手を離してっ!!」
と、イク管理をされていた。
俺のオレを握られると、オレからは何も出せない。
快感で身体が熱を持つのに、イキそうなのにイケない…
―これって、結局、さっきの焦らしの続きじゃんっ!
「気持ちいい?
ここ?
それとも、ここ?
もう、要君、感じすぎでしょう」
嬉しそうに素のミハルさんが独り言のように話をしている。
俺の中のミハルさんがわざと、壁を擦るように動けば、身体は大きく反応する。
気が付けば、俺はバックから突かれていた。
ただ、突かれるのではない。
一突き、されるたびに身体が大きく跳ねる。
もう、これはいつものことだ。
「ぁぁぁっ!」
ゆっくりと入っては出ていくこの快感は、地味なようだが、実は、スゴイっ!
たぶん、絶頂ってやつだ。
だって、制御できない。
おかげで、ミハルさんはそんな反応を楽しみながら、俺を求める。
「ねぇ、今日は中に出すよ?」
―?
いつもは、絶対にそんなことをしない。
だって、ゴムを今もしてるじゃん…って、あれ?
「ごめん、後でしっかりお世話をするから‥」
?!
「え?―っえ?!?うわぁぁぁぁ…・」
中に出されるって…こんな音までするんだ…
CDの音、かなりファンタジックに作ってるんだ…
って、変な感傷に浸ってしまった。
まだ、荒々しい息遣いのまま、俺はミハルさんに尋ねた。
「…ミハルさん、今日はどうして、中に?」
俺の問いに、気まずそうに答える。
「誕生日…だったんだ」
!?!?
えぇぇぇっ!?
残っているはずのない体力も、一気に吹き飛ぶわっ!
「え?
あ、え?
…ごめん…知らなかった…」
ハイ、懺悔します。
俺、出会ってから何年も一緒に過ごしているけれど、お互いの誕生日なんて祝ったことがない。
「…いい歳した男が、恋人にオネダリなんてできないでしょ?
だから、ちょっと、嘘をつきました。
仕事で、そんな練習はしません。
…ごめんなさい」
全裸のミハルさんが、頭を下げる…
間抜けなはずなのに、様になっているところが、カッコイイ…
「いや、俺も…もっと、誕生日とかに気を付けるべきだった」
ごめん、と言うつもりだった。
彼の目を見たら、それもどこか消えてしまった。
彼は、いつもの彼のようで彼ではなかった。
誰になって、寂しいと思うときはある。
まさしく、彼にとって、今、寂しいと思っていたのだ。
俺は彼の手を握る。
「どうしたの?」
俺の言葉に、ミハルさんも諦めたように笑う。
「はは、バレたか…
僕はどんどん歳をとるでしょ?
そしたら、君は、僕をどう思うのかなって。
あと、要君が真面目に働いている姿をこっそりとみて、また好きになったんだ。
でも、それが、だんだんと不安に膨らんできてっ…」
その後の言葉をミハルさんは躊躇っている。
「急に、意地悪して、目の前にいる要は、僕の物だって独占したくって。
…そしたら…中」
―はぁ…
ため息をつきたくなった。
いや、ついていた。
「いつも、俺を大切にしてくれているミハルさんが、リスクを知ってもしようとしているから、ちょっと驚いたんだ。
不安になったの?
俺、いつも、ミハルさんの声を聴く、他のスタッフに嫉妬するのに…
それに、先の事?
俺はミハルさんの傍にいるよ。
だって、楽しいんだもん」
真っ直ぐに彼を見つめる。
前のように迷いのない俺の言葉。
ミハルさんならわかってくれる。
「あ、でも、お誕生日の事はしらなくてごめんなさい」
2人は顔を見つめて、笑う。
そう、これがいい。
人間らしく過ごせればいい。
こうして、実は誕生日だった事件という結末を迎えた俺だが、この後、洗ってもらっているはずが、なんだか気が付けば、あれ?おまけ?…あれ?おかわり?
と、2回3回と増えていった。なんの話?中に出される話だよ。
話を聞けば、初めての経験、初中出しらしく、気持ちがよすぎて暴走した…そうです。
「練習するなら、いいけど、こんなエッチは嫌だ…」
だって、俺を見ているミハルさんは、仕事のミハルさんが入っているのか、目が冷たいんだ。
「ごめん、本当にごめん…
だって要がかわいいから…」
一生懸命慌てながら謝ってくるミハルさん。
おでこをキスしたり、目元を指で拭ってくれたり。
俺は、彼の手を取った。
しっかりとつないだ手。
その手の指には、お揃いのリング。
これだけでも、安心する。
俺は、目の前で慌てている彼を見て、笑ってしまった。
「はは、困ってる。
ねぇ、手を繋いで、ちゃんと俺を見て?
そしたら、続けていいよ」
しっかりと手を握る。
「怖かった?」
ミハルさんの問いに、頷く。
彼が、抱きしめてくれる。
ギュっ
―嬉しい。
…・
でも、俺の中には、ミハルさんのミハルさんが入っている。
抱きしめてくれるけれど、腰も押し付けてくる。
「ひやぁぁ…、ミ、ミハルさん…っうご…かさないっで‥」
攻め寄せてくる快感に、俺はすぐに翻弄される。
だって、快感が強ければ強いほど、俺はミハルさんに求められているって思う。
だから、時に俺もミハルさんを求めたくなる。
ちょっと、素直じゃ言えないから、煽るように挑戦的な目で彼を見る。
「ミハルさんって、欲張りなの?それとも、我慢強いの?」
―ほら、乗ってきた。
余裕の無い顔、口からは快感を味わっている息遣い、そんな彼を見れば俺も嬉しくなる。
…けど、煽りすぎは良くない。
「まだ、イけないでしょ?」
「イクからっ!手を、手を離してっ!!」
と、イク管理をされていた。
俺のオレを握られると、オレからは何も出せない。
快感で身体が熱を持つのに、イキそうなのにイケない…
―これって、結局、さっきの焦らしの続きじゃんっ!
「気持ちいい?
ここ?
それとも、ここ?
もう、要君、感じすぎでしょう」
嬉しそうに素のミハルさんが独り言のように話をしている。
俺の中のミハルさんがわざと、壁を擦るように動けば、身体は大きく反応する。
気が付けば、俺はバックから突かれていた。
ただ、突かれるのではない。
一突き、されるたびに身体が大きく跳ねる。
もう、これはいつものことだ。
「ぁぁぁっ!」
ゆっくりと入っては出ていくこの快感は、地味なようだが、実は、スゴイっ!
たぶん、絶頂ってやつだ。
だって、制御できない。
おかげで、ミハルさんはそんな反応を楽しみながら、俺を求める。
「ねぇ、今日は中に出すよ?」
―?
いつもは、絶対にそんなことをしない。
だって、ゴムを今もしてるじゃん…って、あれ?
「ごめん、後でしっかりお世話をするから‥」
?!
「え?―っえ?!?うわぁぁぁぁ…・」
中に出されるって…こんな音までするんだ…
CDの音、かなりファンタジックに作ってるんだ…
って、変な感傷に浸ってしまった。
まだ、荒々しい息遣いのまま、俺はミハルさんに尋ねた。
「…ミハルさん、今日はどうして、中に?」
俺の問いに、気まずそうに答える。
「誕生日…だったんだ」
!?!?
えぇぇぇっ!?
残っているはずのない体力も、一気に吹き飛ぶわっ!
「え?
あ、え?
…ごめん…知らなかった…」
ハイ、懺悔します。
俺、出会ってから何年も一緒に過ごしているけれど、お互いの誕生日なんて祝ったことがない。
「…いい歳した男が、恋人にオネダリなんてできないでしょ?
だから、ちょっと、嘘をつきました。
仕事で、そんな練習はしません。
…ごめんなさい」
全裸のミハルさんが、頭を下げる…
間抜けなはずなのに、様になっているところが、カッコイイ…
「いや、俺も…もっと、誕生日とかに気を付けるべきだった」
ごめん、と言うつもりだった。
彼の目を見たら、それもどこか消えてしまった。
彼は、いつもの彼のようで彼ではなかった。
誰になって、寂しいと思うときはある。
まさしく、彼にとって、今、寂しいと思っていたのだ。
俺は彼の手を握る。
「どうしたの?」
俺の言葉に、ミハルさんも諦めたように笑う。
「はは、バレたか…
僕はどんどん歳をとるでしょ?
そしたら、君は、僕をどう思うのかなって。
あと、要君が真面目に働いている姿をこっそりとみて、また好きになったんだ。
でも、それが、だんだんと不安に膨らんできてっ…」
その後の言葉をミハルさんは躊躇っている。
「急に、意地悪して、目の前にいる要は、僕の物だって独占したくって。
…そしたら…中」
―はぁ…
ため息をつきたくなった。
いや、ついていた。
「いつも、俺を大切にしてくれているミハルさんが、リスクを知ってもしようとしているから、ちょっと驚いたんだ。
不安になったの?
俺、いつも、ミハルさんの声を聴く、他のスタッフに嫉妬するのに…
それに、先の事?
俺はミハルさんの傍にいるよ。
だって、楽しいんだもん」
真っ直ぐに彼を見つめる。
前のように迷いのない俺の言葉。
ミハルさんならわかってくれる。
「あ、でも、お誕生日の事はしらなくてごめんなさい」
2人は顔を見つめて、笑う。
そう、これがいい。
人間らしく過ごせればいい。
こうして、実は誕生日だった事件という結末を迎えた俺だが、この後、洗ってもらっているはずが、なんだか気が付けば、あれ?おまけ?…あれ?おかわり?
と、2回3回と増えていった。なんの話?中に出される話だよ。
話を聞けば、初めての経験、初中出しらしく、気持ちがよすぎて暴走した…そうです。
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