6 / 9
6第四話
しおりを挟む
第四話。
「失った恋とそのあと」
「これ、招待状。もちろん、来てくれるよな」
笑顔で言われて断れる人はいないだろう。
お互い自分の気持ちを告げないというスタンスで暮らし始めて3年。
上司と部下として出会った俺たちは、すぐに同棲を始めた。
秘めた恋。
外では上司と部下。
元々、プライドが高い人だと思っていた。
自分の事を少しでもいい印象を与えたくて、誇張する傾向にあるとも知っていた。
けれど、惹かれた気持ちは、否めない。
直属を外れたけれど、その関係は変わりなく続いていた。
数か月前から帰りが遅くなり、そして、徐々に物がなくなっていった。
過ぎる不安。
けれど、俺は何も言えないでいた。
社内で、結婚の噂を耳にした時、腑に落ちた。
―そうか、捨てられるんだ。
相変わらず、一緒に居る時、触れてきたあの手も、他の人を触ったものだった。
俺だけだと思った。
なのに、平気な顔で話しかけてくる。
期限は近づいてくる。
そう心のどこかで思っていた。
残業で帰宅が遅くなった日。
家のドアを開けると、女性の靴。
そしてあなたの靴。
とうとう、この日が来たと思った。
渡された招待状…
この家に住んでいるのは、あなたと俺。
なのに、こんな別れの切り出し方は、あんまりだ。
「まぁ、そういうことだから、出て行ってね」
住む場所を同時に失うのは、正直、きつい。
けれど、あの部屋にはいることができない。
「‥わかりました。
近々、業者を用意します」
悪あがきすらしない俺を、あなたはなんて思うのだろう。
一人が耐えきれず、夜の街を彷徨った。
気が付けば、繁華街の裏。
仲間と呼べる人がいる場所に来ることは初めてだ。
でも、今日は、違う。
一人にしないで欲しい。
あの人しか知らない身体。
あの人しか知らない心。
それが、今はどうしようもなく嫌だった。
グイっと身体を引っ張られる。
「-専務…」
目の前にいるのは、会社の専務をしている新庄 麗一。
他社で経験を積み、この度、専務として我が社に来た敏腕専務。
俺は、この人の秘書としてついている。
全く経験のなかった俺があの人の元から離れ、秘書をすることになったのは一年前。
秘書の資格を持っている者は俺だけではない。
畑違いの異動に戸惑いを感じた。
あの人の応援で、仕事に慣れようと必死になって、気が付けば離れていった。
専務は、俺とあの人の事を、知っていた。
「はやく別れろ」「あんな奴はやめておけ」
何度も、言われたが、ずるずると今日まで来ていた。
泣きそうな俺を見て、専務がため息をつく。
「ほら…
だから、傷つく前に、別れろって言っただろう」
そう言って抱き寄せられる。
上質なスーツを汚してしまいそうで、俺は彼から離れようとする。
けれど、彼は許してくれない。
「もしかして、自棄になっていたのか?」
辺りを見まわしてそういう店が並んでいることに気付いたのだろう。
声に少し怒りを感じる。
応えれない俺を見て、スマホを取り出し、どこかに電話をする。
「とりあえず、俺のマンションに行こう」
呼ばれた車に乗り込み、彼のマンションまで行く。
そこは、一人で暮らすには広すぎる場所だった。
俺の住んでいた部屋を全部入れても広い。
渡されたホットワインをチビチビと飲む。
「今日、残業を終えて帰ったら、あの人と女性がいました。
笑顔で招待状を渡してきて、断れなくて…
あの人は平気な顔で言ったんです。
『出ていけ』って。
元は、俺が借りていた場所なのに…
だけど、あの人と俺の部屋に、他の人がいることが許せなくて…
分かったと返事して、勢いで出てきて…
なんだか、あの人だけを知っている身体も、あの人だけを考える自分も嫌で…
今だけでもって…」
専務が怒ってくれる。
「…こらこら。
もっと自分を大切にしなさい」
手に持っているワイン入りのマグを取り上げられる。
専務が、優しい顔で笑う。
「間に合ってよかった。
電話をしたんだ。
そうしたら、あの人が出た。
『家を飛び出した』って聞いて、もしかしてって思った」
ー!
あそこにいたのは、俺を探してくれたから?
そう思ったら、俺は、どうしてそこまでするのかと考えた。
「はぁ…
明らかに口説いていたのに、気付いてないんだからな…
一途なのはいいんだけど…。
本当は、弱っているところをつけ入れるのはあまり好きじゃない。
だけど、今だけは違う。
お前の手を今、手放すことはできない。
…なぁ、あの人の事を考えれないようにしてやろうか?」
顎を持ち上げられ唇をなぞられる。
かけている眼鏡を外されている―と思ったら、唇に柔らかい物が触れる。
啄むことしかしない彼を、じれったく思った俺は、少し唇を開けて招きいれた。
熱い舌が追いかける。
俺の知っているキスは、こんなに情熱を持っていない。
激しく、そして気持ちがいい。
いつの間にか、服は開けてその先の行為を想像させる。
―!!
胸に広がる切ない想い。
あの人は、俺以外を見ていた。
溢れてくる涙。
男なのに、こんなことで泣いてしまうなんて…
想い出して泣いている俺を、専務は優しくしてくれる。
なんども俺の意志を確かめる。
「寂しかったな」「苦しかったな」「俺を見ていろ」
優しい言葉で俺の尖った心の中を丸くしていく。
あの人だけだった身体も、専務は、それでもいいという。
あの人を思い出す心を、それでも待つという。
―!?
「お前、いつから…」
俺の身体は、しばらく開いていなかった。
何度かあの人は試みたけど、身体は心以上に、繊細だ。
だから、開くには時間がかかる。
それでも、専務は俺を大切に扱ってくれた。
何度も名前を呼んで、何度も想いを唱えてくれる。
情事の後、気だるいけれど俺は、帰ろうとした。
けれど、彼は許さない。
「このまま、引っ越してこい」
もう、その時には、俺の中にはあの人は、過去へと歩いて行っていた。
「このままじゃ、すっきりしないからな」
そう言って、専務は色々と電話を掛ける。
「専務…」
彼は、俺を抱き寄せて
「麗一って呼べ。
それとも、ベッドの中、限定か?」
カァっと顔が熱くなる。
「それじゃぁ、仕事の時以外は、麗一と呼ばせてもらいます」
仕事モードで表情を固めるように返した言葉で、嬉しそうにしている麗一。
あの場所に戻る俺の傍には麗一がいる。
部屋に戻ると、あの人と女性は、一緒にいた。
まだ、朝、早い時間。
それでも、麗一はずかずかと入っていく。
引き連れたスタッフで俺の荷物を運び出す。
「いきなり何?」「何を勝手に!!」
騒ぎ立てるあの人。女性も騒いでいたけれど、麗一の姿を見て、一気に態度を変えていた。
部屋にある物のほとんどは、俺の物だ。
「これは、一式処分してください。
これとこれ、あ、あとこれもお願いします」
次々と運び出される家電。
もちろん、ベッドは数分前まで彼らがいたものだ。
これは、処分だ。
あっという間。
スゴイ。
30分後には、賃貸契約をあの人名義に変更した。
もちろん、光熱費とか郵便物などの細かい手続きもいつの間にか終わっていた。
「これで、完了だな」
あれだけ生活していた部屋も、加湿器のみ置かれた部屋は、見慣れない。
「ちょっと、どういうことよ!!」
女性が、あの人に詰め寄っている。
もう、関係ないので、帰らせてもらう。
「先輩、今度こそ、お幸せに」
俺の最大限の嫌味。
それぐらい言っても、いいと麗一も言ってくれる。
部屋の中からは、言い争っている声がする。
それを聞きながら、麗一と目が合い、笑顔がこぼれた。
麗一のマンションに戻り、空いている部屋に荷物を置かせてもらう。
あの部屋に収まった物は、ここだと、ガラクタに見える。
俺は、じっと運ばれた荷物を見て、考えた。
「すみません、今からいう物を処分してください。
テレビ、洗濯機、掃除機、炊飯器…」
横で聞いていた麗一が慌てる。
「オイ、何も全部処分しなくても…」
俺は首を横に振る。
「全部、俺が買いましたけど、選んだのはあの人です」
―!!
住んでいた場所も、物も俺が負担していた。
「付き合いは色々と大変だ」
それを言われると、どうすることもできない。
気付けば、俺が当たり前のように負担していた。
「はぁ…
お前さ、クズだと思わないか?」
麗一の言葉に、苦笑いをしてしまう。
「ハハ‥思います。
恋は盲目とは、うまいことを言いますね」
この言葉で、麗一は気づくだろう。
「これで…始めれます」
麗一が、俺を見る。
恋を失った日、俺は、新しい恋をしった。
強引で、優しくて、でも、大切にしてくれるその人は、いつも傍にいてくれた。
「失った恋とそのあと」
「これ、招待状。もちろん、来てくれるよな」
笑顔で言われて断れる人はいないだろう。
お互い自分の気持ちを告げないというスタンスで暮らし始めて3年。
上司と部下として出会った俺たちは、すぐに同棲を始めた。
秘めた恋。
外では上司と部下。
元々、プライドが高い人だと思っていた。
自分の事を少しでもいい印象を与えたくて、誇張する傾向にあるとも知っていた。
けれど、惹かれた気持ちは、否めない。
直属を外れたけれど、その関係は変わりなく続いていた。
数か月前から帰りが遅くなり、そして、徐々に物がなくなっていった。
過ぎる不安。
けれど、俺は何も言えないでいた。
社内で、結婚の噂を耳にした時、腑に落ちた。
―そうか、捨てられるんだ。
相変わらず、一緒に居る時、触れてきたあの手も、他の人を触ったものだった。
俺だけだと思った。
なのに、平気な顔で話しかけてくる。
期限は近づいてくる。
そう心のどこかで思っていた。
残業で帰宅が遅くなった日。
家のドアを開けると、女性の靴。
そしてあなたの靴。
とうとう、この日が来たと思った。
渡された招待状…
この家に住んでいるのは、あなたと俺。
なのに、こんな別れの切り出し方は、あんまりだ。
「まぁ、そういうことだから、出て行ってね」
住む場所を同時に失うのは、正直、きつい。
けれど、あの部屋にはいることができない。
「‥わかりました。
近々、業者を用意します」
悪あがきすらしない俺を、あなたはなんて思うのだろう。
一人が耐えきれず、夜の街を彷徨った。
気が付けば、繁華街の裏。
仲間と呼べる人がいる場所に来ることは初めてだ。
でも、今日は、違う。
一人にしないで欲しい。
あの人しか知らない身体。
あの人しか知らない心。
それが、今はどうしようもなく嫌だった。
グイっと身体を引っ張られる。
「-専務…」
目の前にいるのは、会社の専務をしている新庄 麗一。
他社で経験を積み、この度、専務として我が社に来た敏腕専務。
俺は、この人の秘書としてついている。
全く経験のなかった俺があの人の元から離れ、秘書をすることになったのは一年前。
秘書の資格を持っている者は俺だけではない。
畑違いの異動に戸惑いを感じた。
あの人の応援で、仕事に慣れようと必死になって、気が付けば離れていった。
専務は、俺とあの人の事を、知っていた。
「はやく別れろ」「あんな奴はやめておけ」
何度も、言われたが、ずるずると今日まで来ていた。
泣きそうな俺を見て、専務がため息をつく。
「ほら…
だから、傷つく前に、別れろって言っただろう」
そう言って抱き寄せられる。
上質なスーツを汚してしまいそうで、俺は彼から離れようとする。
けれど、彼は許してくれない。
「もしかして、自棄になっていたのか?」
辺りを見まわしてそういう店が並んでいることに気付いたのだろう。
声に少し怒りを感じる。
応えれない俺を見て、スマホを取り出し、どこかに電話をする。
「とりあえず、俺のマンションに行こう」
呼ばれた車に乗り込み、彼のマンションまで行く。
そこは、一人で暮らすには広すぎる場所だった。
俺の住んでいた部屋を全部入れても広い。
渡されたホットワインをチビチビと飲む。
「今日、残業を終えて帰ったら、あの人と女性がいました。
笑顔で招待状を渡してきて、断れなくて…
あの人は平気な顔で言ったんです。
『出ていけ』って。
元は、俺が借りていた場所なのに…
だけど、あの人と俺の部屋に、他の人がいることが許せなくて…
分かったと返事して、勢いで出てきて…
なんだか、あの人だけを知っている身体も、あの人だけを考える自分も嫌で…
今だけでもって…」
専務が怒ってくれる。
「…こらこら。
もっと自分を大切にしなさい」
手に持っているワイン入りのマグを取り上げられる。
専務が、優しい顔で笑う。
「間に合ってよかった。
電話をしたんだ。
そうしたら、あの人が出た。
『家を飛び出した』って聞いて、もしかしてって思った」
ー!
あそこにいたのは、俺を探してくれたから?
そう思ったら、俺は、どうしてそこまでするのかと考えた。
「はぁ…
明らかに口説いていたのに、気付いてないんだからな…
一途なのはいいんだけど…。
本当は、弱っているところをつけ入れるのはあまり好きじゃない。
だけど、今だけは違う。
お前の手を今、手放すことはできない。
…なぁ、あの人の事を考えれないようにしてやろうか?」
顎を持ち上げられ唇をなぞられる。
かけている眼鏡を外されている―と思ったら、唇に柔らかい物が触れる。
啄むことしかしない彼を、じれったく思った俺は、少し唇を開けて招きいれた。
熱い舌が追いかける。
俺の知っているキスは、こんなに情熱を持っていない。
激しく、そして気持ちがいい。
いつの間にか、服は開けてその先の行為を想像させる。
―!!
胸に広がる切ない想い。
あの人は、俺以外を見ていた。
溢れてくる涙。
男なのに、こんなことで泣いてしまうなんて…
想い出して泣いている俺を、専務は優しくしてくれる。
なんども俺の意志を確かめる。
「寂しかったな」「苦しかったな」「俺を見ていろ」
優しい言葉で俺の尖った心の中を丸くしていく。
あの人だけだった身体も、専務は、それでもいいという。
あの人を思い出す心を、それでも待つという。
―!?
「お前、いつから…」
俺の身体は、しばらく開いていなかった。
何度かあの人は試みたけど、身体は心以上に、繊細だ。
だから、開くには時間がかかる。
それでも、専務は俺を大切に扱ってくれた。
何度も名前を呼んで、何度も想いを唱えてくれる。
情事の後、気だるいけれど俺は、帰ろうとした。
けれど、彼は許さない。
「このまま、引っ越してこい」
もう、その時には、俺の中にはあの人は、過去へと歩いて行っていた。
「このままじゃ、すっきりしないからな」
そう言って、専務は色々と電話を掛ける。
「専務…」
彼は、俺を抱き寄せて
「麗一って呼べ。
それとも、ベッドの中、限定か?」
カァっと顔が熱くなる。
「それじゃぁ、仕事の時以外は、麗一と呼ばせてもらいます」
仕事モードで表情を固めるように返した言葉で、嬉しそうにしている麗一。
あの場所に戻る俺の傍には麗一がいる。
部屋に戻ると、あの人と女性は、一緒にいた。
まだ、朝、早い時間。
それでも、麗一はずかずかと入っていく。
引き連れたスタッフで俺の荷物を運び出す。
「いきなり何?」「何を勝手に!!」
騒ぎ立てるあの人。女性も騒いでいたけれど、麗一の姿を見て、一気に態度を変えていた。
部屋にある物のほとんどは、俺の物だ。
「これは、一式処分してください。
これとこれ、あ、あとこれもお願いします」
次々と運び出される家電。
もちろん、ベッドは数分前まで彼らがいたものだ。
これは、処分だ。
あっという間。
スゴイ。
30分後には、賃貸契約をあの人名義に変更した。
もちろん、光熱費とか郵便物などの細かい手続きもいつの間にか終わっていた。
「これで、完了だな」
あれだけ生活していた部屋も、加湿器のみ置かれた部屋は、見慣れない。
「ちょっと、どういうことよ!!」
女性が、あの人に詰め寄っている。
もう、関係ないので、帰らせてもらう。
「先輩、今度こそ、お幸せに」
俺の最大限の嫌味。
それぐらい言っても、いいと麗一も言ってくれる。
部屋の中からは、言い争っている声がする。
それを聞きながら、麗一と目が合い、笑顔がこぼれた。
麗一のマンションに戻り、空いている部屋に荷物を置かせてもらう。
あの部屋に収まった物は、ここだと、ガラクタに見える。
俺は、じっと運ばれた荷物を見て、考えた。
「すみません、今からいう物を処分してください。
テレビ、洗濯機、掃除機、炊飯器…」
横で聞いていた麗一が慌てる。
「オイ、何も全部処分しなくても…」
俺は首を横に振る。
「全部、俺が買いましたけど、選んだのはあの人です」
―!!
住んでいた場所も、物も俺が負担していた。
「付き合いは色々と大変だ」
それを言われると、どうすることもできない。
気付けば、俺が当たり前のように負担していた。
「はぁ…
お前さ、クズだと思わないか?」
麗一の言葉に、苦笑いをしてしまう。
「ハハ‥思います。
恋は盲目とは、うまいことを言いますね」
この言葉で、麗一は気づくだろう。
「これで…始めれます」
麗一が、俺を見る。
恋を失った日、俺は、新しい恋をしった。
強引で、優しくて、でも、大切にしてくれるその人は、いつも傍にいてくれた。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
恋ノ炎ハ鎮火セズ
月岡夜宵
BL
すぐ炎上発言をしてしまう無自覚天然推しを守る為に消防団団長として奮闘していた一ファンの相良正樹だが、ある日推しがSNSで呟いた一文に釘付け。普段なら真っ先に消火活動に回るも手はガタガタ震えそれどころではない。他の団員の奮闘も虚しく、既に後手後手のネット内部。正樹を凍りつかせた呟き、それは。【あいつと結婚したい。おれの望みはそれだけなのに誰も認めてくれない。一生触れることも出来ないまま俺は死んでいくのか?】
業界騒然。人気絶頂中アイドルグループのメンバー『神部シンジの結婚問題』があらゆる界隈を巻き込みトップニュースに。白熱する世論を動揺したままみつめていたが、初めて覚える嫉妬、それから推しが抱える切実な気持ちを目の当たりにし、正樹は胸が痛い。神部シンジの愛する人、それが発覚したことで正樹はこの恋に見切りをつけようと決意する。自分の手で胸の炎を消そうと最後の握手会に参加。「今までありがとう」、その言葉を直接告げ、恋は終わった……はず……だったが何故かスマホの通知音が全然止まない。終わったはずの恋の火はちょっとやそっとでは消えないようで? 【顔のない愛しの幽霊(ゴースト)】と名付けられたネットニュースの真相が、今、明らかに。
炎上発言が多い人気アイドル×遠回しに推しに貢献する一ファン。
Silent Voice ~告白の行方~
マスカレード
BL
表紙絵はまかろんkさんのフリーアイコンを使用しています。
真野祐樹は高校時代、妹に頼まれた同人誌の表紙絵と挿絵を描くために
同級生で水泳部の川崎亮来のスケッチをする。
普段は女性の身体しか意識しないはずなのに、しなやかな筋肉の動きと美しいフォルムで泳ぐ亮来を見ていたら、妙な気分に陥り、思春期にありがちな気の迷いだと湧いた気持ちを打ち消した。
ところが進学した大学で、亮来と同じになり、祐樹は思いを募らせていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる