3 / 9
3第一話
しおりを挟む
第一話。
「優しくして」
麗一は、目の前で、無防備に寝ているこの男に、無性に興奮していた。
シャツの間から見える首筋。
寝息とともに、唇がピクピクと動き、その色は、麗一を誘うように、ほのかに桃色に色づいている。
「麗一…」
自分の名前を呼ばれたら、もう、止めることなどできなかった。
桃色になっている唇に、口づけをし、舌を割るように入れる。
すると、寝ているのに、彼は、麗一に応えようと、舌を追いかけてくる。
口づけだけにしておこうと思っていた理性はそこで、切れてしまった。
貪るように激しさを増す口づけも、寝ている彼は、それを嬉しそうに受け入れている。
寝ている彼の服の中に、手を滑り込む。
そこには、あまり出歩くことのない彼の白い肌が見えていた。
ごくりと麗一は唾を飲み込む。
目の前には、白いシャツを自分の手によって開け、白い肌に微かに主張する胸の頂ぎがあった。
麗一は舌を這わせ、吸い付く。
彼の呼吸も、徐々に高まりを見せて、艶混じりの声が聞こえてくる。
手を下の方に這わせていくと、躊躇うこともなく、彼は自分から、その秘められた場所を見せつけてくる。
なんて…エロイんだ。
いつもは、関心がない様にしている素振りの裏で、こんなに卑猥なことを平気でしている彼を、麗一は、自分の手で乱したいと思った。
そこらにいる男なんて、眼中にない。
自分に自信がなく、けれど、それを他人には知られたくない、この人は、不器用だ。
だからこそ、自分の前だけは、本当の姿をみせて欲しかった。
本当は、寂しがりやで、怖がりで、そして、感激屋で。
ころころと変わるその表情は、麗一の心をいつもとらえていた。
じっと、人を観察しているこの視線を自分だけの物にしたい。
彼と会ったその時に、感じた感覚は、独占したいというものだった。
自分の言葉で傷つく彼を心の中で歓び、自分の言葉で嬉しそうにしている彼を心の中で見守る。
それぐらいしか自分にはできないと思っていた。
なのに、この人は、とことん、無防備だ。
もう、我慢などできない。
自分から開いたその場所は、とても控えめなものだった。
自分から誘うのに、こんなにも、控えめなところは、麗一の心に、また大きな刺激を与えた。
麗一の指を待つように、腰をくねらせる彼。
こちらを、薄っすらと開けた瞳が、どこかまだ夢の中にいるようだったので、現実を見てもらった。
口づけをして、目の前でしっかりと視線を合わせる。
―!!
目が大きく開き、現実に戻った彼は、慌てている。
けれど、火をつけたの、彼だ。
手を抑えて彼の身体を貪る。
高まった体は、快感に狂う。
「やだ…だめ、‥‥吸わないで…」
羞恥心や、快感で混乱している彼を見て、優越感を得る。
麗一は、彼の秘めた場所に、自分のモノを擦りつける。
―!!
彼の身体が大きく跳ね、そして、身体から力が抜けた瞬間に、麗一は、自分の熱く滾った物を、彼の中に突き入れたのだった。
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」
背中をしならせ、快感に体全体でよろこんでいるようだ。
どんなに抵抗しても、快感で満たされている身体は、ひくひくと麗一を締め付ける。
「先生…嘘はいけませんよ。
こんなにも俺を飲み込んでいるじゃないですか」
麗一は、自分のモノを飲み込んでいるその場所を、指でクニクニと刺激する。
「ヒヤァ…ぁぁぁ…」
女の様に身体を開かれているのに、その表情は、快楽で呆けている。
白い足を折り曲げ、ぶらぶらと揺らす光景に、ぞくりと征服感が湧いてくる。
素直じゃないこの人は、こうすると、本音を言ってくれる。
麗一は、ゆるゆると腰を動かしながらも、彼のいい場所をあえて避けるようにしていた。
それに、気付いたのか、
「ねぇ、動いて…」
涙で、揺らぐ目元、快感を耐えようとしてたのか、唇は、噛みしめた跡で、色が変わっている。
見下ろす麗一は、組み敷いている彼を見つめる。
「ねぇ、先生。
本当は、寂しいんですよね。
ねぇ、どうなんですか?」
麗一の言葉に、一瞬、表情を変えた。
辛い様な、でも、それ以上は口にすることができないという表情。
本音と建て前とは、良い言葉を作った物だ。
建前をずらずらと並べようとしているのだろう。
なかなか答えないのが、証拠だ。
麗一は、先生のいい場所にめがけて腰を動かす。
―!!
「あぁぁぁ…!!いい、いいの…」
こんなはしたない言葉が言えても自分の言葉が言えないのなら、意味もない。
新庄は、限界の近づきそうな状態だが、表情を変えずにもう一度、尋ねる。
「本当は、この部屋に、俺にいて欲しいんでしょ?」
伺うように今度は、目を合わせて言う。
彼は、とうとう、観念したらしい。
うんうんと頷く。
見上げてくる彼の目はそれでも、どこか距離を感じ、麗一は体重をかけて、彼の耳元まで近づき、
「正直に言えた人は、ご褒美です」
そう言って、先生の頭を撫でていく。
―嬉しい…
誰かに褒められてもそれは、あまり効果はない。
けれど、目の前で自分を欲している人にこうして、優しくされるだけで、自分は簡単に心を許してしまう。
「…もっと、優しくして…」
嬉しいのと、それを伝えたい気持ちとしてほしい言葉が混ざる。
素直な姿をさらけ出すなんて、今まで誰にもしたことがない。
だから、余計に、この男だけに見せたその自分自身を、全て受け止めて欲しかった。
「優しくして」
麗一は、目の前で、無防備に寝ているこの男に、無性に興奮していた。
シャツの間から見える首筋。
寝息とともに、唇がピクピクと動き、その色は、麗一を誘うように、ほのかに桃色に色づいている。
「麗一…」
自分の名前を呼ばれたら、もう、止めることなどできなかった。
桃色になっている唇に、口づけをし、舌を割るように入れる。
すると、寝ているのに、彼は、麗一に応えようと、舌を追いかけてくる。
口づけだけにしておこうと思っていた理性はそこで、切れてしまった。
貪るように激しさを増す口づけも、寝ている彼は、それを嬉しそうに受け入れている。
寝ている彼の服の中に、手を滑り込む。
そこには、あまり出歩くことのない彼の白い肌が見えていた。
ごくりと麗一は唾を飲み込む。
目の前には、白いシャツを自分の手によって開け、白い肌に微かに主張する胸の頂ぎがあった。
麗一は舌を這わせ、吸い付く。
彼の呼吸も、徐々に高まりを見せて、艶混じりの声が聞こえてくる。
手を下の方に這わせていくと、躊躇うこともなく、彼は自分から、その秘められた場所を見せつけてくる。
なんて…エロイんだ。
いつもは、関心がない様にしている素振りの裏で、こんなに卑猥なことを平気でしている彼を、麗一は、自分の手で乱したいと思った。
そこらにいる男なんて、眼中にない。
自分に自信がなく、けれど、それを他人には知られたくない、この人は、不器用だ。
だからこそ、自分の前だけは、本当の姿をみせて欲しかった。
本当は、寂しがりやで、怖がりで、そして、感激屋で。
ころころと変わるその表情は、麗一の心をいつもとらえていた。
じっと、人を観察しているこの視線を自分だけの物にしたい。
彼と会ったその時に、感じた感覚は、独占したいというものだった。
自分の言葉で傷つく彼を心の中で歓び、自分の言葉で嬉しそうにしている彼を心の中で見守る。
それぐらいしか自分にはできないと思っていた。
なのに、この人は、とことん、無防備だ。
もう、我慢などできない。
自分から開いたその場所は、とても控えめなものだった。
自分から誘うのに、こんなにも、控えめなところは、麗一の心に、また大きな刺激を与えた。
麗一の指を待つように、腰をくねらせる彼。
こちらを、薄っすらと開けた瞳が、どこかまだ夢の中にいるようだったので、現実を見てもらった。
口づけをして、目の前でしっかりと視線を合わせる。
―!!
目が大きく開き、現実に戻った彼は、慌てている。
けれど、火をつけたの、彼だ。
手を抑えて彼の身体を貪る。
高まった体は、快感に狂う。
「やだ…だめ、‥‥吸わないで…」
羞恥心や、快感で混乱している彼を見て、優越感を得る。
麗一は、彼の秘めた場所に、自分のモノを擦りつける。
―!!
彼の身体が大きく跳ね、そして、身体から力が抜けた瞬間に、麗一は、自分の熱く滾った物を、彼の中に突き入れたのだった。
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」
背中をしならせ、快感に体全体でよろこんでいるようだ。
どんなに抵抗しても、快感で満たされている身体は、ひくひくと麗一を締め付ける。
「先生…嘘はいけませんよ。
こんなにも俺を飲み込んでいるじゃないですか」
麗一は、自分のモノを飲み込んでいるその場所を、指でクニクニと刺激する。
「ヒヤァ…ぁぁぁ…」
女の様に身体を開かれているのに、その表情は、快楽で呆けている。
白い足を折り曲げ、ぶらぶらと揺らす光景に、ぞくりと征服感が湧いてくる。
素直じゃないこの人は、こうすると、本音を言ってくれる。
麗一は、ゆるゆると腰を動かしながらも、彼のいい場所をあえて避けるようにしていた。
それに、気付いたのか、
「ねぇ、動いて…」
涙で、揺らぐ目元、快感を耐えようとしてたのか、唇は、噛みしめた跡で、色が変わっている。
見下ろす麗一は、組み敷いている彼を見つめる。
「ねぇ、先生。
本当は、寂しいんですよね。
ねぇ、どうなんですか?」
麗一の言葉に、一瞬、表情を変えた。
辛い様な、でも、それ以上は口にすることができないという表情。
本音と建て前とは、良い言葉を作った物だ。
建前をずらずらと並べようとしているのだろう。
なかなか答えないのが、証拠だ。
麗一は、先生のいい場所にめがけて腰を動かす。
―!!
「あぁぁぁ…!!いい、いいの…」
こんなはしたない言葉が言えても自分の言葉が言えないのなら、意味もない。
新庄は、限界の近づきそうな状態だが、表情を変えずにもう一度、尋ねる。
「本当は、この部屋に、俺にいて欲しいんでしょ?」
伺うように今度は、目を合わせて言う。
彼は、とうとう、観念したらしい。
うんうんと頷く。
見上げてくる彼の目はそれでも、どこか距離を感じ、麗一は体重をかけて、彼の耳元まで近づき、
「正直に言えた人は、ご褒美です」
そう言って、先生の頭を撫でていく。
―嬉しい…
誰かに褒められてもそれは、あまり効果はない。
けれど、目の前で自分を欲している人にこうして、優しくされるだけで、自分は簡単に心を許してしまう。
「…もっと、優しくして…」
嬉しいのと、それを伝えたい気持ちとしてほしい言葉が混ざる。
素直な姿をさらけ出すなんて、今まで誰にもしたことがない。
だから、余計に、この男だけに見せたその自分自身を、全て受け止めて欲しかった。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
完 片思いの相手に催眠術を掛けて思い出作りに好き勝手エッチな事をして告白もしたら何故か上手くいった
鈴鈴躊躇
BL
男臭い筋肉質の平民×細くひ弱な平民
パン屋でバイトをしている学生のシャルロッテル(通称シャル)は石材屋の息子である友人のゼクルスの事が好きだった。告白しても駄目だと分かっているのでどうしようかと考えた末、催眠術を掛けて告白し、自分の気持ちに終止符を打ってこの告白を無かった事にすれば、またいつも通り友達同士でいられると考えた。記憶を消すならついでに自分だけのゼクルスの思い出も作ってしまおう。催眠術を成功させた事でシャルロッテルの欲望が膨らんでいく。両片思いからの両思いの話です。R18には※ついてます。他サイトでも掲載しています。
隠れSな攻めの短編集
あかさたな!
BL
こちら全話独立、オトナな短編集です。
1話1話完結しています。
いきなりオトナな内容に入るのでご注意を。
今回はソフトからドがつくくらいのSまで、いろんなタイプの攻めがみられる短編集です!隠れSとか、メガネSとか、年下Sとか…⁉︎
【お仕置きで奥の処女をもらう参謀】【口の中をいじめる歯医者】
【独占欲で使用人をいじめる王様】
【無自覚Sがトイレを我慢させる】
【召喚された勇者は魔術師の性癖(ケモ耳)に巻き込まれる】
【勝手にイくことを許さない許嫁】
【胸の敏感なところだけでいかせたいいじめっ子】
【自称Sをしばく女装っ子の部下】
【魔王を公開処刑する勇者】
【酔うとエスになるカテキョ】
【虎視眈々と下剋上を狙うヴァンパイアの眷属】
【貴族坊ちゃんの弱みを握った庶民】
【主人を調教する奴隷】
2022/04/15を持って、こちらの短編集は完結とさせていただきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
前作に
・年下攻め
・いじわるな溺愛攻め
・下剋上っぽい関係
短編集も完結してるで、プロフィールからぜひ!
万華の咲く郷
四葩
BL
日本最大の花街、吉原特区。陰間茶屋『万華郷』は、何から何まで規格外の高級大見世だ。
皆の恐れる美人鬼遣手×売れっ子人たらし太夫を中心に繰り広げられる、超高級男娼たちの恋愛、友情、仕事事情。
恋人以外との性関係有。リバ有。濡れ場にはタイトルに※を付けています、ご注意下さい。
番外編SSは別冊にて掲載しております。
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切、関係ございません。
潜入捜査でマフィアのドンの愛人になったのに、正体バレて溺愛監禁された話
あかさたな!
BL
潜入捜査官のユウジは
マフィアのボスの愛人まで潜入していた。
だがある日、それがボスにバレて、
執着監禁されちゃって、
幸せになっちゃう話
少し歪んだ愛だが、ルカという歳下に
メロメロに溺愛されちゃう。
そんなハッピー寄りなティーストです!
▶︎潜入捜査とかスパイとか設定がかなりゆるふわですが、
雰囲気だけ楽しんでいただけると幸いです!
_____
▶︎タイトルそのうち変えます
2022/05/16変更!
拘束(仮題名)→ 潜入捜査でマフィアのドンの愛人になったのに、正体バレて溺愛監禁された話
▶︎毎日18時更新頑張ります!一万字前後のお話に収める予定です
2022/05/24の更新は1日お休みします。すみません。
▶︎▶︎r18表現が含まれます※ ◀︎◀︎
_____
年上が敷かれるタイプの短編集
あかさたな!
BL
年下が責める系のお話が多めです。
予告なくr18な内容に入ってしまうので、取扱注意です!
全話独立したお話です!
【開放的なところでされるがままな先輩】【弟の寝込みを襲うが返り討ちにあう兄】【浮気を疑われ恋人にタジタジにされる先輩】【幼い主人に狩られるピュアな執事】【サービスが良すぎるエステティシャン】【部室で思い出づくり】【No.1の女王様を屈服させる】【吸血鬼を拾ったら】【人間とヴァンパイアの逆転主従関係】【幼馴染の力関係って決まっている】【拗ねている弟を甘やかす兄】【ドSな執着系執事】【やはり天才には勝てない秀才】
------------------
新しい短編集を出しました。
詳しくはプロフィールをご覧いただけると幸いです。
世話焼きDomはSubを溺愛する
ルア
BL
世話を焼くの好きでDomらしくないといわれる結城はある日大学の廊下で倒れそうになっている男性を見つける。彼は三澄と言い、彼を助けるためにいきなりコマンドを出すことになった。結城はプレイ中の三澄を見て今までに抱いたことのない感情を抱く。プレイの相性がよくパートナーになった二人は徐々に距離を縮めていく。結城は三澄の世話をするごとに楽しくなり謎の感情も膨らんでいき…。最終的に結城が三澄のことを溺愛するようになります。基本的に攻め目線で進みます※Dom/Subユニバースに対して独自解釈を含みます。ムーンライトノベルズにも投稿しています。
潜入した僕、専属メイドとしてラブラブセックスしまくる話
ずー子
BL
敵陣にスパイ潜入した美少年がそのままボスに気に入られて女装でラブラブセックスしまくる話です。冒頭とエピローグだけ載せました。
悪のイケオジ×スパイ美少年。魔王×勇者がお好きな方は多分好きだと思います。女装シーン書くのとっても楽しかったです。可愛い男の娘、最強。
本編気になる方はPixivのページをチェックしてみてくださいませ!
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21381209
[完結]堕とされた亡国の皇子は剣を抱く
小葉石
BL
今は亡きガザインバーグの名を継ぐ最後の亡国の皇子スロウルは実の父に幼き頃より冷遇されて育つ。
10歳を過ぎた辺りからは荒くれた男達が集まる討伐部隊に強引に入れられてしまう。
妖精姫との名高い母親の美貌を受け継ぎ、幼い頃は美少女と言われても遜色ないスロウルに容赦ない手が伸びて行く…
アクサードと出会い、思いが通じるまでを書いていきます。
※亡国の皇子は華と剣を愛でる、
のサイドストーリーになりますが、この話だけでも楽しめるようにしますので良かったらお読みください。
際どいシーンは*をつけてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる