嫁にまつわるエトセトラ

数年後のそれから。

この数年で、人々は価値観を大きく変えられる。
人気デザイナーが同性婚をメインに作品を作るようになったからである。
マスコミは最初、批判的だった。

あるとき、そのデザイナーのオフショットが異例に公開された。
どれも、顔は公開されていない。

様子はとある庭園。

２組の結婚式の様子だった。
どれも顔がうつらないように撮られている。

一組目は背の高い２人。
一人は銀髪の短髪。もう一人も首元の色白の肌が目立つ。

２人はおそろいの服の色。ただし、２人並ぶと繊細な模様が完成させる。
彼らは指輪の交換をしている。

もう一組も背が高い。
一人は黒髪の少し長めの髪。もう一人は彼の頭を撫でている。
泣いているのか後ろ向きで宥めているように見える。

２人の服は上下の色が違う、シックな色。
胸元には色が違うチーフをしている。
こちらは指輪をした手の袖に二人が並ぶとつながるようになっている。


２組とも近い友人か親族か。
花を渡されたり、風船を渡されたり。
年配の人もいれば、若い人もいる。

小さい子供の姿も見られる。

長い髪をまとめた一人の男性が、２組の一人ずつ、手を繋いでいる。

もう一枚には、女性が両手に２組の男性の手を繋いでいる。


どれも幸せなようすである。

この写真。
とても大きな反響があった。

海外からも注目されて大ブームとなる。

腐女子目線のこだわりを所々盛り込んだ細やかなデザイン。
同性婚ではないが、相手に着せたいと申し込みも殺到するほどだった。


お兄ちゃん、よかったね。