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番外編

3☆

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「は、え?」
「だから、俺の魔力をお前に渡してやればいい」

家に帰るなり、ジルは口を開いた。

広くない方が楽だという理由で、生活するには不自由ないくらいの、決して広くはない室内を、魔石照明で照らした。

「そんなことできんの?」
「最初に言ったろ?俺とお前の相性は別格だって」

まぁ、言われたけど。

それに、器はでかいが魔力が赤ちゃんなみなので、要は魔力があればいいのだ。
そしたら、どんなに消費魔力の大きな魔法もぶっぱなせると。

確かに、目の前には魔力の塊みたいな男がいますね。

「魔力ってのはな、命のエネルギー源であり、命もまたそこから生まれる」
「へー、魔力がないと生きられないのか」

この世界では、魔力枯渇による死亡事件もかなりあるしな。
人間には、水とおなじくらいひつようなのか。

へー、っと相槌を打っていると、何故かジルは俺をベットに押し倒した。

「え、なんでこういう流れに……」
「魔力がいちばん含まれてるものってなんだと思う?」

にやにやしながら俺を見つめるジルは、いたずらっ子のように楽しそうで嫌な予感がした。

命が生まれるところ、、つまり?

「まじ?」
「俺はいつだって大真面目だぞ」

嘘つけ。

そういう間も、ジルは手際よくおれのシャツのボタンを外していく。
その器用さは、一体どこから来るんだ。

とりあえず、魔力がいちばん含まれるものというのは……精液のことだろう。

「それってさ、何回かしてる事じゃないの?」
「いつもは意図的に魔力を抜いてたからな。使い方の分からない力ほど、怖いものは無いだろ?」

たしかに。

変な力から来るパニック映画ものとかって、前世でも結構あったからなぁ。

「魔力があっても、俺下手くそかも」
「大丈夫だろ、異世界から来たなら精霊には好まれてると思うし」
「ん?精霊って?」

初耳だ。
魔力云々の話はそれなりに聞くことはあっても、精霊の話は聞いたことがなかった。

「‪魔力を炎とか氷、土とか別のものに変化させるときに、力を貸してくれるのが精霊だ。目には見えないが、たまに声が聞こえたりする人もいる。俺もたまに聞くが、そのうちお前にも聞こえるんじゃないか?」
「へ~、、っん……」
「ま、今はこっちに集中な」

いつの間にか、服が全てはぎ取られてスッポンポンの状態だった。

外気に触れてひんやりとした胸に、ジルの指が滑る。

じれったいような触り方に、甘えるような声が出てしまった。

「っん……ふっ……あっ」

キュッといただきをつままれて、そのままかぶさってきたジルの唇に、俺からももっと繋がりたくて舌を動かす。

未だ慣れない動きに、お手本を見せるかのようにジルは動いてくれた。
その動きを真似して動かすと、「ふっ」と笑って頭を撫でてくれる。

なんだろう、、俺ももう19なのに、こうやって子供にするかのように甘やかされると、ちょっとムズムズして嬉しくなってしまう。

甘えるのは、むしろ苦手なのだが……。

滑り落ちてくる唾液をコクリと飲み干す。

どちらとも分からない唾液を飲み込むことも、普通は気持ち悪いと思うかもしれないが、今の俺には全てが甘く感じる。

「っ、ぁ……!ジル……!」

しばらくして離れていった唇を、目で追いかけていたら、急に足が持ち上げられて、ジルの前に全てをさらけ出すかのような恥ずかしい格好をさせされた。

いわゆるマングリ返しに、羞恥で死にそうになる。

いつの間にか、ナイトテーブルから取り出していたローションを、俺の臀部にタラっとかけて、すぐに後ろに指が入ってきた。

自分にもしっかりと見える光景から目を逸らして枕に顔を埋めていると、ふぅっと緩く立ち上がっていた俺のものに息がかけられて、ビクリと震えた。

「っ~!!!!!ジル……!!!!!」
「っはは、ごめんごめん」

ジルの肩を咎めるように足で押すと、ジルはケラケラ笑って、俺の足に宥めるようにキスをした。

くそ~!!!!!
俺だけこんななってるのに、服すら着たまんまのジルが腑に落ちなくて、足で顔を挟んで引き寄せて、鼻にかじりついた。

一瞬目を見張ったジルだが、次の瞬間には大爆笑して笑い転げた。

「ぅはははは、!!!!!ははっひぃ……色気ねぇなぁ……はははは」
「っこのォ……!!!!!」

腹を抱えて笑うジルにつかみかかって、「お前も脱げ!」とシャツをたくしあげて床に放る。

ズボンも脱げとばかりに、ベルトをガチャガチャやって外そうとしていると、変な姿勢だったからか、ぐらっと体が傾いて、「あっ」と思った時には、床にころがっていた。

「ちょっ、お前、あぶねぇなぁ……っははははは」

あんまり痛くないのにびっくりして体を起こすと、ジルが俺の下でまたケラケラ笑っていた。

俺が落ちる時に、自分の体を下にしてくれたのだろう。

俺の横腹をパシパシ叩いて笑う男に、なんだかおかしくなって一緒に笑った。

「ふはっ、ごめんジル……ケガない?」
「頑丈だからな。大丈夫だよ」

そっか、とほっとしていると、ジルは俺の臀に手を滑らせて、その奥に指をつき入れた。

「んっ……ジル?」
「ちょうどいいからさ、このまましようぜ」

ぐんっと腰を引き寄せられて、寝そべったジルの上にまた寝そべるような形でキスされる。
その間にも指が増えて、俺の中を解していった。

床にラグが敷いてあったので、そこまで痛くはないとはいえ、硬いのでは……と思ったが、とろけるようなキスに思考が溶かされていくようで、どうでもいっかと放棄した。

「んっ、っふぁ……」

わざと俺のいい所を触らないように、中をかき混ぜられる感覚に震える。
既に3本の指を飲み込むそこからは、ローションの湿った音がひびき、舌の絡む音と一緒に脳内に滑り込む。

指が引き抜かれる頃には、息が上がってクラクラした。

いつの間にか、自分のものを取り出したジルの「いれるぞ」という言葉を聞き流したら、熱いものが俺の中をこじ開けて進んできた。

未だに慣れない感覚に、生理的な涙が出てジルの顔に零れた。

「っぁあ!」

ジルも苦しいのか、少し眉をしかめて堪えるような表情をして、一気につき入れた。

「っぁ゛……!!!!!」

いつもと違う場所にグリッと突き入れられて、俺のものから白濁が少し飛び出した。

はぁっ、とあつい息を吐き出す俺の前髪を避けて、そこに口付けをしたジルは「入れられただけでいったのか?」と俺の半開きの唇を舐めた。

「んっァァ」

俺の肩を押しながら上体を起こしたジルに、さらに深くなって慌てて腰をうかしてしがみついた。

「ユウ、自分で動いてみろよ。腰支えてやるから」
「っ、……」

なんで?どうして?という目を向けても、ジルは面白がるように腰に手を添えるだけで、一向に動いてくれない。

段々と熱を吐き出せない中がうねって、たまらなくなって恐る恐る腰を上下に動かすと、ビリビリとした快感が背筋を走って、その快楽を追うようにさらに腰を動かした。

「はぁ、っあ、んっ……んっ、」

しばらくはそうしていたが、段々と足がブルブルと痙攣して、動かせなくなる。
どうしようと涙目でジルを見つめると、たまらなくなったように腰を引き寄せられた。

「っぁぁあああ……!」

ぐぷん、っと奥の奥を突き上げられて、背が弓なりに反る。
深すぎる快感に怖くなって助けを求めるが、そんな俺を無視するかのように、自重とジルによってさらに繰り返される律動でまた自身は白濁をこぼした。

「やだっ、ァ、……イッて、いっでる……!!!!!からぁァ……!!!!!」

天を仰いでガクガクと体をふるわせる俺にお構いなく、俺の喉をベロッ舐められて、肩に噛み付かれた。

完全に力の入らない俺の足は意味をなさず、さらに奥につき入れられると同時に熱いものがぶちまけられて、そのまま意識がとんだ。
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