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第4章 その後の二人
文庫出版記念SS 女神の御技
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私には密かな特技がある。
それは料理とかお菓子作りとか、そんな可愛らしいものではない。
もっと実用的で、けれどあまりおおっぴらには披露できない、ちょっぴり怪しい特技だ。
「クッ……アリサ、そこは……」
「駄目よ、シルヴェスタ。ここは執務室なんだから声は我慢して」
「だが……ウッ、く!」
「ねえ、これ以上我慢できないならやめておくけど」
「い、いや、大丈夫だ。気持ちいいくらい……グッ!」
「うふふ、ここ、ビクビクしてる。そんなに気持ちいいの?」
「……ハァ……ハァ……ッ」
大きな窓から西日が差し込む午後の執務室。椅子に腰掛けたシルヴェスタが、眉間に深い皺を寄せる。
よほど力を入れているのか、肘置きを握る手には血管が浮かび上がり、真一文字に結んだ唇からは時折苦しげな唸り声が漏れる。
そんなシルヴェスタの前にしゃがんだ私は、ただいま渾身のテクニックで気持ちいいところを刺激……じゃなくて、力をこめて足のツボを押している真っ最中だったりする。
足ツボマッサージ。
それは足裏にあるツボを押すことで、身体の不調を緩和するマッサージの一種である。
たかがマッサージと侮るなかれ。これは場所によってはものすごく痛い。どれくらい痛いかというと、大の男が悲鳴を上げてのたうち回るほど痛いのだ。
私が足ツボマッサージに嵌まったきっかけは、頭痛だった。
日本にいた時ひどい頭痛に悩まされていた私は、ありとあらゆる解消法を試みた。
内科に頭痛外来、整形外科も通った。鎮痛剤は全種類制覇する勢いで処方されたし、緊張型だと言われ、筋弛緩剤の注射を打ったこともある。
肩がこってるせいだと言われれば、ストレッチを習った。ストレートネックだと言われれば、枕を替えた。PCの見過ぎによる目の酷使を指摘された時は、ブルーライト軽減の眼鏡を買ったっけ。
スポーツ選手がよく付けているチタンのネックレスに、各種温冷湿布、肩ほぐすマッサージ機に、薬局で売っている内服液、リラックスできるお茶……いいと言われることは一通り試したと思う。そんな中の一つが、足ツボマッサージだった。
結論を言ってしまうと、頭痛解消法はどれも一長一短だった。
こちらに来てからは頭痛に縁がないことを考えれば、結局は忙しすぎたのが一番の原因だったのだろう。
それでもいくつかの頭痛解消法は、私の生活習慣の一部となって残った。
ストレッチは習慣になったし、自分に合った枕の高さもわかった。その日の体調や気分によって楽しむハーブティの知識は、こちらの世界でも大活躍している。
そして、頭痛解消のために学んだ知識の中で一番役に立っているのは、恐らくこの足ツボマッサージではないかと思う。
熱心に本を読みリフレクソロジーやマッサージのお店に通いまくった結果、私の頭の中にはどこのツボがなにに効くか、ある程度の知識が詰め込まれているのだ。
「うーん……親指のここが痛いってことは寝不足だと思うんだけど……心当たりは?」
「いや、寝不足など……私に、は、縁がアッ……な、いな」
「ふーん、じゃあここはどう? 土踏まずは胃腸が弱ってると痛くなるそうよ?」
「フッ……騎士団長、である私……に、弱っている、と……ころ……など……なイッ!!」
「じゃあこっちは? ここはね、肝臓のツボ。つまり飲み過ぎの時に効くんだけど」
「アリサ、ま、待て、そこは……グッ……グアアァァァッ!」
「あらどうかした? 皇国騎士団長たるシルヴェスタには、弱ってるところなんてないのよね?」
肝臓のツボを押され、握り潰すんじゃないかって勢いで肘置きを掴み悶えるシルヴェスタを前に、私は密かほくそ笑む。
痛かろう。さぞ痛かろう。だが、新婚ほやほやの妻を放置して飲み歩く夫は、悶え苦しむがいい。
実は私、かなり怒っているのである。
ことの起こりは、私とシルヴェスタの結婚式だ。
この国の結婚式はそれは盛大に行われる。祝う人が多ければ多いほど縁起がいいそうで、三日、いや一週間ぶっ続けで酒宴が続くことも珍しくない。現に私達の華燭の典も、式典や女神への奉納行事やらで三ヶ月近くかかったのだ。
──そして、ここからが問題である。
この国には二つの騎士団が存在する。黒の騎士団と呼ばれる皇国騎士団と、白の騎士団と呼ばれる近衛騎士団だ。
貴族の子息が集まる白の騎士団は、騎士学校を優秀な成績で卒業したエリート集団だ。しかも顔の審査があるのではというくらい、イケメン率が高い。
それに対しシルヴェスタ率いる黒の騎士団は、家柄もお金もなく、誇れるのは己の肉体だけ、なんて叩き上げの猛者の集団である。加えて言うなら、筋肉の審査があるのではというくらい、マッチョ率が高い。
そんな白の騎士団と黒の騎士団。どちらが若い女性に人気が高いかは……まあ、問うまでもないだろう。
だが、そこに現れたのが私だ。
ヤヌの奸計により神殿に囚われていた私が(そんな事実はない)皇国騎士団に助けられ、シルヴェスタと恋に落ち(そんな事実はない)やがて結ばれた……というどこぞのロマンス小説ばりの話(そんな事実はない)は、どうやら世のお嬢様がたを開眼せしめたらしいのだ。逞しい男性って素敵じゃない? と。
黒の騎士団に空前のモテ期が到来した瞬間だった。
そして、モテ期は私とシルヴェスタの結婚式で頂点を迎えた。
うん。日本でもあったよね。有名人の結婚に合わせて自分達も結婚しようってやつ。あれだ。
つまり、私とシルヴェスタの結婚にあやかろうと、時を同じくして駆け込み結婚する騎士達が殺到したのである。
そして黒の騎士団あげての祝宴が連日連夜、遅くまで繰り広げられら結果、私は一人ぽつんと部屋に取り残されることになったのだ。
最初はしょうがないと思ってた。
あやかるだなんて面映ゆいけど、それだけ私達の結婚が受け入れられてる証拠だ。こんなに嬉しいことはない。それにシルヴェスタは騎士団長。苦楽を共にした部下に慕われるのはいいことだ、と。
でもそれが一週間、二週間、はては一ヶ月も続けば、流石の私も堪忍袋の緒が切れる。しかもあの男、毎夜毎夜飲んで帰って来やがるくせに、夜のお勤めは夫の責務だなんて抜かしやがって、ヤることはばっちりヤりやがるのだ! 一人だけすっきりしてて納得いかない!
かくて健気な新妻である私は決意する。
毎日仕事のあとに飲み歩いてたら、体力面はもちろん、健康面がとても心配だ。
夫の体調管理するのは妻の責務。ここは私が日本で培った特技を使い、身体の不調を癒やして差しあげるべきではないだろうか、と。
その日、お茶のワゴンを押しながら執務室を訪れた私を見て、シルヴェスタは不思議そうに目を瞬かせた。
「アリサ、珍しいな。どうしたのだ」
「特に用事があるわけじゃないんだけど、最近一緒にいられる時間が少ないから、ちょっと寂しいなと思って。……よかったら休憩しない? お茶を持ってきたの」
「それは有り難いな」
「ふふ、せっかくだから疲れの取れるマッサージも披露してあげるね。よかったらマットとイアンもいかがかしら」
「あー……俺達はちょっと席を外すからよ。アリサちゃん、どうぞごゆっくり」
「わ、私も失礼します」
私の申し出に、ちょっと嬉しげに頬を緩めるシルヴェスタとは対照的に、部屋を出て行くマットとイアンの顔色が微妙に悪かったのは、きっと私の気のせいに違いない。
──そして、冒頭に戻るのだ。
「……ねえシルヴェスタ。私、あなたの身体が心配なの。私達の結婚式からもう一ヶ月経つけど、毎晩のように飲んで帰ってくるでしょう? どこかで無理してるんじゃないかって」
「ア、リサ、それは、申し訳な……イッ、と」
「あら、なにが申し訳ないの?」
「だから、アリサを一人に……しテッ、しまった、こと、ウォッ」
「ふふ、それはいいの。気にしないで。だって私より長い時間を共に過ごしてきた、騎士団の皆さんのお祝いだもの」
「ア、アリサ、私、うわぁっ……!」
「でもね、私はシルヴェスタの体調が心配で……あら、ここが痛いの? ここは胃腸のツボよ。しっかりほぐしてあげるね」
「ウッ……グ、グアァァァァァァッ!」
その日、皇国騎士団長の執務室から聞こえたシルヴェスタの声は、城中に響き渡ったらしい。
そして、女神の使徒たる私に新たな噂が加わる。
女神の使徒は、足に触れただけで身体の不調を治す不思議な技を持つ。
その恩恵を享受した者は、思わず悲鳴を上げてしまうほど至福の境地に至るらしい、と。
それは料理とかお菓子作りとか、そんな可愛らしいものではない。
もっと実用的で、けれどあまりおおっぴらには披露できない、ちょっぴり怪しい特技だ。
「クッ……アリサ、そこは……」
「駄目よ、シルヴェスタ。ここは執務室なんだから声は我慢して」
「だが……ウッ、く!」
「ねえ、これ以上我慢できないならやめておくけど」
「い、いや、大丈夫だ。気持ちいいくらい……グッ!」
「うふふ、ここ、ビクビクしてる。そんなに気持ちいいの?」
「……ハァ……ハァ……ッ」
大きな窓から西日が差し込む午後の執務室。椅子に腰掛けたシルヴェスタが、眉間に深い皺を寄せる。
よほど力を入れているのか、肘置きを握る手には血管が浮かび上がり、真一文字に結んだ唇からは時折苦しげな唸り声が漏れる。
そんなシルヴェスタの前にしゃがんだ私は、ただいま渾身のテクニックで気持ちいいところを刺激……じゃなくて、力をこめて足のツボを押している真っ最中だったりする。
足ツボマッサージ。
それは足裏にあるツボを押すことで、身体の不調を緩和するマッサージの一種である。
たかがマッサージと侮るなかれ。これは場所によってはものすごく痛い。どれくらい痛いかというと、大の男が悲鳴を上げてのたうち回るほど痛いのだ。
私が足ツボマッサージに嵌まったきっかけは、頭痛だった。
日本にいた時ひどい頭痛に悩まされていた私は、ありとあらゆる解消法を試みた。
内科に頭痛外来、整形外科も通った。鎮痛剤は全種類制覇する勢いで処方されたし、緊張型だと言われ、筋弛緩剤の注射を打ったこともある。
肩がこってるせいだと言われれば、ストレッチを習った。ストレートネックだと言われれば、枕を替えた。PCの見過ぎによる目の酷使を指摘された時は、ブルーライト軽減の眼鏡を買ったっけ。
スポーツ選手がよく付けているチタンのネックレスに、各種温冷湿布、肩ほぐすマッサージ機に、薬局で売っている内服液、リラックスできるお茶……いいと言われることは一通り試したと思う。そんな中の一つが、足ツボマッサージだった。
結論を言ってしまうと、頭痛解消法はどれも一長一短だった。
こちらに来てからは頭痛に縁がないことを考えれば、結局は忙しすぎたのが一番の原因だったのだろう。
それでもいくつかの頭痛解消法は、私の生活習慣の一部となって残った。
ストレッチは習慣になったし、自分に合った枕の高さもわかった。その日の体調や気分によって楽しむハーブティの知識は、こちらの世界でも大活躍している。
そして、頭痛解消のために学んだ知識の中で一番役に立っているのは、恐らくこの足ツボマッサージではないかと思う。
熱心に本を読みリフレクソロジーやマッサージのお店に通いまくった結果、私の頭の中にはどこのツボがなにに効くか、ある程度の知識が詰め込まれているのだ。
「うーん……親指のここが痛いってことは寝不足だと思うんだけど……心当たりは?」
「いや、寝不足など……私に、は、縁がアッ……な、いな」
「ふーん、じゃあここはどう? 土踏まずは胃腸が弱ってると痛くなるそうよ?」
「フッ……騎士団長、である私……に、弱っている、と……ころ……など……なイッ!!」
「じゃあこっちは? ここはね、肝臓のツボ。つまり飲み過ぎの時に効くんだけど」
「アリサ、ま、待て、そこは……グッ……グアアァァァッ!」
「あらどうかした? 皇国騎士団長たるシルヴェスタには、弱ってるところなんてないのよね?」
肝臓のツボを押され、握り潰すんじゃないかって勢いで肘置きを掴み悶えるシルヴェスタを前に、私は密かほくそ笑む。
痛かろう。さぞ痛かろう。だが、新婚ほやほやの妻を放置して飲み歩く夫は、悶え苦しむがいい。
実は私、かなり怒っているのである。
ことの起こりは、私とシルヴェスタの結婚式だ。
この国の結婚式はそれは盛大に行われる。祝う人が多ければ多いほど縁起がいいそうで、三日、いや一週間ぶっ続けで酒宴が続くことも珍しくない。現に私達の華燭の典も、式典や女神への奉納行事やらで三ヶ月近くかかったのだ。
──そして、ここからが問題である。
この国には二つの騎士団が存在する。黒の騎士団と呼ばれる皇国騎士団と、白の騎士団と呼ばれる近衛騎士団だ。
貴族の子息が集まる白の騎士団は、騎士学校を優秀な成績で卒業したエリート集団だ。しかも顔の審査があるのではというくらい、イケメン率が高い。
それに対しシルヴェスタ率いる黒の騎士団は、家柄もお金もなく、誇れるのは己の肉体だけ、なんて叩き上げの猛者の集団である。加えて言うなら、筋肉の審査があるのではというくらい、マッチョ率が高い。
そんな白の騎士団と黒の騎士団。どちらが若い女性に人気が高いかは……まあ、問うまでもないだろう。
だが、そこに現れたのが私だ。
ヤヌの奸計により神殿に囚われていた私が(そんな事実はない)皇国騎士団に助けられ、シルヴェスタと恋に落ち(そんな事実はない)やがて結ばれた……というどこぞのロマンス小説ばりの話(そんな事実はない)は、どうやら世のお嬢様がたを開眼せしめたらしいのだ。逞しい男性って素敵じゃない? と。
黒の騎士団に空前のモテ期が到来した瞬間だった。
そして、モテ期は私とシルヴェスタの結婚式で頂点を迎えた。
うん。日本でもあったよね。有名人の結婚に合わせて自分達も結婚しようってやつ。あれだ。
つまり、私とシルヴェスタの結婚にあやかろうと、時を同じくして駆け込み結婚する騎士達が殺到したのである。
そして黒の騎士団あげての祝宴が連日連夜、遅くまで繰り広げられら結果、私は一人ぽつんと部屋に取り残されることになったのだ。
最初はしょうがないと思ってた。
あやかるだなんて面映ゆいけど、それだけ私達の結婚が受け入れられてる証拠だ。こんなに嬉しいことはない。それにシルヴェスタは騎士団長。苦楽を共にした部下に慕われるのはいいことだ、と。
でもそれが一週間、二週間、はては一ヶ月も続けば、流石の私も堪忍袋の緒が切れる。しかもあの男、毎夜毎夜飲んで帰って来やがるくせに、夜のお勤めは夫の責務だなんて抜かしやがって、ヤることはばっちりヤりやがるのだ! 一人だけすっきりしてて納得いかない!
かくて健気な新妻である私は決意する。
毎日仕事のあとに飲み歩いてたら、体力面はもちろん、健康面がとても心配だ。
夫の体調管理するのは妻の責務。ここは私が日本で培った特技を使い、身体の不調を癒やして差しあげるべきではないだろうか、と。
その日、お茶のワゴンを押しながら執務室を訪れた私を見て、シルヴェスタは不思議そうに目を瞬かせた。
「アリサ、珍しいな。どうしたのだ」
「特に用事があるわけじゃないんだけど、最近一緒にいられる時間が少ないから、ちょっと寂しいなと思って。……よかったら休憩しない? お茶を持ってきたの」
「それは有り難いな」
「ふふ、せっかくだから疲れの取れるマッサージも披露してあげるね。よかったらマットとイアンもいかがかしら」
「あー……俺達はちょっと席を外すからよ。アリサちゃん、どうぞごゆっくり」
「わ、私も失礼します」
私の申し出に、ちょっと嬉しげに頬を緩めるシルヴェスタとは対照的に、部屋を出て行くマットとイアンの顔色が微妙に悪かったのは、きっと私の気のせいに違いない。
──そして、冒頭に戻るのだ。
「……ねえシルヴェスタ。私、あなたの身体が心配なの。私達の結婚式からもう一ヶ月経つけど、毎晩のように飲んで帰ってくるでしょう? どこかで無理してるんじゃないかって」
「ア、リサ、それは、申し訳な……イッ、と」
「あら、なにが申し訳ないの?」
「だから、アリサを一人に……しテッ、しまった、こと、ウォッ」
「ふふ、それはいいの。気にしないで。だって私より長い時間を共に過ごしてきた、騎士団の皆さんのお祝いだもの」
「ア、アリサ、私、うわぁっ……!」
「でもね、私はシルヴェスタの体調が心配で……あら、ここが痛いの? ここは胃腸のツボよ。しっかりほぐしてあげるね」
「ウッ……グ、グアァァァァァァッ!」
その日、皇国騎士団長の執務室から聞こえたシルヴェスタの声は、城中に響き渡ったらしい。
そして、女神の使徒たる私に新たな噂が加わる。
女神の使徒は、足に触れただけで身体の不調を治す不思議な技を持つ。
その恩恵を享受した者は、思わず悲鳴を上げてしまうほど至福の境地に至るらしい、と。
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