私が猫又族のお姫様！？

3章 マジョルカ学園編

閑話 雅の呟き

皆さんご機嫌よう私は雉種の公爵令嬢の雅と申します。


今日は私の在籍する満月クラスの現状についてお話しますわね。





年中温暖な気候に恵まれているマタタビ王国のはずですのに、ただいまクラス内の体感温度がまるで真近で冷水の滝の飛沫を浴びているがごとく冷え、鳥肌が止まりませんわ。



クロム様と雹様達が視線で目に見えない火花をバチバチと発し合って私の良き友人である黒柴種の蕾や騒動の渦中に巻き込まれているナツメ様すらも遠い目をして現実逃避し他のクラスメイト達は固唾をのんで状況を見守りクラス内の空気が凍えて寒気を感じている時にさすがに王子同士が一触触発の空気を察したの担任教師のクリセント先生も感じ取り、仲裁に入ろうとした。





「雹君、霙君、クロム君喧嘩やめ「「先生すみません遅れました。」」




そう言って入ってきたのは、状況を知らない猿の颯とイナリ王国の王子黒狐のザクロ様だった。





先生は一瞬現場の空気を和ませるような2人にポカンとしたが瞬時に教師の顔に戻り声を掛けた。



「はぁ、次回からは気をつけなさい。君達3人も席に着きなさい。今からHRを始めます。」




その場はなんとか場は収まったが、その日の放課後に事件が起きたのだ。





現王であるシエル様の王弟子息であるクロム王子に颯が決闘を申し込んだのだ。