私が猫又族のお姫様！？

3章 マジョルカ学園編

閑話 禁忌に触れし者達②

ある一部の一族だけは思った。


"なぜ莫大な魔力と力を持つ精霊達を食べてはいけないのか…。"




'もしも食べることができたなら、我々はさらなる進化を遂げて世界を我が物とできるのではないか…と。'




その一族は、蛇一族の始祖であるナーガ族であり他種族達からは蛇一族の母なる蛇としてマザースネークあるいは全身が白いことからホワイトスネークと呼ばれていた。




だがマザースネーク全てが強欲に身を染めていたわけではなくマザースネークの王であるヴァイアは、良識ある者の1人でそのような愚行は決して認められないと国民や権力や力をより手に入れたい大臣達の意見を長らく蹴り続けてきたが、ヴァイアの理解者は幼少期から苦楽を共にしてきた妻のマリーと穏健派である一部の大臣のみでありヴァイア自身の実子であり今現在ナツメ達に今牙を剥いて対峙しているマザースネークの父であるルーク達一派は、穏健派以外の大臣、数多の国民達をも味方につけヴァイア達穏健派を暗殺し、父であるヴァイアの跡を継ぎルークが国王となると、自分達に従わない穏健派の民達に自身が崇拝または尊敬している精霊達を捕らえさせ、従わなければ殺すと脅す恐怖政治を行った。







精霊達は、今まで他の13国家の祖先である動物達と違い弱肉強食の世界の枠組みから外れていたに等しい存在である為に、警戒心が希薄であり生まれて間もないと低級精霊であれば容易に捕まえることができ、ルーク達は、躊躇いもなく精霊達を口にした。



精霊達を食べた瞬間今まで食べたことのないような甘美な味がして高級な葡萄酒を飲んでいるような錯覚をするほどであり、全身に今まで以上に魔力と力が漲るのも感じ、マザースネーク達は他の12王家達と完全に対立して、精霊狩りに勤しんだ。



これにより精霊界の王の怒りを買い一族郎党殺害されることになるとはルーク達は思っていなかったのだった。