133 / 218
3章 マジョルカ学園編
同じ顔が2つ?
しおりを挟む
魔界の王族の住む月夜城内を走り抜ける私は、こちらに向かって駆けてくる足音を過敏な猫耳で聞きとり、豪華な彫刻で彫られた薔薇を模したような飴細工?らしきもので作られた扉の影に身を隠した。
ナツメは全くまだ気づいていないが…月夜城は通常の城とは違い全てが石造りや木製ましてやコンクリなどではなく、様々な素材が月夜城を築いており何があってもおかしくないビックリハウスになっていた。
<おいっ、ジーク!そっちにいたか?>
《申し訳ありません、こちらの方にはおりませんでした。クロム様の姫君は、可愛らしいだけでなく走るのも得意なようですな…どこに行ったか、普段であれば手に取るように分かるのに今回はお手上げです。》
<ジークがそこまで言うとはな……さすがは俺の姫だ。もう5年も待ったんだ…今さら待つのに苦はないが、やはり逃げられると追いかけたくなるのが、猫又の性(さが)だな。よし今度はあっちに行ってみるぞ。ついてこいジーク。>
《かしこまりました、クロム様。》
2人がやっとこの場を離れたところで私はホッと一息ついて自分の頭をパニクる頭を整理した。
(今まで薄目を開けて寝たふりしたり、子猫の猫又の身長的に相手の端正な顔立ちのみかろうじて見えていたけどさ……相手も私と同じ猫又だとは知らなかったよ!?
しかもマタタビ王国の王族となる者が継承する私と同じ白銀の双眸をしていた。
私の場合は、両親の瞳の色を受け継いだ為、左はゴールド、右が白銀のオッドアイだが……まぁ、それは置いておくとして、なんだか漆黒の毛並みに白銀の双眸がシエルお父様をもう少しあどけなく幼い感じにしたらそっくりな気がした。
一途な愛妻家で、有名なお父様がお母様を裏切ったなんて微塵も思ってはいないが、頭に浮かんだ疑問は泡のように消えてはくれなかった……
絶対ないとは思うけれど、お父様がもし不貞を働いていたなら、後でお母様に教えて差し上げなくちゃ。)
ナツメが、内心決意した一方で作戦会議に列席したシエルはなぜか悪寒が止まらなかった。
(誰かが良からぬ噂をしているな…そしてやましいことは一切していないと断言できるが、ルーナからも冷たい冷気が溢れて顔は笑っているのに目が笑っておらずシエルは、戦慄した。
ナツメは全くまだ気づいていないが…月夜城は通常の城とは違い全てが石造りや木製ましてやコンクリなどではなく、様々な素材が月夜城を築いており何があってもおかしくないビックリハウスになっていた。
<おいっ、ジーク!そっちにいたか?>
《申し訳ありません、こちらの方にはおりませんでした。クロム様の姫君は、可愛らしいだけでなく走るのも得意なようですな…どこに行ったか、普段であれば手に取るように分かるのに今回はお手上げです。》
<ジークがそこまで言うとはな……さすがは俺の姫だ。もう5年も待ったんだ…今さら待つのに苦はないが、やはり逃げられると追いかけたくなるのが、猫又の性(さが)だな。よし今度はあっちに行ってみるぞ。ついてこいジーク。>
《かしこまりました、クロム様。》
2人がやっとこの場を離れたところで私はホッと一息ついて自分の頭をパニクる頭を整理した。
(今まで薄目を開けて寝たふりしたり、子猫の猫又の身長的に相手の端正な顔立ちのみかろうじて見えていたけどさ……相手も私と同じ猫又だとは知らなかったよ!?
しかもマタタビ王国の王族となる者が継承する私と同じ白銀の双眸をしていた。
私の場合は、両親の瞳の色を受け継いだ為、左はゴールド、右が白銀のオッドアイだが……まぁ、それは置いておくとして、なんだか漆黒の毛並みに白銀の双眸がシエルお父様をもう少しあどけなく幼い感じにしたらそっくりな気がした。
一途な愛妻家で、有名なお父様がお母様を裏切ったなんて微塵も思ってはいないが、頭に浮かんだ疑問は泡のように消えてはくれなかった……
絶対ないとは思うけれど、お父様がもし不貞を働いていたなら、後でお母様に教えて差し上げなくちゃ。)
ナツメが、内心決意した一方で作戦会議に列席したシエルはなぜか悪寒が止まらなかった。
(誰かが良からぬ噂をしているな…そしてやましいことは一切していないと断言できるが、ルーナからも冷たい冷気が溢れて顔は笑っているのに目が笑っておらずシエルは、戦慄した。
0
お気に入りに追加
190
あなたにおすすめの小説
【R18】幼馴染の男3人にノリで乳首当てゲームされて思わず感じてしまい、次々と告白されて予想外の展開に…【短縮版】
うすい
恋愛
【ストーリー】
幼馴染の男3人と久しぶりに飲みに集まったななか。自分だけ異性であることを意識しないくらい仲がよく、久しぶりに4人で集まれたことを嬉しく思っていた。
そんな中、幼馴染のうちの1人が乳首当てゲームにハマっていると言い出し、ななか以外の3人が実際にゲームをして盛り上がる。
3人のやり取りを微笑ましく眺めるななかだったが、自分も参加させられ、思わず感じてしまい―――。
さらにその後、幼馴染たちから次々と衝撃の事実を伝えられ、事態は思わぬ方向に発展していく。
【登場人物】
・ななか
広告マーケターとして働く新社会人。純粋で素直だが流されやすい。大学時代に一度だけ彼氏がいたが、身体の相性が微妙で別れた。
・かつや
不動産の営業マンとして働く新社会人。社交的な性格で男女問わず友達が多い。ななかと同じ大学出身。
・よしひこ
飲食店経営者。クールで口数が少ない。頭も顔も要領もいいため学生時代はモテた。短期留学経験者。
・しんじ
工場勤務の社会人。控えめな性格だがしっかり者。みんなよりも社会人歴が長い。最近同棲中の彼女と別れた。
【注意】
※一度全作品を削除されてしまったため、本番シーンはカットしての投稿となります。
そのため読みにくい点や把握しにくい点が多いかと思いますがご了承ください。
フルバージョンはpixivやFantiaで配信させていただいております。
※男数人で女を取り合うなど、くっさい乙女ゲーム感満載です。
※フィクションとしてお楽しみいただきますようお願い申し上げます。
5人の旦那様と365日の蜜日【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
気が付いたら、前と後に入ってる!
そんな夢を見た日、それが現実になってしまった、メリッサ。
ゲーデル国の田舎町の商人の娘として育てられたメリッサは12歳になった。しかし、ゲーデル国の軍人により、メリッサは夢を見た日連れ去られてしまった。連れて来られて入った部屋には、自分そっくりな少女の肖像画。そして、その肖像画の大人になった女性は、ゲーデル国の女王、メリベルその人だった。
対面して初めて気付くメリッサ。「この人は母だ」と………。
※♡が付く話はHシーンです
騎士団長の欲望に今日も犯される
シェルビビ
恋愛
ロレッタは小さい時から前世の記憶がある。元々伯爵令嬢だったが両親が投資話で大失敗し、没落してしまったため今は平民。前世の知識を使ってお金持ちになった結果、一家離散してしまったため前世の知識を使うことをしないと決意した。
就職先は騎士団内の治癒師でいい環境だったが、ルキウスが男に襲われそうになっている時に助けた結果纏わりつかれてうんざりする日々。
ある日、お地蔵様にお願いをした結果ルキウスが全裸に見えてしまった。
しかし、二日目にルキウスが分身して周囲から見えない分身にエッチな事をされる日々が始まった。
無視すればいつかは収まると思っていたが、分身は見えていないと分かると行動が大胆になっていく。
文章を付け足しています。すいません
【R18】聖女のお役目【完結済】
ワシ蔵
恋愛
平凡なOLの加賀美紗香は、ある日入浴中に、突然異世界へ転移してしまう。
その国には、聖女が騎士たちに祝福を与えるという伝説があった。
紗香は、その聖女として召喚されたのだと言う。
祭壇に捧げられた聖女は、今日も騎士達に祝福を与える。
※性描写有りは★マークです。
※肉体的に複数と触れ合うため「逆ハーレム」タグをつけていますが、精神的にはほとんど1対1です。
前世変態学生が転生し美麗令嬢に~4人の王族兄弟に淫乱メス化させられる
KUMA
恋愛
変態学生の立花律は交通事故にあい気付くと幼女になっていた。
城からは逃げ出せず次々と自分の事が好きだと言う王太子と王子達の4人兄弟に襲われ続け次第に男だった律は女の子の快感にはまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる