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3章 マジョルカ学園編
雪白君との戯れ
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「か、可愛い!!触ってもよろしいかしら?」
<どうだろうな…今まで雪白は俺以外の者に懐いたことはないんだが。>
「そうですか、では本人にお願いしてみることにします!!」
<お願いしてみるって…ナツメお前まさか雪白と話せるのか?>
「えぇ。雪白君に限らず全ての生き物と会話することができるわ。」
[[[えっ?]]]
私の話を聞いた同じ班の5人は、驚愕していた。
なんで?私何かおかしいこと言ったかしら?
「皆なんでそんなビックリしてるの?全言語理解スキルを持ってるってだけだよ?」
[[[いやいやいや。普通におかしいから。]]]
と皆に言われてもいまいちピンときていないナツメを見兼ねた霙と雹が小声で聞いてきた。
《ナツメはさ、どう思っているか分からないけど神の寵愛を受けた人しかそのスキルは持ってるはずがないんだよ。ナツメもしかしてムーン様から転生する時に加護もらったんじゃない?》
「うん、そうだよ?私の右頬の三日月の刺青はムーン様の加護を受けた証なの知らなかった?」
<何!?そうだったのか全然知らなかったな…今聞いたしな。>
「じゃあ聞くけど、雹や霙は加護を貰わなかったの?」
《もらったよ。でも僕は、ムーン様の加護じゃなくてムーン様の奥さんのソレイユ様から加護を貰ったよ。大切な者を守れるようにって。》
<霙か?俺もソレイユ様から加護を貰った。今度は大切な者を失くさないようにと。>
「そうだったのね。」
3人でコソコソ話していると
"おい、俺抜きで何をコソコソ話している?"
「なんでもないよ。そんなことより雪白君も油揚げは好きですか?」
"愚問だな。当然だ。我ら陽狐(ようこ)族と代々陽狐族の式神を輩出している月狐(げっこ)族の主食は油揚げやいなり寿司だ。"
「なるほど、それなら安心しました。今から雪白君が触らせてくれるか聞いてみます。」
私は視界に雪白君だけを入れ念話で話し掛けた。私の会話のやり取りが分かるのは、雪白の主人のザクロだけである。
"はじめまして雪白君!私はナツメって言うの。貴方の主人のザクロとは友人として仲良くさせてもらってるわ。
突然なんだけどお願いがあるの。貴方のその触り心地の良さそうな毛並みを触らせてほしいの…ダメかしら?"
『無駄だ。雪白は、人見知りで心を開くのは時間がかかる。今まで初対面で懐いた奴は誰もいないくらいだ。』
とザクロは最初から諦めムードだが雪白がザクロの足元からヒョコヒョコやって来てしゃがみこんだ私の膝にちょこんと乗ると
“しゃわりたいんでしょ?しゃわっていいよ?”
"ありがとう!嬉しいわ。あとで好物の油揚げあげるね。じゃあ触らせてもらうね。
うわぁ~~もふもふ!!貴方ふわっふわなのね。"
と私達のやり取りを黙って呆然と見ていたザクロがようやく口を開いた。
『……なっ!?雪白が初めて他の者に懐いただと!?
だが流石はボソッ俺が惚れた女だけはあるな。』
最後はよく聞こえなかったが、きっと大したことではないだろうと私は雪白君をもふりまくったのだった。
<どうだろうな…今まで雪白は俺以外の者に懐いたことはないんだが。>
「そうですか、では本人にお願いしてみることにします!!」
<お願いしてみるって…ナツメお前まさか雪白と話せるのか?>
「えぇ。雪白君に限らず全ての生き物と会話することができるわ。」
[[[えっ?]]]
私の話を聞いた同じ班の5人は、驚愕していた。
なんで?私何かおかしいこと言ったかしら?
「皆なんでそんなビックリしてるの?全言語理解スキルを持ってるってだけだよ?」
[[[いやいやいや。普通におかしいから。]]]
と皆に言われてもいまいちピンときていないナツメを見兼ねた霙と雹が小声で聞いてきた。
《ナツメはさ、どう思っているか分からないけど神の寵愛を受けた人しかそのスキルは持ってるはずがないんだよ。ナツメもしかしてムーン様から転生する時に加護もらったんじゃない?》
「うん、そうだよ?私の右頬の三日月の刺青はムーン様の加護を受けた証なの知らなかった?」
<何!?そうだったのか全然知らなかったな…今聞いたしな。>
「じゃあ聞くけど、雹や霙は加護を貰わなかったの?」
《もらったよ。でも僕は、ムーン様の加護じゃなくてムーン様の奥さんのソレイユ様から加護を貰ったよ。大切な者を守れるようにって。》
<霙か?俺もソレイユ様から加護を貰った。今度は大切な者を失くさないようにと。>
「そうだったのね。」
3人でコソコソ話していると
"おい、俺抜きで何をコソコソ話している?"
「なんでもないよ。そんなことより雪白君も油揚げは好きですか?」
"愚問だな。当然だ。我ら陽狐(ようこ)族と代々陽狐族の式神を輩出している月狐(げっこ)族の主食は油揚げやいなり寿司だ。"
「なるほど、それなら安心しました。今から雪白君が触らせてくれるか聞いてみます。」
私は視界に雪白君だけを入れ念話で話し掛けた。私の会話のやり取りが分かるのは、雪白の主人のザクロだけである。
"はじめまして雪白君!私はナツメって言うの。貴方の主人のザクロとは友人として仲良くさせてもらってるわ。
突然なんだけどお願いがあるの。貴方のその触り心地の良さそうな毛並みを触らせてほしいの…ダメかしら?"
『無駄だ。雪白は、人見知りで心を開くのは時間がかかる。今まで初対面で懐いた奴は誰もいないくらいだ。』
とザクロは最初から諦めムードだが雪白がザクロの足元からヒョコヒョコやって来てしゃがみこんだ私の膝にちょこんと乗ると
“しゃわりたいんでしょ?しゃわっていいよ?”
"ありがとう!嬉しいわ。あとで好物の油揚げあげるね。じゃあ触らせてもらうね。
うわぁ~~もふもふ!!貴方ふわっふわなのね。"
と私達のやり取りを黙って呆然と見ていたザクロがようやく口を開いた。
『……なっ!?雪白が初めて他の者に懐いただと!?
だが流石はボソッ俺が惚れた女だけはあるな。』
最後はよく聞こえなかったが、きっと大したことではないだろうと私は雪白君をもふりまくったのだった。
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