私が猫又族のお姫様！？

3章 マジョルカ学園編

唯我独尊な彼

"先生、俺はコイツの隣の席にしてくれ"


と言った瞬間クラスの温度が3度ほど下がった気がする…と私が思っていると

<いきなりなんなわけ？コイツの隣は(永遠に)俺って決まってんだよ。>


《雹は黙ってて。ナツメの隣は(永遠に)渡さないよ？》


【【【何言ってんの？ナツメは(ナツメちゃん)俺のものだ(僕のものなんだからね) 】】】


と私の両隣を陣取る2人の冷たいセリフと視線だけでなくいつのまにか席じゃなくて私？の取り合いに発展して椛や紅、颯、ナイト君とかまで参戦しており状況を伺っていた蕾や雅達の女子一同は、なぜかコソコソ"美少女を巡るイケメン達の取り合いだわ"と頬を紅潮させテンション高く噂していた。


羨ましいなら交代しようか？この席…と内心人ごとのように思っていると


"お前はどうなんだ？"

と急にザクロに話を振られてクラスの男子達の視線と女子達の視線が一同に私に向けられて蛇に睨まれた蛙ってきっとこんな状態なんだろうなと痛感しながら自分の考えを述べた。

「ザ、ザクロ君は、転入したばっかりなんだし何かあった時に質問がすぐできるように先生の近くがいいんじゃないかな…私は今のままの席がいいかな？」


"なるほど一理あるが、俺はお前の隣を諦めないからな"

と宣言され足早に先生が事前に用意してくれていた中央の最前列の席に着き強引な子だと思ったが、案外すんなり意見を受け入れてくれたことに安堵した。


強引なところもあるが、正論を言えば素直に受け入れてくれる子であるという私の考えは、180度改め後悔することになるのだがこの時の私は気づかなかったのであった。