私が猫又族のお姫様！？

3章 マジョルカ学園編

新作お菓子への執着

雹や霙一行が大講堂を皆より一足早く目指す中、私は個人で宝を探す人、グループで宝を探す人それぞれにその場で見ていなくても監視できるように地球での犯人に使うカラーボールのようなマーキングを私にしか見えないようにつけて空間魔法で学園内が透明に見えるようマップ化した。



これをすることでマーキングをつけられた人がエリア内で怪しいことをしていないか私の空間魔法で分かるようになっており、もし不正行為や自分が見つけた宝ではないのに誰かの宝を武力やだまし討ちで手に入れるようなことをすればただちにその犯人と居場所が分かるように視覚と音で分かるようになっている。


これでいちいち見る必要はないので、私は大講堂に一足早く戻って他の生徒会メンバーと合流するとバタバタと複数人の足音が大講堂入り口に迫ってきた。


入り口に目を向けているとやってきたのは、雹、霙、ナイト、颯でみんなそれぞれ私が空間魔法を駆使して図書館に隠した宝の番号が書かれた紙だった。

宝探し開始のお知らせがあってからまさか10分足らずで見つけ出すと思っていなかった私はもちろん他の生徒会メンバーも異例の速さで驚愕しているようだった。


(みんなそんなに新作お菓子が食べたかったのね…としか私は思っていなかったが柚先輩や霖お姉様は、雹や霙一行を見て密かに私から少し離れて


《愛の力ですわね！ナツメちゃんには気づいてもらえてなさそうだけれど…》


<そうですわね我が弟ながら不憫ですわね…ですが私達に出来ることはナツメちゃんの恋愛模様を見守ることだけですわ。

でも姉としての個人的な意見としては、我が弟の恋路が祈るよう願っております。>

と話し合っておりロウ先輩も


『やはり彼らもナツメ君のことを……僕も負けていられないな。』



となんだかよく分からないが独り言を言っていた。

私の元まで雹達がやって来て私はいきなり雹と霙に両側から抱きしめられた。


【ナツメ見つけたぞ！(見つけたよ！)】

地球にいた頃から雹や霙がイケメンなのは知っていたがこんなに密着されることは今までなかった為自分でも不思議なくらい胸が高鳴って頬まで赤くなってしまったのだった。