私が猫又族のお姫様！？

3章 マジョルカ学園編

残っていたのは…

大講堂にいた生徒会メンバーと教師を除くほとんどの生徒が強制参加でもないのに今年新たな試みとなる宝探しゲームに参加するようで一目散に駆けて大講堂から走り抜けて行った。


とよく見れば甘いもの好きの教師の何人かも生徒と一緒にいなくなっており、私はそこまでして食べたいのか？と新作氷菓を作っておきながら他人事のように思ってしまった。

また一般の貴族や庶民の生徒達に混じって王子達と私に求婚してきた猿の颯が一足早く脱兎の如く消えた。
私は空間魔法を展開して生徒達が不正しないように見張るよう頼まれた為別室に移動した。



消える寸前に誰かへのメッセージと他者への牽制なのだろうか…大きな声で会話する声が聞こえたが空間魔法で監視先の声と姿だけを拾う為に遮音結界を更に張った為肝心の主語が聴こえてなかったのだった。

「いったい誰だったのかしら？」




一方その頃王子様side
ナツメが既に遮音結界で聴こえないのを知らない者達はナツメに少しでも意識してもらう為とライバル達への牽制しよう声を張り上げるが既にナツメがいないことに気づいたのは、おっとりした牛の奏王子と馬の皐月だけなのであった。



[ナツメは、絶対渡さねぇ！！］


《何言ってんの？ナツメは僕のものなんだからね。》


<ナツメの愛は我のものだ。誰にも渡さねぇ。>



“俺は相手が王子様だろうと引く気は無いからな。この国は身分に関わらず自由恋愛結婚が当たり前だしな”


『もはやまだ手に入っていないお菓子を取り合っているのか、ナツメを取り合っているのかよく分からないけれど美姫であるナツメちゃんを取り合っているイケメン図最高だわ！我が弟も奮闘しているけれど美姫は、鈍感だからなぁ…』


と霙の姉である霖が言うと同調するように


【そうねぇ、麗しの美姫とイケメン達の行く末が気になるわね…
でもまずはナツメちゃんに意識してもらうことからね
。】


とほのぼの団欒している生徒会メンバーやナツメお手製のお菓子に舌鼓をうつ教師達を尻目にどこからか刺々しい視線を感じそちらをロウ達が見ると恨めしげにこちらを見ている生徒会メンバーに度々ストーカーの如くつきまとったが生徒会メンバーとして推薦されなかった生徒達がいたのだった。