私が猫又族のお姫様！？

3章 マジョルカ学園編

生徒会からのお誘い

無事に4人のパートナーである召喚獣の名前が決まり、みんなそれぞれ気に入ってくれたようで私は安心した。



私達5人と召喚獣達が集まっている間に、他の生徒達も召喚魔法の行使が終わったようで、満月クラスの30人中約半数の15人ほどが召喚に成功したようで自身の契約者の周囲を飛び回ったり、身体に乗ったり、横にいたりしていた。王子達で召喚に現時点で成功したのは雹、霙のみだったようだ。


召喚獣は先日もお伝えした通り、契約者の魔力量や器が成長しなければ来れない場合が多い為、みんなおそらく大器晩成型なのだろう…



無事に朝から行われ昼過ぎに終わった召喚魔法授業の後、新入生はその日は現地解散となり私はまだ寮に戻るには早いと思い初日にできなかった学園を見て回る
ことにした。


その話を聞いた、蕾と雅が私達も一緒に行きたいと言うので3人で学園内を話しながら歩いていると、入学式では生徒会メンバーの上級生以外と会うことはなかった在校生達が大勢おりみんな学科やクラスによりネクタイやリボン、制服につけている宝石の月の形が違い壮観だった。


そしてなぜかみんなすれ違う上級生たちが男女問わず、こちらを凝視した後頬染めたり、耳を赤くしてそっぽを向いたりしていた。


ははぁ～ん分かったわ。みんな私の左右を歩く蕾と雅のタイプの違う可愛さに目がやられているのね。今の私は両手に花状態ね…




と私はご満悦だったが、ナツメ以外の綿飴、レオ、蕾、雅はすれ違い上級生たちの視線がほぼナツメに向かっているのに気づいていた。
その視線から感じ取れるのは、私と蕾がナツメの側にいることを羨ましそうに見る視線と主に男性陣達の熱視線だった。


当のお姫様は、私と蕾を見てニマニマしていたので多分、自分が見られていることに気づいてないんだろうなぁと思い綿飴ちゃん&レオ様、蕾とアイコンタクトで、私達がナツメを守ると決意を新たにしたのだった。



一方上級生達は今までナツメのことを滅多に生まれない猫又族の女児誕生に沸き立つ生誕パレードで見に行く者があまりにも多かった為行くことができず噂でしか耳にできなかった、ナツメ姫を見て両親や実際に見物に行った者達から聞いていた以上の美しさに男女問わず目を奪われていた。


愛妻家で他国からも知られるシエル国王の王家特有の右目は白銀の瞳に、社交界の一輪の百合と呼ばれていた絶世の美女であるルーナ王妃譲りの左目は澄んだゴールドの瞳、両親譲りの新雪のような白銀の髪に黒のメッシュが所々入った艷のある髪、愛らしい桜色の薄い唇全てに在校生は魅力されていた。

声も澄んだ鈴のような音で綺麗で、彼女が去った残り香は甘い砂糖菓子のような香りがしていた。


3人で歩いているとちょうど生徒会室に差し掛かったらしく、そこから模擬戦での会場の設営に尽力していたブラックタイガーのロウ先輩が生徒会室から出てきてばったり鉢合わせした。

［あぁ！ちょうど良かったナツメさん君の実力を見込んでお願いがあるんだ]



「なんでしょうか？」



［本来なら、3、4年生にならないと声は掛けないんだけど、君に今年度の生徒会メンバーの一員として加入してほしいんだよ］



「………は？い？」

としばらく空いた口が塞がらなかった私なのであった。