22 / 218
3章 マジョルカ学園編
5年越しの再会
しおりを挟む
ナツメside
<だから、俺達12王家の王子全員がここマジョルカ学園に入学したんだ>
と雹に言われた言葉を理解するのに一瞬頭がショートした。
「……え?なんで!?」
と私が聞くと3人がお前バカだろ?みたいな視線を向けられた。なぜだ。解せぬ…
[[[ナツメがいるからに決まってるだろ]]]
とドヤ顔で宣言された。
私の肩に乗っている綿飴にもウンウン"君達はそうだよね"と納得していた。
「左様ですか…ま、いいや!とりあえずこれから同級生としてよろしくね」と笑顔を向けると
3人は一様に頬を染め視線を反らし
<ああ!>
[うん!よろしくね]
『いいだろう仲良くしてやる』と返された。
2階にたどり着きステラ寮へ行く通路に差しかかった私は3人告げた。
「私これから女子寮のステラ寮に行って、荷づくりした荷物をほどいて生活用品とか出さなきゃいけないからもう行くね!3人も明日はクラス分けの魔法の実技試験があるから早く荷解きして早く寝なよ!またね」
と私はステラ寮に向かって去っていった。
雹side
俺を含めた12王家の王子たちはパレードでナツメに会い、霙だけでも厄介だと思っていた恋のライバルが5倍近くに増えた…牛の王子、馬の王子は今のところまだナツメに憧れや優しさに惹かれているだけに見えるが、いつ恋に変わるか分かったものじゃない…
俺は地球では双子の弟だった霙と互いの手紙を届けてくれる電報鳥を使い虎と龍の他国間で何度か文通した。
話の内容は6歳から通う魔法学園にナツメはどこを選ぶのかの話題だった。だが確実な情報を入手するにも俺や霙はまだ1歳で護衛や王子という立場から安易に外を出ることはできず、自衛の力を使いこなすことができて初めて護衛をつけずに他国間に外出できるようになっている。
さて、どうしたものか…幸いなのはまだナツメが学園に入学するまで後5年の猶予があることだ…
満1歳になった子供は魔法属性が儀式で判明してから、学園に通うまでの5年間各自独学で魔法を少しでも使いこなせるように、魔法の練習をする。
独学にするのは子供の自主性を重んじ、努力の姿勢を学園のクラス分けのテストで見る為もあるそうだ。
魔法は練習すればするほど、体内の魔法の源であるマナの流れが活発になり、魔法が上達しやすいという統計が出ているそうで、日々魔法の鍛錬を行う者と才能があっても怠ける者とでは将来的にも日々鍛錬した者が大成する傾向があるそうだ。
地球にいた頃転校してきたナツメを一目見て、こんなに可愛い奴を他には俺や霙は知らなかった…
大抵の男子は庇護欲をそそるか弱い女子を好きになることが多いみたいだが男子が見えていない裏で好きになれそうな相手には媚び、嫌いな男子には陰で罵倒するなどそれがフリであったり、幻であったりするのを見て到底俺や霙は受け入れられなかった。
だがナツメは愛らしい容姿をしながらも、自分の意見をハッキリと述べ、相手に関わらず態度を変えない優しい性格を持ち合わせたサバサバ系女子であり、校内でナツメは誰からも好かれる天然人たらしであった。
日本にいた時さえ人に囲まれていた美少女のナツメは、そんな分け隔てない優しさを持つナツメを手に入れようと度々良からぬ輩がナツメの周囲をウロついた。
ナツメに知られることなく、俺や霙は両親に頼み込み
、護身術として合気道や柔道を学び、その輩を撃退してきた。
地球でさえ可愛いかったのに猫耳の美少女になってしまったナツメは、元の愛らしい容姿に+αに猫耳、オッドアイ、二股の尻尾が生えている……ヤバい予感しかしない…
俺は知恵を絞り、長期戦になるがナツメのいるマタタビ王国に侵入しナツメの進学先の学校を知る作戦を立て電報鳥通じて霙と計画した。
とりあえず今は魔法の鍛錬だ。きっと5歳くらいになればナツメがどこに進学するか分かるはず……
いつどんな輩がナツメを狙ってくるかも分からないからな…
待ってろナツメ!地球では告白する前に異世界に行く羽目になったが、今度は絶対離さないし、お前に好きな奴ができても俺は絶対諦めないからな。
その頃ナツメは…
「…っクシュん…風邪かな?」
『いやこれは誰かナツメのことを噂してるね』と綿飴に言われた…。
女子寮であるステラ寮の自室に無事到着することができた私は、荷解きしながら同室のルームメイトを待っていたのだった…
<だから、俺達12王家の王子全員がここマジョルカ学園に入学したんだ>
と雹に言われた言葉を理解するのに一瞬頭がショートした。
「……え?なんで!?」
と私が聞くと3人がお前バカだろ?みたいな視線を向けられた。なぜだ。解せぬ…
[[[ナツメがいるからに決まってるだろ]]]
とドヤ顔で宣言された。
私の肩に乗っている綿飴にもウンウン"君達はそうだよね"と納得していた。
「左様ですか…ま、いいや!とりあえずこれから同級生としてよろしくね」と笑顔を向けると
3人は一様に頬を染め視線を反らし
<ああ!>
[うん!よろしくね]
『いいだろう仲良くしてやる』と返された。
2階にたどり着きステラ寮へ行く通路に差しかかった私は3人告げた。
「私これから女子寮のステラ寮に行って、荷づくりした荷物をほどいて生活用品とか出さなきゃいけないからもう行くね!3人も明日はクラス分けの魔法の実技試験があるから早く荷解きして早く寝なよ!またね」
と私はステラ寮に向かって去っていった。
雹side
俺を含めた12王家の王子たちはパレードでナツメに会い、霙だけでも厄介だと思っていた恋のライバルが5倍近くに増えた…牛の王子、馬の王子は今のところまだナツメに憧れや優しさに惹かれているだけに見えるが、いつ恋に変わるか分かったものじゃない…
俺は地球では双子の弟だった霙と互いの手紙を届けてくれる電報鳥を使い虎と龍の他国間で何度か文通した。
話の内容は6歳から通う魔法学園にナツメはどこを選ぶのかの話題だった。だが確実な情報を入手するにも俺や霙はまだ1歳で護衛や王子という立場から安易に外を出ることはできず、自衛の力を使いこなすことができて初めて護衛をつけずに他国間に外出できるようになっている。
さて、どうしたものか…幸いなのはまだナツメが学園に入学するまで後5年の猶予があることだ…
満1歳になった子供は魔法属性が儀式で判明してから、学園に通うまでの5年間各自独学で魔法を少しでも使いこなせるように、魔法の練習をする。
独学にするのは子供の自主性を重んじ、努力の姿勢を学園のクラス分けのテストで見る為もあるそうだ。
魔法は練習すればするほど、体内の魔法の源であるマナの流れが活発になり、魔法が上達しやすいという統計が出ているそうで、日々魔法の鍛錬を行う者と才能があっても怠ける者とでは将来的にも日々鍛錬した者が大成する傾向があるそうだ。
地球にいた頃転校してきたナツメを一目見て、こんなに可愛い奴を他には俺や霙は知らなかった…
大抵の男子は庇護欲をそそるか弱い女子を好きになることが多いみたいだが男子が見えていない裏で好きになれそうな相手には媚び、嫌いな男子には陰で罵倒するなどそれがフリであったり、幻であったりするのを見て到底俺や霙は受け入れられなかった。
だがナツメは愛らしい容姿をしながらも、自分の意見をハッキリと述べ、相手に関わらず態度を変えない優しい性格を持ち合わせたサバサバ系女子であり、校内でナツメは誰からも好かれる天然人たらしであった。
日本にいた時さえ人に囲まれていた美少女のナツメは、そんな分け隔てない優しさを持つナツメを手に入れようと度々良からぬ輩がナツメの周囲をウロついた。
ナツメに知られることなく、俺や霙は両親に頼み込み
、護身術として合気道や柔道を学び、その輩を撃退してきた。
地球でさえ可愛いかったのに猫耳の美少女になってしまったナツメは、元の愛らしい容姿に+αに猫耳、オッドアイ、二股の尻尾が生えている……ヤバい予感しかしない…
俺は知恵を絞り、長期戦になるがナツメのいるマタタビ王国に侵入しナツメの進学先の学校を知る作戦を立て電報鳥通じて霙と計画した。
とりあえず今は魔法の鍛錬だ。きっと5歳くらいになればナツメがどこに進学するか分かるはず……
いつどんな輩がナツメを狙ってくるかも分からないからな…
待ってろナツメ!地球では告白する前に異世界に行く羽目になったが、今度は絶対離さないし、お前に好きな奴ができても俺は絶対諦めないからな。
その頃ナツメは…
「…っクシュん…風邪かな?」
『いやこれは誰かナツメのことを噂してるね』と綿飴に言われた…。
女子寮であるステラ寮の自室に無事到着することができた私は、荷解きしながら同室のルームメイトを待っていたのだった…
0
お気に入りに追加
190
あなたにおすすめの小説

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?


【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる