私が猫又族のお姫様!?

モルガナ

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1章 波乱の開幕

なぜこうなった…

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ついに1週間が過ぎ、12王家から満1歳の子を持つ親と共に子供たちがこのマタタビ王国に集結した。


その大移動を私は城内の私室から眺めていた。マタタビ王国は大陸領土が最大なだけでなく12王家の中心部つまり簡単に言うと観覧車のゴンドラが12王家で中心の車軸の位置が猫又族が統治するマタタビ王国なので
、他国からの商人や移民も多く最大の交易都市にもなっている。
360度から12王家のいずれかの橋がかかっている。




通常他国とは違い猫又族の人口は少なく、両想いになって初めて妊娠できる身体になる為、番を見つけることができずに生涯を終えたり、政略結婚などで相手の身体は奪えても心は手に入れられなければ子ができないなどであまり子は生まれないのだ。



しかし今年は、同じ年に猫又族の姫つまり私が生まれた年というのもあって、盛大なパレードを儀式後にお披露目と称して12王家を含めた全国民に12王家の王子、姫と一緒にマタタビ王国の首都マグロを中心にカツオストリート、ヤキウオ(焼き魚)モールを巡回してマタタビ王国に戻ってくるらしい。


(転生してからずっと思っていたけど国の名前や都市の名前が猫の好きな好物ばかりだわ…焼き魚はヤキウオとも呼べるしね。)と心の中で独り言を言っていると


"地球でもそうなんだね!全てムーン様の好きなお酒のおつまみらしいよ。ムーン様も神とはいえ、猫だし普段私やナツメたちが住む下界に出てこないだけで、生きてる神だし…ね"

と綿飴が念話で名前の由来を教えてくれた。

"それにしてもすごい大移動だね。みんなそれぞれの種族の特徴が子はまだ幼体だから変身できないし動物姿のままで迷子防止の為に親の腕に抱かれているね"


「ほんと~ね、お~じたちがも~すぐこの城にやってくるんにゃね」と2人で雑談していると私の専属侍女レオナがやって来た。

【姫様、まもなく王子たちと国王様たちがやって来ますのでお支度させていただきますね】


「は~いお願いしましゅ!」

私の身体をお湯で洗いシャンプーしたあとドライヤーで毛を乾かしながらレオナは衝撃的なことを言った…

【姫様、早く雹と霙に会えるといいですわね!!】


「え?にゃんで、ヒョ~とミジョレを知ってりゅにょ?」

(レオナが2人のことを知ってるということは、地球での友人または知り合いのはず……だれかしら?)と内心考えこんでいると

"彼女の地球での記憶を覗いてみたら、どうやら君と大親友だったみたいだよ!常に双子の男の子と君と彼女が4人一緒にいる映像が観れたしね"と綿飴が念話でまた教えてくれた。


レオナはナツメと綿飴がアイコンタクトで念話していると思い、しばらく静かにしていた。


「あにゃた、まさかリンにゃの?さえぐしゃ りん?」



【やっと気づいてくれたんですね!姫様。私の時間はあの日棗が行方不明になってから止まってしまい、
生きる気力がなくなり栄養失調で亡くなりましたの…
死後天界を彷徨っていた私をルーン様がナツメのことを教えてくれて、すぐさま転生する身体を作ってくださり専属侍女オーディションを見事に勝ち抜きましたの…またこうして会えるなんて本当に嬉しいですわ。


本当は地球にいた頃のようにタメ語で話した方が姫様は嬉しいでしょうし私もそうしたいのですが……棗はこの世界では姫様なので、普段からタメ語だと他の一族の王家の前で侍女としてのマナーや身分のなってない奴だと思われたくないので姫様や国王様、王妃様に泥を塗らないようにタメ語ではなく敬語でお許しください!

ボソッ…生前では棗と双子の恋模様も見れませんでしたし次こそは姫様の恋愛模様を必ずやこの目に】


「前からレオナはリンに似てりゅと思ったりゃ、ほんとにリンだったとは……元気そうでよかったにゃ!今度は一緒にいられるね」





【はい!モチロンですわ!】

レオナはドライヤー作業が終わり私の身体を柔らかゴムブラシで毛を整えて仕上げに首元に赤とピンクで構成され中央にダイヤモンドと並び宝石の王様と呼ばれるアレキサンドライトがあしらわれたリボンを首元にリボン結びに結んだ。


レオナが私の両親を呼びに去った後ーーー

なぜアレキサンドライトをレオナが選んだのか終始分からなかったが、鏡で自分の姿を見て分かった。私の瞳が片方ずつ両親譲りのオッドアイでアレキサンドライトは、昼はフォレストグリーン、夜はルビーのような色に変化する2面性を持った宝石だからだと思う。

変身できない4歳くらいまでは男女識別するために種族に関わらず、男児は寒色系統、女児は暖色系統の小物を身につけるのが通例だ。

綿飴が補足するように教えてくれた。
"宝石言葉も今の君にピッタリだよ!高貴、誕生、光栄
、出発なんだよ"

(綿飴博識で詳しいわね!まだ生まれたばかりの1歳なのに……私とは大違いだわ)


"そんなことないよ!大妖精である僕は生まれる前から知識を長年生きてきた両親から受け継いだだけなんだ
…だから焦らずナツメはナツメのペースでさまざまななことを学んでいくといいよ!"


「うん!ありがとう、そうするね」


(雹と霙以外に同い年の姫がいたら、友達になれるように頑張るわ)と意気込んでいた私は即座に願いが打ち砕かれた…

ナツメは両親と一緒に12王家の王子たちと面会する為
、大広間に着き白塗りの重厚な扉を開くと中にいたのは両親たちとともに12王家の全ての子供が男児を表す青や紫、緑系統の指輪や飾りを身につけた赤子しかいなかった…

表面上には顔に出さなかったが、内心では'えぇぇぇ~男子しかいないじゃん……'と嘆くナツメなのであった。









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