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1章 波乱の開幕
閑話 白虎の誕生
しおりを挟む(他の一族もある程度成長すると皆人間に耳や鱗など、その一族の特徴が現れた人型に変身可能な設定です)
↓以下本文です
一方その頃ナツメが産まれた時と同じくして虎の一族が暮らすティグリス王国の王宮。
国王で猛々しく精悍な顔立ちのブラックタイガーである霆(いかづち)は自身の妃で社交界で唯一無二の絶世の薔薇と呼ばれた縞模様のほぼない霞(かすみ)の陣痛が始まり、分娩室の外で行ったり来たりしていたが、自身の子の産声が聞こえたと同時に一緒に分娩室に入り、子供を取り上げたベテラン助産師が驚愕の声をあげた…
'おぉ!!この子は……私が過去20年に取り上げた中で王子のような子は初めてです…
この子は私が産まれるはるか昔ティグリス王国を統治した賢王と名高い初代国王 十六夜(いざよい)様の始祖の血を永き時を巡って受け継いだのかもしれん…至急外にいる霆を呼んでくれ'と側に控えていた侍女に頼んだ。
頼まれた侍女は、しばらく王子を美しくも珍しい容貌を見て呆然としていたが、助産師に呼びかけられ意識を取り戻した。
"は、はい!!ただちに"
と走り、廊下をせわしなくうろついていた霆に声をかけた…
助産師の驚愕の声を聞き普段は冷静な侍女の切迫して走り寄ってくる様に不安を覚え
「助産師の驚く声が聞こえたが何か私の子にあったのか!?」
"言葉で説明するより見ていただければ分かりますので王子にお会いしてください"とだけ告げた。
興奮冷めやらぬ助産師の様子に不安を覚えた王妃の霞は、疲れ切った様子であったが愛する我が子を早く抱きしめたくなり…
『妾の子を早く抱かせてたも?』
'はっ!!かしこまりました'と助産師はすぐさま産湯で王子の身体を洗い産着に包み分娩室のベッドの背もたれから身体を起こし腕を差し出す霞に美しい容貌を持つ王子を差し出した……
『なんと!?ホワイトタイガーじゃと……この美しい毛皮は賢王と呼ばれ民から慕われた初代の十六夜様と同じではないか!!王宮の文献の話でしか知らなかったが、真っ白な淡雪のようなふわふわの毛並みと白と黒縞模様のコントラストが鮮やかで想像以上に美しく可愛らしい子じゃ』と霞はうっとりしていた。
そこへ我が子を心配した霆が分娩室内に入り愛しの霞の元に走り寄った。
「無事かっ!?」
『旦那様来てくださったのですね!!旦那様もこの子を抱いてあげてください…文献で読んだ初代十六夜様と同じ毛皮を持つホワイトタイガーですわ。我ら12王家の始祖であるマタタビ王国でも先日ルーン様の加護を持つ可愛らしい姫が産まれたそうですし、この子の先祖返りの毛皮と加護持ちの姫が産まれたことは何か関連があるかもしれませんわね』
「おぉ!!ほんに可愛らしく美しい子だな。我ら虎の一族と龍の一族はルーン様のお告げより協力して天候の"雨"を統治する力を授けられたことからその力に感謝し悪用しないよう自身を戒める意味を込めて雨冠(あめかんむり)を冠した名前をつけることが多い…じゃからこの子にも雹と名付ける…異論はあるか?」
『いいえ、ありませんわ素敵な名前ですわね!これからよろしくね雹』
雹side
ルーン様と別れたあと霙とも別離することになった…
本来なら双子なので12支のどこかの一族の中に一緒に転生するかと思っていたが、別れ際ルーン様が
"本来ならお主たちは双子じゃから同じ一族の元に転生させたかったのじゃが…
ある時一部の一族が各王国内で王子たちの意志を無視して次期王太子の座を巡って王位継承権争いが昔起こった時に凄惨な争いがあり、無関係な人間が無駄死にすることが多々あり儂の心は大層痛み二度とこのようなことが起こることがないよう一度に妊娠、出産するのは1人までという呪いをかけたのじゃ。
"じゃから霙とも別離になる。霙の転生先は龍一族じゃ"時が来れば棗も交えてまた再会できるじゃろ。"と
。
意識を取り戻すと、産まれたばかりの俺を見て今世の両親、助産師、侍女が驚愕していた。
なんでも俺は先祖返りらしく初代十六夜様という虎と同じようなホワイトタイガーの毛皮を持って生まれたらしい…
棗もどうやら無事転生して、マタタビ王国の姫として生まれたらしい…きっと可愛いだろうなぁ
名前もムーン様が陰で操作してくれたのか分からないが名前が今世でも変わらなかったのはありがたい…
次に棗や霙に会う時までに少しでも2人を守れるように強くなろうと誓った…
↓以下本文です
一方その頃ナツメが産まれた時と同じくして虎の一族が暮らすティグリス王国の王宮。
国王で猛々しく精悍な顔立ちのブラックタイガーである霆(いかづち)は自身の妃で社交界で唯一無二の絶世の薔薇と呼ばれた縞模様のほぼない霞(かすみ)の陣痛が始まり、分娩室の外で行ったり来たりしていたが、自身の子の産声が聞こえたと同時に一緒に分娩室に入り、子供を取り上げたベテラン助産師が驚愕の声をあげた…
'おぉ!!この子は……私が過去20年に取り上げた中で王子のような子は初めてです…
この子は私が産まれるはるか昔ティグリス王国を統治した賢王と名高い初代国王 十六夜(いざよい)様の始祖の血を永き時を巡って受け継いだのかもしれん…至急外にいる霆を呼んでくれ'と側に控えていた侍女に頼んだ。
頼まれた侍女は、しばらく王子を美しくも珍しい容貌を見て呆然としていたが、助産師に呼びかけられ意識を取り戻した。
"は、はい!!ただちに"
と走り、廊下をせわしなくうろついていた霆に声をかけた…
助産師の驚愕の声を聞き普段は冷静な侍女の切迫して走り寄ってくる様に不安を覚え
「助産師の驚く声が聞こえたが何か私の子にあったのか!?」
"言葉で説明するより見ていただければ分かりますので王子にお会いしてください"とだけ告げた。
興奮冷めやらぬ助産師の様子に不安を覚えた王妃の霞は、疲れ切った様子であったが愛する我が子を早く抱きしめたくなり…
『妾の子を早く抱かせてたも?』
'はっ!!かしこまりました'と助産師はすぐさま産湯で王子の身体を洗い産着に包み分娩室のベッドの背もたれから身体を起こし腕を差し出す霞に美しい容貌を持つ王子を差し出した……
『なんと!?ホワイトタイガーじゃと……この美しい毛皮は賢王と呼ばれ民から慕われた初代の十六夜様と同じではないか!!王宮の文献の話でしか知らなかったが、真っ白な淡雪のようなふわふわの毛並みと白と黒縞模様のコントラストが鮮やかで想像以上に美しく可愛らしい子じゃ』と霞はうっとりしていた。
そこへ我が子を心配した霆が分娩室内に入り愛しの霞の元に走り寄った。
「無事かっ!?」
『旦那様来てくださったのですね!!旦那様もこの子を抱いてあげてください…文献で読んだ初代十六夜様と同じ毛皮を持つホワイトタイガーですわ。我ら12王家の始祖であるマタタビ王国でも先日ルーン様の加護を持つ可愛らしい姫が産まれたそうですし、この子の先祖返りの毛皮と加護持ちの姫が産まれたことは何か関連があるかもしれませんわね』
「おぉ!!ほんに可愛らしく美しい子だな。我ら虎の一族と龍の一族はルーン様のお告げより協力して天候の"雨"を統治する力を授けられたことからその力に感謝し悪用しないよう自身を戒める意味を込めて雨冠(あめかんむり)を冠した名前をつけることが多い…じゃからこの子にも雹と名付ける…異論はあるか?」
『いいえ、ありませんわ素敵な名前ですわね!これからよろしくね雹』
雹side
ルーン様と別れたあと霙とも別離することになった…
本来なら双子なので12支のどこかの一族の中に一緒に転生するかと思っていたが、別れ際ルーン様が
"本来ならお主たちは双子じゃから同じ一族の元に転生させたかったのじゃが…
ある時一部の一族が各王国内で王子たちの意志を無視して次期王太子の座を巡って王位継承権争いが昔起こった時に凄惨な争いがあり、無関係な人間が無駄死にすることが多々あり儂の心は大層痛み二度とこのようなことが起こることがないよう一度に妊娠、出産するのは1人までという呪いをかけたのじゃ。
"じゃから霙とも別離になる。霙の転生先は龍一族じゃ"時が来れば棗も交えてまた再会できるじゃろ。"と
。
意識を取り戻すと、産まれたばかりの俺を見て今世の両親、助産師、侍女が驚愕していた。
なんでも俺は先祖返りらしく初代十六夜様という虎と同じようなホワイトタイガーの毛皮を持って生まれたらしい…
棗もどうやら無事転生して、マタタビ王国の姫として生まれたらしい…きっと可愛いだろうなぁ
名前もムーン様が陰で操作してくれたのか分からないが名前が今世でも変わらなかったのはありがたい…
次に棗や霙に会う時までに少しでも2人を守れるように強くなろうと誓った…
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