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第1章 王国叙勲式

プラチナミスリルグローブ④

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スカイが子モグー3匹に頭、両肩に乗られながら会話しているのを尻目にクラウドはなんだか1枚の壁画のように思った。



まだ成長しきっていないとはいえ、整った顔立ちのスカイと童話に出てくるモグーよりはるかに可愛らしいモグー 一家の子モグーに懐かれる様を見ていると親モグーもほのぼのしてしまったようで、先程まで警戒心を露わにしてスカイに鋭利な爪を向けていた親モグーも静かに事の成り行きを見守る態勢を取り、子モグーが構ってもらえて嬉しいのか、若干丸餅のような黒い巻尾の尻尾をフリフリ振っていた。



クラウドがなぜか視界の片隅で微笑ましくこちらを見ているのに気付き、クラウドを呼びつけ助けを求める子モグーに協力すべく俺は策を練ることにした。



「なぁ、クラウド。童話に出てきたモグーの特徴を覚えてるか?」




<ああ、今より5.6年も前に読んだきりだから曖昧だが。確か、歯と爪、身体がフワフワとした触り心地にもかかわらず、 強靭な肉体で採掘が得意だった気がするな…。>




「そこまで分かれば十分だ。お前達にも協力してもらうことになるがいいよな?」




と親が子モグー達に協力を願い出ると子モグー達は自分達も救出の手助けが出来ることが嬉しいのか3匹揃って


<<<キュ、キュ、キュイー>>>



"助太刀は任せて"と言わんばかりに声を揃えて短い右手を上げたのだった。
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