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第1章 王国叙勲式

ミラージュ アイ覚醒

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以下本編です↓



朝食を食べた俺達は魔物回避の為に置いて置いた結界石を回収し、後片付けと武具、防具の整備をすると2階層に続く階段を降りた。


2階層では、1階層の森林地帯とは真逆の砂漠地帯のようになっており、遠目からサンドネズミ(砂漠鼠)や大中小の動いたり岩に擬態して冒険者を待ち受けるストーンゴーレム、モールワーム(モグラ虫)の姿が見えた。


どれもダンジョンでしかお目にかかれない珍しい魔物だ。

故に彼らから取れる素材は、希少価値が高いだけでなく食物、武具、防具、魔道具、装飾、薬などに活用できる為ダンジョンで出会った際は、ギルドで討伐後素材回収を推奨しているくらいだ。


俺達もさっそくコイツらを狩りに走り出そうとしたが、何か薄い膜のようなものが普段は目に見えたことがないはずが目に見えてこのまま一直線に走るのは危険だと判断し、俺はクラウドとレオンを掴んで止めた。

「ちょっと待てクラウド、レオン。よく分からないがこのまま一直線に進むのは危ない気がするんだ。」


<スカイがそういうならそうなんだろう…。分かった。>


《…仕方ないな。他でもないお前の頼みだしな。》



となんとか2人も透明な膜が張るエリアの2.3メートル手前で足を止めることに成功し、止まった数秒後にミラージュスネーク(幻影蛇)が飛び出してきた。



「な、なんでここにミラージュスネークが!?確か上位ダンジョンにしか現れないんじゃなかったか?」


<あっ…ああ。その通りだ。シーモンだとしても、この魔物は、下位ダンジョンに現れはずがないはずなんだが…>



《スカイのおかげで助かった。あのまま突っ込んでたら今頃スネークの腹の中だ…》


「おい、悠長に話してる時間はくれないみたいだぞ!2人とも気を引き締めろ!来るぞ。」


ミラージュスネークは普通の冒険者であれば、難なく仕留められるはずの獲物が手に入らず憤りと同時に自分の高度な技術である透明化を見破る者がこの3人の中にいることで警戒心を強め再度透明化し音もなく彼らに近づいたが、1人の少年の指揮でまたしても避けられ確信した。


スカイには自分の姿が見えているのだと…。
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