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episode.5 事件③
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二度目に入ったカリーナの部屋は、相変わらず寒々とした空気に満ちていた。
カリーナとカルロの関係を気にしないとは言え、乱れたシーツに居心地の悪さを感じる。
ベッドの端に腰かけたカリーナの眼前に立てば、無意識のまま挙動不審になっていたらしい。疑わしげな目で見てきたカリーナは、すぐさま理解したと言うように笑みをこぼした。
「お前がなにを想像しているか知らんが、私とカルロは一緒に寝ていただけだ」
「一緒には寝ていたんですね」
「揚げ足をとるんじゃない。ロレンツォが思っているようなことはしてないからな」
愛おしげに緩まる顔は、犬猫か小さな子供を見るのと同じ表情だ。カルロにそんな顔はしないはずだが、どうにも嬉しくない。
「前にも言ったろう、私は睡眠障害があるんだ。数日間一睡もせずに仕事をすることもあるが、あまり重なるとカルロがすっ飛んできて無理矢理ベッドに押し込められる。昔はよくあいつに寝かしつけられていたから、一緒に寝るのはその名残だな」
「はあ……」
言い訳がましくも聞こえるが、そう語るカリーナの目はどこまでも優しかった。初めこそ全く気にしていなかったが、段々と面白くなくなってきた。そう思ってしまう自分にも嫌気がさす。
カリーナは視線をあげると、声を出して笑った。片手で手招き、ロレンツォを呼ぶ。悩むことはしなかった。呼ばれるがままカリーナに近づけば、伸ばした腕に頭を抱えられる。
カリーナの肩からは甘い香水に加え、カルロの煙草の匂いがした。どちらも全くもって不愉快な匂いだ。
「首の噛み痕が見えるか? お前に数日前つけられたやつだ。だいぶ消えかかっているが、これを見たときのカルロは笑えたぞ」
「それは……俺も少しだけ見たかったですね」
「はは、そうだろう。私にこんなことを出来るのも、私が一番可愛がっているのもお前だけだ。だからそう拗ねるな」
優しい声色で頭を撫でられ、なんとも複雑な気分になる。今がカリーナを殺す絶好の機会であることを忘れていた程だ。
しばらくそうしていた後、ようやく本題があることを思い出したのか。カリーナは名残惜しそうにロレンツォから手を離す。自然と数歩距離を置くロレンツォに、からかう笑みがかけられた。
「スタンフォードに先を越された。あいつはうちを監視する名目で密輸船含む、全ての出入港記録を取っていたようでな。その中で未登録の船が頻繁にイルマーレへ停泊していたことがわかった。船が停まっていた期間と、女達が拐われた期間も重なる。あそこは田舎なせいでうちとの関わりも少ないし、女達が消えたラクリマやベネデットからは離れていたから気づくことに遅れたんだ」
突然でてきた出身地に目を瞬く。確かにイルマーレは港町だ。常に魚臭い潮風に満ちていて、その空気が嫌いで仕方なかった。
だが見慣れない船や人がいれば、すぐさま騒ぎになるような閉鎖的な町である。そんな場所に人攫いが現れるかと指摘すれば、カリーナも難しそうに考え込んだ。
「それは事件が起きてすぐから私も気になっていた。だから島内の人間の仕業だと思って調べていたんだが、中々しっぽが掴めなくてな」
「本当にこの件を気にかけていらっしゃったんですね」
「当たり前だろう。うちのシマで好き勝手されて黙っていられるか。なにより守るべき島民に手を出されたんだ、こんなときに動かずしてステラルクスの守護者を名乗れるか」
当たり前のことを聞くなとばかりに呆れられる。だがロレンツォからすれば、ステラルクスの守護者などという、小っ恥ずかしい呼び名の方が理解できなかった。不快感が伝わりでもしたのか、小さく苦笑される。
カリーナは立ち上がると、クローゼットへ向かった。中には色とりどりのスーツやドレスが並んでおり、無造作に服を掴むとベッドへ放り投げた。彼女が選んだのは深い緑色のジャケットとパンツだ。
しかも躊躇いなくネグリジェを脱ぎ始める。それにはさすがにギョッとして視線を下げた。だがカリーナは一寸も変化のない、淡々とした声で話を続ける。
「私がファミリーを引き継いだときに、ある程度の膿はだしたつもりだったがな……こんなとびきりデカい寄生虫を残してしまったことは、私が未熟だったせいだ」
「なんのことですか?」
「ファミリーに裏切り者がいる、という話だ」
裏切り者、という言葉に過剰な反応を起こす。思わず顔をあげれば、下着姿のカリーナが目に入り後悔した。
「おいおい、バンビーノ、まさか私の裸体を見て興奮してるのか? 可愛いことだが、間違っても襲ってくれるなよ」
「貴方って人は本当に、羞恥心ってものがないんですか……! そんなふうに思うなら着替えくらい待ってるって言ったでしょう!」
「それより裏切り者の話をするぞ」
諌める声に頭が痛くなる。カルロがあそこまで過保護になった理由も理解できる気がした。
さっさと着替え終えたカリーナは、鏡台に座ると化粧道具に手を伸ばす。そうして鏡越しにチラリとロレンツォを見ると、化粧を始めながら話を続けた。
「私の父がカポだった二十八年間は、テレジオファミリーにとっての汚点だ。ステラルクスの情勢が悪化したこともだが、タチが悪い本土の組織と取引をしていてな。私がカポになってからはバッサリと切り捨てたが、そのときの甘い汁が忘れられない連中がいるらしい」
「どんな奴と取引してたんですか」
「品のないカモッラだ。ただ商品としていたものがいただけない」
「……なにを、売っていたんですか」
「人間だよ」
そう言ったとき、カリーナの目には憎悪が浮かんでいた。悔しそうに自分の腕へ爪をたてていることに気づく。
なにも言えないでいれば、カリーナは奥歯を噛みしめることで激情を飲み込もうとした。
「女も男も関係ない。子供まで売り物にしていた、最低最悪のクズ野郎だ」
「……」
「ふはっ、ロレンツォならお前も同じクズ野郎だろうと罵ってくるかと思っていたんだがな。今日はずいぶんと大人しいじゃないか」
からかい混じりに振り返られる。自嘲すら浮かぶ笑みに、どうしてか責められている気になった。
慎重に言葉を選ぶ。カリーナから視線をそらすと、誤魔化すように首の裏をかいた。彼女が考えていることがどうしてもわからない。
「自覚している人に言うだけ俺の体力が無駄ですから。それよりどうしてそんな話を俺にするんです」
「今から会う奴らがそのカモッラだからだ」
「……は?」
「向こうがコンタクトを取ってきた。このタイミングで昔の友人が接触してくるなんて、どう考えても裏があるだろう」
その言葉に頬がひきつる。怪しいとわかっていて会うなど、どんな神経をしていたらできるんだ!
素直にそう叫べば、鬱陶しそうに頭をもたげられる。散々聞き飽きたという様子を見るに、カルロからも同じ小言を言われたのだろう。つくづくアレと自分は似ているなと嫌になった。
「私とベルナルドとお前、それから何人か構成員を連れて行く。銃撃戦なんてことにはならないだろうが、頑張って私を守れよ。私を殺す役目を誰かに寝盗られたら、あの世で腹を抱えて笑ってやる」
「……誰かに殺される前に、今殺してやりましょうか」
本気で殺意を覚えながら言うが、「やれるものならやってみろ」と流された。
「だがこんなところで殺しても情緒がないだろう。私も夢見る乙女だ、どうせならもっとロマンチックに殺してくれ。ロミオとジュリエットのように、後世まで語り継がれる悲劇風がいい」
「最悪な要望ですね……」
「裏切り者がいる話だが、そいつらが人攫いと連絡を取って島に招き入れていた可能性がある。うちの関係者だと言えば島民からも怪しまれないし、沈黙のおかげで構成員も関係者全てを知っているわけじゃないからな」
その言い分には納得する。だがファミリー内に裏切り者がいたとして、小さな島でカリーナの目を掻い潜り、他組織と接触することなどできるだろうか?
たとえできるとして、そんなことが可能なのはある程度地位がある構成員のはずだ。となれば必然と疑わしい人間は限られてくる。
「接触してきたカモッラがクロとは思えんが、場合によっては裏切り者を炙り出せるかもしれない。私が出ている間に怪しい動きをする奴がいないかはカルロに監視させる。ロレンツォはベルナルドの動向に目を光らせておけ」
「ベルナルドが裏切り者なんですか?」
「逆だ、あいつはカモッラや裏切り者を殺しかねん動機がある」
それで言いたいことは全て言い終わったのか、「もういい、出て行け」と言われる。もはやこの雑な扱いにも慣れきってしまった。
大人しく踵を返しかけ、そうだと足を止めた。「カポ」と呼びかけ、煩わしそうな彼女と鏡越しに見つめ合う。
「ロマンチックな死に方がいいなら、殺すときは真っ白のドレスとハイヒールを贈ります。貴方にはよく似合うでしょうから」
「……ハイヒールを贈る男は、総じて独占欲が強いらしいぞ」
「愛されてるって気になりませんか?」
「イタリア男は信用しないことにしている。特に自分を殺そうとしている奴の言葉はな」
皮肉げに笑われ、薄くだけ笑い返して部屋を出る。
それはそうだ、カリーナの言っていることは間違ってない。誰が自分を殺そうとする男が、自分を愛してるなんて信じるものか。矛盾するそんな感情を飼い慣らしている奴は、どこかおかしいのだ。
だから信じてくれなくていい。今は聞いてくれなくていい。抱えきれないほどの愛は、物言わぬカリーナへ捧げるつもりなのだから。
カリーナとカルロの関係を気にしないとは言え、乱れたシーツに居心地の悪さを感じる。
ベッドの端に腰かけたカリーナの眼前に立てば、無意識のまま挙動不審になっていたらしい。疑わしげな目で見てきたカリーナは、すぐさま理解したと言うように笑みをこぼした。
「お前がなにを想像しているか知らんが、私とカルロは一緒に寝ていただけだ」
「一緒には寝ていたんですね」
「揚げ足をとるんじゃない。ロレンツォが思っているようなことはしてないからな」
愛おしげに緩まる顔は、犬猫か小さな子供を見るのと同じ表情だ。カルロにそんな顔はしないはずだが、どうにも嬉しくない。
「前にも言ったろう、私は睡眠障害があるんだ。数日間一睡もせずに仕事をすることもあるが、あまり重なるとカルロがすっ飛んできて無理矢理ベッドに押し込められる。昔はよくあいつに寝かしつけられていたから、一緒に寝るのはその名残だな」
「はあ……」
言い訳がましくも聞こえるが、そう語るカリーナの目はどこまでも優しかった。初めこそ全く気にしていなかったが、段々と面白くなくなってきた。そう思ってしまう自分にも嫌気がさす。
カリーナは視線をあげると、声を出して笑った。片手で手招き、ロレンツォを呼ぶ。悩むことはしなかった。呼ばれるがままカリーナに近づけば、伸ばした腕に頭を抱えられる。
カリーナの肩からは甘い香水に加え、カルロの煙草の匂いがした。どちらも全くもって不愉快な匂いだ。
「首の噛み痕が見えるか? お前に数日前つけられたやつだ。だいぶ消えかかっているが、これを見たときのカルロは笑えたぞ」
「それは……俺も少しだけ見たかったですね」
「はは、そうだろう。私にこんなことを出来るのも、私が一番可愛がっているのもお前だけだ。だからそう拗ねるな」
優しい声色で頭を撫でられ、なんとも複雑な気分になる。今がカリーナを殺す絶好の機会であることを忘れていた程だ。
しばらくそうしていた後、ようやく本題があることを思い出したのか。カリーナは名残惜しそうにロレンツォから手を離す。自然と数歩距離を置くロレンツォに、からかう笑みがかけられた。
「スタンフォードに先を越された。あいつはうちを監視する名目で密輸船含む、全ての出入港記録を取っていたようでな。その中で未登録の船が頻繁にイルマーレへ停泊していたことがわかった。船が停まっていた期間と、女達が拐われた期間も重なる。あそこは田舎なせいでうちとの関わりも少ないし、女達が消えたラクリマやベネデットからは離れていたから気づくことに遅れたんだ」
突然でてきた出身地に目を瞬く。確かにイルマーレは港町だ。常に魚臭い潮風に満ちていて、その空気が嫌いで仕方なかった。
だが見慣れない船や人がいれば、すぐさま騒ぎになるような閉鎖的な町である。そんな場所に人攫いが現れるかと指摘すれば、カリーナも難しそうに考え込んだ。
「それは事件が起きてすぐから私も気になっていた。だから島内の人間の仕業だと思って調べていたんだが、中々しっぽが掴めなくてな」
「本当にこの件を気にかけていらっしゃったんですね」
「当たり前だろう。うちのシマで好き勝手されて黙っていられるか。なにより守るべき島民に手を出されたんだ、こんなときに動かずしてステラルクスの守護者を名乗れるか」
当たり前のことを聞くなとばかりに呆れられる。だがロレンツォからすれば、ステラルクスの守護者などという、小っ恥ずかしい呼び名の方が理解できなかった。不快感が伝わりでもしたのか、小さく苦笑される。
カリーナは立ち上がると、クローゼットへ向かった。中には色とりどりのスーツやドレスが並んでおり、無造作に服を掴むとベッドへ放り投げた。彼女が選んだのは深い緑色のジャケットとパンツだ。
しかも躊躇いなくネグリジェを脱ぎ始める。それにはさすがにギョッとして視線を下げた。だがカリーナは一寸も変化のない、淡々とした声で話を続ける。
「私がファミリーを引き継いだときに、ある程度の膿はだしたつもりだったがな……こんなとびきりデカい寄生虫を残してしまったことは、私が未熟だったせいだ」
「なんのことですか?」
「ファミリーに裏切り者がいる、という話だ」
裏切り者、という言葉に過剰な反応を起こす。思わず顔をあげれば、下着姿のカリーナが目に入り後悔した。
「おいおい、バンビーノ、まさか私の裸体を見て興奮してるのか? 可愛いことだが、間違っても襲ってくれるなよ」
「貴方って人は本当に、羞恥心ってものがないんですか……! そんなふうに思うなら着替えくらい待ってるって言ったでしょう!」
「それより裏切り者の話をするぞ」
諌める声に頭が痛くなる。カルロがあそこまで過保護になった理由も理解できる気がした。
さっさと着替え終えたカリーナは、鏡台に座ると化粧道具に手を伸ばす。そうして鏡越しにチラリとロレンツォを見ると、化粧を始めながら話を続けた。
「私の父がカポだった二十八年間は、テレジオファミリーにとっての汚点だ。ステラルクスの情勢が悪化したこともだが、タチが悪い本土の組織と取引をしていてな。私がカポになってからはバッサリと切り捨てたが、そのときの甘い汁が忘れられない連中がいるらしい」
「どんな奴と取引してたんですか」
「品のないカモッラだ。ただ商品としていたものがいただけない」
「……なにを、売っていたんですか」
「人間だよ」
そう言ったとき、カリーナの目には憎悪が浮かんでいた。悔しそうに自分の腕へ爪をたてていることに気づく。
なにも言えないでいれば、カリーナは奥歯を噛みしめることで激情を飲み込もうとした。
「女も男も関係ない。子供まで売り物にしていた、最低最悪のクズ野郎だ」
「……」
「ふはっ、ロレンツォならお前も同じクズ野郎だろうと罵ってくるかと思っていたんだがな。今日はずいぶんと大人しいじゃないか」
からかい混じりに振り返られる。自嘲すら浮かぶ笑みに、どうしてか責められている気になった。
慎重に言葉を選ぶ。カリーナから視線をそらすと、誤魔化すように首の裏をかいた。彼女が考えていることがどうしてもわからない。
「自覚している人に言うだけ俺の体力が無駄ですから。それよりどうしてそんな話を俺にするんです」
「今から会う奴らがそのカモッラだからだ」
「……は?」
「向こうがコンタクトを取ってきた。このタイミングで昔の友人が接触してくるなんて、どう考えても裏があるだろう」
その言葉に頬がひきつる。怪しいとわかっていて会うなど、どんな神経をしていたらできるんだ!
素直にそう叫べば、鬱陶しそうに頭をもたげられる。散々聞き飽きたという様子を見るに、カルロからも同じ小言を言われたのだろう。つくづくアレと自分は似ているなと嫌になった。
「私とベルナルドとお前、それから何人か構成員を連れて行く。銃撃戦なんてことにはならないだろうが、頑張って私を守れよ。私を殺す役目を誰かに寝盗られたら、あの世で腹を抱えて笑ってやる」
「……誰かに殺される前に、今殺してやりましょうか」
本気で殺意を覚えながら言うが、「やれるものならやってみろ」と流された。
「だがこんなところで殺しても情緒がないだろう。私も夢見る乙女だ、どうせならもっとロマンチックに殺してくれ。ロミオとジュリエットのように、後世まで語り継がれる悲劇風がいい」
「最悪な要望ですね……」
「裏切り者がいる話だが、そいつらが人攫いと連絡を取って島に招き入れていた可能性がある。うちの関係者だと言えば島民からも怪しまれないし、沈黙のおかげで構成員も関係者全てを知っているわけじゃないからな」
その言い分には納得する。だがファミリー内に裏切り者がいたとして、小さな島でカリーナの目を掻い潜り、他組織と接触することなどできるだろうか?
たとえできるとして、そんなことが可能なのはある程度地位がある構成員のはずだ。となれば必然と疑わしい人間は限られてくる。
「接触してきたカモッラがクロとは思えんが、場合によっては裏切り者を炙り出せるかもしれない。私が出ている間に怪しい動きをする奴がいないかはカルロに監視させる。ロレンツォはベルナルドの動向に目を光らせておけ」
「ベルナルドが裏切り者なんですか?」
「逆だ、あいつはカモッラや裏切り者を殺しかねん動機がある」
それで言いたいことは全て言い終わったのか、「もういい、出て行け」と言われる。もはやこの雑な扱いにも慣れきってしまった。
大人しく踵を返しかけ、そうだと足を止めた。「カポ」と呼びかけ、煩わしそうな彼女と鏡越しに見つめ合う。
「ロマンチックな死に方がいいなら、殺すときは真っ白のドレスとハイヒールを贈ります。貴方にはよく似合うでしょうから」
「……ハイヒールを贈る男は、総じて独占欲が強いらしいぞ」
「愛されてるって気になりませんか?」
「イタリア男は信用しないことにしている。特に自分を殺そうとしている奴の言葉はな」
皮肉げに笑われ、薄くだけ笑い返して部屋を出る。
それはそうだ、カリーナの言っていることは間違ってない。誰が自分を殺そうとする男が、自分を愛してるなんて信じるものか。矛盾するそんな感情を飼い慣らしている奴は、どこかおかしいのだ。
だから信じてくれなくていい。今は聞いてくれなくていい。抱えきれないほどの愛は、物言わぬカリーナへ捧げるつもりなのだから。
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