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初めてのバーチャルリアリティ!!
イベント2日目!悪徳ギルド!
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ドライアドで、拘束したプレイヤーは、
気を失っていて話を聞けなかったので、
仕方なく一度拠点に戻ることになった。
「起きないなー。」
ひとまず、地面に置くのは、
可哀想だと思い、敷物の上に寝かせて
観察してみた。
なかなか整った顔立ちをしている。
装備も上級の物だし、初期からの人かも
しれない。
アイテム袋から、アイテムを取り出して、
プレイヤーに使ってみる。
『測定機 レベル4』
指定したモノの詳細を調べられるよ!
レベルによっては…
いろいろわかっちゃうかもね!!
プレイヤー名 ジン 男性
レベル59
所持スキル 盗賊 風神 隠密
所属ギルド 黄昏時
「やっぱり、初期からの人かな?
黄昏時…聞いたことないギルド名だな…
…なに、このマイナス補正…」
補正
空腹-50%補正 疲労-25%補正
睡眠-5%補正
「睡眠の-補正が少ないのは、
もしかして、今気絶してるから?」
「…ここは…?」
表示されている画面を見ながら
考察していると男性が目を開けていた。
「あっ。目覚めましたか?」
「!アンタ、さっきの…!?」
「あ、起き上がるのはいいですけど、
立たないほうがいいですよ。」
ぐー!!
そう声をかけたと同時に
起き上がったジンから、
凄まじい腹の音が響いた。
「…」
「…えっと、よければ、食べますか?」
しまっておいたサンドイッチを差し出すと
視線を逸らして、気まずそうに口を開いた。
「いいのか?その…今回のイベントは、
食料も貴重だと思うが…」
「まだ、余裕があるので、
大丈夫ですよ。もちろん、
なにも仕込んで無いですよ。」
「…ありがとう。」
サンドイッチを受け取り、
ゆっくり食べ始めるのを見ると
製作キットを取り出し、
調理と創造スキルを起動する。
項目を選んで、持っている薬草と
ポーションを入れてできた物を差し出した。
「これも飲んでください。
かなり、お疲れみたいなので。」
『ポーション改 レベル7』
疲労回復にも使えるポーション。
良薬口に苦し…
「本来なら、飲みやすい様に、
果物とかで味を整えるんですけど、
ちょっと手持ちにないんで…」
「いや、サンドイッチだけでも十分だ。
流石に、飲み物までもらうのは…」
「私が飲んでもしょうがないんで。
苦いですけど、飲んでください!」
遠慮するジンに、強引に手渡すと
もう一度、測定機の情報を見る。
補正
空腹-40%補正 疲労-22%補正
少しだけ良くなった状態に、
一息つくと、製作キットを片付けた。
「かなり酷い-補正が、
かかってましたけど、
何があったんですか?」
その言葉に、男性は、
飲んでいたポーションを床に置いた。
「…食事の礼に教えておく、
もし、黄昏時というギルドから
声を掛けられても絶対に入るな。」
「黄昏時?」
(確か、この人の入っていたギルドの
名前…だよね?)
「俺は、ジン。このゲームを結構初期から
プレイしている。
俺が、所属している黄昏時という
ギルドは、誰でも歓迎という名目で
いろんな場所でギルドに入らないかと
声をかけている。」
ギルドに所属している者が声かけをして、
人を集めるのは、基本的な事なので、
特に違反ではない。
「聞いてるだけなら、活動熱心な
初心者にお勧めできるギルドですね。」
「外から見ればな。
俺も声を掛けられて、
試しに入ってみたが、中はクソだ。」
ジンの言葉に、一瞬固まり首を傾げる。
「えっと…ジンさん?」
ジンは、忌々しそうに、舌打ちして
画面を開いて見せてきた。
「これを読んでみろ。
それで、全部わかる。」
「……え?なにこれ?
こんなギルドあるんですか?」
黄昏時のギルド規約
・ギルドに入った後、依頼のクリアなどの
報酬は、9割ギルドに収める事。
・一月に、10万G納めること。
(収められない時は、今持ってる
一番いい装備を差し出すこと。)
・ギルドを抜ける場合は、
ギルドにいる間に集めたアイテム、
装備、Gを全て納めたのち、
一括で100万G納める事。
「アイツらは、ギルドに入って一月くらい
親切に面倒を見てくる。
一月経ったら、正式な加入だと言って、
この書類を出してくる。」
「その時に、断れないんですか?」
「…先に、正式に、ギルドに入りたいかと
聞かれてな。
それに頷いたら、もう断れない。
そこに、どんな理不尽があってもな…」
ジンは、置いていたポーションを
飲み始めるが、苦かったのか、
少し飲んで顔を思い切りしかめた。
「噂になっている…悪徳ギルド…ですね。」
「アンタの様な初心者は、さらに狙われる。
気を付けろ。」
このゲームの中での対人トラブルは、
当事者同士の解決で通っている。
流石に、リアルの方面での恐喝などは、
制裁されるが、ゲーム内であれば、
個人で納得できるまでどうぞご自由に。
という扱い。
「ジンさんは、そのギルドから
抜けたいんですか?」
「その方法を探してるところだ。
100万Gの一括の支払いは、
100%不可能だ。」
「?何故ですか?」
「規約をちゃんと読んだか?
二つ目の規約に書いてあるだろ。
ギルドにいる間の金とは、別の扱いで
100万G集めないといけないんだよ。」
「あっ。ギルドで全て納めたのち。
って書いてありますね。
…ジンさん、提案なんですけど…」
「私とパーティ組みませんか?」
その言葉を聞いたジンは、
目を見開いて固まった。
気を失っていて話を聞けなかったので、
仕方なく一度拠点に戻ることになった。
「起きないなー。」
ひとまず、地面に置くのは、
可哀想だと思い、敷物の上に寝かせて
観察してみた。
なかなか整った顔立ちをしている。
装備も上級の物だし、初期からの人かも
しれない。
アイテム袋から、アイテムを取り出して、
プレイヤーに使ってみる。
『測定機 レベル4』
指定したモノの詳細を調べられるよ!
レベルによっては…
いろいろわかっちゃうかもね!!
プレイヤー名 ジン 男性
レベル59
所持スキル 盗賊 風神 隠密
所属ギルド 黄昏時
「やっぱり、初期からの人かな?
黄昏時…聞いたことないギルド名だな…
…なに、このマイナス補正…」
補正
空腹-50%補正 疲労-25%補正
睡眠-5%補正
「睡眠の-補正が少ないのは、
もしかして、今気絶してるから?」
「…ここは…?」
表示されている画面を見ながら
考察していると男性が目を開けていた。
「あっ。目覚めましたか?」
「!アンタ、さっきの…!?」
「あ、起き上がるのはいいですけど、
立たないほうがいいですよ。」
ぐー!!
そう声をかけたと同時に
起き上がったジンから、
凄まじい腹の音が響いた。
「…」
「…えっと、よければ、食べますか?」
しまっておいたサンドイッチを差し出すと
視線を逸らして、気まずそうに口を開いた。
「いいのか?その…今回のイベントは、
食料も貴重だと思うが…」
「まだ、余裕があるので、
大丈夫ですよ。もちろん、
なにも仕込んで無いですよ。」
「…ありがとう。」
サンドイッチを受け取り、
ゆっくり食べ始めるのを見ると
製作キットを取り出し、
調理と創造スキルを起動する。
項目を選んで、持っている薬草と
ポーションを入れてできた物を差し出した。
「これも飲んでください。
かなり、お疲れみたいなので。」
『ポーション改 レベル7』
疲労回復にも使えるポーション。
良薬口に苦し…
「本来なら、飲みやすい様に、
果物とかで味を整えるんですけど、
ちょっと手持ちにないんで…」
「いや、サンドイッチだけでも十分だ。
流石に、飲み物までもらうのは…」
「私が飲んでもしょうがないんで。
苦いですけど、飲んでください!」
遠慮するジンに、強引に手渡すと
もう一度、測定機の情報を見る。
補正
空腹-40%補正 疲労-22%補正
少しだけ良くなった状態に、
一息つくと、製作キットを片付けた。
「かなり酷い-補正が、
かかってましたけど、
何があったんですか?」
その言葉に、男性は、
飲んでいたポーションを床に置いた。
「…食事の礼に教えておく、
もし、黄昏時というギルドから
声を掛けられても絶対に入るな。」
「黄昏時?」
(確か、この人の入っていたギルドの
名前…だよね?)
「俺は、ジン。このゲームを結構初期から
プレイしている。
俺が、所属している黄昏時という
ギルドは、誰でも歓迎という名目で
いろんな場所でギルドに入らないかと
声をかけている。」
ギルドに所属している者が声かけをして、
人を集めるのは、基本的な事なので、
特に違反ではない。
「聞いてるだけなら、活動熱心な
初心者にお勧めできるギルドですね。」
「外から見ればな。
俺も声を掛けられて、
試しに入ってみたが、中はクソだ。」
ジンの言葉に、一瞬固まり首を傾げる。
「えっと…ジンさん?」
ジンは、忌々しそうに、舌打ちして
画面を開いて見せてきた。
「これを読んでみろ。
それで、全部わかる。」
「……え?なにこれ?
こんなギルドあるんですか?」
黄昏時のギルド規約
・ギルドに入った後、依頼のクリアなどの
報酬は、9割ギルドに収める事。
・一月に、10万G納めること。
(収められない時は、今持ってる
一番いい装備を差し出すこと。)
・ギルドを抜ける場合は、
ギルドにいる間に集めたアイテム、
装備、Gを全て納めたのち、
一括で100万G納める事。
「アイツらは、ギルドに入って一月くらい
親切に面倒を見てくる。
一月経ったら、正式な加入だと言って、
この書類を出してくる。」
「その時に、断れないんですか?」
「…先に、正式に、ギルドに入りたいかと
聞かれてな。
それに頷いたら、もう断れない。
そこに、どんな理不尽があってもな…」
ジンは、置いていたポーションを
飲み始めるが、苦かったのか、
少し飲んで顔を思い切りしかめた。
「噂になっている…悪徳ギルド…ですね。」
「アンタの様な初心者は、さらに狙われる。
気を付けろ。」
このゲームの中での対人トラブルは、
当事者同士の解決で通っている。
流石に、リアルの方面での恐喝などは、
制裁されるが、ゲーム内であれば、
個人で納得できるまでどうぞご自由に。
という扱い。
「ジンさんは、そのギルドから
抜けたいんですか?」
「その方法を探してるところだ。
100万Gの一括の支払いは、
100%不可能だ。」
「?何故ですか?」
「規約をちゃんと読んだか?
二つ目の規約に書いてあるだろ。
ギルドにいる間の金とは、別の扱いで
100万G集めないといけないんだよ。」
「あっ。ギルドで全て納めたのち。
って書いてありますね。
…ジンさん、提案なんですけど…」
「私とパーティ組みませんか?」
その言葉を聞いたジンは、
目を見開いて固まった。
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