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第1話
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天使の国から人間の様子を見ていた白天使、澪(れい)は危険を察知した。
「シロ」
「澪様、お呼びでしょうか」
白猫が現れると澪が口を開いた。
「人間達に危険が迫ってる」
「人間達に知らせないと」
「神様に選ばれた戦士が目覚めれば良いのですが」
「神様に選ばれた戦士?」
シロが問いかけると澪が口を開いた。
「シロ、人間達の国に向かって神様に選ばれた戦士を探して目覚めさせなさい」
「どうやって」
「この水晶に触れてその者が神様に選ばれた戦士なら白水晶が現れるはず」
そう言って澪が水晶を差し出すとシロは水晶を受け取り口を開いた。
「澪様、戦士を見つけ出します」
「お願いします」
「はい」
澪に向かってお辞儀をすると白猫のシロはその場から姿を消し人間達の国に向かった。
ー井上ホテルー
オーナー室で椅子に座りながら良樹(よしき)がパソコンで仕事をしていると妹のあやねが現れた。
「お兄ちゃん」
「ノックをしろと言っただろ」
「ゴメン」
そう言ってあやねがソファーに座るとパソコンをいじりながら良樹が口を開いた。
「仕事中じゃないのか」
「お兄ちゃん…」
「……」
元気のない口調に良樹は手を止め椅子から立ち上がるとあやねに近づき側に座った。
「何かあったのか?」
「お兄ちゃん、私」
あやねが言いかけたその時、慌てて男性スタッフが現れた。
「オーナー…怪物が…怪物が…」
そう言って男性スタッフが倒れると良樹は男性スタッフに近づき声をかけた。
「怪物がどうしたんだ、おい…」
「お兄ちゃん」
ソファーから立ち上がりあやねが見つめると良樹が口を開いた。
「お前はここにいろ」
そう言って良樹はオーナー室を離れロビーに向かうため廊下を歩いた。
そこへ良樹の友達でここで働いている隼平(じゅんへい)が女性と一緒に現れた。
「良樹…」
「隼平、お前は大丈夫か?」
「何が…」
「何がって怪物に襲われてるんじゃないのか」
口にしながら良樹は隼平の背後にいる女性に目線を向け口を開いた。
「あなたが隼平を助けてくれたんですか?」
「隼平、彼は?」
「このホテルの主です」
女性の問いに隼平がそう答えると女性は隼平を気絶させ倒れさせた。
「隼平!」
驚いた顔で良樹が見つめると女性が怪物に変身した。
「あなたの身体の中、調べさせてもらうわね」
「……」
「お兄ちゃん」
「逃げろ、あやね」
あやねに向かって良樹が走り出したその時、怪物が放った光線を受け良樹はうつ伏せで倒れた。
「お兄ちゃん!」
うつ伏せで倒れている良樹にあやねが近づくと「退け」と言って怪物が玉を放った。
「お兄ちゃん!」
うつ伏せで倒れている良樹にあやねが覆い被さると白猫が現れ結界を張り玉を防いだ。
その後、白猫は結界を張りながら光線を放った。
怪物は光線を避けその場から消えた。
結界を解くと白猫は水晶をあやねに向けた。
あやねが無言でじっと見つめると白猫は「白水晶は現れないか」と言ってうつ伏せで倒れている良樹に水晶を向けた。
その時、白水晶が現れた。
「この人が神様に選ばれた戦士」
白猫が口にしたその時、別の怪物が現れた。
「白水晶、俺が貰う」
そう言って怪物が向かっていくと白水晶が指輪に変身し良樹の左手の薬指にはまった。
その後、良樹は光に包まれながら立ち上がり白いタキシードに白いマントを羽織った戦士に変身した。
「何だと」
驚きながら怪物が立ち止まると良樹も自分の姿に驚いた。
「何だよこの姿」
「怪物を倒すんだ」
「猫が喋った」
「白水晶をよこせ」
怪物が手で攻撃してくると良樹は避け続けた。
「戦士、戦うんだ」
「戦うってどうやって」
白水晶の言葉に良樹がそう口にしたその時、白水晶が語りかけた。
「触れ」
怪物の攻撃を避けながら白水晶に触れたその時、手に炎の力を感じ怪物を蹴り飛ばすと良樹は手に力を込め怪物に向かって炎を放った。
怪物は炎を受け「うあああー」と叫びながら消えていった。
「やったのか?」
「怪物は死んだ」
良樹の問いに白猫が答えると良樹はホッとした。
「お兄ちゃん」
「あやね」
抱きつくあやねを良樹が抱きしめる姿を暗い部屋で椅子に座りながら男がパソコンで見つめていた。
「戦士の誕生か、面白い」
そう言って笑みを浮かべると男はパソコンに映っている良樹の映像を切らずに暗い部屋から出ていった。
「シロ」
「澪様、お呼びでしょうか」
白猫が現れると澪が口を開いた。
「人間達に危険が迫ってる」
「人間達に知らせないと」
「神様に選ばれた戦士が目覚めれば良いのですが」
「神様に選ばれた戦士?」
シロが問いかけると澪が口を開いた。
「シロ、人間達の国に向かって神様に選ばれた戦士を探して目覚めさせなさい」
「どうやって」
「この水晶に触れてその者が神様に選ばれた戦士なら白水晶が現れるはず」
そう言って澪が水晶を差し出すとシロは水晶を受け取り口を開いた。
「澪様、戦士を見つけ出します」
「お願いします」
「はい」
澪に向かってお辞儀をすると白猫のシロはその場から姿を消し人間達の国に向かった。
ー井上ホテルー
オーナー室で椅子に座りながら良樹(よしき)がパソコンで仕事をしていると妹のあやねが現れた。
「お兄ちゃん」
「ノックをしろと言っただろ」
「ゴメン」
そう言ってあやねがソファーに座るとパソコンをいじりながら良樹が口を開いた。
「仕事中じゃないのか」
「お兄ちゃん…」
「……」
元気のない口調に良樹は手を止め椅子から立ち上がるとあやねに近づき側に座った。
「何かあったのか?」
「お兄ちゃん、私」
あやねが言いかけたその時、慌てて男性スタッフが現れた。
「オーナー…怪物が…怪物が…」
そう言って男性スタッフが倒れると良樹は男性スタッフに近づき声をかけた。
「怪物がどうしたんだ、おい…」
「お兄ちゃん」
ソファーから立ち上がりあやねが見つめると良樹が口を開いた。
「お前はここにいろ」
そう言って良樹はオーナー室を離れロビーに向かうため廊下を歩いた。
そこへ良樹の友達でここで働いている隼平(じゅんへい)が女性と一緒に現れた。
「良樹…」
「隼平、お前は大丈夫か?」
「何が…」
「何がって怪物に襲われてるんじゃないのか」
口にしながら良樹は隼平の背後にいる女性に目線を向け口を開いた。
「あなたが隼平を助けてくれたんですか?」
「隼平、彼は?」
「このホテルの主です」
女性の問いに隼平がそう答えると女性は隼平を気絶させ倒れさせた。
「隼平!」
驚いた顔で良樹が見つめると女性が怪物に変身した。
「あなたの身体の中、調べさせてもらうわね」
「……」
「お兄ちゃん」
「逃げろ、あやね」
あやねに向かって良樹が走り出したその時、怪物が放った光線を受け良樹はうつ伏せで倒れた。
「お兄ちゃん!」
うつ伏せで倒れている良樹にあやねが近づくと「退け」と言って怪物が玉を放った。
「お兄ちゃん!」
うつ伏せで倒れている良樹にあやねが覆い被さると白猫が現れ結界を張り玉を防いだ。
その後、白猫は結界を張りながら光線を放った。
怪物は光線を避けその場から消えた。
結界を解くと白猫は水晶をあやねに向けた。
あやねが無言でじっと見つめると白猫は「白水晶は現れないか」と言ってうつ伏せで倒れている良樹に水晶を向けた。
その時、白水晶が現れた。
「この人が神様に選ばれた戦士」
白猫が口にしたその時、別の怪物が現れた。
「白水晶、俺が貰う」
そう言って怪物が向かっていくと白水晶が指輪に変身し良樹の左手の薬指にはまった。
その後、良樹は光に包まれながら立ち上がり白いタキシードに白いマントを羽織った戦士に変身した。
「何だと」
驚きながら怪物が立ち止まると良樹も自分の姿に驚いた。
「何だよこの姿」
「怪物を倒すんだ」
「猫が喋った」
「白水晶をよこせ」
怪物が手で攻撃してくると良樹は避け続けた。
「戦士、戦うんだ」
「戦うってどうやって」
白水晶の言葉に良樹がそう口にしたその時、白水晶が語りかけた。
「触れ」
怪物の攻撃を避けながら白水晶に触れたその時、手に炎の力を感じ怪物を蹴り飛ばすと良樹は手に力を込め怪物に向かって炎を放った。
怪物は炎を受け「うあああー」と叫びながら消えていった。
「やったのか?」
「怪物は死んだ」
良樹の問いに白猫が答えると良樹はホッとした。
「お兄ちゃん」
「あやね」
抱きつくあやねを良樹が抱きしめる姿を暗い部屋で椅子に座りながら男がパソコンで見つめていた。
「戦士の誕生か、面白い」
そう言って笑みを浮かべると男はパソコンに映っている良樹の映像を切らずに暗い部屋から出ていった。
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