伝説の虹色クリスタル

福猫

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第9話

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「さっきは感じなかった虹色クリスタルの気を感じる、何で俊彦から感じるんだ」

驚きながら翡翠が口にすると険しい顔で翡翠を見つめながら俊彦が口を開いた。

「恵一を離せ」

「嫌だと言ったら」

「命を奪う」

そう言って俊彦が水晶でできた弓矢を構えると丸い形をした赤とオレンジのサンストーンが大きく光を放った。

眩しくて恵一と翡翠と俊彦が目をそらした。

その後、サンストーンが光を落ち着かせると翡翠の姿はなく恵一と俊彦は驚いた。

「いない」

恵一が口にした後、蔓から解放され倒れかけると「恵一!」と言って俊彦は近づき抱き止めた。

「大丈夫か?」

「大丈夫」

そう言って俊彦から離れると恵一と俊彦は宙に浮いているサンストーンに目線を向け見つめた。

「……」

手を伸ばし恵一がサンストーンに触れようとしたその時、サンストーンが恵一の身体の中に入った。

「大丈夫か?」

俊彦が恵一の身体に触れたその時、ふらつき恵一が倒れかけると俊彦は水晶でできた弓矢を離し恵一を抱き止めた。

「恵一、大丈夫か?」

「う~ん」

「恵一」

「大丈夫」

そう言って恵一が俊彦から離れたその時、恵一と俊彦の真下に穴が開き恵一と俊彦は吸い込まれていった。

その後、恵一は森林の中でうつ伏せで倒れ俊彦は部屋のベッドで仰向けで倒れた。

「……」

目を覚ました俊彦は身体を起こし見たことない部屋に驚いた。

「ここはどこだ」

「俺の実験部屋だ」

口にしながら黄金の髪に黄金の瞳に足首まで長い黄金の服姿の男性が現れ俊彦が口を開いた。

「あんた誰だ、恵一はどこだ」

「俺はトリン、一緒にここに連れてくるつもりだったんだけどはぐれてしまったすまない」

「……」

「何してんだ?」

ベッドから離れる俊彦にトリンが問いかけると俊彦が口を開いた。

「恵一を探しに行くんだ」

「知らない町を歩き回るのは危険だよ」

「危険でも俺は探しに行く」

「俺が探しに行くから俊彦はここにいて」

「何で俺の名前を知ってるんだ」

「詳しい話は恵一が見つかってからするから俺の言う通りにして」

「わかった」

「ありがとう」

そう言ってトリンが実験部屋を出ていくと俊彦はベッドに座り恵一の無事を祈った。

その頃、恵一は知らない森林の中を歩いていた。

「ここどこの森林だろ、何で森林から出られないんだ」

1時間以上、歩いている恵一はうつ伏せで倒れている人物を見つけ駆け寄った。

「大丈夫ですか?」

声をかけながら身体を仰向けに向けた恵一は翡翠に驚いた。

「翡翠…」

「うう…」

目を覚ますと翡翠は横に顔を向け恵一に向かって口を開いた。

「俺を探しに来てくれたのか」

「何で敵を探しに知らない森林に来るんだ」

そう言って立ち上がると恵一は歩きだした。

身体を起こし歩いていく恵一の姿を見つめ笑みを浮かべると翡翠は立ち上がり黒翡翠で森林の出入り口を調べ始めた。

「久しぶりだな翡翠」

「……」

黒翡翠で調べていた翡翠は調べを止め近づいてくる黄金の髪に黄金の瞳、足首まで長い黄金の服姿のトリンを見つめた。
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