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第7話
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「怜花、遅刻だぞ」
そう言ってソファーから立ち上がるとオーナーは椅子に座り口を開いた。
「今、杉下がスカウトした男性をホストとしての仕事を教えているはずだ、杉下と代わってお前が教えてやれ」
「何で俺が」
「遅刻した罰だ、早く行け」
「はいはい」
そう言って怜花がオーナー室を出ていくとオーナーはパソコンを開き仕事を始めた。
怜花は控え室で私服からタキシードに着替え控え室を出ると杉下の元に向かった。
「杉下さん、代わります」
「お願いします」
「怜花君」
「……」
嬉しそうな顔で女性が目を向けている方向に目を向けた雅也は怜花の姿に驚き立ち上がった。
「雅也さん!」
「どうしてここに」
「俺、ここで働いてるんです」
「杉下さん、別の仕事を探します、オーナーさんにそう伝えてください」
そう言って雅也が控え室に向かうと怜花も控え室に向かった。
脱いだタキシードをロッカーに入れ私服を着ると雅也はロッカーを閉め振り返り立っている怜花に驚いた。
「……」
「帰るんですか?」
「杉下さんに教えてもらったけど俺にはホストはむかないだから別の仕事を探すよ」
そう言って雅也が側を通ると怜花は手首を掴んだ。
「手を離して」
「嫌だ」
そう言って怜花が抱きしめると雅也はもがきながら「何をするんだ、離して」と口にし怜花は雅也の身体を倒し唇を奪った。
「俺には好きな人がいると断ったろ」
「好きな人ってゴーストだよね」
「……」
驚いた顔で雅也が見つめると怜花が口を開いた。
「一度は諦めようと思ったけど相手がゴーストなら俺はあなたを諦めない」
そう言って怜花がもがく雅也の上服を引き裂こうとしたその時、控え室のドアが開き杉下が現れた。
「何をしてるんだ」
怜花を離れさせ雅也の身体を支えながら立たせると口を開いた。
「大丈夫ですか?」
「…大丈夫です…」
「オーナーには俺からうまく断っておきますから」
「杉下さん」
「怜花がすみませんでした」
「……」
「行ってください」
「……」
杉下にお辞儀をし雅也が控え室を出ていくと杉下が怜花に向かって口を開いた。
「怜花、同じことを繰り返すつもりか」
「今度は本気です」
「雅也さんにしようとしたことオーナーに報告するから」
「兄貴に告白したんですか?」
「何のことだ」
「まだ告白してないんですね」
「わからないこと言ってないで仕事に戻れ」
「は~い」
笑みを浮かべながら怜花が控え室を出ていくと杉下は険しい顔で見つめた。
その頃、雅也はホストクラブの店がたくさんある道を落ち込んだ顔で歩いていた。
「ホストクラブの店で再会するとは思わなかった」
雅也が口にしたその時、一台の車が雅也の前に止まり雅也の動きを止めた。
「……」
雅也が避けながら歩いていくと車の中から2人の男が現れ雅也の口を塞ぎながら車の中に押し込み車を走らせた。
━雅也が住むアパート━
「弘子、雅也は?」
人間ゴーストのレイが問いかけると弘子が口を開いた。
「ハローワークじゃない」
「そうか」
返事をし出かけると人間ゴーストのレイはハローワークに向かった。
10分後、人間ゴーストのレイは雅也が乗っている一台の車とすれ違いながらハローワークに急いだ。
そう言ってソファーから立ち上がるとオーナーは椅子に座り口を開いた。
「今、杉下がスカウトした男性をホストとしての仕事を教えているはずだ、杉下と代わってお前が教えてやれ」
「何で俺が」
「遅刻した罰だ、早く行け」
「はいはい」
そう言って怜花がオーナー室を出ていくとオーナーはパソコンを開き仕事を始めた。
怜花は控え室で私服からタキシードに着替え控え室を出ると杉下の元に向かった。
「杉下さん、代わります」
「お願いします」
「怜花君」
「……」
嬉しそうな顔で女性が目を向けている方向に目を向けた雅也は怜花の姿に驚き立ち上がった。
「雅也さん!」
「どうしてここに」
「俺、ここで働いてるんです」
「杉下さん、別の仕事を探します、オーナーさんにそう伝えてください」
そう言って雅也が控え室に向かうと怜花も控え室に向かった。
脱いだタキシードをロッカーに入れ私服を着ると雅也はロッカーを閉め振り返り立っている怜花に驚いた。
「……」
「帰るんですか?」
「杉下さんに教えてもらったけど俺にはホストはむかないだから別の仕事を探すよ」
そう言って雅也が側を通ると怜花は手首を掴んだ。
「手を離して」
「嫌だ」
そう言って怜花が抱きしめると雅也はもがきながら「何をするんだ、離して」と口にし怜花は雅也の身体を倒し唇を奪った。
「俺には好きな人がいると断ったろ」
「好きな人ってゴーストだよね」
「……」
驚いた顔で雅也が見つめると怜花が口を開いた。
「一度は諦めようと思ったけど相手がゴーストなら俺はあなたを諦めない」
そう言って怜花がもがく雅也の上服を引き裂こうとしたその時、控え室のドアが開き杉下が現れた。
「何をしてるんだ」
怜花を離れさせ雅也の身体を支えながら立たせると口を開いた。
「大丈夫ですか?」
「…大丈夫です…」
「オーナーには俺からうまく断っておきますから」
「杉下さん」
「怜花がすみませんでした」
「……」
「行ってください」
「……」
杉下にお辞儀をし雅也が控え室を出ていくと杉下が怜花に向かって口を開いた。
「怜花、同じことを繰り返すつもりか」
「今度は本気です」
「雅也さんにしようとしたことオーナーに報告するから」
「兄貴に告白したんですか?」
「何のことだ」
「まだ告白してないんですね」
「わからないこと言ってないで仕事に戻れ」
「は~い」
笑みを浮かべながら怜花が控え室を出ていくと杉下は険しい顔で見つめた。
その頃、雅也はホストクラブの店がたくさんある道を落ち込んだ顔で歩いていた。
「ホストクラブの店で再会するとは思わなかった」
雅也が口にしたその時、一台の車が雅也の前に止まり雅也の動きを止めた。
「……」
雅也が避けながら歩いていくと車の中から2人の男が現れ雅也の口を塞ぎながら車の中に押し込み車を走らせた。
━雅也が住むアパート━
「弘子、雅也は?」
人間ゴーストのレイが問いかけると弘子が口を開いた。
「ハローワークじゃない」
「そうか」
返事をし出かけると人間ゴーストのレイはハローワークに向かった。
10分後、人間ゴーストのレイは雅也が乗っている一台の車とすれ違いながらハローワークに急いだ。
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