新戦士アース

福猫

文字の大きさ
上 下
7 / 9

第7話

しおりを挟む
「栄地と地球を手に入れるために」

「栄地と地球を手に入れるために」

誰もいない倉庫の中でブルーと天音は握手をしながら笑みを浮かべた。

ー家の中の寝室ー

「う~ん」

目を覚まし身体を起こした栄地はベッドから離れ球樹を探しながら家を出た。

「球樹とネプチューンがいないどこに行ったんだろ」

「栄地」

「……」

名前を呼ばれ目線を向けた栄地は近づいてくる腰まで長い黒い髪に足首まで長い黒い服姿の戦士サターンを見た。

「球樹とネプチューンはブルーと天音がいる倉庫に向かった」

「倉庫に?」

「球樹から預かった小さな地球、栄地から球樹に返してくれ」

「……」

差し出されたサターンの手から小さな地球のネックレスを栄地が受け取ったその時、黒い瞳姿のブルーが現れた。

「栄地だけじゃなかったんだな」

「……」

「……」

栄地とサターンが同時に目線を向けるとブルーが口を開いた。

「邪魔者が1人か、俺の敵ではないな」

「俺がブルーを食い止めるから栄地は倉庫に向かえ」

ブルーの顔を見つめながら背後に立っている栄地に小さな声で口にするとサターンはブルーに向かっていき戦いを始めた。

「栄地、行くんだ」

「……」

「何してんだ、早く行け」

「……」

ブルーと戦いながら口にするサターンを置いていけないそう思った栄地は身体の中にある小さな地球を使って腰まで長い青い髪に足首まで長い青い服姿の戦士アースに変身しその後、手に持っている球樹の小さな地球のネックレスを首に身につけた。

そしてアースは先端に小さな地球がついた魔法の杖を掴みその杖をブルーに向けると光線を放ちサターンから離れさせた。

「行けと言っただろ」

サターンが口にするとアースが口を開いた。

「同じ戦士を置いて行くなんてできない」

「相手をしてやる、2人で来いよ」

「今の俺には2個の小さな地球がある、その2個の小さな地球の力でブルー、お前を浄化してやる」

そう言ってアースは先端に小さな地球がついた魔法の杖を左右の手で握りしめ力を込めそのまま上にあげた。

すると先端に小さな地球がついた魔法の杖から光が放たれブルーを包み込んだ。

「何だこれ、身体にまとわりついてくる」

口にしながらブルーが光を払い続けると1本の光がブルーの身体の中に入った。

その後、ブルーの動きが止まりそのままブルーは仰向けで倒れた。

「……」

アースは魔法の杖を消しブルーに近づき声をかけた。

「ブルー…ブルー…」

「うう…」

ブルーが目を開くとアースは青い瞳に戻っている姿を見て安心し立ち上がりサターンに声をかけた。

「サターン、ブルーを頼む」

「ブルーは大丈夫なのか?」

「身体の中にある黒い地球は浄化された、ブルーは元のブルーに戻った、だからブルーは大丈夫」

そう言ってアースがその場から姿を消すとサターンはブルーの身体を支えながら家の中に運びリビングのソファーに仰向けで寝かせた。

その頃、球樹とネプチューンは天音がいる倉庫の中で天音と戦っていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

初恋はおしまい

佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。 高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。 ※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。 今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。

美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした

亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。 カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。 (悪役モブ♀が出てきます) (他サイトに2021年〜掲載済)

十二年付き合った彼氏を人気清純派アイドルに盗られて絶望してたら、幼馴染のポンコツ御曹司に溺愛されたので、奴らを見返してやりたいと思います

塔原 槇
BL
会社員、兎山俊太郎(とやま しゅんたろう)はある日、「やっぱり女の子が好きだわ」と言われ別れを切り出される。彼氏の売れないバンドマン、熊井雄介(くまい ゆうすけ)は人気上昇中の清純派アイドル、桃澤久留美(ももざわ くるみ)と付き合うのだと言う。ショックの中で俊太郎が出社すると、幼馴染の有栖川麗音(ありすがわ れおん)が中途採用で入社してきて……?

友達が僕の股間を枕にしてくるので困る

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
僕の股間枕、キンタマクラ。なんか人をダメにする枕で気持ちいいらしい。

どうせ全部、知ってるくせに。

楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】 親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。 飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。 ※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。

林檎を並べても、

ロウバイ
BL
―――彼は思い出さない。 二人で過ごした日々を忘れてしまった攻めと、そんな彼の行く先を見守る受けです。 ソウが目を覚ますと、そこは消毒の香りが充満した病室だった。自分の記憶を辿ろうとして、はたり。その手がかりとなる記憶がまったくないことに気付く。そんな時、林檎を片手にカーテンを引いてとある人物が入ってきた。 彼―――トキと名乗るその黒髪の男は、ソウが事故で記憶喪失になったことと、自身がソウの親友であると告げるが…。

高嶺の花宮君

しづ未
BL
幼馴染のイケメンが昔から自分に構ってくる話。

目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。 彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。 ……あ。 音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。 しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。 やばい、どうしよう。

処理中です...