ダイヤモンド

福猫

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第1話

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ダイヤモンド、サファイア、アゲート、ロードクロサイト、ブラックダイヤモンド、ルビー、トパーズ、タンザナイトを守ってきた人間の女性達は恋と戦いで全滅した。

人間を失った宝石達は姿を消した。

ー現在ー

無坂大也(むさかだいや)は走りながら仕事場のホストクラブに向かっていた。

「遅刻だ、紫(ゆかり)に怒られる」

30分後、ホストクラブに着いた大也が中に入ろうとドアを開こうとしたその時、背後から肩を叩かれた。

振り返った大也は「紫!」と驚いた口調で口にした。

「今日も遅刻か」

「ゴメン」

「お前だけだぞ遅刻するの」

「だからゴメンって」

店の前で楽しく会話をする大也と紫の前にブラックダイヤモンドのネックレスを身に着けた石黒影玄(いしぐろかげはる)が現れた。

「やっと見つけたぞダイヤ、行こう」

影玄が大也の手首を掴むと紫が影玄の手を離れさせた。

「何をするんだ」

「大也、中に入って準備をしろ」

「わかった」

大也が店の中に入ると紫が口を開いた。

「男性のお客様は申し訳ありませんがお断りしています、お帰りください」

「そこを退かないとお前の命がなくなるぞ」

「脅しですか」

「俺は本気だ」

「警察を呼びますよ」

「お前が素直にダイヤを渡さないから悪いんだ」

影玄は衣服から黒い戦闘服に魔法で着替えた。

その姿に紫は驚いた。

そして警察を呼ぼうと紫がスマホを掴んだその時、影玄は紫を殴り倒れさせるとドアを壊し店の中に入った。

ホスト達が見つめると影玄は魔法でホスト達を眠らせ倒れさせた。

影玄は奥に進み更衣室の前で止まった。

その頃、大也はロッカーの前でスーツに着替えていた。

「紫、大丈夫かな」

その時、ドアが壊れる音がした。

着替えを終えた大也は見に行き影玄に出くわした。

「あの?紫は?」

「皆、眠っている」

影玄は大也に近づき抱き寄せ見つめながら口を開いた。

「ダイヤ、今度こそお前を俺のものにする」

「……」

影玄に唇を奪われそうになったその時、ダイヤモンドが現れた。

気配を感じた影玄は振り返り宙に浮いているダイヤモンドを見つめた。

「ダイヤとダイヤモンドが手に入るとは嬉しい出来事だ」

影玄が手を伸ばしたその時、ダイヤモンドは光を放ちダイヤモンドは大也と共に姿を消した。

1人になった影玄は微笑みながら「逃げたか」と言いその場から姿を消した。

その頃、大也は自分の部屋のベッドに倒れていた。

ダイヤモンドは大也に近づき気を送った。

「……」

目を覚まし身体を起こすと大也はダイヤモンドを見つめた。

「ダイヤモンド…」

大也が手を伸ばし掴もうとしたその時、ダイヤモンドは大也の身体の中に入った。

大也はベッドからおり銀の光に包まれながら全裸姿になりその後、銀の髪に銀のマントを羽織った銀の戦闘服に着替えた。

その後、銀の光は消えダイヤモンドのネックレスが宙に浮いたまま現れた。

大也はダイヤモンドのネックレスを掴み首に身に着けた。

「俺と同じブラックも男として復活した、あの男性がブラックの記憶を完全に思い出す前にブラックダイヤモンドを壊さないと、この国が全滅する」

大也の予想は的中した。

影玄は誰もいない倉庫の中で黒い光に包まれていた。

その後、影玄は腰まで黒い髪に全裸姿から黒いマントを羽織った黒い戦闘服に着替えた。

その後、黒い光は消えた。

「俺の仲間を復活させないとな」

影玄は首に身に着けているブラックダイヤモンドを使ってルビーとトパーズとタンザナイトを目の前に現せた。

影玄はルビーとトパーズとタンザナイトに力を送り口を開いた。

「お前達の主を見つけここに連れて来い」

ルビーとトパーズとタンザナイトは姿を消した。

影玄は玉座に近づき座ると仲間達が来るのを待ち始めた。
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