輝き

福猫

文字の大きさ
上 下
9 / 9

最終話

しおりを挟む
ミルクは自分の姿に驚いた。

「俺が…」

「ミルク」

「……」

ミルクは立ち尽くす光輝を見つめた。

「光輝、俺」

「……」

光輝はミルクに近づき抱きしめた。

「光輝」

「再び闇が現れたら2人でこの国を守ろう」

「……」

「……」

光輝とミルクは見つめ合いその後、互いの顔を近づけ唇を重ねた。

こうして光輝とミルクは結ばれ時が流れた。

ー誰もいない別荘ー

バルコニーから光輝が前方を見つめているとミルクが現れた。

「闇が消えて5年か」

ミルクは光輝の側に立ち前方を見つめた。

「現れないってことは完全に全滅したのかも」

「そうかも」

「ミルク、油断しないでこの国を見守っていこうね」

「あぁ」

ミルクと光輝は青い空を見つめながら和んだ。

そこへ白神様が現れた。

「2人とも久しぶりね」

「白神様!」

「白神様!」

同時に口にすると光輝とミルクは驚いた顔で白神様を見つめた。

「どうしたんですか?」

ミルクが問いかけると白神様が口を開いた。

「光輝、身体に違和感がない?」

「違和感?別にないけど…」

光輝がそう口にすると白神様が口を開いた。

「2人とも驚かないでね」

「……」

「……」

光輝とミルクが白神様に目線を向けると白神様が驚きの言葉を口にした。

「光輝のお腹の中にあなた達の赤ちゃんがいるわよ」

「え…」

「……」

驚いた顔で光輝とミルクは互いの顔を見つめその後、白神様を見つめ光輝が口を開いた。

「赤ちゃんって俺、男ですよ」

「あなた達が結ばれたその直後、輝くハート型のダイヤモンドは光輝のお腹の中に赤ちゃんを誕生させた」

「……」

光輝は自分のお腹を見つめながら触れた。

ミルクが白神様に問いかけた。

「いつ産まれるんでしょうか?」

「1年後」

「1年後…」

「光輝、元気な赤ちゃんを産んでね、じゃあね」

光輝とミルクに微笑みながら白神様は手を振りバルコニーから姿を消した。

「ミルク」

光輝が見つめるとミルクが光輝のお腹に触れながら光輝に向かって口を開いた。

「元気な赤ちゃんを産んで」

「男の俺が赤ちゃんを産むなんて思わなかったよ」

「俺は嬉しいよ」

「ミルク」

「光輝、愛してる」

「俺も愛してる」

見つめ合うと光輝とミルクはバルコニーで口づけを交わした。

それから1年後、光輝は元気な男の子を産んだ。

光輝とミルクは子供を愛しながら子育てをし子供は光輝とミルクの愛を受け立派な大人へと成長した。

「お父さん、お母さん、仕事に行ってきます」

「光太(こうた)、いってらっしゃい」

光輝とミルクは別荘の前で元気に仕事に向かっていく息子の光太を寄り添いながら見送った。

こうして光輝とミルクの幸せな生活は永遠に続いた。

         完結
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

お母様と婚姻したければどうぞご自由に!

haru.
恋愛
私の婚約者は何かある度に、君のお母様だったら...という。 「君のお母様だったらもっと優雅にカーテシーをきめられる。」 「君のお母様だったらもっと私を立てて会話をする事が出来る。」 「君のお母様だったらそんな引きつった笑顔はしない。...見苦しい。」 会う度に何度も何度も繰り返し言われる言葉。 それも家族や友人の前でさえも... 家族からは申し訳なさそうに憐れまれ、友人からは自分の婚約者の方がマシだと同情された。 「何故私の婚約者は君なのだろう。君のお母様だったらどれ程良かっただろうか!」 吐き捨てるように言われた言葉。 そして平気な振りをして我慢していた私の心が崩壊した。 そこまで言うのなら婚約止めてあげるわよ。 そんなにお母様が良かったらお母様を口説いて婚姻でもなんでも好きにしたら!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方

ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。 注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。

処理中です...