実優の陰謀

福猫

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第5話

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実優はリンに近づき口を開いた。

「どうしてお前をここに誘き寄せたと思う?」

「まさか」

「俺の愛する者を宇宙警察本部に行かせるためだ」

「……」

リンは蔓を外そうともがいた。

実優は笑みを浮かべ「無駄だ、俺の蔓は簡単に外れない」と言って指を鳴らした。

化け物になった3人の人間が現れ実優に近づいた。

「命を奪わない程度で遊んでやれ」

そう言うと実優は歩きながら姿を消した。

化け物になった3人の人間はリンを見つめリンは険しい顔で見つめた。

宇宙警察本部の前に剣を持った黒い服に黒いズボンに黒いマント付きロングコート姿の薫が立っていた。

薫は剣先に力を込めそのままかざし黒い光線を出現させると宇宙警察本部に向かって放った。

宇宙警察本部の出入り口は爆発し宇宙警察達とカールが現れた。

カールは宇宙警察達の前に立ち口を開いた。

「松岡薫さんですか?」

「そうですが、何か」

「リンは用事があると言ってどこかに出ていきました、実優に呼び出されたんでしょう、薫さんを助けたかったら自分の元に来いと、なぜ薫さんはここにいるんですか?…なぜ宇宙警察本部に攻撃するんですか」

「俺は実優の命令で宇宙警察達と宇宙警察本部を滅ぼすために来た」

「薫さん、あなたは両親を化け物にされ命を奪われ実優を憎んでるはずだ、目を覚ましてください」

「うるさい男だ」

薫は剣先に力を込め光線をカールに放った。

カールは結界を張り光線をを防いだ。

カールは宇宙警察達に向かって口を開いた。

「中に入って結界を張れ」

「カール」

「良いから宇宙警察本部ごと結界を張れ

「わかった」

返事をし宇宙警察達が本部の中に入ろうとしたその時、薫は剣先に力を込め大きな玉を出現させその大きな玉を放った。

放たれた大きな玉は宇宙警察達と宇宙警察本部を滅ぼした。

カールは驚いた顔で見つめながら立ち尽くした。

カールは薫を見つめながら「何てことを」と口にした。

薫は剣をカールに向けながら「次はあなたの番です」と口にした。

「あなたを逮捕します」

拳銃を構えながらカールが口にすると薫は剣先に力を込め光線を放った。

カールは光線を避け銃弾を放った。

その頃、リンは抵抗できず化け物になった3人の人間に殴られ続けた。

「……」

「……」

薫の剣とカールの拳銃の戦いは五分五分の戦いを繰り広げた。

そこへ実優が現れた。

「……」

実優は手のひらから毒の黒い玉を出現させその玉をカールに向かって放った。

薫と戦っていたカールは黒い玉を受け拳銃を離し倒れた。

「……」

「……」

カールと薫は実優を見つめた。

「実優…」

カールは立ち上がり実優を険しい顔で見つめた。

「リンはどうした」

「リンなら化け物になった人間達に可愛がられてる」

「何だと…」

実優の元に行こうとしたその時、カールは胸をおさえながら苦しみだした。

「はぁはぁ…はぁはぁ…」

「毒がまわったようだな」

「毒?」

「……」

薫は剣を落としカールに近づき抱きしめた。

「もっとあなたと戦いたかった」

薫はカールを見つめ唇を重ねた。

「……」

カールは目を見開きそのまま仰向けで倒れた。

薫は実優に近づき口を開いた。

「実優、宇宙警察達と宇宙警察本部を滅ぼしたよ」

「よくやった薫」

「……」

「……」

薫と実優は見つめ合いその後、顔を近づけ唇を重ねた。

その頃、リンは化け物になった3人の人間に殴られていた。

「抵抗できなくて可哀想に」

「飽きた」

「俺も」

「……」

攻撃が止まるとリンは立ったまま気を失った。

その時、実優と薫が現れた。

化け物になった3人の人間は「飽きた」と言って離れていった。

薫はリンに近づき口を開いた。

「やり過ぎです」

「薫、中に入るぞ」

「手当しないと」

「薫」

実優は薫の手を掴み城の中に入った。

「……」

時間が過ぎ空も暗くなり雨が降り出した。

リンは気を失ったまま雨に濡れた。

そこへ薫が現れリンを蔓から解放しリンを連れて使われていない倉庫に向かった。

薫はリンを仰向けで寝かせリンの手を握りながら見つめた。
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