龍神の花嫁

福猫

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第2話

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「白龍、お前から来てくれるとは思わなかったよ」

そう言って龍狩りのバケモノが毒を塗った槍を突きつけると亮太は白龍の前に立ち守った。

「退け、人間」

「この龍は怪我をしてるんだこれ以上、傷つけたらダメだ」

「……」

自分を守る亮太の姿に白龍が驚くと龍狩りのバケモノが口を開いた。

「龍を守る者は許せないだからお前も白龍と共に死ね」

そう言って龍狩りのバケモノが毒を塗った槍を突き刺そうとしたその時、白龍は亮太を連れて飛んで離れていった。

驚いた顔で亮太が見つめると飛びながら白龍は誰も居ない場所に降り立ち亮太を降ろした。

「助けてくれてありがとう」

「俺が怖くないのか」

「最初見たとき怖かったけど今は怖くない」

「……」

無言で龍の白龍から人間の白龍に変身すると口を開いた。

「人間で驚かなかったのはお前が初めてだ」

「……」

「お前みたいに人間がここに来たことあるんだがその人間は俺の姿を見て俺を傷つけようとした」

「俺は驚かないよ」

「……」

互いの顔を見つめ合う亮太と白龍の前に再び龍狩りのバケモノが現れた。

「しつこい奴だ」

亮太を守ろうと白龍が前に立つと白い月の力を浴び白龍は人間から龍の白龍に変身し龍狩りのバケモノを倒した。

その出来事に亮太が驚いた顔で見つめると振り返り白龍が口を開いた。

「お前が人間の国に戻れるように俺も一緒に探してやる」

「ありがとう…」

「白龍だ」

「俺は…」

名を口にしようとしたその時、赤い龍、赤龍が現れ白龍の目の前で亮太を連れ去った。

「赤龍、何であいつが人間を」

そう言って空を飛ぼうとしたその時、大勢の龍狩りのバケモノが現れた。

「こんな時に」

そう言って白龍は龍狩りのバケモノと戦い始めた。

その頃、亮太は赤龍から逃れようともがいていた。

「動くと落ちるぞ」

「俺を食べるんですか?」

亮太が問いかけると赤龍は笑いながら口を開いた。

「お前、変な人間だな」

「……」

赤龍に笑われ亮太の頬が赤くなると赤い月が見える島に赤龍が降り立った。

その後、亮太は降ろされ赤龍は龍から人間の姿に変身した。

「亮太、俺の花嫁になってくれ」

「何で俺の名前を」

「藤乃に聞いた」

「藤乃のこと知ってるんですか」

「藤乃は黒龍の所に居る」

「俺を黒龍の所に連れていってください」

「良いぜ」

「ありがとうござ…」

最後まで亮太が言おうとしたその時、赤龍に唇を奪われた。

その後、赤龍は唇を離し亮太をお姫様抱っこし口を開いた。

「今からお前は俺の花嫁だ」

「俺は何も言ってないのに何で花嫁になるんだ」

「キスをしたろ」

「キスはあんたから…」

眠気に襲われた亮太は眠りにつき赤龍は他の龍が寄りつかない林の中に向かった。

その頃、白龍は龍の姿で龍狩りのバケモノと戦っていた。

そこへ龍の黒龍が藤乃を連れて現れ藤乃を離れさせると黒龍も白龍と一緒に龍狩りのバケモノと戦い始めた。

「黒龍」

心配そうな顔で藤乃が見つめると黒龍と白龍は力を合わせ口から炎を放ち龍狩りのバケモノを倒した。

「黒龍」

藤乃が近づくと黒龍と白龍は人間姿の黒龍と白龍に変身しその姿を隠れながら龍狩りのバケモノが見つめていた。
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