花だって恋をする

第3話

「う～ん」

乃咲(のえむ)が目を覚ますと乃咲にまたがりながら杏が口を開いた。

「目が覚めた」

「何してんだ」

「やっと私達、身体の関係になったのね、私、嬉しい」

そう言って杏が覆い被さると乃咲は「退け」と言って杏を離れさせ立ち上がった。

その後、乃咲は脱がされた衣服を掴み着ると杏に向かって口を開いた。

「彼はどうした」

「知らない」

「警察に連絡されたくなかったら彼をどうしたのか言うんだ」

「今度の休み、私とデートしてくれたら教えてあげる」

「今度の休みにデートしますから教えてください」

「車の中よ」

「……」

急いで診察室を出ていくと乃咲は外に出て車に近づき後部座席のドアを開くと口を開いた。

「今、警察に連絡した捕まりたくなかったら逃げろ」

「何だよ」

「行くぞ」

そう言って乱れた衣服を整えると2人の男は走って逃げていった。

その後、乃咲は後部座席に乗り込み全裸姿で眠っている人間になったサクラの花の身体に脱がされた衣服を着せるとお姫様抱っこしながら後部座席からおろしそのまま病院の中に入り診察室に向かい中に入った。

「乃咲さん」

杏が声をかけると乃咲が口を開いた。

「杏さん、デートする約束したんだ帰ってくれないか」

人間になったサクラの花をお姫様抱っこしながら乃咲が口にすると杏が「何で抱っこしてるのよ」と口にした。

乃咲が怒った口調で「病院から出ていけ」と口にすると「わかったわよ」と言って杏が病院から出ていった。

乃咲は人間になったサクラの花をベッドに仰向けで寝かせブランケットをかけると椅子に座って見つめた。

その後、乃咲は人間になったサクラの花の手を握り口を開いた。

「俺のせいですまない」

乃咲が口にしたその時、サクラの花びらが光その後、人間になったサクラの花が目を覚ました。

「女性は？大丈夫ですか？」

「酷い目に遭ったのに何で俺の心配をするんだ」

「……」

人間になったサクラの花は身体を起こし乃咲を抱きしめた。

「2人の男に身体を奪われてた時、あなたのことが心配でした」

「初めてあった男に何で」

「午後9時に乃咲さんが見つめるサクラの前に来てください」

そう言って人間になったサクラの花は乃咲から離れ病院を出ていった。

―午後9時―

乃咲は桜公園に現れ歩いたそしてサクラの木の側で立っている人間になったサクラの花に近づいた。

「来てくださったんですね」

「……」

「今から俺の正体を見せます」

そう言って人間になったサクラの花は目を閉じた。

5秒後、人間からサクラの木に変身すると乃咲は驚いた。

「嘘だろ」

驚きながら乃咲が見つめるとサクラの木は人間の姿に戻った。

その後、人間のサクラの花は乃咲に近づき口を開いた。

「患者さんが亡くなってあなたが涙を流したとき俺はあなたの涙は見たくない、あなたの笑顔が見たい…人間になれたらあなたを笑顔にできるのにそう思ったらある女性が俺を人間にしてくれました」

「……」

「俺は乃咲さんのことが好きです」

「……」

人間のサクラの花の告白に乃咲が無言で立っていると風に吹かれながらサクラの花びらが舞い散った。