9 / 12
第9話
しおりを挟む
ー結界を張った水晶の中ー
「俺を救うために…ゴメンなさい…」
涙が止まらず俊は柊雷の手を握りながら泣き続けた。
「はぁはぁ…はぁはぁ…」
「柊雷さん」
「身体を熱い」
「身体が熱いって俺と同じだ」
「熱…熱…冷たい水があったら良いのに」
そう俊が口にしたその時、水のペットボトルが現れた。
「水のペットボトル」
そう言って握っている柊雷の手を離すとペットボトルを掴みふたを開けた。
その後、俊は水を口に含み柊雷の唇に唇を重ねると水を飲ませた。
「……」
唇を離し柊雷を見つめると俊は再び水を口に含み柊雷の唇に唇を重ねると水を飲ませた。
その行為を3回続け4回目に入ろうとしたその時、柊雷が目を覚ました。
「俊…」
「まだ身体、熱いですか?」
俊が問いかけると柊雷はゆっくり身体を起こし俊に目を向け口を開いた。
「俊が水を飲ませてくれたから身体の熱さはなくなったありがとう」
そう言って柊雷は俊に顔を近づけ唇を重ねた。
その行為をレイラと柊司はじっと見つめた。
「俊は柊雷に恋してる」
「柊雷も…」
柊司が言いかけたその時、レイラが口を開いた。
「柊司、人々の叫び声が聞こえる」
「アイツが襲ってるじゃ」
「行こう」
そう言ってレイラと柊司は俊と柊雷に知らせずその場から姿を消した。
唇を離し柊雷は立ち上がり背を向けながら「すまない」と口にした。
俊も立ち上がり口を開いた。
「何で謝るんですか?」
「急にキスしたから」
「俺だって水を飲ませるためにキスをしました」
「俊のキスは救うためのキスだ俺のキスは」
そう言って振り返り俊の顔を見つめた柊雷は蔓を操る男性と戦っているレイラと柊司の気を感じた。
「……」
「どうしたんですか?」
「レイラと柊司が人々を襲っている蔓を操る男と戦ってる」
「助けに行きましょう」
「君はこの中にいろ」
「俺も行きます」
「今の俺じゃ君を守りながら戦えない」
「……」
「ここなら安全だ、俺が戻るまで十字架型の水晶が守ってくれる」
「3人でここに帰ってきてください」
「約束する」
そう言って柊雷と俊は見つめ合い互いの顔を近づけ唇を重ねた。
その後、互いの唇が離れると柊雷は結界が張った水晶の中から出ていきレイラと柊司の元に急いだ。
1人になった俊は立ったまま左右の手を合わせレイラと柊司と柊雷の無事を祈った。
「レイラさんと柊司さんと柊雷さんが無事でここに帰ってきますように」
「やっと1人になったね」
「……」
声に反応し目を向けた俊は笑みを浮かべながら立っている蔓を操る男性に驚いた。
「どうしてここに」
「人々を襲っている蔓を操る俺はニセモノ」
「それじゃ」
「レイラと柊司はニセモノの俺と戦ってる、助けに向かった柊雷もニセモノの俺と戦うことになる」
「……」
宙に浮いたまま剣が現れると俊は剣を掴み構えた。
「その剣で俺の命が奪えると思ってるのか」
そう言って蔓を操る男性は1本の蔓を放ち俊の手から剣を奪い取ると外に投げ捨てた。
その後、男性は1本の蔓を自分の方に戻し4本の蔓を地面に突き刺すと俊の前に現し左右の手首と足首に巻きつけた。
そして男性は俊を自分の方に引き寄せ十字架型の水晶のネックレスに目を向けると奪い取った。
「何するんですか」
「これは君を守ってる、邪魔だ」
そう言って男性は十字架型の水晶のネックレスを外に投げ捨て俊に目を向けた。
「これでゆっくり俊と交わることができる」
そう言って男性は俊を仰向けで寝かせ覆い被さり唇を重ねた。
その頃、レイラと柊司と柊雷はニセモノの蔓を操る男性と戦っていた。
「俺を救うために…ゴメンなさい…」
涙が止まらず俊は柊雷の手を握りながら泣き続けた。
「はぁはぁ…はぁはぁ…」
「柊雷さん」
「身体を熱い」
「身体が熱いって俺と同じだ」
「熱…熱…冷たい水があったら良いのに」
そう俊が口にしたその時、水のペットボトルが現れた。
「水のペットボトル」
そう言って握っている柊雷の手を離すとペットボトルを掴みふたを開けた。
その後、俊は水を口に含み柊雷の唇に唇を重ねると水を飲ませた。
「……」
唇を離し柊雷を見つめると俊は再び水を口に含み柊雷の唇に唇を重ねると水を飲ませた。
その行為を3回続け4回目に入ろうとしたその時、柊雷が目を覚ました。
「俊…」
「まだ身体、熱いですか?」
俊が問いかけると柊雷はゆっくり身体を起こし俊に目を向け口を開いた。
「俊が水を飲ませてくれたから身体の熱さはなくなったありがとう」
そう言って柊雷は俊に顔を近づけ唇を重ねた。
その行為をレイラと柊司はじっと見つめた。
「俊は柊雷に恋してる」
「柊雷も…」
柊司が言いかけたその時、レイラが口を開いた。
「柊司、人々の叫び声が聞こえる」
「アイツが襲ってるじゃ」
「行こう」
そう言ってレイラと柊司は俊と柊雷に知らせずその場から姿を消した。
唇を離し柊雷は立ち上がり背を向けながら「すまない」と口にした。
俊も立ち上がり口を開いた。
「何で謝るんですか?」
「急にキスしたから」
「俺だって水を飲ませるためにキスをしました」
「俊のキスは救うためのキスだ俺のキスは」
そう言って振り返り俊の顔を見つめた柊雷は蔓を操る男性と戦っているレイラと柊司の気を感じた。
「……」
「どうしたんですか?」
「レイラと柊司が人々を襲っている蔓を操る男と戦ってる」
「助けに行きましょう」
「君はこの中にいろ」
「俺も行きます」
「今の俺じゃ君を守りながら戦えない」
「……」
「ここなら安全だ、俺が戻るまで十字架型の水晶が守ってくれる」
「3人でここに帰ってきてください」
「約束する」
そう言って柊雷と俊は見つめ合い互いの顔を近づけ唇を重ねた。
その後、互いの唇が離れると柊雷は結界が張った水晶の中から出ていきレイラと柊司の元に急いだ。
1人になった俊は立ったまま左右の手を合わせレイラと柊司と柊雷の無事を祈った。
「レイラさんと柊司さんと柊雷さんが無事でここに帰ってきますように」
「やっと1人になったね」
「……」
声に反応し目を向けた俊は笑みを浮かべながら立っている蔓を操る男性に驚いた。
「どうしてここに」
「人々を襲っている蔓を操る俺はニセモノ」
「それじゃ」
「レイラと柊司はニセモノの俺と戦ってる、助けに向かった柊雷もニセモノの俺と戦うことになる」
「……」
宙に浮いたまま剣が現れると俊は剣を掴み構えた。
「その剣で俺の命が奪えると思ってるのか」
そう言って蔓を操る男性は1本の蔓を放ち俊の手から剣を奪い取ると外に投げ捨てた。
その後、男性は1本の蔓を自分の方に戻し4本の蔓を地面に突き刺すと俊の前に現し左右の手首と足首に巻きつけた。
そして男性は俊を自分の方に引き寄せ十字架型の水晶のネックレスに目を向けると奪い取った。
「何するんですか」
「これは君を守ってる、邪魔だ」
そう言って男性は十字架型の水晶のネックレスを外に投げ捨て俊に目を向けた。
「これでゆっくり俊と交わることができる」
そう言って男性は俊を仰向けで寝かせ覆い被さり唇を重ねた。
その頃、レイラと柊司と柊雷はニセモノの蔓を操る男性と戦っていた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
解放
papiko
BL
過去にCommandされ、名前を忘れた白銀の髪を持つ青年。年齢も分からず、前のDomさえ分からない。瞳は暗く影が落ち、黒ずんで何も映さない。
偶々、甘やかしたいタイプのアルベルに拾われ名前を貰った白銀の青年、ロイハルト。
アルベルが何十という数のDomに頼み込んで、ロイハルトをDropから救い出そうとした。
――――そして、アルベル苦渋の決断の末、選ばれたアルベルの唯一無二の親友ヴァイス。
これは、白銀の青年が解放される話。
〘本編完結済み〙
※ダイナミクスの設定を理解してる上で進めています。一応、説明じみたものはあります。
※ダイナミクスのオリジナル要素あります。
※3Pのつもりですが全くやってません。
※番外編、書けたら書こうと思います。
【リクエストがあれば執筆します。】
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
十二年付き合った彼氏を人気清純派アイドルに盗られて絶望してたら、幼馴染のポンコツ御曹司に溺愛されたので、奴らを見返してやりたいと思います
塔原 槇
BL
会社員、兎山俊太郎(とやま しゅんたろう)はある日、「やっぱり女の子が好きだわ」と言われ別れを切り出される。彼氏の売れないバンドマン、熊井雄介(くまい ゆうすけ)は人気上昇中の清純派アイドル、桃澤久留美(ももざわ くるみ)と付き合うのだと言う。ショックの中で俊太郎が出社すると、幼馴染の有栖川麗音(ありすがわ れおん)が中途採用で入社してきて……?
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
上司に連れられていったオカマバー。唯一の可愛い子がよりにもよって性欲が強い
papporopueeee
BL
契約社員として働いている川崎 翠(かわさき あきら)。
派遣先の上司からミドリと呼ばれている彼は、ある日オカマバーへと連れていかれる。
そこで出会ったのは可憐な容姿を持つ少年ツキ。
無垢な少女然としたツキに惹かれるミドリであったが、
女性との性経験の無いままにツキに入れ込んでいいものか苦悩する。
一方、ツキは性欲の赴くままにアキラへとアプローチをかけるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる