戦士アース

福猫

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第9話

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ー森林、小屋の中ー

藁の上にアースを仰向けで寝かせブルーは烈火と清水と宏樹と銀太に向かって口を開いた。

「悪いが外に出ててくれないか」

「わかった」

返事をすると烈火と清水と宏樹と銀太は小屋から出ていった。

その後、ブルーはアースの変身を解き制服姿に戻した。

そしてブルーは栄地の手を掴み力を送り始めた。

30秒後、栄地が目を覚ますとブルーは手を離し声をかけた。

「栄地、大丈夫か?」

「…あなたは?…」

「青い猫のブルーだ」

「…人間だったんだ…」

「力を使う時に人間になるんだ」

「……」

ゆっくり栄地が身体を起こすとブルーが口を開いた。

「サターンのことなんだが」

「あいつは強い、今度は負けない」

「サターンは敵じゃない、お前達の仲間だ、だから瑛士と戦うな」

「瑛士っていうんだ」

そう言って栄地は立ち上がりブルーに目線を向けると口を開いた。

「瑛士…サターンが俺達に攻撃すれば俺はサターンと戦う」

「栄地」

「浄化されたアーズをサターンは何も言わずアーズの命を奪った、俺は許せない」

そう言って栄地は小屋から出ていき烈火と清水と宏樹と銀太の前に現れた。

「栄地!」

烈火が抱きしめると栄地が口を開いた。

「心配かけてゴメン」

「もう大丈夫なのか?」

「あぁ」

栄地と烈火が見つめ合うと銀太が口を開いた。

「自己紹介がまだだったね、俺は」

「銀太さん、ビーナス」

「自己紹介したっけ」

「地球が教えてくれました」

口にした後、栄地は真剣な顔で烈火と清水と宏樹と銀太に向かって口を開いた。

「浄化されたアーズの命を奪ったサターンを俺は許すことができない、俺はサターンと戦います」

そう言って栄地が歩きだしその場を離れていくと烈火も歩きだし栄地についていった。

その時、小屋のドアが開きブルーが現れた。

「アースとサターンが戦うなんてダメだ、清水、宏樹、銀太、2人を止めてくれ」

「ブルー、悪いが俺は栄地の味方になるよ」

そう言って銀太がその場から離れていくと清水と宏樹も栄地の味方になると言ってブルーの前から離れていった。

そこへ私服姿の瑛士が現れた。

「彼は大丈夫か?」

「瑛士」

「どうした」

「何で浄化されたアーズの命を奪ったんだ」

「地球を守るためだ」

「栄地はお前と戦うつもりだ」

「俺のしたことが理解できないなら仕方ない、俺と栄地は敵同士」

「同じ戦士が敵同士になるなんて、あり得ない」

「ブルー、俺は1人で戦士をやってきた、俺に仲間はいらない」

そう言って瑛士がその場から姿を消すとブルーは人間から青い猫に戻り姿を消した。

ー翌日ー

戦いを終え元の生活に戻った栄地と烈火はそれぞれの教室で友達と話をした。

「今日、転校生が来るって知ってるか」

「知らない」

「男子校だから男の転校生なんて嬉しくないよな」

「そうだな」

そう言って栄地が席を立つと友達が声をかけた。

「もうすぐ先生が来るぞ」

「気分が悪いから帰るわ」

「おい、栄地」

「……」

教室を出ると栄地は階段を上がり屋上に向かった。

そして栄地は風に吹かれながら空を見つめた。

「……」

「気分が悪いんじゃなかったのか」

「……」

背後から声をかけられ振り向いた栄地は近づいてくる同じ制服姿の男性を見つめた。
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