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第7話
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「銀丸の魔法が身体にまわって妖怪に変身したのか」
鬼丸が口にしたその時、妖怪に変身した女性オーナーはオーナー室の窓をぶち破り出ていった。
「泉輝のところに行ったんじゃ」
そう言って泉輝の気を探すも見つけられず鬼丸が頭を抱えていると徹がオーナー室に現れた。
鬼丸は徹に目を向け「泉輝は?」と問いかけた。
「家で両親と一緒にいますけど」
そう答えると鬼丸が口を開いた。
「ここで倒れていた女性が妖怪に変身し出ていった」
「え…」
「行き先はわかっている泉輝のところだ」
「泉輝が危ない」
「案内しろ」
そう言って鬼丸は徹の案内で泉輝と両親がいる家に走りながら向かった。
ー成田家ー
寝室のベッドに座りながら泉輝は両親と一緒に徹の帰りを待っていた。
「銀丸さん、大丈夫かな」
「その人、泉輝の大事な人なのか?」
「……」
父親の言葉に泉輝が黙り込むと父親の正樹は泉輝を抱き寄せながら「もし銀丸さんが泉輝にとって大事な人ならその人と幸せになりなさい」と口にしたその時、物音がし母親の怜奈が様子を見に行った。
そして怜奈の叫び声が聞こえた。
「キャー」
「何かあったのかな」
「父さん」
「お前はここにいろ」
そう言って正樹と泉輝がベッドから立ち上がったその時、妖怪姿の女性オーナーが現れた。
「銀丸は渡さない」
「泉輝!逃げろ!」
そう言って正樹が泉輝を抱きしめ妖怪の攻撃を受けると泉輝から離れ倒れた。
「父さん!」
「銀丸は渡さない」
妖怪が泉輝を襲うとしたその時、鬼丸が現れ一瞬で妖怪を気絶させ人間に戻した。
「父さん!」
倒れている正樹の姿を見て徹が驚いた顔で見つめると鬼丸が口を開いた。
「徹、女性を元いた場所に運べ」
「父さん…」
「徹!」
「はい」
「女性をいた場所に運んで」
「わかった」
倒れている女性オーナーに近づき身体を支えながら立たせると徹は寝室を離れていった。
鬼丸は振り返り泉輝の顔を見つめながら話しかけた。
「大丈夫か?」
「父さんが…」
「泉輝?」
「父さんが…父さんが死んだ…」
口にした後、泉輝の身体から黒いオーラが現れた。
その姿を見て鬼丸は「ダメだ」と言って泉輝を抱きしめた。
「大好きな父さんが」
涙を流しながら泉輝が口にすると鬼丸は離れ泉輝の顔を見つめ涙を拭いそのまま唇を重ねた。
その後、鬼丸は唇を離し口を開いた。
「嫌な記憶、俺が忘れさせてやる」
そう言って泉輝をお姫様抱っこすると鬼丸はその場から姿を消し鬼島の草原に姿を現した。
その後、鬼丸は泉輝を草原に仰向けで寝かせ覆い被さると口を開いた。
「俺の愛でお前の心を癒してやる」
そう言って鬼丸は泉輝を全裸にし唇と身体を奪い始めた。
「……」
父親の死がショックな泉輝は鬼丸の行為を抵抗せず受け入れ続けた。
その頃、徹はホストクラブ愛のオーナー室でソファーで寝ている女性オーナーの目覚めを向かい合ってソファーに座りながら見守っていた。
それから暫くして女性オーナーが目を覚ますと徹はソファーから立ち上がり話しかけた。
「大丈夫ですか?」
「あなたが私をここまで運んでくれたんですか?」
「はい」
「……」
身体を起こし座り直すと女性オーナーが口を開いた。
「あなたの両親の命を奪った人間をここまで運ぶなんてバカね」
「覚えてるんですか?」
「銀丸への思いで妖怪に変身しあなたの弟さんの命を奪おうとしたことも覚えてる…あなたの両親の命を奪ったことも覚えてる…後悔してる…ゴメンなさい…」
口にしながら女性オーナーの目に涙が流れると徹はソファーから立ち上がりそのまま近づき女性オーナーの側に座ると何も言わず抱きしめた。
鬼丸が口にしたその時、妖怪に変身した女性オーナーはオーナー室の窓をぶち破り出ていった。
「泉輝のところに行ったんじゃ」
そう言って泉輝の気を探すも見つけられず鬼丸が頭を抱えていると徹がオーナー室に現れた。
鬼丸は徹に目を向け「泉輝は?」と問いかけた。
「家で両親と一緒にいますけど」
そう答えると鬼丸が口を開いた。
「ここで倒れていた女性が妖怪に変身し出ていった」
「え…」
「行き先はわかっている泉輝のところだ」
「泉輝が危ない」
「案内しろ」
そう言って鬼丸は徹の案内で泉輝と両親がいる家に走りながら向かった。
ー成田家ー
寝室のベッドに座りながら泉輝は両親と一緒に徹の帰りを待っていた。
「銀丸さん、大丈夫かな」
「その人、泉輝の大事な人なのか?」
「……」
父親の言葉に泉輝が黙り込むと父親の正樹は泉輝を抱き寄せながら「もし銀丸さんが泉輝にとって大事な人ならその人と幸せになりなさい」と口にしたその時、物音がし母親の怜奈が様子を見に行った。
そして怜奈の叫び声が聞こえた。
「キャー」
「何かあったのかな」
「父さん」
「お前はここにいろ」
そう言って正樹と泉輝がベッドから立ち上がったその時、妖怪姿の女性オーナーが現れた。
「銀丸は渡さない」
「泉輝!逃げろ!」
そう言って正樹が泉輝を抱きしめ妖怪の攻撃を受けると泉輝から離れ倒れた。
「父さん!」
「銀丸は渡さない」
妖怪が泉輝を襲うとしたその時、鬼丸が現れ一瞬で妖怪を気絶させ人間に戻した。
「父さん!」
倒れている正樹の姿を見て徹が驚いた顔で見つめると鬼丸が口を開いた。
「徹、女性を元いた場所に運べ」
「父さん…」
「徹!」
「はい」
「女性をいた場所に運んで」
「わかった」
倒れている女性オーナーに近づき身体を支えながら立たせると徹は寝室を離れていった。
鬼丸は振り返り泉輝の顔を見つめながら話しかけた。
「大丈夫か?」
「父さんが…」
「泉輝?」
「父さんが…父さんが死んだ…」
口にした後、泉輝の身体から黒いオーラが現れた。
その姿を見て鬼丸は「ダメだ」と言って泉輝を抱きしめた。
「大好きな父さんが」
涙を流しながら泉輝が口にすると鬼丸は離れ泉輝の顔を見つめ涙を拭いそのまま唇を重ねた。
その後、鬼丸は唇を離し口を開いた。
「嫌な記憶、俺が忘れさせてやる」
そう言って泉輝をお姫様抱っこすると鬼丸はその場から姿を消し鬼島の草原に姿を現した。
その後、鬼丸は泉輝を草原に仰向けで寝かせ覆い被さると口を開いた。
「俺の愛でお前の心を癒してやる」
そう言って鬼丸は泉輝を全裸にし唇と身体を奪い始めた。
「……」
父親の死がショックな泉輝は鬼丸の行為を抵抗せず受け入れ続けた。
その頃、徹はホストクラブ愛のオーナー室でソファーで寝ている女性オーナーの目覚めを向かい合ってソファーに座りながら見守っていた。
それから暫くして女性オーナーが目を覚ますと徹はソファーから立ち上がり話しかけた。
「大丈夫ですか?」
「あなたが私をここまで運んでくれたんですか?」
「はい」
「……」
身体を起こし座り直すと女性オーナーが口を開いた。
「あなたの両親の命を奪った人間をここまで運ぶなんてバカね」
「覚えてるんですか?」
「銀丸への思いで妖怪に変身しあなたの弟さんの命を奪おうとしたことも覚えてる…あなたの両親の命を奪ったことも覚えてる…後悔してる…ゴメンなさい…」
口にしながら女性オーナーの目に涙が流れると徹はソファーから立ち上がりそのまま近づき女性オーナーの側に座ると何も言わず抱きしめた。
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